日本のエアライン

2015年03月20日

衝動買い

 
国内LCCの1社、ジェットスター・ジャパンが「3月14日で累計搭乗者数が800万人を突破した」と発表しました。初就航は2012年7月3日だから、累計800万人を2年8カ月で達成したことになります。ライバルのピーチも先日、同様に累計搭乗者数800万人達成をアナウンス。しかしピーチは初就航が2012年3月2日なので、こちらは3年かかりました。顧客獲得のペースはジェットスター・ジャパンのほうが速いようです。


ジェットスター・ジャパンの就航直前には、著書『航空大革命』を書くための取材で同社の鈴木みゆき社長に単独インタビュー。そして就航初日には成田から札幌に飛び、同日夜のニコニコ生放送で2時間の特番を組みました。ご覧の写真は初便を見送るスタッフたち恒例の“スタージャンプ!”で、つい先日の出来事のように思い出します。

ところで今日、ジェットスター・ジャパンは「お母さんに、会いに行くよ」というテーマでの国内線キャンペーンチケットの販売を開始しました。片道の最安値は1,990円。キャンペーンサイトを覗いてみたら、たしかに格安のチケットが出ています。私の母は東京・下町の実家にいるので、会いに行くのに飛行機に乗る必要はないのですが、サイトを訪ねたついでにいくつかの路線の往復チケットをつい購入してしまいました。いずれの目的地にも、別に用事があるわけではありません。衝動買い、です。

今年はできるだけ海外へは出ず、本を書く仕事に集中しようと決めました。しかし、旅をしないと自然とストレスがたまるもの。「国内ならいいかな?」という思いが、私を衝動買いに走らせたのかもしれません。本の執筆はホテルでもできますし。でも、目的もない地方へ一人で行くのも淋しい。誰かヒマな人、つきあってくれないかなあ。

S.Akimoto at 13:32|Permalink

2015年03月11日

YS-11の深夜便

 
去年もいまごろの時期がそうだったように、今月と来月に発売になる週刊誌と月刊誌で「航空特集」や「エアライン特集」が組まれ、その執筆に追われています。客室乗務員の世界の話を書いたかと思うと、次のテーマはスカイマークの動向と私自身の見解について。今朝はMRJに関するの4ページの記事を仕上げました。あ、その前には懐かしい純国産プロペラ機YS-11の歴史についても〔写真は、2006年にYS-11が退役するときの日本エアコミューターの特別塗装機〕。


こういくつも仕事が重なると、頭を切り替えながらの作業になり、ちょっと大変です。ひとつのテーマで執筆が始まるとついついその世界にのめり込んでしまって。YS-11について書いているときは、私は「その時代」の人になり切っていました。まあ、それがモノを書くことの楽しさでもあるのですが。

YS-11はかつて、札幌や大阪、福岡を深夜便で飛んでいたのをご存知ですか? いまだと騒音問題で深夜の運航などまず認められませんが、当時はプロペラ便として特別に許可され、多いときは夜中に毎日5往復くらい飛んでいた時期があります。昨日書き終えた記事には「急な出張でよく利用し、深夜の大阪便では忙しい芸能人にときどき会いました」という、当時の日本の高度成長期を支えた企業戦士のコメントなども盛り込みました。

週刊誌と月刊誌の特集企画に寄稿する仕事は、今日でとりあえずは一段落です。明日(12日・木)の夜は六本木ミッドタウンタワーでのトークセミナーがあるので、また頭を切り替えておかないといけません。「定員をはるかに超える申し込みがあった」と主催者側から報告が入りました。どんな人たちが来てくれるのか──私も楽しみです。

S.Akimoto at 18:28|Permalink

2015年02月25日

25年ぶりの天草

 
小さな港町に誕生した小さな航空会社──天草エアラインが、保有するわずか1機の小型プロペラ機をやりくりして毎日10便を運航していることは前回のBlogで紹介しました。第1便が朝の8時に本拠地の天草空港を出発。福岡を往復して帰ってくると、次は熊本を経由して大阪(伊丹)へ旅立ち、同じルートで午後3時過ぎに天草に舞い戻ります。ここまで6区間を運航したところで、乗務員が交代に。その後は福岡を2往復し、19時35分に天草に帰ってきて、ようやく1日の仕事が終了です。


その天草エアラインで本日、私も天草にやってきました。利用したのは、福岡に到着した朝の第1便が天草に帰っていくAMX102便です。羽田から朝6時25分発のANA便を使って、福岡に到着したのが8時25分。そこで9時発の天草エアラインに乗り継ぎました。

天草を訪れるのは、かれこれ25年ぶりです。もちろん当時は、天草エアラインはまだ存在していません。隠れキリシタンについて詳しく調べていた頃で、長崎か島原から船を使ってのアプローチでした。それに比べ、いまはこんなに近いのかと感動すら覚えます。飛行機だと福岡から35分、熊本からなら20分で着いてしまうのですから。

あいにくの曇り空でしたが、運航するボンバルディアDHC-8(39席のQ100タイプ)は2,700メートル程度の低い高度を飛ぶので、機窓からの景色もまずまず楽しめました。そして何よりも愉快なのが、機内の雰囲気です。社内に5人しかいない客室乗務員の一人が各便に乗務し、そのサービスはまさに“手づくり”といった感じ。詳しくは、天草の旅のレポートも含めて、このBlogやfacebookのほか雑誌などのメディアでも追々報告していく予定です。

S.Akimoto at 21:15|Permalink

2015年02月23日

親子イルカ号

 
フジテレビの情報番組『Mr.サンデー』(毎週日曜日・夜10時)の昨夜の放送で、天草エアラインが取り上げられていました。所有するたった1機の小型プロペラ機をやりくりして本拠地の熊本県・天草飛行場を中心に毎日10便もの定期便を飛ばしていること、移動のための手段としてではなく同社の飛行機に乗ることを目的にやってくるファンが多いことなどが紹介され、視聴者の反響も大きかったようです。


日曜の夜なので、ご覧になった人も多いかもしれません。私も新聞の番組欄に「日本一小さな航空会社」とあったのでテレビを点けてみたら、あの親子イルカをモチーフにしたボンバルディアDHC-8の青い機体が画面に登場しました〔写真〕。一般公募により2013年2月にデビューした新塗装機です。

天草エアラインはつい5、6年前まで赤字に苦しんでいました。しかし、その後の社員ぐるみのイメージアップ作戦でどうにか持ち直し、根強いファンが増え続けています。民放大手がゴールデンの時間帯に特集として取り上げるのも、その表れでしょう。ある月刊誌が恒例にしている航空特集でも今年は「地域エアライン」にフォーカスするそうで、その巻頭で天草エアラインをレポートすると編集者が言っていました。同誌では私は別のテーマで2本ほど記事を寄せますが、別の取材班が昨日、天草へ出発しました。

じつは私も、同誌の取材班が戻るのと入れ替わりに、今週水曜日から天草に発ちます。その報告は別の雑誌になりますが。取材のアテンド役は、天草エアラインと深〜い関係にあるマンボミュージシャンのパラダイス山元さん。普段も仲良しである彼と私の“珍道中”を撮影するために、相棒の写真家・中西一朗氏も同行する予定で、楽しい取材旅行になりそうです。

S.Akimoto at 01:52|Permalink

2015年01月21日

当日アップグレード

 
今週初めの飛んだ沖縄は、ANAの「プレミアムクラス」を利用しました。そんな贅沢を──と思う人がいるかも知れませんが、安価に“贅沢”を手に入れる裏技があります。その裏技とは、当日アップグレード! 事前予約が基本ですが、出発の当日にプレミアムクラスの空席がある場合、空港で割安の追加料金を払ってアップグレードすることができるのです。

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ANAの那覇線のプレミアムクラスは、約1カ月前に「旅割28」でチケットを購入すると、片道運賃は約3万2,000円。普通運賃は約1万6,000円ですので、差額は1万6,000円です。しかし出発当日に空席があれば、半額近いの9,000円でアップグレードが可能。有料での空港ラウンジ利用やレストランで食事をする場合などを考えると、ラウンジも使えるし機内で食事は出るしで、このアップグレード料金はとてもリーズナブルです。

それに対してライバルのJALの上級クラス「クラスJ」は、事前予約でも当日でも追加料金は同じ1,000円だけ。私はほとんどの国内移動で必ずクラスJを予約します。羽田から福岡、新千歳、伊丹、那覇の一部の便に設定さている「JALファーストクラス」も、追加料金は8,000円なので決して高くはありません。1席の占有スペースは普通席の2.7倍もあり、隣の席とは木目調のコンソールで仕切られてプライベート感もバツグン。利用する時間で違いますが、機内では食事や軽食、茶菓が提供され、飲み物にはシャンパンや日本酒などのアルコール類も揃っています。

当日アップグレードなら、さほどの負担にはなりません。たまには贅沢に旅してみると、気持ちがほっこり温かくなります。

S.Akimoto at 09:41|Permalink

2015年01月18日

那覇の新ラウンジ

 
週末に沖縄に飛びました。「飛んで帰ってきた」という表現が正確ですが。昨年12月15日に那覇空港にオープンした「ANAスイートラウンジ」の視察が目的です。ANAのプレミアムメンバーのためのライフスタイルマガジン『ANA AZURE』でラウンジ探訪の新連載が始まることになり、その案内役を務めることになりました。


一般の上級会員向けラウンジは那覇空港を訪れるたびに何度も使ってきましたが、ファーストクラス利用者やマイレージサービスの最上位「ダイヤモンド」会員が利用できるスイートラウンジは、国内線では羽田に次いで2番目の開設です。ラウンジに直結する専用の保安検査場も新設され、とても便利になりました。沖縄は修学旅行の学生などが団体で訪れ、時期や時間帯によってはセキュリティを抜けるだけでかなりの時間を要することが多々ありましたから。

以前から「スイートラウンジを」という利用者からの声も多かったそうです。そこで新ラウンジを開設したわけですが、残念なのは四方が壁に囲まれて窓がないこと。「航空機を眺めながらくつろげたらいいのに」と思う人もいるかもしれません。確保できたスペースの関係で仕方ないのでしょうが。

それでも、インテリアに沖縄らしさを演出するなど、とてもいい雰囲気でした。上の写真で私が持っているのは品評会で堂々1位に輝いた琉球泡盛「松藤」で、これも那覇の新ラウンジだけでのサービスです。内装の写真なども含めて、詳しくは『ANA AZURE』で春号から始まる新連載で!

