国内の旅

2012年06月28日

ハノイ/成都線就航

 
昨日の6月27日、ベトナム航空のハノイ/成都線が就航し、その第1便に乗って中国・四川省の省都である成都に来ました。ベトナム航空は現在、近隣諸国などアジアを中心にネットワークの拡大を続けています。中国も重要なマーケットの一つで、この成都線にかける同社の期待は小さくありません。7月より成都支店の支店長に就任予定のカオ・アイン・ソンさん〔写真右端〕が就航初便に同乗していたので、機内でいろいろ話を聞きました。


「九寨溝(きゅうさいこう)や峨眉山(がびさん)、楽山(らくざん)などの世界遺産を擁する成都は、ベトナム人のみならずタイなど隣国からの渡航需要も見込めるレジャーマーケットです」と、ソンさんは言います。「また近年はヨーロッパからベトナムを訪れる人も増えました。ハノイ/成都線の開設により、ヨーロッパの人たちにも、ベトナムだけでなくベトナム以遠の旅を楽しんでいただけるようになると思います」

一方で、中国・成都の人たちもどんどん経済力が高まり、近年は旅行熱がヒートアップ。成都の人たちをベトナムの旅に誘(いざな)うことで、この路線の価値はより高まるでしょう。

ハノイ/成都線は今後、70人乗りのオランダ製・フォッカー70で運航されますが、初日に限ってはやや大きめの機材であるエアバスA320を使用。ソンさんは「ニーズの推移を見守りながら、できれば8月にも186人乗りのA321での運航に切り替えたい」と新しい市場の開拓に意欲を燃やしていました。

S.Akimoto at 07:05|Permalink

2012年06月26日

グローバルでローカル

 
世界にはどれくらいのエアラインが存在するのか? その数は、おそらく1,200以上。なかには貨客専門だったり、得体の知れない会社も混じっているので、実際に乗ることができるのは800社くらいでしょうか。日本に就航しているエアラインはそのうちの60社程度で、残る740社は、私たちにはほとんど縁がありません。


日本に就航していないエアラインのことを、よく「オフライン」などと呼びます。そんなオフラインを求めて世界を旅できたらヒコーキ好きとしては最高なのですが、もういまとなってはなかなかチャンスがありません。でも、日本に就航しているエアラインの、日本とは関係ないローカルな路線にトライしてみることは可能です。

今週は、そんな「グローバルでローカル」な空の旅に出かけます。まずはいまから、成田を10時30分に発つベトナム航空のVN311便で、ハノイへ〔写真はハノイ線で運航しているエアバスA330-200=チャーリィ古庄氏撮影〕。ベトナム航空は明日6月27日にハノイから中国・成都への路線を新規に開設することになり、急きょその就航初便を取材をしてみることになりました。

アジアの伝統とフランス様式の建築が合体した街並みが美しいハノイは、ベトナムの政治・文化の中心都市です。一方の成都は中国・四川省の省都で、古くから「天府の国」として栄えてきました。その二つの都市を、どんな人たちがどんな目的で行き来するようになるのか。それぞれの地元では、明日からスタートする新路線にどんな期待を寄せているのか。私自身もこのグローバルでローカルな空の旅を楽しみながら、じっくりと取材してきたいと思います。

S.Akimoto at 08:57|Permalink

2012年06月20日

復活への足がかり

 
下の写真は、JALが4月からボストン線で運航を続けているボーイング787です。ライバルのANAが同じ787の1号機と2号機に特別塗装を施し、3号機以降にもボディに大きく「787」のロゴを描いて“最新鋭の翼”を強調したのに比べ、こちらは見慣れた鶴丸塗装であまり目新しさも感じません。しかし機材の「戦略的活用」という面で、私はJALの787に注目しています。


たとえばANAは、787を中型機767の後継機として位置づけてきました。767は近距離から中長距離まで国内外の空を広くカバーしてきた“万能機”です。受領した787の1号機をANAはまず羽田/岡山線と羽田/広島線でデビューさせ、その後は北京線やフランクフルト線などの国際線にも投入しながら、山口宇部や伊丹、松山など国内主要都市へ就航地を広げました。まさにオールマイティに使える機種としての活用です。

これに対してJALは、787の「飛行距離が延びれば延びるほど真価を発揮する機種」という点を重視しました。ボストン線に続いて開設が予定されているサンディエゴ線やヘルシンキ線もしかり。離陸と着陸を1日に何度も繰り返す国内線よりも、一度離陸すれば1万キロ前後の距離を飛び続ける太平洋横断路線や欧州線で使うほうが、燃費効率に優れた787のメリットをより活かせることは間違いありません。

ANAが787で運航する国内路線のいくつかでJALも競合していますが、JALが国内線の主力に据えているのは737などの小型機です。国内線で787を使用することは、現時点ではまったく考えていない様子。そこは、とても重要なポイントです。200席以下の小型機では、繁忙期になるとときとしてビジネスチャンスを取り逃がしてしまうケースもあるでしょう。それでもJALは、国内線機材のダウンサイジング化の流れを止めようとはしない。空席を可能な限り出さないという徹底戦略は一見「地味」ではありますが、復活へ向けてのたしかな足がかりになる──そう私は見ています。

