機内食・機内サービス

2006年07月06日

エミレーツの大胆な試み

 
今日は「ケアンズの旅の同窓会」(6.15のブログ参照)第2弾を決行! バリ島の長期取材から帰国したフリージャーナリストの高沢昭さん、クイーンズランド州観光公社日本オフィスのポール・サマーズさん(夫妻で登場!)と早い時間から新宿で飲み始め、福岡から上京中である地元情報誌『アヴァンティ』編集部の清澄由美子さんもあとから駆けつけて、2カ月前のケアンズ取材の思い出話に花を咲かせました。


その中で話題に出た一つが、「時差」のことです。オーストラリアとの時差は日本の「+1時間」、高沢さんが先日まで行っていたバリ島は「−1時間」。「時差がない国への取材は、身体が楽でいいよね」という意見で一致しました。そして話の矛先は、最近“旬”なニュースの多いエミレーツ航空のことに──。

日本から真南に向かう旅とは対照的に、辛いのは経度をいくつもまたいで地球を真横に移動するようなフライトです。ようやく時差に身体が慣れてきたと思ったら、旅行が終わってしまった──みなさんはそんな経験はありませんか? そうした時差ボケ解消のためにユニークな試みを始めたのが、エミレーツ航空なのです。

関空やセントレアとドバイとをノンストップ便で結ぶエミレーツ航空。その機内に足を踏み入れると、特注のパネルと照明設備により、キャビンの天井に満天の星が浮かび上がります〔写真〕。星のきらめくその夜空は、到着地が近づくにつれて徐々に明るさを増し、やがて明け方の時間帯の日が射し込んだような照明に。そして機内には鳥のさえずりが聞こえ始めます。

これは乗客の体内時計を到着時間に合わせることで、時差ボケを最小限にとどめようという業界初の試みです。日本より5時間遅れている時差を実際にどこまで解消できるのか? その効果は人によって違うでしょうが、このエアライン、何よりも発想が大胆でユニークですよね。その大胆さを象徴しているのが、各座席に電動式スライドドアを設け、完全な個室状態に変えてしまうファーストクラス! “空飛ぶ五つ星ホテル”とも呼ばれるこのシートを、私もいつか試してみたいと思っています。

S.Akimoto at 23:58|Permalink

2006年06月19日

JALの“純和風”サービス

 
5月10日に書いたブログ(「和装キャビンアテンダント」)の中で、かつてJALのCAが着物を着て客室サービスをしていたことに触れました。今日はその話のつづきです。


着物姿のCAが機内で見られたのは、1960年代から70年代の初めにかけて。着物といっても、客室サービス用のそれはちょっと特殊で、じつは上下が別々でした。狭いトイレで5分か10分で着替えなければならないので、そういう工夫がなされたのでしょう。帯も簡単に装着できるワンタッチ式のものだったといいます。それでも「着替えるのが大変」「緊急を要するときにスムーズな動きができない」といった理由で、70年代半ばにはすっかり姿を消しました。

乗客の評判はどうだったかというと、わりと好評だったみたいですね。古い人に聞くと「あの“純和風”のサービスはよかったなァ」と当時を懐かしむ声も少なくありません。

では、現在のJALのサービスについてはどうか? たとえば私が評価している一つが、機内で生米から炊飯した炊き立てごはんを提供してくれるサービスです〔写真〕。これもいわば、“純和風”の試みといえますね。国際線のファーストクラスおよびビジネスクラスで始めた同サービスは、2食目以降の食事はいつでも何度でもリクエストできる「お好きなものをお好きな時に」というサービス導入に続くJALの“機内食改革”の第2弾! 2005年12月にロンドン線とニューヨーク線でスタートし、現在は東京/ロンドン線、パリ線、フランクフルト線、シカゴ線、ロサンゼルス線、サンフランシスコ線、および大阪/ロンドン線、名古屋/パリ線で提供されています。

使用している米は新潟県魚沼産の「こしひかり」。従来は出発前に炊飯したものを鮮度を保持するために一度冷まして機内に搭載し、上空で再度温め直して提供していました。それを新しいサービスでは、機内で生米から炊飯。CAが乗客の目の前で、おひつから炊き立ての熱々ごはんを茶椀によそい、手渡してくれます。

「みなさん、とっても喜んでくださいますね。お代わりを注文されるお客さまも多いですよ」と、CAの一人が話してくれました。「ごはんをよそいながら、お客さまとの会話も弾みます。機内でのコミュニケーションはできるだけ大切にしたいので、私たちCAにとっても嬉しいサービスですね」

S.Akimoto at 07:14|Permalink
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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