S.Akimoto at 13:51|Permalink

2014年10月26日

成田シャトル終焉

 
“航空”とは別のテーマでの取材があって、今週末は北海道に来ています。ゆうべは函館市内に1泊しました。今朝の気温は10度。ホテルから散歩に出かけ、朝市などを覗いてみたのですが、1週間前は台北で半袖のポロシャツで過ごしていただけに寒暖の差にまだ身体が慣れません。


昨夜、ホテルの部屋で原稿を書いていたら、テレビで報じていたのが「スカイマークが成田から撤退」というニュース。少し淋しい思いで、それを聞いていました。ちょうど3年前──2011年の10月から札幌線と旭川線でスタートした同社の「成田シャトル」は、JALANAの羽田線に比べて運賃の安さが際立ち、私も北海道への急な出張などの際にずいぶん利用してきましたので。

成田発着というと、アクセス面ではたしかにハンデはありました。羽田を利用するほうがやっぱり便利です。しかし空港までの所要時間と電車賃が多少かさんでも、その差は航空チケットの安さで十分にカバー。JALやANAが国際線の乗り継ぎ客の輸送を主目的に成田からの国内線を運航していたのに対して、スカイマークは成田を首都圏第2の空港と位置づけ、その後は九州・沖縄や関西などに積極的に就航地を拡大していきました。結果的にはLCCの値段攻勢に勝てず、成田シャトルはその役割を終えましたが、羽田線に注力して経営を立て直しまたスカイマークらしい何か新しチャレンジをしてくれることに期待したいと思います。

明日の朝か、早ければ今夜の便で帰りますが、こちらでの予定がもう1日早く終われば札幌からの成田シャトルに最後にもう一度乗っておきたかったなあ。函館の街を散策しながら今朝、そんなことを考えました。

S.Akimoto at 10:07|Permalink

2014年09月11日

リゾートLCC

 
ANA系のLCC、バニラエアの新しい二つの路線──成田から香港と高雄への航空券が、本日午後より発売になりました。香港線は今年11月2日から週3往復で運航をスタートし、運賃は片道8,000円から。また台北に次ぐ台湾2都市目となる高雄線は2015年2月1日から毎日1往復のデイリー運航で、片道7,000円からというリーズナブルな価格で売り出しています。


香港、高雄ともLCCでは関西からピーチが就航していますが、成田からはバニラエアが初。この二つの都市に首都圏からも格安で飛べることで、旅の選択肢はさらに広がるでしょう。

バニラエアには、就航直後の那覇線に昨年12月に乗りました。朝早い時間の出発でしたが、機内で購入した「パエリア風ごはん」を朝食代わりに食べながら、なかなか快適なフライトだったことを思い出します。前身のエアアジア・ジャパンととくに変わったと感じたのは、格安のキャンペーン運賃を除いて荷物を20キロまで無料で預けられるようになったこと。「リゾートLCC」を標榜する同社が、リゾートへ行く旅行者はお土産などで荷物が多くなることに配慮して始めたサービスです。

路線網も着々と広げつつあります。私がメイン特集のアドバイザーも務める季刊『航空旅行』誌では、今年7月に就航した奄美大島線をつい先日、仲間のスタッフが取材してきました。私も近く、別の路線で久々にバニラで飛んでみようかな。若い人たちに最近ブームという台北線などが面白いかも知れません。この秋にでも取材を敢行するため、早めに計画してみたいと思います。

S.Akimoto at 15:42|Permalink

2014年09月02日

最長フライトを終えて

 
到着しました。メキシコの首都メキシコシティに、成田から13時間10分のフライトを終えて。現在、日本から直行便が運航されている世界の路線の中で、今回利用したアエロメヒコ航空のメキシコシティ線(AM57便)は最長です。仮に最短距離で飛んでも、はるばる1万1,271キロも旅をしなければなりません。


アメリカの東海岸よりも、ヨーロッパよりも、オセアニアや中東よりもメキシコは遠い。最短で1万1,271キロと書きましたが、実際は気流などの状況からより燃費効率のよい北寄りルートを飛ぶので、飛行距離はさらに長くなります。座席のモニターでフライトマップを見ていたら、メキシコシティ国際空港へのファイナルアプローチが始まった時点で飛行距離は1万3,000キロを超えました。

AM57便は現地時間の15時ちょうどに、メキシコシティ国際空港の第2ターミナルに到着しました。入国や税関審査を終えてロビーに出ると、そこで私と同行の写真家・中西一朗氏の名前を記したボードを持って待っていてくれたのは、アエロメヒコ航空・本社広報のヘクター・ペレスさんです〔写真〕。私たちは、そのまま彼に案内されて、空港に隣接するアエロメヒコ航空の整備ハンガーへ。さっそく初日の仕事に取りかかり、日が落ちるまで取材・撮影を進めました。

今日は空港内のホテルに泊まりますが、明日は朝からダウンタウンの別のホテルに移動。マヤ・アステカの遺跡や歴史を訪ねる取材をスタートします。

S.Akimoto at 09:02|Permalink

2014年08月29日

鉄板焼きと靴磨き

 
誠Styleの連載『秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話』で先週からスタートしたJALレポートの4回シリーズ──「JALの最新ビジネスクラス『SKY SUITE 777』を創った男たち」。第1回テーマは「地上サービス」で、空港ラウンジなどの企画開発に取り組んできた顧客マーケティング本部・商品サービス開発部の玉置健一さんのインタビューをお届けしました。


そのインタビューにも出てきますが、JALは羽田空港国際線ターミナルで今年3月に開設したサクララウンジに続き、本日8月29日からはファーストクラスラウンジもリニューアルオープン。昨日は報道陣を招待しての披露イベントが開催され、私もお邪魔して、いままでのラウンジにはない“斬新なもてなし”を体験してきました。

いろいろ新しさを打ち出しているなかで、私が「これは“目玉”になるな」と感じたサービスが二つありました。一つは、シェフが目の前で鉄板を使って特製パンケーキや黒毛和牛&黒豚のハンバーグを焼いてくれる「鉄板ダイニング」。従来のブッフェスタイルの食事とは違った、いわば“食のライブ”サービスです〔facebookに写真を掲載〕。もう一つが、英国の高級靴メーカー、JOHN LOBBとのコラボで実現した「靴磨き」のサービス。旅に出る前の身支度として、お気に入りの靴が専門スタッフの手できれいに磨かれれば、気分も新たに海外へ旅立つことができるでしょう〔写真上〕。玉置さんがインタビューで話していた「新しいチャレンジ」の一端を垣間見た思いでした。

さて、4回シリーズでお届けするJALレポートの第2回も、先ほど誠Styleで公開されました。第2回テーマは「個室型フルフラットシート」。欧米線を中心に運航される777-300ERに搭載された革新的ともいえるシートの体験記と、開発に携わった裏方のインタビューで構成しています。第1回の「地上サービス」と合わせて、ぜひご覧ください。

≫≫≫「JALの最新ビジネスクラス『SKY SUITE 777』を創った男たち──第1回/地上サービス
≫≫≫「JALの最新ビジネスクラス『SKY SUITE 777』を創った男たち──第2回/個室型フルフラットシート

S.Akimoto at 09:24|Permalink

2014年08月16日

秋の旅プラン

 
今週は友人・知人の多くが、帰省して故郷でのんびり過ごしているようです。いいなあ。羨ましい。私には、お盆に帰省するという習慣がありません。もともと東京の人間だし、下町の私の実家ではお盆は7月に行うため、お墓参りも先月済ませました。なので、書斎で静かに過ごしています。書き物をしたり、秋からの予定を整理したり。


この秋はかなり忙しくなりそうです。来週からの米国取材を皮切りに、多ければ年内にあと10回近く海外に出ることになるかも知れません。海外は決して嫌いではないのですが、さすがにちょっと食傷気味。最近はむしろ、日本にいる時間をとても心地よく思うようになりました。年をとったのかな(笑)。だから、海外取材の合間に、この秋はプライベートで国内の旅に出ることにします。行く先は二つ──島根と佐賀へ。

なぜその二つなのか? 私は高校時代から国内放浪の旅を始め、ライター稼業を始めてからも経済誌の仕事などで若い頃は全国を飛び歩きました。ところが、いま改めて振り返ってみると、全47都道府県のうち2県だけはまだ一度も降り立ったことがありません。その2県が、島根と佐賀なのです。「全国制覇」に向けて、まずは10月あたりに島根へ行ってこようと決めました。

羽田からは出雲へJAL便〔写真はボーイング737-800〕が飛んでいるので、それに乗って、パワースポットとして人気の出雲大社を訪ねてみようと思います。調べてみたら、出雲大社には「縁結びの神様」がいるらしい。じつは、このところずっと書き進めている小説作品が、他の仕事との時間的なからみなどもあって壁にぶつかっています。この秋にはプロジェクトが完結しますようにとお願いしてこようかな。縁結びと言っても、男女の縁だけでなく、出雲大社には“目に見えない良縁”を結んでくれる御利益があるっていうし。私の作品がちゃんと完成して、まだ知らない多くの読者に届いてくれますように──と。

S.Akimoto at 23:55|Permalink

2014年08月13日

“加点主義”評価

 
たとえば、誰かが何か新しいことへの挑戦を始めます。そのときには何も論評しないで、何年かしてそれが失敗に終わると、スタート地点に遡って「最初から無謀な挑戦であることはわかっていた」だとか「だから言わんこっちゃない」などと騒ぎ立てる。これって、ずいぶんズルいやり方だと思いませんか?


今回のスカイマーク騒動が、まさにそう。同社がエアバスのオール2階建て機A380を6機購入すると発表した2011年は、業績も好調でした〔写真はエアバスのリリースより〕。国際線での運航実績もないスカイマークが、なぜA380なのか? その理由(ビジョン)を聞いて、驚き、期待した人も多かったはずです。その後の急激な円安と、それにともなう燃料費の高騰などがなければ、同社のカラーをまとったA380は間違いなく東京からニューヨークへ飛んでいたでしょう。もしそうなっても、いま「最初から無謀な挑戦であることはわかっていた」と書き連ねているメディアは、同じ論調を展開したでしょうか。

スカイマークの夢とビジョンを、私は支持しました。だから結果的に失敗に終わっても「最初から挑戦しなければよかった」などとは絶対に言いません。失敗を恐れて何もしないより、たとえ失敗しても何かに果敢に挑んだ人が評価される──そういう「加点主義」の考え方を、私はとります。失敗したら「減点」ではなく、チャレンジして成功すればプラス100点、失敗しても頑張って挑戦したんだからプラス30点という評価じゃないと、進歩はありません。

今週、旅行・観光専門ビジネスサイト『トラベルボイス』のインタビューに答えたのも、そんな思いからでした。まるで金太郎アメみたいなスカイマーク報道が相次ぐなかで、ちょっと違う角度から発言してみたくて。その記事が早くも公開になり、次々と反響が届いています。「あいつはスカイマークの回し者か!」という予想した反論は、いまのところありません。意外だなあ。ぼちぼち届くと思いますが(笑)。

S.Akimoto at 00:01|Permalink

2014年08月04日

搭乗証明書

 
誠Styleの連載『秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話』で掲載中の航空写真家・チャーリィ古庄氏との対談の中で、私は「フライトを終えると搭乗券はすぐに捨ててしまう」と発言しました。しかし搭乗券は処分しても、さすがに「搭乗証明書」は捨てません。新しい旅客機のデビューフライトや、新しい航空会社の就航初便などに乗るともらえる搭乗証明は、自分にとっての大切な思い出ですから。


その搭乗証明書コレクションに本日、また一つ新しいのが加わりました。「ボーイング787-9による世界初の旅客フライト」に貴君はたしかに乗りました──という証明書です。先ほどfacebookに、その写真をアップしてあります。