2010年1月に会社更生法が適用されてから“再生”に取り組んできたJALは、今日の午後、株式再上場を東京証券取引所に正式に申請しました。

S.Akimoto at 18:10|Permalink

2012年06月02日

ワシントンD.C.に到着

 
フランクフルト空港を離陸後、順調に大西洋横断飛行を続けたルフトハンザのボーイング747-8インターコンチネンタルは、定刻より少し早く米国ワシントンD.Cに到着しました。これまでルフトハンザが運航してきた747-400は、アッパーデッキ(2階席)にファーストクラスを置いてきましたが、747-8ではレイアウトを変更。メインデッキ(1階席)の最前方にファーストクラスを、その後方とアッパーデッキに計93席のビジネスシートを設置しています。


今回私が乗ったのは、新開発のフルフラット型シートを通路を挟んで2席ずつ並べたアッパーデッキです。アッパーデッキは地元ドイツやアメリカを中心に各国からのジャーナリストで埋まっていたため、上空では和気あいあいの“取材合戦”が勃発〔写真〕。私も何人かの記者に「エアバスA380とどっちがいいか」について意見を求められました。

難しい質問です。どちらもいい──私にはそう答えるしかありません。本当にどちらも遜色がない。A380に最初に乗ったときにはその「静寂性」に驚きましたが、キャビンに伝わってくるエンジンのノイズレベルは、747-8のほうがさらに低いのではないか。そんな感想も伝えました。エンジンからより離れたアッパーデッキだったこともあるかも知れませんし、機内に計測器を持ち込んだわけでもありませんが、ボーイングの「ノイズを30%低減させた」という発表はそのとおりにとらえていいと思います。

明日(現地時間の6月2日)の夕方にワシントンD.C.を発つLH419で、再びフランクフルトへ折り返します。その後、ドイツで少しのんびりしたかったのですが、週明けから仕事が山積みなのでそうもいきません。フランクフルトに8時05分に到着したあとは、ルフトハンザのウェルカムラウンジで休憩し、13時50分発のLH710便で成田へ。ロングフライトが続きますが、747-8とA380を乗り継ぐので、この二つの巨人機を改めてじっくり比較してみるチャンスだと思っています。

S.Akimoto at 12:02|Permalink

2012年05月25日

ジャンボよ、永遠に

 
機体前方に2階席があるため独特な形状をしたボディと、大きな主翼に装備されたパワフルな4基のエンジン。ボーイング747はどの角度から見ても、遠くからでも、その個性的なシルエットで機種を確認できました。日本ではかつて、JALが世界最多の計100機を超える747を導入して「ジャンボ王国」などといわれ、いまも根強いファンが少なくありません。


アジアでは、シンガポール航空が1973年から約40年にわたり747の運航を続けてきました。同社の成長の軌跡をたどると、その中心にはいつも747がいたように思います〔写真はシンガポール航空の747-400=チャーリィ古庄氏撮影〕。

しかし今年3月25日のメルボルンへの往復を最後に、シンガポール航空の747もついに定期路線から退役し、一時代を築いた歴史にピリオドが打たれました。4月6日にはシンガポール/香港間でメモリアルフライトが実施され、私も最後の別れを告げにシンガポールに飛んだことは当Blogでも報告してきたとおりです。

そのラストフライトを取材したレポートを、本日より誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で公開しました。世界の空を開拓しながら、常に時代の先端を飛び続けてきたシンガポール航空の747の記録です。

≫≫≫「ジャンボよ、永遠に! シンガポール航空747-400ラストフライト搭乗記

S.Akimoto at 11:05|Permalink

2012年04月16日

最強のCクラス

 
シンガポール航空のボーイング747に別れを告げるメモリアルフライト取材から帰国して、1週間が経ちました。747による東京/シンガポール間の大量輸送の主役は、現在はエアバスのオール2階建て機A380にバトンが受け継がれています。写真は、成田への帰国便で乗ったそのA380のビジネスクラスです。背もたれを前側に倒してベッドにした状態ですが、ご覧のようにとにかく広い。各社の同クラスと比べても、私は「最強のシート」と評価してきました。


60席に設置数を抑えたビジネスクラスに、アッパーデッキ全体の3分の2のスペースが割かれています。その贅沢なスペースに、2本の通路をはさんで横1列を“1-2-1”のたった4席でレイアウト。横幅が本当にゆったりしていて、大げさではなく二人並んで座れてしまうサイズです。

シンガポール航空は先週末、毎日3往復しているシンガポールからロンドンへの全便を6月1日よりA380での運航に変えると発表しました。なんとも、うらやましい! 同社が日本線にA380を投入しているのは現在、シンガポールから成田を経由してロサンゼルスに向かうSQ12便と、その逆のルートのSQ11便のみ。東京便もすべてA380になるといいのにな、と思います。

7、8時間のフライトを終えて目的地に到着すると、普通は「やれやれ、やっと着いた」とホッとします。が、これもそのときの状況によりけり。先週、A380でシンガポールから成田にランディングした際に、私は思わず呟きました。「ああ、もう着いちゃった。ここ(成田)で降りずに、このままロサンゼルスまで飛んでいけたらいいのにな」と。

S.Akimoto at 09:29|Permalink

2012年03月28日

イエローナイフ上空

 
鶴丸塗装のボーイング787が昨夕、成田に到着しました。これから就航準備に入り、4月22日にはJALのボストン直行便が飛び始めます。私の知人も「すでにチケットを予約した」と言っていました。アメリカへの旅の選択肢が、また一つ広がりますね。


アメリカへの旅といえば、同じ航空連合ワンワールドに加盟するアメリカン航空は、京浜急行とニューヨーク市観光局との共同で本日より「羽田からニューヨークへ行こう!」というキャンペーンをスタート。今年の6月3日から再開される同社の羽田/ニューヨーク線の需要促進を狙ってのキャンペーンです。

アメリカン航空の羽田/ニューヨーク線は、昨年2月20日に開設されました。ちょうどマンハッタンを訪れる用事があり、私もその就航初便(AA134便)に乗ってニューヨークへ。いまでも思い出すのが、羽田を離陸して8時間ほど経ったときのことです。モニターに映し出された飛行経路マップを見ると、AA134便は太平洋を越えてアンカレジを過ぎ、カナダ・バンクーバーの北部を東に向かって進んでいました。

「そろそろイエローナイフ上空か──」

現地では真夜中の時間帯です。私は窓のシェードを上げ、暗闇の中で北の空に目を凝らしました。幸い、天気は悪くありません。待つこと30分。やがてはるか前方に見えてきたのが、上の写真──オーロラでした。こんなシーンに出会うのも、空の旅を続ける楽しみの一つです。

S.Akimoto at 01:13|Permalink

2012年02月21日

ヒマラヤ越え

 
中国のチベット自治区で今年、標高4,436メートルの高地に空港を建設する計画があるそうです。4,436メートルというと、それまで世界で最高峰にあった同じチベットのチャムボバムダ空港(4,334メートル)よりも、さらに102メートル高い。そんな高い土地に空港をつくって大丈夫なの? ちょっと心配になります。きっと離着陸が大変だろうな、と。


旅客機の主翼は上面が前縁から後縁に向かってふっくらと丸くふくらんでいて、そこに早い速度で空気が流れることで生じる空気の圧力差(負圧)が機体を上に持ち上げる揚力になります。しかし高地にある空港はもともと気圧が低いため、主翼に大きな圧力差を生じさせるのがむずかしい。標高2,000メートルを越える高地だと気圧が20%程度低くなるから、旅客機の性能も20%低下してしまうのです。そのため、高地の空港での離着陸は危険度が増すといわれてきました。

ところで、チベットの中枢都市であるラサには、ラサ・クンガ空港があります。こちらも標高は4,004メートルと富士山より高い。ラサ・クンガ空港は、中国国際航空が四川省の成都とネパールのカトマンズを結ぶ路線の中継地になっていて、私はこのフライトにずっと注目してきました。成都からラサに到着した便が準備を終えて再び離陸すると、気圧が薄いなかをエンジン全開にして一気に高度を上げて急上昇。眼下に連なる8,000メートル級の山々を見下ろしながら、ヒマラヤ山脈上空を通過していきます。

この壮大な景色を眺められるのは、まさに同便に搭乗した人たちだけの特権です。私は去年から「成都からラサ経由でカトマンズに飛ぶフライトを取材したい」と中国国際航空に申請を出しているのですが、まだ返事がきていません。忘れられちゃったのかなあ。そろそろまたプッシュしてみようかな。

S.Akimoto at 02:53|Permalink

2012年02月06日

成田シャトル

 
近く北海道に飛ばなければならない状況になりそうで、どのエアラインのどの路線を使おうか──仕事の合間にネットで検索していました。結果、運賃の面では飛び抜けてリーズナブルだったのが、スカイマーク〔写真〕の「成田シャトル」です。


同社が2011年10月から運航を始めた成田/新千歳線と成田/旭川線のチケットが、とにかく安い。「WEBバーゲン」として就航後3カ月間、各便20席限定で設定していた980円の激安販売は終わってしまいましたが、現在も普通運賃で新千歳線が1万4,800円、旭川線が1万5,800円。ANAJALの羽田線の普通運賃に比べて、スカイマークの成田シャトルの安さは際立っています。

東京の都心部や城南地区に在住の人には、アクセス面で成田はハンデがありますが、城東の下町地域からならアクセス時間も羽田とそう大差はありません。ANAやJALの羽田線に比べてスカイマークの成田シャトルは便数の設定は少ないものの、うまく時間が合えば利用価値は大でしょう。

ところで、読者の方から「スカイマークってLCCなんですか?」と質問されることがあります。LCCか、そうでないか。その線引きはむずかしく、私もいままでは「新興エアライン」などと表現してきました。でもこれからは、堂々と「LCC」と書くでしょう。新千歳線と旭川線、昨年12月に開設した那覇線に加え、2012年に入って今月から福岡線が、そして3月には神戸線もスタートします。その後も函館、出雲、高松などが就航地の候補に挙がっている成田シャトル。LCC、スカイマークが変える首都圏からの航空事情に、今後しばらくは注目です。

S.Akimoto at 00:30|Permalink

2012年01月07日

ドバイへ、バンコクへ

 
ボーイングの次世代機787が華々しいデビューを果たし、エアライン業界は何となく一段落といった感じ。2011年に比べて2012年はこれといった話題もなく、関係者の間では「今年は航空界にとって“谷間”の1年になるね」などという言葉が囁かれています。


2012年は話題がない──本当に? 私はそうは思いません。まず3月にはピーチが関西から就航し、それを皮切りに和製LCCが日本の空で本格的に活動をスタートします。“フルサービス”のフライトに慣れた日本人旅行者の間で、LCCはどれだけ定着するのか? 新興のLCCと既存大手の対決に、今年は目が離せません。またLCCのサービスとは対極をなすオール2階建ての超豪華旅客機、エアバスA380で日本マーケットでのシェア拡大を目論むエアラインもあります。