ANAは先日、787のボディを延長したモデル「787-9」を日本で最初に受領しました。8月7日(木)より同型機を使った世界初の定期運航便として羽田から福岡、伊丹、松山への国内3路線に投入します。それに先駆けて本日、日米の小学生を招待し、羽田から富士山上空を通過し関西方面をぐるっと一回りして帰ってくる旅客フライト実施。「次世代を担う子供たちを次世代の航空機に案内する」というコンセプトで実現したイベントです。そこに新聞や雑誌、テレビなどのマスコミ各社も招かれ、旅行・観光専門サイト『トラベルボイス』で私の連載コラムを担当してくれている編集者の山岡薫さんといっしょに遊覧飛行を楽しんできました。

787-9による記念フライトの様子や、787ファミリーの解説記事などは、近く『トラベルボイス』で発表する予定です。

S.Akimoto at 19:00|Permalink

2014年07月28日

ラーメンをすする

 
今日予定していた分の原稿書きを終えたら、急に空腹をおぼえました。夜はベルギービールの店でたらふく飲んで食べるので、昼食は抜こうと思ったけれど、ラーメン一杯くらいならおなかに入れておいてもいいかな? そんなことが頭をよぎって、ふと思い出したのが、先週金曜日に開催されたANAの機内食発表会です。


私は別件があって発表会に行けなかったのですが、ANAが欧米線のビジネスクラスとファーストクラスで提供している「博多一風堂」のラーメン・メニューに、今年9月から従来のとんこつと醤油の2種類に新たに「味噌ラーメン」が加わるそうです〔写真〕。発表会で試食してきたという記者から「おいしかったですよ」と報告を受けました。

ラーメン好きの日本人にはもちろん、一風堂は海外にも進出していて、外国人にも大人気。前にニューヨークのイーストビレッジにある店を訪ねたら、長蛇の列ができていました。日本の店舗よりも込んでいる印象だったので、スタッフに「大繁盛だね」と声をかけたら、こんな答えが返ってきて吹き出してしまったことを思い出します。もちろん、ジョークでしょうが──。

「行列ができているだけで、さほど儲かっていませんよ。アメリカの人は日本人みたいに麺をズルズルすすれませんでしょう。1本1本を味わって食べるので、時間がかかってしょうがない。列ができているのは、単にお客さんの回転が悪いからですよ」

S.Akimoto at 14:20|Permalink

2014年07月10日

デザインチェンジ

 
このBlogのトップページデザインをプチ・リニューアルしました。今年5月にJALでニューヨークへ飛んだ際に機内で撮ってもらった写真を使用して。左のプロフィール写真は、出発前に成田のサクララウンジで撮影。またタイトルバックに使った写真は、国際線の新ビジネスクラス「JAL SKY SUITE」で機内Wi-Fiサービスを試しているところです。


キャビンの全景も上に掲載しておきました。ついでにfacebookには、ニューヨークからの帰国便で試した機内食の画像もアップ。和食をオーダーするとメイン料理の前に出てくる「九つの小鉢善」です。和食を注文するなら、日本からの出発便に限る。以前はそんなふうに言われていましたが、どうしてどうして。最近は海外発便の和食のクオリティも相当上がっていると実感しています。その背景では、どんな取り組みがあるのか? 機内食づくりの企画に携わっているスタッフに先週、JALの本社で取材し、いろいろ話を聞くことができました。

その日はもう一人、機内Wi-Fiサービスの実現にかかわった社員にもインタビューしています。そして今日も、午後から再び天王洲のJAL本社へ。プロフィール写真の背景になっている空港ラウンジの企画担当者と、タイトルバックで使ったスカイスイート・シートの開発担当者の二人に取材します。現場の人しか語れない裏話なども聞けると思うので、とても楽しみ。

先週の収録分も含めてJALの社員たち計4人にインタビューした内容は、成田からニューヨークへのフライトレポートと合わせて、8月初めより誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で発表する予定です。

S.Akimoto at 08:07|Permalink

2014年06月28日

LCCの安全基準

 
国土交通省は昨日、エアラインパイロットの年齢制限を現在の64歳から1〜2年程度延ばす案を示しました。運航中止が相次いでいる国内LCCのパイロット不足の解消が目的のようです。私もいくつかのメディアでLCCの独自体質や弱点について伝えてきましたが、一番大切な「安全面」でいうと、この国交省案はどうなのでしょうか? 気になるところです。


LCCの安全性については、不安を抱いている利用者も少なくありません。「効率性を何よりも重視するLCCは航空機の整備のやり方も大手とは違うのか?」といった質問が、ときどき私のもとにも寄せられます。“安かろう、悪かろう”というイメージがどうしてもLCCにはつきまとうのでしょう。しかし結論から言うと、航空機の基本的な整備手法は、LCCも大手も変わらない。LCCだけの安全基準など、当然のことながら存在しません。そのことを具体的に取材・レポートするメディアがほぼ皆無なので、誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で書くことにしました。

航空機の整備は、各社とも航空機メーカーが作成したメンテナンスマニュアルに沿い、日本の航空法に則って実施します。このレポートを書くために取材したジェットスター・ジャパンの整備セクションのリーダーも「メーカーのプログラムを足しもせず、引きもせず──それが基本ですよ」と話していました。同社が運航するのは、LCCの“定番”であるエアバスA320。つまり彼の言う「メーカー」とは、エアバス社のことです。私が成田空港にある同社の整備現場を訪ねたとき、若手を含めた整備士たちがちょうど折り返し便のメンテナンス作業に当たっていた。

彼らの生の声も交えながら、LCCの整備についてできるだけわかりやすく書きましたので、興味のある方はぜひ以下からアクセスしてみてください。

≫≫≫「LCCの安全基準や航空機の整備手順は、大手とどう違うのか?

S.Akimoto at 07:38|Permalink

2014年05月28日

サーブ340B

 
アイランドホッピング2日目の取材を終え、福岡空港まで戻ってきました。羽田へのJAL便の搭乗開始を待ちながら、鹿児島から奄美諸島をめぐる本日の7回のフライトで利用した「サーブ340B」というコミューター機について、紹介しておくことにします。


サーブ340はスウェーデン製の双発ターボプロップ機で、JALグループでは日本エアコミューター(JAC)のみが運航しています。340Bは、初期タイプ340Aのエンジン改良型。細身のボディが特徴で、キャビンは通路をはさんで左側に1席、右側に2席と変則的にシートがレイアウトされていました〔写真〕。36席で運航している日本エアコミューター便はどの便もほぼ埋まっていて、地方路線に欠かせない戦力であることがうかがえます。

印象的だったのは、離島間のフライト時間がきわめて短いこと。たとえば奄美大島から喜界島への便では「本日のフライト時間は10分を予定しています」と客室乗務員からアナウンスされます。離陸上昇して水平飛行に移り、シートベルト着用サインが消えるのを待って機窓からの風景を撮ろうとバッグからカメラを取り出すと、再びシートベルト着用を指示され、こんなアナウンスが──「当機は間もなく着陸します。この先、すべての電子機器の電源をお切りください」。

同行の写真家、倉谷清文氏は「これじゃあデジカメは使えないですね。フィルムでの撮影に切り替えます」と、到着した空港ターミナルのお土産屋でレンズ付きフィルム「写ルンです」を何個も買い込んでいました(笑)。

S.Akimoto at 19:02|Permalink

2014年05月27日

鹿児島を起点に

 
ニューヨークから戻り、昨夜は羽田空港のホテルに前泊。今日は鹿児島空港に来ています。朝一番のJAL便に乗って〔写真〕。写真家の倉谷清文氏といっしょで、いまから二人で奄美諸島をめぐる1泊2日の“アイランドホッピング”に飛び立ちます。カウンターで先ほど、本日のフライトのチェックイン手続きも済ませました。


九州本土と奄美諸島を結ぶのは、JALグループの日本エアコミューター(JAC)です。それら短い路線で運航するのは、スウェーデン製のサーブ340B。同社が本部を置く鹿児島を起点に、この小型プロペラ機に乗って、まずは開聞岳を眼下に眺めながら奄美大島を目指します。奄美大島からは喜界島へ、喜界島のあとは再び奄美大島に引き返して、次は徳之島へ。徳之島に着いたら、また奄美大島を経由して、スタート地点に鹿児島に戻ってきます。

いったい何日かけて? いいえ、いま書いた計6回のフライトはすべて初日のスケジュール。つまり、ここまでがわずか1日の旅なのです。乗り継ぎ時間はどれも30分程度しかありません。30分しかないと、1便でも遅れてしまうと乗り継げなくなるのでは? そう不安に思う人もいるかも知れませんが、大丈夫。上記のコースを1機のサーブ340Bが便名を変えながら飛んでいくので、乗り遅れる心配もありません。鹿児島に戻ってきたら今夜は空港近くのホテルに泊まって、明日は沖永良部島や与論島なども目的地に加えて朝から同じようなフライトを繰り返し、福岡から最終のJAL便で羽田へ帰ります。

小型プロペラ機はかなり低い高度を飛ぶので、島の家並みや海面をゆく船などを間近に眺めながら、きっと楽しいフライトになるでしょう。「アイランドホッピング」の名のとおり、島から島へぴょんぴょんと。機窓からの景色も存分に撮影してきたいので、あとは天気がもつことを祈るばかり。行ってきます!

S.Akimoto at 09:31|Permalink

2014年05月21日

雲の上の書斎から

 
このBlogのタイトル『雲の上の書斎から』を、初めて個別記事のタイトルに使いました。個室感覚がきわめて高いJALの長距離国際線ビジネスクラス「JAL SKY SUITE」で、ボーイング777-300ERに搭載された機内Wi-Fiサービスを使用し、いままさに「雲の上の書斎」からこの報告を書いています。


向かっている先はニューヨーク──今回はリフレッシュを兼ねたプライベートの旅です。現地ではいろいろやりたいことがあってかなりタイトなスケジュールを立ててしまいましたが、到着した日の夜だけはフリーの時間を確保できたので、お気に入りのジャズクラブに出発前にメールを入れて出てきました。そしていま、機内でWi-Fiをつなげたら、そのジャズクラブの知り合いから「今晩の席を確保しておきましたよ」という返信メールが! 去年秋のNY取材の際にお世話になった、日系人のYさんからです。

「プライベートでお越しになるのですね」と、Yさんはメールに添えてくれました。「前回いらしたときは撮影もあって、慌ただしかったと思います。今晩はぜひ仕事を忘れ、秋本さんが大好きなジャズをごゆ〜〜〜〜っくりとお楽しみくださいね。フロアのスタッフに、いっぱいサービスするようにと伝えておきました」

こんなふうに機内でリアルタイムに情報をやりとりできるのは、本当に便利です。通信衛星を介して提供されるWi-Fiサービスの実用化が、フライト中の過ごし方を今後大きく変えていくことは間違いありません。──という文章を書いていたら、あちこちの編集部からもメールが! はい、原稿の催促ですよね。わかってます、書きます書きます。到着までにはすべて書き上げて送信しますので、ご心配なく。仕事をしっかり終えて、せっかくのプライベートのNYを私も思い切りエンジョイしたいですから。

S.Akimoto at 16:34|Permalink

2014年05月19日

LCCが失速

 
LCCのパイロット不足が連日、メディアで取り沙汰されています。ピーチが4月に「秋までに最大で2,000便を欠航する」と発表したのに続き、先週はバニラエア〔写真〕が機長不足を理由に「6月に国内線の一部で154便を欠航する」とアナウンス。この事態について昨夜、私もフジテレビの情報番組『とくダネ!』の取材に応じ、今朝のオンエアで流れていました。


欠航の理由として、ピーチは「パイロットの新規採用が計画どおりに進まなかった」ことと「現役機長の病欠」の二つを挙げていました。しかし採用がうまくできなかったのなら、もっと早く運航計画を見直せたはず。新しい人を採用しても、すぐに飛ばせるわけではないのですから。何をいまさら急に──というのが、ニュースを聞いた私の感想です。計画どおりの運航ができなくなった大きな要因は、たぶん「病欠」のほうでしょう。

大手に勤務するパイロットに1カ月のスケジュール表を見せてもらうと、フライトや休日の合間に必ず「スタンバイ」という日が計5日前後あります。スタンバイの日は基本的にフライトはなく、いわば「オフ」なのですが、乗務予定のパイロットに病気やアクシデントで欠員が出た場合は代わりに乗務に就かなければなりません。そうやってバックアップ体制をとることで、大手は欠航になるのを防いできました。

LCCには、それができません。乗務につく予定のない人を遊ばせておいては、人件費がかさむだけだからです。なので、パイロットが病気になると、すぐに欠航に追い込まれる。「大手みたいにバックアップ体制をつくればいいのに!」と思う人もいるかも知れませんが、大手だって別に損をしてやっているわけではなく、そのぶんの人件費がちゃんとチケット代に乗せられています。だから、東京から札幌や那覇に飛ぶのに、正規運賃で買うと片道2万5,000円とか3万円もする。LCCならそれが5,000〜6,000円程度。つまり大手の5分の1ほどの値段で飛べる代わりに、運が悪いと乗る予定だった便が欠航になって旅行に行けなくなる──そんなリスクがあるわけです。

バニラエアは6月の154便の欠航理由を「パイロット数名の予期せぬ退職」と発表しました。羽田の国際線枠が拡大し、需要の増えた大手にパイロットが流れているという状況もあるのでしょうか。結果、LCCのバニラエアでは機長が不足し、計画していた便が欠航になる。この件について聞かれても私の感想は「ふーん」という程度で、とくに驚くような出来事ではありません。

S.Akimoto at 13:40|Permalink

2014年04月13日

エアアジア、再び

 
マレーシアに拠点を置くアジア最大LCC、エアアジアが、2015年にも日本へ再上陸するかも知れません。東京都内で今週、メディアの取材に応じた同グループのCEO、トニー・フェルナンデス氏が明らかにしました。こんどこそ“アジアの旋風”を巻き起こすのでしょうか。


エアアジアがANAとの合弁でエアアジア・ジャパンを立ち上げ、国内3番目のLCCとして就航したのは2012年の8月でした。順調に離陸したかのように見えましたが、搭乗率が思ったように伸びず、業績低迷からANAとの合併を解消して昨年6月に日本の空から撤退。それについてフェルナンデス氏は「他社と手を組んだのは初めての経験。船頭役が2人いては、意思決定もままならなかったよ」と振り返ります。

その後、ANAは単独で新ブランドのバニラエアを離陸させ、こちらは快調に国内や近隣アジアへと翼を広げています。同社は「リゾートLCC」というコンセプトを明確にし、日本の市場に見合ったサービスも採り入れました。日本で成功するには日本式の経営が必要ということかな、とも思います。

一方、もとはレコード会社ワーナーミュージックの幹部だったフェルナンデス氏が航空業界に進出したのは2001年。「マレーシアで飛行機に乗れたのは当時、人口のわずか6%にすぎない。ならば残りの96%の人たちのために安い飛行機を飛ばすことで大きなビジネスになると確信した」というのがそのきっかけです。エアアジアは飛行機を、まさに列車やバスのような格安運賃で利用できる乗り物に変えました。同社の機体には、こう記されています──「NOW EVERYONE CAN FLY(いまや誰でも飛行機に乗れる)」。再上陸するエアアジアは、はたしてどう変わるのか? あるいは変わらず独自路線を貫くのか? 注目したいと思います。

S.Akimoto at 23:23|Permalink

2014年04月01日

いろいろな最後

 
32年も続いた国民的長寿番組『笑っていいとも!』が昨日で最終回を迎え、昼の生放送が終わった直後の午後0時59分にはANAのジャンボ機(ボーイング747-400D)の最終となるNH126便が沖縄の那覇空港を離陸。税率5%だった消費税もその日の23時59分59秒で終わり、日付が変わると8%に引き上がりました。


昨日(3月31日)は、いろんな「最後」がありました。とくに夕方のテレビニュースを賑わせていたのが、747-400Dのラストフライトです。569人の乗客を乗せて満席で飛び発った最終便は、午後3時30分に羽田空港408番スポットに到着。私は現場には行っていませんが、羽田で取材した記者仲間から消防車の放水アーチに出迎えられるNH126便の様子がメールで送られてきました。

昨日はもう一つ、ANAウイングスが運航するDHC-8-Q300という小型機の退役もありました。デハビランド・カナダが開発しボンバルディアが受け継いだDHC-8は、「高翼機」と呼ばれるボディの上に主翼を取り付けた個性的なプロペラ機です〔写真〕。ボディの地上高が低いために、空港での乗り降りもラクラク。実際に利用してみると、プロペラ機でありながらとても静かで、振動なども気になりません。ANAグループでは、かつて国産旅客機YS-11が就航していた札幌・丘珠空港発の着路線や羽田と伊豆諸島を結ぶ路線の後継機として導入し、2001年7月の羽田/大島線での就航が実質的なデビューでした。

最終便となった三宅島行きのNH1849便は羽田を定刻より2時間ほど遅れて出発したものの、三宅島の火山ガスの影響で着陸できずに羽田へ引き返し、ちょっぴり淋しいラストフライトになりました。ジャンボ機引退の陰でほとんど話題になりませんでしたが、お疲れさまと一言、声をかけてあげたいと思います。

S.Akimoto at 10:55|Permalink

2014年03月18日

1万2,000キロの旅

 
アメリカの首都、ワシントンDCに来ました。利用したのは、成田発11時10分のANA便(NH002)です。ワシントンDC線は、太平洋を、さらにはアメリカ大陸を横断していく12時間超のロングフライト。ANA自慢のご覧のスタッガードシートをじっくり体験しながらの旅になりました。


ワシントンDC線に投入されているのは、2010年春に登場したANAの総合ブランド「Inspiration of Japan」を搭載したボーイング777-300ER。この新ブランドのサービス&プロダクトの“目玉”とされてきたのが、今回のフライト取材で体験したスタッガード型のシートです。スタッガードとは日本語に訳すと「ジグザグに」「互い違いに」といった意味で、これまでの「シートは縦にも横にもまっすぐに並べるもの」といった常識をANAはくつがえしました。

スタッガード型のメリットは、一人ひとりのプライバシーを確保しながら180度水平になるフラットベッド・シートのスペースを確保できること、そしてどの席からも隣の人に気兼ねなくダイレクトに通路にアクセスできること──その2点です。実際の快適さなどについては、4月30日発売の季刊「航空旅行」春号(Vol.9)で同行の写真家・倉谷清文氏と写真とともに詳しくレポートしますので、楽しみにお待ちください。

さて、計1万2,000キロ近い旅を終えて、私たちは現地時間の午前10時30分にワシントンDCのダレス国際空港に到着しました。ここ数日、東京はようやく春めいてきましたが、こちらの気温は何と零下! ちらちら雪が舞っています。相棒の倉谷氏と「温泉に浸かりたい!」「こたつに入りたい!」などと訳のわからないことを連発しながら、現地取材をスタートしました。

S.Akimoto at 17:11|Permalink

2014年03月07日

747短編小説

 
今月末で日本の空から姿を消すジャンボ機ボーイング747。退役へのカウントダウンが本格化し、航空や旅を専門とするメディアでは連日のようANAの747フライト情報が取り上げられています。ANAマイレージクラブの上級会員の自宅に季節ごとに届く会員誌『ANA AZURE』でも、2014年春号では「WE LOVE B747」という特集を組みました。ジャンボ機ファンのみなさんの記憶にいま一度、その雄姿をしっかりと焼きつけてもらうために。


本特集で私は、監修役および747機長と整備士へのインタビュー記事の取材・執筆を手がけました。また、息抜きを兼ねた気軽な読み物として、短編小説も寄稿しています。小説のタイトルは「5番スポットへようこそ」。地方空港で働く女性と747のベテラン機長との小さな交流を描きました〔写真〕。

航空や旅関連のメディアで私がみなさんにお届けできるのは一般の取材レポートがほとんどで、小説を読んでいただくようなチャンスはなかなかありません。別ジャンルの媒体ではエッセイを発表したり、舞台脚本を書いて上演したりという活動も続けてきましたが、今回はそんな「作家」としての一面にも接していただけるいい機会だと思っています。

前述したように、この『ANA AZURE』はANAマイレージクラブの上級会員誌で、残念ながら一般の人は入手できません。それでも計22万部も発行されていますし、毎号エアポートラウンジなどにも置かれますので、見かけることがあればぜひ手に取ってページをめくってみてください。

S.Akimoto at 11:05|Permalink

2014年03月01日

スカイマーク新展開

 
今日からもう3月。早いなあ。今年は元日から3週間も寝込み、復帰後は待ってもらっていた原稿書きに追いまくられて、私の1月と2月はどこへ行っちゃったのという感じです。自業自得ですが。さて、2月の最終となったこの1週間もいろいろニュースがありました。その一つが、スカイマークが南仏トゥールーズのエアバス本社でA330-300の1号機と2号機の引き渡しを受けたという話題。4月18日からの羽田/福岡線での就航に向け、いよいよだな──と私も実感が高まっています。


当初の予定では3月の就航でした。ところが自社整備体制の準備が遅れ、計画していた1号機の受領も2月末に延期へ。同社の西久保愼一社長とは先週、トゥールーズへ出発される前に会いましたが、無事に受領したとのことで西久保さんもホッとひと安心でしょう。ゆったり快適なグリーンシートを、私も福岡線で早めに体験してきたいと思います。

その同じトゥールーズから今週、スカイマークに関するニュースがもう一つ届いています。発注しているオール2階建て機A380の構造部の組立が完了したというニュースで、現地から画像も送られてきました。ご覧の写真は、その機体後部にフォーカスしたもの。塗装はまだ尾翼部分しか完成していませんが、A380の尾翼は大きいだけに、間近で見ると相当な迫力でしょう。A380は地上から垂直尾翼の先まで、24.1メートルもあります。そう聞いてもピンとこない人に、私はよく「8階建てのビルの高さと同じ」と伝えてきました。

2014年の後半は、このA380によるスカイマークの成田/ニューヨーク線の開設が話題を独占するのではないか。私はそう予想しています。就航日はまだ未定ですが、西久保氏は「ぎりぎり年内には実現する方向で準備を進めている」と話していました。