成田空港では朝8時を過ぎると、前日にフランクフルトを発ったルフトハンザのA380(LH710便)が到着します。同便が所定の駐機スポットに収まると、近くにいる他の旅客機がどれもまるで小さな子供のよう。このスケールの大きさを生かしてゴージャスな空の旅を提供できるのがA380の一番の特徴です。シンガポール航空、ルフトハンザ、エールフランス航空に続いて昨年6月には大韓航空がソウル/成田線にA380を導入し、日本にA380で乗り入れるエアラインは4社になりました。

今年7月からはこの4社にエミレーツ航空が加わり、成田/ドバイ線でもA380での豪華旅が楽しめるようになります〔写真〕。またエアバスのフランス・トゥールーズ工場では現在、タイ国際航空向けのA380の最終組み立て作業が急ピッチで進行中。初号機のデリバリーは2012年の第3四半期(7〜9月)に予定され、まだ公式には発表されていませんが、タイ国際航空の社内では日本就航へ向けての準備に入ったという情報も伝わってきています。

A380でドバイへ、バンコクへ──。話題がないどころか、2012年はまたエキサイティングでワクワクする年になりそうです。

S.Akimoto at 09:24|Permalink

2011年12月16日

ボディ延長型の787-9

 
今週はまたボーイング787“ドリームライナー”に関連する話題が続いています。心配なのは、11月中に到着するはずだったANAの国際線仕様の787の製造が遅れていること。12月に予定されていた787の羽田/北京線での運航は来年1月に延期になりました。一方で、尾翼に“鶴丸”のマークが塗装されたJAL向けの787が13日、アメリカ・シアトルで報道陣に披露されたのは明るいニュースです。


ところで、787には仕様の異なる3つのモデルがあり、現在はそのうちの2モデルの開発・製造が進められています。今週塗装が完了したJAL機や、ANAが先月から国内線で運航しているモデルは、いずれも「787-8」という標準のタイプ。その標準型のボディを6.1メートル延ばしたモデルが「787-9」です。787-8と比較して旅客キャパシティで約16%、航続距離で約3%性能が向上します。

UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビに本拠を置くエティハド航空は今週、この787-9を10機追加で購入すると発表しました〔写真=プレスリリースより〕。同社が導入するのはすべてボディ延長型の787-9で、これまですでに31機をオーダーし、新たに10機を加えることで合計41機に。世界のエアラインでも最大の787-9運航会社になります。

エティハド航空はアブダビを拠点に、787-9をダブリン、フランクフルト、クアラルンプール、イスタンブールなどに就航する予定で、そのリストには「名古屋」の名前もありました。デリバリー開始は2014年から。まだ少し先ですが、就航したら真っ先に取材してみようと思います。

S.Akimoto at 08:24|Permalink

2011年12月05日

羽田/バリ線の愛称募集

 
ガルーダ・インドネシア航空が先週、羽田からデンパサールへの路線を2012年4月から週5便で新規開設すると発表しました。デンパサールはバリ島の玄関口。バリ島は旅行先としての人気が高いだけに、きっと喜んでいる人も多いでしょう。


上の写真は、同社のエアバスA330-200に搭載された新しいフルフラットシートのビジネスクラス。私も今年10月に成田からジャカルタへのフライトで利用しました。羽田線には、ボディが4.6メートル長いA330-300が投入されるそうです。私などは成田からの利用で不便はないのですが、神奈川県や東京の城南地区に住む人たちには便利になりますね。

ところで、ガルーダ・インドネシア航空は今日から羽田/デンパサール線の愛称の募集を始めました。同社によると「親しみやすくて、この便の特徴を表すオリジナリティーあふれる名前をお待ちしています」とのこと。採用された1名には、羽田/デンパサールのエコノミークラス航空券がペアで贈られます。

どんな愛称が寄せられるのか、いまから楽しみですね。私も何か考えてみようかな。応募の締め切りは2012年2月15日(必着)。詳細はこちらでどうぞ。

S.Akimoto at 14:09|Permalink

2011年11月22日

UAの記者懇談会

 
本日は午後から、ユナイテッド航空主催の記者懇談会に出席してきました。同社は毎年、春と秋に一度ずつメディアとの対話の場を設定。最近の活動報告や今後に向けた事業計画が説明されたあとで、記者たちの質問に答えます。そのやりとりの中で今回出てきた話題の一つが、ボーイング787“ドリームライナー”についてでした。


ユナイテッド航空もこれまで50機の787を発注し、10月12日にはシアトルのボーイング工場で同社向けの1号機の組み立てがすでに完了しています〔写真〕。その1号機を2012年後半に受領する予定であることが、今日の会合でアジア・太平洋地区副社長のジェームス・ミュラー氏から伝えられました。そうなると当然気になるのが、ユナイテッド航空はどの路線に787を投入するのか──ということ。列席した記者たちからは案の定、その質問がミュラー氏にぶつけられました。

「導入路線については現在社内で検討中です。まだ発表できる段階ではありません」と、ミュラー氏の答えも予想どおり。「しかし計50機を受け取るので、いずれそう遠からず日本にもやってくることは間違いないでしょう」

そんななかで一つだけ、ミュラー氏が787の就航を認めた路線があります。それは、対等合併したコンチネンタル航空が発表していたテキサス州ヒューストンと南半球ニュージーランドのオークランドを結ぶ路線。「フライトに長時間を要するヒューストン/オークランド線には大型機が必要ですが、マーケットとしては大型機を飛ばしてペイするほどの規模ではない。だから直行便の就航が難しかった。こういう路線こそ、787のメリットが最も生きる」とミュラー氏は言いました。

就航時期こそ未定ではあるものの、15時間近いロングフライトで787の快適さを味わえるのは魅力です。実現したら、この2つの都市へ飛ばなければならない用事をつくって、さっそく乗りに行くつもり。楽しみです。もっとも、ヒューストンとオークランドを同時に訪ねるって、どんな用事なのかなあ(笑)。

S.Akimoto at 20:52|Permalink

2011年10月26日

787 Week

 
成田空港は、いつもとはまったく雰囲気が違います。まず、ものすごい数の報道陣。新聞社や雑誌社から、あるいはテレビ局から派遣された顔見知りの記者・カメラマンらと、すでに何人も顔を合わせました。出発ロビーですれ違う一般の人たちから聞こえてくる会話にも、あの3文字が登場しないことはありません。「787」──その歴史的な瞬間が迫ってきました。


ボーイング787“ドリームライナー”の1号機が羽田に到着した9月28日以来、ANAは約1カ月を費やして就航準備を進めてきました。世界最初の営業フライトとなる香港へのチャーター便が、間もなく成田を離陸します。航空写真家のチャーリィ古庄氏をともなって私もこの787初号機に乗り、いまから香港へ。私にとっても「787ウィーク」が今日からスタートです。

明日27日(木)は香港を午後に発つ便で、日本時間の20時10分に成田に帰国。到着後はすぐに空港から都内のスタジオに移動し、ニコニコ生放送の「787特別番組」に生出演します。ジャーナリストの井上トシユキさんの司会のもと、元国際線チーフパーサーで現在は航空評論家として活躍する秀島一生さんらと「787は航空会社の救世主となるのか?」といったテーマで90分間のトークを繰り広げることになりました。そして28日(金)の夜には大阪入り。翌29日(土)は、朝8時から日テレ(読売テレビ)の「ウェークアップ!ぷらす」にやはり787に関するテーマで生出演します。こちらも、ぜひご覧ください。

もう一つ。11月16日にはソフトバンククリエイティブのサイエンス・アイ新書から新著『ボーイング787まるごと解説』が発売になります。現在、その最終作業も進行中で、週明けの31日(月)には校了しなければなりません。月末には何本か連載コラムの入稿もあり、ここ何年かでも経験したことのない忙時を極める1週間になると思いますが、気力を振り絞ってがんばります!

S.Akimoto at 10:48|Permalink

2011年07月09日

LCCで世界一周

 
夏休みにどこへ旅行するか? 最近、あちこちで出るのがそんな話題。羨ましいな、と思います。私も時間に余裕があれば、世界一周の旅にでも出たい。LCCをうまく使えば、いまは格安でそれが実現できますから。


LCCで世界一周? さすがに無理でしょう、という人がいます。私もそう思っていました。たとえばジェットスター航空を使うと、日本からオーストラリアを経由してハワイまでは飛べます。しかしそれから向こう──太平洋を横断してアメリカ本土に渡ることができません。と思っていたら、航空写真家のチャーリィ古庄氏に言われました。「アメリカ本土はだめでも、カナダのウエストジェットがあるじゃないですか」と。

なるほど、と思いました。ウエストジェットを使えばホノルルからバンクーバー経由で米国西海岸にたどりつけるのです。西海岸から東海岸へはLCC各社が競うように便を設定しているので、すきなルートでニューヨークへ。ニューヨークから大西洋を渡ってヨーロッパを結ぶLCCも最近は増えました。その大西洋横断フライトについては、古庄氏と私で「エアベルリンがいいね」と意見が一致。ちょっと長い距離のフライトなので、上級クラスも置いている同社ならゆったりできるからです〔写真はエアベルリンのボーイング737〕。

ヨーロッパに着いたら、ライアンエアーイージージェットでパリまたはロンドンへ。そこからはエアアジアXの長距離便を利用して一気にクアラルンプールへ飛び、帰国の途につきます。同社便に乗り継いで日本に戻ってもいいですし、関西の人で時間に余裕があるならマニラを経由してセブ・パシフィック航空で帰国するのもいいでしょう。

これでLCCによる世界一周が完了。ざっと計算したところ、すべてエコノミークラスならトータルのチケット代は15万円程度しかかかりません(燃油サーチャージなどの諸税は別)。考えてみると、こんな旅が実現できるのも中長距離路線に進出しているジェットスター航空やエアアジアXの存在が大きい。この2社には、ずっと収益を上げて路線を継続してほしいものです。もしも他のLCC同様、短距離路線だけにシフトするなどということになれば、LCCでの世界一周の夢は遠のいてしまいますので。

S.Akimoto at 17:29|Permalink

2011年07月06日

日本での“熱い1週間”

 
7月3日の早朝に日本に初飛来したボーイング787は現在、フル稼働の状態が続いています。翌7月4日の午後には、羽田空港の整備エリアに完成したANAの新しいハンガーに報道陣を集めて真新しい機体を披露〔写真はその1コマ〕。そして昨日の朝には、羽田から大阪・伊丹に向けて飛び立っていきました。


今回の787の飛来目的は、就航を前に空港施設との適合性などを検証するプログラムを実施するためです。新型旅客機を一目見ようと多くのファンが詰めかけた伊丹空港でも、ターミナルビルから伸びるボーディングブリッジ(搭乗橋)の接続や給油の手順などが“本番”さながらに入念にチェックされました。