S.Akimoto at 15:22|Permalink

2014年02月20日

新卒CAを500人

 
ANAは今日、2015年度入社の客室乗務員(CA)を500人程度採用する意向を発表しました。500人というのは、過去最多です。羽田からの発着枠増加や国際路線の拡大という目標に向けて、人員を補充していく必要があるのでしょう。


採用する客室乗務員は東京ベースで、もちろん正社員です。以前もどこかに書いた記憶がありますが、ANAはここ数年、産休・育休制度をはじめとする組織改革に取り組んできました。女性社員に少しでも長く働いてもらえる会社にしたい──そんな思いがあるからです。そのベースにあるのが「社員一人ひとりの経験こそが会社の財産である」という考え方。客室乗務員はまさに機内サービスのスペシャリストであり、実際のフライトでどれだけ多くの経験を積み重ねてきたかでサービスにおけるスキルやセンスに大きく差が出てしまう。乗客の安全を守る「保安要員」としての役割にも、やはり経験が不可欠です。

人事担当のKさんは、私とのインタビューでこんなことも言っていました──。

「ベテラン社員の経験を社内に蓄積していくことが、ANAの強みになるはずです。いつか会社を辞めることになっても、ANAでのそれまでの経験をいろんな世界で生かしていってほしい。さまざまな分野で活躍する人の中に“ANA出身”という経歴を見かけるようになれば、ANAの評価もますます上がっていくでしょうから」

S.Akimoto at 11:54|Permalink

2014年02月11日

格安空旅のススメ

 
2年前に出した『旅客機と空港のすべて』につづくJTBの航空関連ムックの第2弾──『LCCのすべて』がいよいよ完成、今週末の2月15日(土)から全国の書店に並びます。Amazonをはじめとするネット書店では、すでに予約受付が始まりました。


LCC関連の書籍というと「なぜ格安なのか?」「大手とは何が違うのか?」といった業界・業態の解説本が多かったなかで、このムックは「LCCを使うメリット」や「お得な利用法」「格安での旅の楽しみ方」など徹底した“旅人目線”を貫いたのが特徴。「読者のみなさんにワクワクしてもらえる一冊にしたい」という編集担当の星裕水さんの強い意向を何とか具現化しようと私も制作に関わってきました。

マンガを使ったLCC体験や格安空旅のモデルプランなど、ユニークかつ読んでいて役に立つ企画を全ページにわたって盛り込んでいます。そのうち私は、一番新しいバニラエアの沖縄線レポートやピーチの客室乗務員の舞台裏潜入記、ジェットスター・ジャパンの整備現場ルポなどを担当。バニラエアでは広報担当者にも同行していただき、前身のエアアジア・ジャパンと何がどう変わったのか、利用者にどんな旅を提供したいかなどの話を聞きながら、成田から那覇までの2時間半のフライトを取材しました。

先ほどfacebookにアップした写真は、ジェットスター・ジャパンの整備現場を成田で取材したときのものです。LCCの機体整備については不安を抱いている人もまだまだ少なくないようですので、できるだけ実態を伝えるよう努力しました。お近くの書店で、ぜひ手に取ってみてください。

S.Akimoto at 10:14|Permalink

2014年01月30日

747賛歌

 
年明けから病気療養でしばらく中断したものの、退役の迫ったボーイング747について昨年末から取材を進めてきました。パイロットや整備士を含め747に関わってきた現場で話を聞くと、ジャンボ機がどれだけ人々に愛されてきた機種だったかを改めて思い知らされます。この名機を「時代に合わない」と切り捨ててしまうにはあまりに惜しい──あちこちでそんな声にも触れました。


ここ数日、さまざまな角度・視点から747にオマージュを捧げる文章を書きつづっています。書けば書くほど、淋しさが胸に込み上げてきて、その気持ちをうまくコントロールできません。ふと、若かりし頃を思い出します。かつて上空をゆくジャンボ機を見上げ、自分もあんな飛行機を設計してみたいなあと思ったのが、そもそも航空工学の道に進んだきっかけだったなあと。

時代の流れを止めることはもちろんできません。それに、ジャンボ機の歴史が747-400の退役ですべて終わるわけではないことも事実です。伝説の名機は「747-8インターコンチネンタル」という名前で進化し、新たな歴史の1ページをつくり始めました。

そしていま、私はまったく別の媒体で、この747-8インターコンチネンタルが近く日本に国際定期便として入ってくるかもしれないという記事の執筆に着手しています。たしかな情報であり、もう間もなくみなさんのもとに朗報をお伝えできる予定です。

S.Akimoto at 23:33|Permalink

2013年12月24日

那覇でクリスマス

 
就航したばかりのLCC、バニラエアで沖縄に来ました。2014年2月に発売予定のJTBムックの仕事で、久しぶりに取材パートナーは航空写真家のチャーリィ古庄氏。例年だと、彼とは年に4回か5回はいっしょに海外に飛ぶのですが、今年はなぜかなかなかチャンスに巡り合いません。振り返ってみると、タイ国際航空が新規に導入したエアバスA380の元日の就航便をいっしょに取材して以来です。そのときは、正月の三が日を彼とバンコクで過ごしました。


つまり、元日のフライトが1回目で、今年2回目がクリスマスフライト。「1年でいちばん華やかな二つの日を、よりによっておめえといっしょかよ」と私が言うと、ニヤリと笑って古庄氏は答えました。「その言葉、そっくりそのまま返しますよ」と。

あ、別に仲が悪いわけではありません。むしろ、とっても仲良しです(笑)。今回のバニラエアのフライト取材には、JTBムックの編集担当であるライターの星裕水さんも同行。また、このムックの制作を手伝ってもらっている航空・旅行ライターの緒方信一郎氏もいっしょに乗りました。なので、イブの夜はここ那覇で、4人での飲んだくれパーティです。すると星さんが「那覇でのお店は私が手配しますね」と申し出てくれました。

で、予約したという店の情報を閲覧してみると──なんだ、ただのオッサンたちで込み合いそうなごく普通の居酒屋じゃん! イブの夜をどんなにロマンチックな店で過ごせるか、楽しみにしていたのになあ。星さんに「センスねーなァ」と言ったら、彼女はちょっとムッとした顔で「だって、みんなただのオッサンじゃないですか」と。まあ、言われてみると、たしかにね。18時に店に集合だそうなので、ホテルでしばらく原稿書きをしてから向かいます。みなさんも、素敵なクリスマスを!

S.Akimoto at 13:49|Permalink

2013年12月16日

久しぶりの博多

 
来年から始まる旅の連載コラムのリサーチがあって、久しぶりに博多に来ました。行きの便の機窓から撮った写真をいまfacebookにアップしましたが、今日は天気もよくて、上空からの見晴らしも抜群。前から2列目の窓側席でのんびり八ケ岳を見下ろしながらのフライトに、ちょっぴり癒された気分です。


あ、でも飛行機代はケチりました。写真に写っている主翼のカラーで、見る人が見るとわかると思うので、先に言います。福岡へは、成田からのジェットスター・ジャパン便を利用。安いに越したことはありませんから。ただ、エアアジア・ジャパンの撤退後は、思ったよりも安くないなあというのが正直な感想です。そういう意味でも、やっぱり必要ですね──ライバル同士の競争は。

飛行機代をケチった分、ホテルは奮発しました。ご覧の部屋、ツインのベッドと応接スペースが分かれていて、かなり広い。しかも、部屋は最上階にとってもらったので、博多の街が一望できます。以前は、いいホテルをとってもほとんど寝に帰るだけでもったいなかったのですが、最近はできるだけ部屋で過ごそうという気持ちになりました。大人になったのかな(笑)。

夕方からは旅コラム執筆のためのリサーチに繰り出しますが、あとは部屋で書き物をしたり、来年以降に発表する作品の構想を練ったり。この1カ月で3件も続いた欧州取材の疲れを取り除きながら、ほんわか過ごそうと思います。このあと、年末にかけてはまだまだ忙しいので、復路はANA便で羽田へ戻ります。

S.Akimoto at 15:32|Permalink

2013年12月14日

A330という機材

 
南仏トゥールーズから戻り、現地のエアバス本社で初披露されたスカイマークの新機材A330-300についての報告を、まずは旅行・観光専門ビジネスサイト『トラベルボイス』の連載【秋本俊二のエアライン・レポート】で速報として書きました。スカイマークを率いる西久保愼一社長ともいろいろ話ができ、有意義な取材だったと思います。


それにしても、同じ中型機のなかでなぜA330-300をチョイスしたのか? その質問に西久保氏は「ずばり、安いからですよ」と答えました。「ボーイング787やエアバスが開発中のA350は、新しいテクノロジーが搭載されてたしかに快適なのだと思う。一方で、そうしたニューモデルが市場に出てきた結果、もともと一定の快適性をもっていたA330の価格が相対的に安くなった。われわれとしては、まさにいまこそクオリティの高いシートを安く提供できるタイミングだと判断して導入に踏み切ったんです」。では、A330-300は787と比較して、1機あたりどれくらい安いのか? ちょうどエアバス本社を訪ねていたので、その点も取材してみました。

「多くの航空会社は航空機をリース契約で使用しています」と、エアバスの幹部の一人が話してくれました。「その1カ月のリース料を比べると、787が120万USドル程度なのに対し、A330-300は95万USドル程度。25万USドルもコストが抑えられる。A330は誕生から多くの改良が重ねられ、同じクラスの航空機のなかでも1席あたりの運航コスト効率がきわめて高いモデルに仕上がっているんです」

そんなことも含めて、今回の取材結果をもう少し深く掘り下げた報告記事を現在、誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』でも書き始めました。こちらはスカイマークの西久保社長との一問一答によるインタビュー記事です。近々公開しますので、お楽しみに。

S.Akimoto at 18:12|Permalink

2013年11月21日

大阪の味、空デビュー

 
LCCの重要な戦略の一つが「ノンフリル」のサービスです。というと、なかには「ノンフリルってどんなサービス?」と勘違いする人もいますが、ノンフリルとはコスト削減のため「フリル(飾り)」のサービスをなくす──つまりは無料のサービスは廃止して、必要なものだけ有料で提供するというLCC独特のスタイル。機内での食事や飲み物などのサービスを、多くのLCCが原則として有料化しました。


そもそもわずか2〜3時間のフライトに、食事のサービスが必要なのか? そんな疑問からLCCのノンフリル・サービスは生まれました。LCCはよく「バス感覚で使える交通手段」と言われますが、路線バスで食事を提供するサービスはありません。空の旅では食事を出すのが当たり前というこれまでの“常識”に、徹底したコスト削減にチャレンジするLCCが切り込んだのです。

もちろん食事をしたい人は、お金を払って買えばいい。各社とも工夫をこらしたメニューを揃えています。なかでもバラエティに富んだラインナップで他社をリードしているのが、今週初めに利用したピーチ〔写真〕。指定された席に着いて「ピーチ・デリ」と名づけられたメニューカードを手にとると──ありました、ありました。2013年秋の新作として登場した「豚玉お好み焼き」が! 大阪道頓堀の老舗「千房」の特性メニューで、同行の編集者Hさんが「食べたい!」というので買ってみることに。