スケジュールを見ると、今日は羽田から関空を往復、さらに明日は早朝に岡山に発って午後1時過ぎに羽田に戻ったあと、夕方から夜にかけて広島への往復フライトに出ます。また、当初の計画にはなかったセントレア(中部国際空港)へも7月10日(日)に羽田から往復することが追加で決定されました。中部地区には三菱重工など主要部品の製造に携わったメーカー各社の工場があることから、急きょ“お披露目”のフライトが計画されたのです。

カメラを手に、飛来地を追いかけているファンも少なくないかも知れません。私の周囲にいる航空写真家たちももちろん、それぞれ目的の空港へ向かいました。今週はまさに787ウィーク。その“熱い1週間”についての記事を昨日、誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』にアップしました。

≫≫≫「787就航へカウントダウン。初飛来した日本での“熱い1週間”が始まった

S.Akimoto at 00:18|Permalink

2011年06月27日

KE380便レポート

 
6月17日に大韓航空のエアバスA380が仁川国際空港から成田への路線でデビューしたことは、このBlogでも報告しました。その就航を祝って「KE380」と便名がつけられた記念フライトをレポートするため、ソウルに飛んでの1泊2日の取材を敢行。帰国後は記事執筆や7月に発売になる新著の校了作業、さらに雑誌社からのインタビューを受けたり連載コラムの原稿を送ったりという仕事が重なり、今日まで怒濤の10日間でしたが……。今月も、ふぅ、ようやく先が見えてきました。


明日は出版社を訪ねて編集長に会い、新著刊行に向けた最終チェックのための「念校」ゲラを受け取ります。そして夕方からは、以前から約束していたアメリカ系エアラインの幹部たちと会食しながらのミーティング。それを終えれば、月末までに残す作業は、月刊誌へ寄稿するレポートの執筆だけになりました。

前に何かのテレビで、周囲から“引かれる人間”の上位に「忙しいのを自慢する」というのが入っていました。ふ〜ん、と思いながら、でも引かれるのを覚悟で言っちゃいます。今月はホントに忙しかったなあ(笑)。もっとも、忙しい忙しと言っている人に限って、段取りが相当悪かったりもするんですけどね。この2週間の自分自身を振り返ってみて、実際そう思います。

さて、大韓航空のA380就航便を取材したレポートも先週金曜日に書き上げて誠Style編集部に入稿し、送られてきたプレビュー版のチェック(著者校正)も終えました。明日──6月28日の午前8時にアップされます。当Blogで断片的に報告した部分も盛り込んでまとめたため、計7ページのレポートになりました。取材に同行してもらった航空写真家・チャーリィ古庄氏の写真も含めて、就航当日の様子をご覧いただければと思います。

≫≫≫「大韓航空のエアバスA380がソウル/成田線に就航

S.Akimoto at 23:51|Permalink

2011年06月17日

くつろぎの新空間

 
乗ってきました、大韓航空のエアバスA380就航初便に! 詳しくは誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で近く報告しますが、やはり強く印象に残ったのはビジネスクラスを配置したアッパーデッキ(2階席)のキャビン設計です。


大韓航空のA380のキャビン設計については何度かお伝えしたように、メインデッキ(1階席)には最前方にファーストクラス12席とその後方にエコノミークラス301席を配置し、アッパーデッキはすべてビジネスクラスだけでレイアウトしました。フルフラット型のベッドになる「プレステージリスーパー」と呼ばれるビジネスシートは計94席。昨日、成田からソウルへのフライトで利用したボーイング777では同じシートを横1列“2-3-2”の計7席でレイアウトしていたのに対し、その一回り大きなA380では1席少ない“2-2-2”の6席での配列です。シートピッチ(前後間隔)もゆったりととってあって、キャビン全体に開放的な空間が広がっていました。

また新しい試みとして、メインデッキ最後部にはすべてのクラスの乗客向けに機内販売品のショースペースを設置。そして私たちが利用したアッパーデッキには、ビジネスクラスの旅客専用にバーカウンターやテレビモニターが置かれたラウンジもあります〔写真〕。ソウルから成田へはわずか2時間20分のフライトですが、水平飛行に移ってからのほとんどの時間を、私はラウンジで他の記者や大韓航空の広報関係者らと歓談しながら過ごしました。

ラウンジのバーカウンターには、専門の客室乗務員も配置しています。「スウェーデンに派遣されてバーテンダーの研修を受け、資格をとりました」と言う彼女は、乗客の注文に応じて好みのカクテルをつくってくれます。ラウンジでくつろいでいるときに気流の影響で飛行機が揺れたりしたら、慌てて座席に戻されるのかなあ……。搭乗前にそう言って首をかしげていた記者もいましたが、大丈夫、心配ありません。ラウンジのソファーにも、ちゃんとシートベルトが設置されていますから。

S.Akimoto at 23:45|Permalink

2011年06月07日

カウントダウン

 
ボーイングの次世代機787の世界初就航は2011年後半の最大のイベントに──と、前回のBlogで書きました。では、今年の前半についてはどうか? 間違いなくそれは、あと10日後に迫った大韓航空によるエアバスA380のソウル/成田線就航でしょう。


A380はシンガポール航空ルフトハンザエールフランス航空の3社がすでに成田に乗り入れています。しかしソウル/成田線は日本人旅行者にとってとくに身近な路線であること、また大韓航空はこの世界最大の旅客機のキャビンを407席(3クラス)でレイアウトしていることは以前にも報告しました。シンガポール航空が同じ3クラスで計471席、ルフトハンザが計526席、エールフランス航空が計538席。それらに比べて、407席というのは驚異的な少なさです。