これからその写真をfacebookに載せますが、うん──なかなかの美味! 大阪の味の、空デビューです。

S.Akimoto at 00:01|Permalink

2013年11月18日

格安の空を取材

 
ローマとヴェネツィアの二つの都市を訪ねたイタリア取材、無事に終わりました。しかし帰国はしたのもの、ゆっくりしている時間はありません。今朝は京成スカイライナーに乗りってまたまた成田空港へ。10月27日に成田線に就航したLCCのピーチ〔写真〕で、関西にきています。


JTB航空ムック第2弾の取材がいよいよ始まりました。『旅客機と空港のすべて』に続く第2弾のテーマは「LCC」で、成田から関西へのMM112便では、イタリア取材に引き続き同行してもらった写真家・中西一朗氏が機内の様子やサービスシーンなどを撮影。到着後はピーチの本社を訪ねてスタッフにインタビューし、現在はLCC専用の第2ターミナルの取材を進めています。休み明けの月曜日もピーチの利用率は高く、多くの乗客がいつものピンク色に塗装されたエアバスA320にタラップを使って乗り込んでいきました。

このムックの刊行は来年2月ですが、私は年内にまだいくつか海外取材の予定があり、スケジュール調整に頭を悩ませています。編集を担当するのは第1弾と同じHさんで、彼女もすでにフル稼働の状態。ですが、強力な助っ人を得ているので、心配はしていません。LCCに関しては私よりも精力的に取材活動を続けている航空・旅行ライターのO氏や、Webの総合サイトで旅行チャンネルを統括していた編集者で、現在はライターとして活躍するN女史らが書き手に加わってくれることになました。航空写真家のF氏ももちろん前回同様、メインでかかわります。

“安かろう、悪かろう”といったイメージをLCCに抱いている人は相変わらず少なくないようですが、LCCを利用するメリットはいろいろあります。読んでくれた人たちがLCCを使ってすぐにでも旅に出たくなる──そんな楽しい本を、信頼する編集者やカメラマン、ライターたちと力を合わせてつくっていきたいと思います。

S.Akimoto at 14:12|Permalink

2013年10月24日

“食育”と“デコ弁”

 
ANAの国際線エコノミークラスで提供される機内食が生まれ変わります。東京・汐留の本社で今日、その発表会がありました。刷新されるメニューの中でも、注目は子ども向けの機内食。“食育”と“デコ弁”をコンセプトに、実際に子育て中というANAの4人のシェフたちが「わが子に食べさせたくなるようなチャイルドミール」を考案しました。


ちなみに“食育”とは、日々の食事を通して健康な身体と心を育てていくこと。「安全で安心な国産野菜や成長に不可欠なカルシウム、ビタミンなどを多く含む食材を使い、栄養バランスのいいメニューに仕上げた」とシェフの一人が言います。一方の“デコ弁”は「デコレーション弁当」の略で、盛りつけを工夫して顔や動物の形にしたり、色の取り合わせで子どもたちが楽しくなるようなメニューを目指しました。

「旅行中は外食が続き、食事の栄養バランスがどうしても崩れがちです。機内でこのような野菜たっぷりのメニューを子どもに与えられるのは、親としても安心ですね。見た目もかわいらしいので、これならみんな喜んで食べてくれるんじゃないですか」

自身も子育てを続けながら旅&グルメライターとして活躍する古屋江美子さんも、ANAのチャレンジを高く評価します。今日の発表会で撮ってきた写真をメールで送って感想を求めると、古屋さんからさっそく電話が。「これ、本当にかわいいですね。娘も興味津々で写真に見入っています。機内での提供が始まるのは12月からですか? ANAで海外に出るときは、必ずチャイルドミールを予約して乗りたい」と話していました。

S.Akimoto at 21:58|Permalink

2013年10月06日

JALを飛んだ42年

 
BSジャパンの好きな番組の一つに、武田鉄矢さんとテレビ東京アナウンサーの須黒清華さんがMCを務める『昭和は輝いていた』というトークバラエティがあります。放送は毎週火曜日の21時から1時間。毎回テーマを変え、輝いていた昭和時代のエピソードをMC役の二人がゲストとともに振り返る──そんな番組です。一昨日の金曜日、同番組のゲストとして呼ばれ、収録を行ってきました。


私が出演する回のテーマは「日本の翼・旅客機」で、オンエアは11月12日(火)の予定です。まだ先なので、近づいたらまたこのBlogでも告知しますが、この番組に私とともにゲスト出演したのが、元JALの機長である小林宏之さん。ボーイング727を皮切りにDC-8、初期タイプのジャンボ機747-100、DC-10、そしてハイテクジャンボと呼ばれた747-400に計42年間乗務してきた人で、そのフライト人生はまさに「空の昭和史」そのものです。私は小林さんといっしょにトークを進める側のゲストなのに、収録中はつい小林さんの話に聞き入ってしまうことも少なくありませんでした。

その小林さんから本日、著書『ザ・グレート・フライト』をいただきました。サブタイトルは「JALを飛んだ42年──太陽は西からも昇る」。小林さんがパイロットを目指したきっかけから、JAL入社後の727でのパイロットデビューとジャンボ機との出会い、DC-10での機長昇格、そして747-400でのラストフライトまでの歴史が綴られています。計1万8,500時間、距離にして1,665万キロ(地球を800周分)のフライトで変貌する地球の姿を空から定点観測してきた話など、どのページをめくっても興味は尽きません。パイロットとは、小林さんにとってどんな仕事だったのか? その答えは、最終章の「生まれ変わってもパイロットになりたい」に集約されています。

著書に添えられた自筆の手紙には「出版社は本のタイトルに『グレート・キャプテン』を主張しましたが、私は最後まで新人機長のつもりで乗務を重ねてきただけなので、それは勘弁してもらいました」という一文がありました。謙虚で、とても誠実な方です。これを機に交流を深め、小林さんの42年のパイロット人生で得たものについていろいろと学ばせてください──著書を贈呈していただいたお礼も兼ねて、いまそんなメールを打ちました。

S.Akimoto at 10:51|Permalink

2013年08月04日

マルチカラー

 
先ほどfacebookに、鮮やかなパープルの機体の写真をアップしました。FDA(フジドリームエアラインズ)が運航するブラジル・エンブラエル製のリージョナル機──ERJ-175です。同社はそのパープルの機体のほか、レッド、ライトブルー、グリーン、オレンジ、ピンクに塗装した機体を所有し、静岡空港と小牧(県営名古屋)空港を拠点に地方路線の拡大を続けてきました。


このBlogには、グリーンの機体の写真を掲載しました。facebookにアップしたパープルののほうは84席あるERJ-175ですが、こちらはボディが1.78メートル短い76席のERJ-170。FDAが所有する1号機から6号機までをカラーで分けると、ピンク、パープル、オレンジの3機がボディーの長いERJ-175で、残るレッド、ライトブルー、グリーンがボディーの短いERJ-170です。そして先月、7号機となるイエローの機体(ERJ-175)が小牧空港に到着しました。2014年3月にはさらに8号機が納入される予定で、こちらはどんなカラーに塗装されるのでしょうか。

FDAは2013年8月現在、静岡と小牧から新千歳、青森、花巻、新潟、松本、高知、福岡、熊本、鹿児島など12のローカル路線を展開しています。機材が増えるにしたがって、各地の空港がカラフルに彩られていく──そんな“マルチカラー”のコンセプトを支持するファンは少なくありません。

今週の後半から来週の初めに、私も静岡から松本に飛ぶ用事があります。はたしてどんな色の機材にめぐり会うか? いまから楽しみです。

S.Akimoto at 11:46|Permalink

2013年04月25日

“和”のもてなし

 
JALに利用者が戻り始めています。今月17日に発表された2012年度の旅客輸送実績を見ると、国際線が対前年比9.9%増の752万5,038人となり、8年ぶりにプラスに。ビジネス需要が好調で、東南アジア線(20.6%増)や米国を中心とする太平洋線(8.8%増)の旅客数が大きく伸びました。一方の国内線も同3.6%増の3,002万440人と、6年ぶりに増加に転じています。


2013年に入ってからも、「1クラス上の最高品質」をテーマに居住性・機能性を進化させた新キャビン「スカイスイート777」を搭載したボーイング777-300ERが1月に就航し、話題を集めています。そしてそうしたプロダクトのグレードアップもさることながら、新生JALの躍進に重要な役割を果たしてきたのが、サービスの最前線に立つCA(客室乗務員)たちです。彼女たちは「選ばれるエアライン」を目指し、JALらしい「和のもてなし」を推進してきました。

雲の上の“現場”では、実際にどんな人たちがサービスに当たっているのか? 一人ひとりは何を心がけ、それを実践するために日々どんな訓練を重ねているか? そしてズバリ、JALのサービスの極意は? 先日、その最高峰であるファーストクラス担当の現役客室乗務員にインタビューする機会を得ました。

台北線の乗務から戻った日に羽田空港のJALラウンジまでご足労いただき、私のさまざまな質問に真摯に答えてくれたのは、2004年入社の秋澤麻由さん〔写真〕。その一問一答を再現した記事を、明日から誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で公開します。朝8時過ぎにはアクセスできるようになると思いますので、興味のある方はご一読ください。

≫≫≫「JALの現役CAに聞く──ファーストクラスのサービスと“和”のもてなし

S.Akimoto at 23:45|Permalink

2013年04月01日

さよなら、MD-90

 
日付が変わって月曜日──また1枚、カレンダーをめくります。3月が終わるこの週末も、成田のオープンスカイ(航空自由化)の開始や国内LCCによる初のセントレア乗り入れなど、いろいろありました。なかでも大きなイベントの一つだったのが、30日(土)夜に実施されたJALのMD-90のラストフライトでしょう。


マクドネル・ダグラスが開発したMD-90は2発のリアエンジンを持つ単通路機で、これまで2000機近くが生産されています。かつてJALと統合前のJAS(日本エアシステム)が独自に導入し、日本の空の歴史に一時代を築いてきた機体が、30日の広島から羽田へのフライトを最後に姿を消しました。「羽田空港の第1ターミナルにはその雄姿をカメラをに収めようと、多くの航空ファンが詰めかけた」と現場で取材に当たった記者から報告が入っています。

JASが1996年から導入したMD-90は、機体に映画監督・黒澤明さんが手がけた7種のレインボーが描かれたことでも知られています。これらは黒澤監督の代表作品にちなんで「七人の侍」という愛称がつけられ、のちに7パターンがすべて2機体制になると、2機目のほうを「影武者」と呼ぶ人もいました。写真は「七人の侍」のうちの4号機。頭の部分が緑色なので、JALのパイロットたちに「ミドリちゃん」のニックネームがつけられた機体です。

話は変わりますが、昨日の日曜日は地元のソフトボールの試合に参加してきました。地域の自治体が主催する今期の公式トーナメントが2週間前から始まり、昨日はその第2戦。4番・三塁手で出たのですが、結果は──言わないことにします(笑)。身体がもう思うように動かないし、現役を退きたいと監督に言っても、9人のレギュラーのうち私は3番目に若い年老いたチームなので受けつけてもらえません。MD-90のように、かっこよく、惜しまれながら引退したいのですが。

S.Akimoto at 00:06|Permalink

2012年12月20日

事故機のその後

 
あれはちょうど半年前──2012年6月20日でした。北京発の成田行きANA956便が、成田空港着陸の際にハードランディングになり、機体の一部が変形。これは国土交通省により「事故」と認定され、その後は運輸安全委員会による事故の検証が進められます。956便で運航していたのはボーイング767(レジ番号=JA610A)で、ANAは当局の調査に全面協力しながら、社内でも原因究明や再発防止のための取り組みを継続してきました〔写真は、北京空港で撮影したANAの767〕。


じつは今日、ANA広報から「事故機(JA610A)の必要な修復・整備作業を実施し、定められたすべての検査・確認が完了。そのことをホームページでも報告しています」と連絡がありました。同機材は12月26日より成田/上海線で運航を再開し、その後はアジア地区の国際線を中心に使用していく予定だそうです。

これを聞いて、読者の中には「え、事故機をまた飛ばすの?」と不安に思う人もいるかも知れません。ある人は私に「こんなこと、いちいち報告しなくても、6月20日の事故のことすら忘れている人も多いのに」と言いました。ですが私は、情報をきちんとオープンにする姿勢はやはりとても大事だと思います。

事故を起こすこと自体は、もちろん絶対に「ゼロ」に近づけなければなりません。では、アクシデントがあった場合の機体は、どうするのか? 単純に言って、修理できないものは廃棄する、修理できるものは念入りに手をかけて新品に近い形でよみがえらせて再び活用する──その2つの道しかないでしょう。そして後者の場合は、修理・整備を完璧にやり終えたことをきちんとアナウンスする、それも大事です。広報は「この件に関しては、ホームページでご意見やご要望に対応するためのデスクも用意している」と言いました。問い合わせの電話番号なども明記してあります。今後アジア線に乗る予定のある人で、事故後の経緯や機体の状況などに少しでも不安のある人は、何なりと意見をぶつけてみるといいかも知れません。

S.Akimoto at 23:25|Permalink

2012年11月15日

ロッキードL-1011

 
時刻は現在、23時45分。間もなく日付が変わります。いまから42年前のこの日──11月16日に、ある記念すべき出来事がありました。1970年代の空の大量輸送時代をリードしてきたロッキード社のL-1011トライスターがこの日、初飛行を遂げたのです。


初代ジェット旅客機の代表格である4発機ボーイング707やダグラスDC-8が飛び始めた1950年代、さらに個性的スタイルの727や双発ジェット機DC-9が日本の高度経済成長の牽引役となった1960年代を経て、1970年代は大型ワイドボディ機が主流になった時代です。ボーイング747をはじめマクドネル・ダグラスDC-10、欧州から新規参入したエアバスのA300などが相次いで誕生。それらの機種とともに一つの時代を引っ張ってきたのが、ロッキードL-1011でした。

ご存知の方も多いと思いますが、ANAがかつて東京/グアム線で国際線への参入を果たした機種が、ロッキードL‐1011トライスターです。1号機が羽田に到着したのは1974年2月。翌3月には、まず羽田/那覇線に就航します。当時の機体塗装は、例のモヒカンルックでした〔写真〕。最盛期には21機のトライスターが国内の空を飛び、そして1986年3月3日に同機種で悲願だった国際線デビューを実現します。当時の中村大造ANA社長は成田空港での東京/グアム線新規就航セレモニーで、満面の笑みを浮かべて「創業以来の夢をやっと手に入れた」と語りました。

このワイドボディ3発ジェットのファンだったという人は少なくありません。「機首をぐいっと持ち上げてタッチダウンする姿が好きだった」「エンジンを始動するときの独特の響きがよかったね」などなど。私自身も、L‐1011はバランスのいい、美しい旅客機だったなという印象を持っています。

──以上、初飛行から42年目の思い出の日に。

S.Akimoto at 23:45|Permalink

2012年10月19日

博多の週末

 
更新が1カ月半ほど滞っていた誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』の原稿を3本まとめて書き上げ、イメージ画像を添えて編集部に送信してから、急いで支度をして成田へ。エアアジア・ジャパンを使って、福岡に来ました。


利用した福岡行きJW8543便の出発は、11時40分。出かける前にWebでチェックインを済ませ、成田空港第2ターミナルには1時間前に到着しました。プリントアウトしてきた搭乗券を提示して手荷物検査を通り、沖止めされたエアバスA320へは搭乗ゲートから連絡バスで移動します。今日の日本列島は、全国的にさわやかな秋晴れ。予約しておいた7列目のF席(進行方向右手の窓側席)で、京都や岡山、広島、下関などの景色を眺めながらのんびりフライトを楽しみました〔写真は2号機到着時に成田で取材・撮影〕。

滑走路1本で運営されている福岡空港は近年、混雑が目立ちます。大手の基幹路線のほか、フジドリームエアラインズ日本エアコミューターIBEXエアラインズ天草エアライン、またエアアジア・ジャパンも含めて日本のLCCも3社が就航。アジアからの国際線乗り入れも少なくありません。パイロットたちは「時間帯によっては上空で待機を命じられ、なかなか降ろしてもらえない」と嘆きます。それだけにこの空港は、航空写真の愛好家にとっては人気が高い。「飛行機が近いので、手が届くような魅力がありますね」と私の知人も言うように、うまい時間に行くと次々に降りてくるいろんな飛行機を撮影できます。

私は先ほど、博多駅に近いホテルにチェックインしました。今日は福岡を中心に九州に在住の航空ファンたちが何人か集まってくれるそうで、交流会を持つことになっています。そのリーダー格の方からは「博多といえばやっぱり屋台です。すごく評判のいい屋台に予約を入れておきました」と連絡をもらいました。これから出かけ、人に会う用事を済ませてから、みなさんと合流します。うぅ──久しぶりの、博多の夜!

S.Akimoto at 15:59|Permalink

2012年08月17日

一番星が見える時間

 
急な用事で昨日、岡山まで行ってきました。帰りは東京に着くのが黄昏どきの時間帯だったので、久しぶりに都会の夜景を楽しもうと前方席のちょっとだけ高いクラスを予約。主翼より後方だと、エンジンの排気で景色がクリアに見えないケースがあるからです。


空から夜景を眺める場合は、私は一番星が見え始める時間帯を狙います。南風が少し強めに吹く頃合いがベストで、その直前に雨が降って大気が澄んでいれば、チャンスもさらに増すでしょう。シートは、右の窓側席を選びました。これで準備は万端。あとは条件が揃えば、お台場や東京タワーのネオンの背後に丹沢や奥多摩の稜線が広がり、赤く染まる空に富士山が浮かび上がります。

とはいえ、風の向きまではななかな予測できません。北風だと川崎側からのアプローチになり、景色が変わってしまいます。ですが東京では、夏場は南風が吹くことが多く、昨日もまずまずのパノラマを楽しむことができました。

眼下にきらめく都会のネオンを機内から楽しむ──国内の移動はそれを目的に、わざわざ夜間フライトを選ぶことが私は少なくありません。夜景の美しさに定評のあるスポットは世界に存在しますが、東京の夜景はいつ見てもダイナミックでいい。私は好きです。

S.Akimoto at 10:41|Permalink

2012年07月03日

LCC特番・第2弾

 
このBlogでも現地から数回に分けて報告したベトナム・ハノイと中国・成都の取材を終え、帰国しました。日付は変わって、今日は7月3日──いよいよJAL系のLCC、ジェットスター・ジャパンの就航日です。帰宅したのもつかの間、先ほど私は再び成田に入り、空港近くのホテルでいまこれを書いています。


今年3月1日にピーチの就航に合わせ関空特設スタジオからお送りした「LCC特番」の第2弾として、朝8時20分に成田を発つジェットスター・ジャパンの就航初便でニコニコ生放送のカメラマンをともなって札幌へ。22時からのスタジオ生番組では「ジェットスター・ジャパンの全貌に迫る」と題して、収録した初フライトの様子の映像を見ながら、日本におけるLCCの今後をあらためて展望します。

通常だとメインコメンテーターの私のほかに1、2名のゲストが出演するのですが、今回は司会役であるフリーアナウンサーの増子瑞穂さんと私の二人だけ。1時間30分という長丁場のトークがどんな方向に進むのか、私にも予想がつきません。遠慮なく、言いたいことをすべて言う──いつものその流儀を貫いて刺激的な番組にしたいと思います。

日本橋のスタジオに入るのは21頃を予定していますが、その前にもいくつかの取材依頼に対応しなければなりません。少し前にも、民放の情報番組の担当ディレクターから問い合わせがありました。ジェットスター・ジャパンに続いて8月にはエアアジア・ジャパンの就航も控え、各メディアの視線が一気に和製LCCに注がれ始めたようです。

S.Akimoto at 00:16|Permalink

2012年06月23日

ヒコーキ初体験組

 
もも色の機体ですっかりお馴染みになったピーチが関西から札幌と福岡への路線でデビューしたのは、今年の3月1日でした。下の写真は、就航初日にオープンスポットで乗客を迎えていたスタッフたちです。あれから早4カ月。昨日の午後にはこの4カ月を総括する同社・井上慎一CEOによる会見が東京都内で開催され、私も出席してきました。


井上氏によると、就航後の平均搭乗率は目標(70〜75%)を上回る77%。利用客は20代と30代の若い人が多く、また全体の20〜40%は飛行機に初めて乗った人たちだと報告されました。この新規顧客が「20〜40%」というのは、大事なポイントです。限られたパイ(市場)を、これから就航するジェットスター・ジャパンエアアジア・ジャパンと奪い合うだけでは、日本のLCCに将来はありません。これまで飛行機を利用したことのない人たちをどれだけ取り込めるか。つまり、新興の3社でいかに新しい市場を創出できるかが勝負なのです。

ところで、20〜40%というのはずいぶんざっくりした数字だなあという印象を受けます。会見に列席した記者の一人からは案の定、どうやって調べたのかと聞かれ、「厳密に調査したわけではなく、あくまでわれわれサイドの印象でして」と答えていた井上氏。すると別の記者から「そのへんをもう少し具体的に」と突っ込みが入りました。

「たとえば前の座席の下に荷物をぎゅうぎゅう押し込んでいる人にスタッフが頭上の荷物ラックのご使用をすすめると、『え、こんなところに棚があるんだ』と驚かれていたり──」と、井上氏は実例を披露します。「また前方のドアから搭乗されてきて、いきなり最後部までスタスタ進んで自分の座席を探している人の座席番号を確認すると、一番前のほうの“2のA”だったり。そんなことからも、初めて飛行機を利用される方なんだなと感じました」

話を聞き、なるほどと納得している記者がいた一方で、なかには隣に座っていた記者と「え、いまどきそんな人が?」と顔を見合わせる人も。咄嗟に話を作ってない? とでも言いたげに。私はもちろん、信じましたよ。信じて、楽しく報告を聞いていました(笑)。いずれにしても、がんばれ──ピーチ!