レイアウトの詳細を見ると、メインデッキ(1階席)にファーストクラス12席と、その後方にエコノミークラス301席を配置。アッパーデッキ(2階席)はすべてビジネスクラスとしました。しかもそのビジネスシートは、わずか94席しか置いていません。搭載されるビジネスシートは、総額2億ドルを投資して2009年に誕生した長距離路線用のフルフラットシート「プレステージスリーパー」です。それを日韓間の短いフライトでデビューさせることにも、正直驚きました。

就航まであと10日──6月17日(金)の朝9時10分に仁川国際空港を発つ成田行きが大韓航空A380のデビューとなります。便名も通常のKE701から、この日に限っては「KE380」に変更されることも発表されました。私は前日の朝の便でソウル入りし、午後からの仁川国際空港での就航セレモニーなどに立ち合ったあと、当日の就航初便に乗って成田までのフライトを取材する予定です。

S.Akimoto at 09:48|Permalink

2011年05月23日

地中海に癒される

 
スペインのマラガに来ました。今日はイスタンブールからマラガへのフライトについて報告のです。なかなかイイ感じの空の旅でしたので。4月27日に開設したこの新規路線に、トルコ航空はエアバスの単通路型ベストセラー機A320を投入しています。通路をはさんで両側に3席ずつというごく一般的なキャビンレイアウトですが、シートは淡いブルーを基調にしたレザー製で、それが青い地中海の上空を進んでいくフライトによく似合っていました。


私の予約した上級クラスは、キャビン最前方の3列が割り当てられています。ただし上級クラスとはいっても、カーテンで仕切られているだけでシートはエコノミークラスと何ら変わりません。幅も、シートピッチも同じです。違うのは上の写真のように、3席並びの中央の席をつぶしてテーブルをしつらえていること。テーブルにでも物置きにでも、両側の席から自由に利用できるようになっています。同じような方式を以前のBlogで、ルフトハンザの国内線を例に紹介しました。いいアイデアだな、と私は思います。

食事も本格的です。搭乗後のウェルカムシャンパンに始まり、冷たい飲みものと前菜、メインには私はラムチョップを注文しました。昨日は機内でのランチから到着後のディナーまでトルコ料理が続きましたので。食事が終わると、うとうと、まったりな時間が続きます。明らかに昨日の寝不足の影響でしょう。そしてときどき目を覚まし、窓の外に目をやると、眼下には真っ青な地中海が。癒されます。イタリア半島を横断し、コルシカ島とマヨルカ島を越え、離陸から4時間後にスペインに入りました。

今回はスケジュールの都合で足を伸ばせませんが、“アンダルシアの白い村”といわれるミハスもマラガからは近いし、アルハンブラ宮殿で有名なグラナダへの便もいい。イスタンブール経由でマラガへ──この路線は今後も何度か使うことになりそうだな、などと考えながら、いままでとはちょっと違う空の旅を満喫しました。

S.Akimoto at 04:16|Permalink

2011年05月19日

エアプサンが成田就航

 
韓国系のLCC、エアプサンが6月23日(木)より成田でデビューします〔写真〕。発表された成田/釜山の運賃は往復で9,900円。安い! 週末だと5,000円アップするので、平日のぶらり韓国が狙い目でしょう。スケジュールは成田発が13時55分で、釜山には16時15分着。エアバスA321でのデイリー運航です。


エアプサンは韓国第2のエアライン、アシアナ航空グループのLCCです。ソウルに次ぐ大都市・釜山を拠点とし、日本線は関西および福岡から釜山への定期便でスタートしました。日本の新聞や済州の清浄岩盤水とオレンジジュースは無料で、関西線ではたしか無料で軽食も出たと記憶しています。就航以来、利用者を増やしているのも、こうしたLCCとは思えない充実したサービスが人気だからでしょう。

また韓国内では釜山とソウルの間で約1時間おきにシャトル便を運航し、ソウルへの移動もスムーズ。成田/釜山は燃油サーチャージや諸経費を含めても1万8,000円を切るので、この夏は久しぶりに韓国旅行もいいかも知れません。

S.Akimoto at 00:11|Permalink

2011年05月01日

関空発NY直行便

 
連休も真っただ中ですね。旅行先でいま、この文章を読んでいる人もいるかも知れません。さて、ゴールデンウィークを前にした4月28日(木)に、関空からアメリカの東海岸へ初となる直行便が開設されました。就航したのはチャイナエアラインのニューヨーク行き「CI020便」です。


これは、従来から台北(桃園)とニューヨーク(JFK)をアンカレジ経由で結んでいた路線を、関空経由に切り替えたもの。2011年に入って間もなく発表され、チャイナエアラインはその就航準備を進めてきました。3月11日に東日本を襲った大地震後、エアライン各社は旅客減への対応に追われていましたが、同路線に関しては予定どおり開設にこぎ着けた形です。

初便の搭乗率は約80%と発表されています。4月28日の就航式典には、チャイナエアラインの張家祝会長をはじめ台湾と米国の政府関係者らが出席。テープカットと機長への花束贈呈のあと、乗客たちが国際線38番スポットの搭乗口から機内に乗り込むと、CI020便は13時18分にニューヨークに向けて飛び立ちました。

CI020便にはボーイング747-400が使用されます〔写真〕。運航は月・木・土の週3便で、12時50分に関空を出発し、現地時間の13時にニューヨーク着というスケジュール。長距離国際線の発着は早朝・深夜の時間帯に限られる羽田に比べて使い勝手がよく、関空からの旅の可能性はまた広がると思います。