S.Akimoto at 23:38|Permalink

2012年06月20日

復活への足がかり

 
下の写真は、JALが4月からボストン線で運航を続けているボーイング787です。ライバルのANAが同じ787の1号機と2号機に特別塗装を施し、3号機以降にもボディに大きく「787」のロゴを描いて“最新鋭の翼”を強調したのに比べ、こちらは見慣れた鶴丸塗装であまり目新しさも感じません。しかし機材の「戦略的活用」という面で、私はJALの787に注目しています。


たとえばANAは、787を中型機767の後継機として位置づけてきました。767は近距離から中長距離まで国内外の空を広くカバーしてきた“万能機”です。受領した787の1号機をANAはまず羽田/岡山線と羽田/広島線でデビューさせ、その後は北京線やフランクフルト線などの国際線にも投入しながら、山口宇部や伊丹、松山など国内主要都市へ就航地を広げました。まさにオールマイティに使える機種としての活用です。

これに対してJALは、787の「飛行距離が延びれば延びるほど真価を発揮する機種」という点を重視しました。ボストン線に続いて開設が予定されているサンディエゴ線やヘルシンキ線もしかり。離陸と着陸を1日に何度も繰り返す国内線よりも、一度離陸すれば1万キロ前後の距離を飛び続ける太平洋横断路線や欧州線で使うほうが、燃費効率に優れた787のメリットをより活かせることは間違いありません。

ANAが787で運航する国内路線のいくつかでJALも競合していますが、JALが国内線の主力に据えているのは737などの小型機です。国内線で787を使用することは、現時点ではまったく考えていない様子。そこは、とても重要なポイントです。200席以下の小型機では、繁忙期になるとときとしてビジネスチャンスを取り逃がしてしまうケースもあるでしょう。それでもJALは、国内線機材のダウンサイジング化の流れを止めようとはしない。空席を可能な限り出さないという徹底戦略は一見「地味」ではありますが、復活へ向けてのたしかな足がかりになる──そう私は見ています。

2010年1月に会社更生法が適用されてから“再生”に取り組んできたJALは、今日の午後、株式再上場を東京証券取引所に正式に申請しました。

S.Akimoto at 18:10|Permalink

2012年05月23日

機内で高級スイーツ

 
早朝からの執筆活動が続いていますが、今日は昼過ぎで作業を中断し、東京・青山にある「ピエール・エルメ・パリ」へ。ピエール・エルメといえば、お目当てはもちろん高級スイーツです。──なんて書くと、「飲ん兵衛がいつから甘党に変わったの?」と言われるかも知れません。ハハ、まさか。私は甘いものは苦手です、相変わらず。


今日訪ねたのは、ANAの記念レセプションに出席するためでした。ANAは今年4月に、ピエール・エルメとのコラボレーション企画を発表。6月1日より同社の日本発の欧米線ファーストクラスで、上の写真のような3種類の高級デザートを楽しめるようになります。ピエール・エルメ本人も列席して今日午後に開催されたのは、その試食会を兼ねたレセプションでした。

せかっく試食会に行ったのなら、その感想を書かないと意味がありません。けれど冒頭で言ったように、私は甘いものはちょっと──というタイプ。そこで取材には、“食”の分野に精通した旅&グルメライターの古屋江美子さんに同行してもらうことになりました。

「機内での食事をフライトの一番の楽しみにしている人は多いですからね」と古屋さんは言います。「そのため多くの航空会社が、これまで著名なシェフや一流ホテルとタイアップしたメニューで機内食に“個性”を打ち出してきました。ですがこれは、あくまでメイン料理の話です。デザートにここまで工夫を凝らすというのは珍しい。ANAはいいところに目をつけたと思います。女性客を中心に、間違いなく注目が集まりそうすね」

その後、3種類のデザートをひととおり試食し、満足げにうなずいていた古屋さん。9月以降はビジネスクラスでもピエール・エルメのスイーツが搭載されると聞き、自身も早い時期に実際のフライトで味わってみたいと話していました。

S.Akimoto at 22:59|Permalink

2012年03月22日

Boston in 1987

 
ボーイングは3月20日、GE製エンジンを搭載した787の型式証明をFAA(米連邦航空局)より取得したと発表しました。これに先だって、ロールスロイス製エンジン搭載の787は2011年8月にすでに型式証明を取得。こちらはローンチカスタマーのANAに納入され、国内外の空で活躍を始めています。しかし異なるエンジンを装備する場合は、別途に証明を取得しなければなりません。


若干の遅れが懸念されていたGE製エンジン搭載の787が、いよいよこれで完成しました。JALはその初号機を25日にボーイングから受領し、翌26日には米国を出発。27日に成田に到着します。

そして4月22日から、787による成田からボストンへの直行便が新規に開設されます。キャビンにはビジネス42席、エコノミー144席の計186席を設置。これまで長距離国際線を運航する場合は、大量の燃料が必要なのでどうしても大型機に頼ることになり、一度に多くの乗客が利用する路線でなければビジネスとして成立しませんでした。しかし燃費効率が同サイズに従来機に比べ20%向上した787なら、180人程度の乗客数で長距離を飛ばしても十分にペイできます。今後はかつてダイレクトにアクセスできなかったさまざまな都市に就航地が広がるでしょう。JALはたとえば、2012年度中に成田/サンディエゴ線などの開設も発表しています。

成田からダイレクトにボストンへ。いいなあ。写真はアメリカをしばらく放浪中、ふらっとボストンに立ち寄ったときのものです。画質が粗いのはフィルムで撮った写真をスキャナーで読み込んでいるから。思えば、もう25年も昔の旅です。私も若かったですし、街の様子もいまはすっかり変わっているでしょうね。近く再訪してみようかな──ボストン。JALの直行便で。

S.Akimoto at 23:45|Permalink

2012年03月11日

LCCの疑問50

 
日本初となる本格的LCCのピーチが就航して、10日が経ちました。まずは関空から札幌と福岡への路線でデビューし、今後は国内の他の都市やアジアへと翼を広げていきます。同社は当初から「エアバスA320での4時間圏内のフライトを視野にネットワークを拡大していく」という方針を打ち出していました。そこでA320で4時間で移動できる距離を具体的に測ってみると──。


成田または羽田から離陸した場合、中国の北京や上海までがちょうど4時間のフライトの距離に当たります。では、関空を出発点にするとどうでしょうか? 東京よりも1時間西に位置する関西からだと、4時間の範囲は香港やフィリピンのマニラまで広がることに。実際、ピーチは今年の後半以降にソウル(仁川)や台北(桃園)のほか、香港にも就航を予定していることを発表しました。

以上のことは、新著『みんなが知りたいLCCの疑問50』(サイエンス・アイ新書)の中の1項目──「ピーチはなぜ関空を拠点に?」で書いています。刷り上がったばかりのその新著の見本が昨日、出版社から送られてきました〔写真〕。

今年に入ってからかなりの時間をこの本の執筆に費やしていたなあと、改めて思います。一時期は寝ても覚めても頭の中はLCCのことだらけ。まあ、そのくらい集中しないと1冊の本にはならないのですが。読者が真っ先に開く「はじめに」のページを書くために、2月の半ばにはソウルへも飛びました。仁川国際空港のカフェラウンジで日本の各都市から到着するLCCを眺めながら文章を書き進めたことも、もうずっと昔のような気がします。

ともあれ、ようやく完成した『みんなが知りたいLCCの疑問50』。今週後半から全国の書店に並びますので、目にとまったらぜひ手に取ってみてください。

S.Akimoto at 14:34|Permalink

2012年03月08日

金環食フライト

 
太陽と月は、地上からだとほぼ同じ大きさに見えます。実際は太陽のほうが月の400倍も大きいのだけれど、月よりも400倍遠くにあるから、見た目の大きさはほとんど変わりません。この「ほとんど変わらない」というのが微妙な表現で、月の軌道のふらつきによって、月の見かけの大きさはほんの少しだけ太陽より大きくなったり小さくなったり。


で、皆既日食のときにたまたま月が地球から少し離れていると、月は太陽を隠しきれなくなります。その「たまたま」が日本で起こるのが、今年の5月21日。世紀の天体ショーまで、いよいよあと2カ月とちょっとに迫りました。

日本で金環食が観測できるのは1987年以来、25年ぶりです。これは観ない手はありません。観測用のメガネなどもすでに飛ぶような売れ行きで、工場はフル稼働の状況が続いているとか。問題は、当日の天気だけですね。いっそのこと、雲の上まで飛んでいきたいなあ。そう思っていたら、JALが今日から「金環食を雲の上から」と題した観賞ツアーの販売を始めました〔写真はイメージ〕。

やるなあ、JAL──という印象です。詳細を見ると、チャーター便は5月21日の午前6時20分ごろに離陸し、金環食のピークとなる7時台の時間帯に高度約9,000メートルの太平洋上を旋回。観賞用メガネもおまけでつくそうです。料金は、窓側席に一人で参加する場合は7万〜7万6,000円。う〜ん、ちょっと高い。けど、迷うなあ。売り切れないうちに、予約を入れようかな。

S.Akimoto at 11:48|Permalink

2012年03月01日

黒い機体で

 
関空からピンク色のカラフルな機体が2機、相次いで飛び立ちました。朝7時過ぎに最初の1機目が札幌・新千歳へ、そして約20分後には2機目が九州の福岡に向けて。和製LCCの第1号、ピーチの初就航です。書斎で『ニコニコ生放送』のライブ映像を観ながら、その様子を冒頭の1シーンに書き入れ、執筆を進めてきた新著『みんなが知りたいLCCの疑問50』(サイエンス・アイ新書)が校了になりました。すべての文字データと画像データがこれから印刷所にまわり、予定どおり3月15日に刊行になります。


その後、10時過ぎまで別の仕事の書き物をしてからオフィスを出て、現在は羽田空港第2旅客ターミナルに来ています。いまから関空までのフライトで利用するのは、写真の黒い機体。久々のスターフライヤーです。

ピーチについて冒頭で「和製LCCの第1号」と書きましたが、過去に格安運賃で国内市場に参入したエアラインがなかったわけではありません。これから乗るスターフライヤーも、新規参入組の1社でした。1990年代に日本でも航空法の規制緩和が実施されたのを受け、1998年9月に東京/福岡線でスカイマークが、同年12月には東京/札幌線でエア・ドゥが運航をスタート。その後は東京/宮崎線でスカイネットアジア航空が、そして東京/北九州線でスターフライヤーが新たに就航しました。

新興4社は既存大手よりも大幅に安い運賃を打ち出しましたが、迎え撃つANAJALも黙っていません。両社とも競合する路線にのみ同レベルまで割引した運賃を設定。つまり、露骨に潰しにかかりました。立ち上がったばかりの競争相手を、大手が巨大資本を振りかざして土俵から引きずり落とそうというのですから、ひとたまりもありません。結果、エア・ドゥは2002年6月に、スカイネットアジア航空も2004年8月に経営が破綻します。この2社はANAの協力を得て経営再建に着手し、スターフライヤーもANAと提携することで生き残る道を選びました。大手と真っ向から対抗する新興勢力は結局、ただ1社、スカイマークだけになってしまったのです。

さて、そろそろ時間です。関空の展望デッキから送る今日17時からのニコ生「LCC特番」では、そんな方向にも話が発展するかも知れません。1時間30分という長丁場ですし、台本も何もないので、どんな展開になるのか? では、行ってきます!

S.Akimoto at 11:30|Permalink
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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