S.Akimoto at 00:36|Permalink

2011年03月29日

アジアのハブ空港

 
デスクの卓上カレンダーをぼんやり眺めながら思うのは、ちょうど10年前の今日のことです。2001年3月29日、隣の国・韓国のソウルで、世界への新しい玄関口として仁川国際空港がオープンしました。同空港のネットワークはその後、次々と拡大し、この10年で世界132の都市と結ばれるまでに成長を遂げています。


日本からの旅行者にも仁川国際空港は重要な役割を果たしてきました。大韓航空アシアナ航空が各地に就航し、現在は日本の27の都市が仁川とつながっています。2009年のデータで見ると、仁川で乗り継いで海外へ行く日本人乗客は年間約74万人。取材で地方都市を歩いていると、各地の旅行代理店のウィンドウに仁川経由でフランスのパリへ、ハワイへといった格安ツアーの広告が貼られているのをよく見かけました。

乗り継ぎが便利というだけではありません。仁川国際空港のターミナルに降り立つと、ときどき遭遇するのが写真のような光景です。朝鮮王朝時代の宮廷衣装に身を包んだ人たちのこの行列は、空港利用者に乗り継ぎの待ち時間を楽しんでもらおうという仕掛けのひとつ。インターネットスペースや映画館、シャワールームといった設備も充実し、すべて無料で利用できるのも嬉しい。ショッピングエリアには30を超える有名ブランド店や免税店が軒を連ね、たしか一人あたりの免税品購入額は仁川国際空港が世界第1位だったと記憶しています。

成田や羽田が原発事故で大きな影響を受けているだけに、日本から仁川を目指す人の数は当面増え続けるかも知れません。

S.Akimoto at 23:58|Permalink

2011年03月27日

誌上フライト講座

 
3月7日のBlog「フライ&クルーズ」でも報告したように、海事プレス社発行の隔月刊誌『CRUISE』の5月号でエアライン特集を組みました。「クルーズファンのためのフライト講座」というタイトルでの、11ページの特集です〔写真〕。


海外に出向くと、日本で買えるパッケージツアーには組み込まれていない、さまざまな魅力あるクルーズ(船旅)を体験できます。しかし自分で海外へ──とは思うものの、その方法がよくわからないというクルーズファンも少なくありません。どのエアラインを使ってどういうルートで飛べばいいか? 航空券はどうやって手配するのか? 今回はそんな“フライト初心者”のための特集で、以下の質問の一つひとつに、カラー写真や図表を使いながらわかりやすく答えました。

●航空会社を選ぶにはどこに注目?
●羽田空港の国際化でどう便利になった?
●お得な航空券の取り方を教えて?
●マイレージはどう貯めてどう使う?
●カリブ海へはどうやって行ったらいい?
●ヨーロッパへ行きと帰りでルートが違う場合は?

航空会社の選び方については、快適な空の旅を約束してくれる各社の一押しサービスや、機内で楽しく過ごすポイントなどを紹介。日本から直行便が就航していない都市に向かう場合に、どこで乗り継ぐのが便利かも具体的にアドバイスしました。最近注目のLCCの解説や、昨年秋に32年ぶりに国際定期便の運航が再開した羽田から飛ぶメリットなども紹介しています。空旅と船旅──その両方をまとめてエンジョイしてしまうためのツールとして、ぜひご活用ください。『CRUISE』5月号は明日、3月28日(月)に発売です。

S.Akimoto at 11:09|Permalink

2011年03月12日

激震・日本列島

 
日本列島が大変なことになっています。マグニチュード8.8──国内観測史上でも最大というだけあって、ものすごい揺れでした。写真は昨日午後、地震発生直後の羽田空港です。ターミナルから外へ逃げようと人々が出口に急ぐ様子を、ちょうど羽田で取材中だった記者が撮影し、送ってくれました。各地の空港では一夜明けた今日も欠航便が相次いでいます。


成田空港では朝から平常どおりの運航が再開されたものの、機材繰りがつかない路線も多く、正午現在で約8,500人の乗客が足止めされているようです。私もじつは今日、昼過ぎの便で成田を発つ予定でした。

私が乗るはずだったのは、12時30分発のスカンジナビア航空984便です。SK984便はいつもはデンマークのコペンハーゲン行きですが、この日だけは目的地を変更。ヨーロッパ最北の岬ノールカップへの玄関口であるノルウェー・ラクセルブ行きの特別便として運航される予定でした。ラクセルブへは通常、成田からコペンハーゲンとオスロで乗り継いで18時間以上かかります。それがダイレクトに飛ぶと、わずか9時間40分。私はこの“オーロラ直行便”で、北極圏の街へ1週間程度の取材に出かける計画を立てていました。

ところが、SK984便に割り当てるコペンハーゲンからの便が、昨日の時点でキャンセルに。“オーロラ直行便”は今日だけの限定なので、1日延期して運航するプランも考えたそうです。でも仮に明日飛ぶことになったとしても、もう日本を離れるわけにはいきません。各地で被害が拡大しているなか、航空とはまた別のテーマで、地方取材に向かわなければならないケースも出てきますから。

思えば昨年4月には、シンガポールで休暇中にアイスランドの火山噴火という事態に遭遇しました。休暇後にそこからパリへ取材で飛ぶ予定だったのですが、シンガポールで足止めされ、結局は渡仏できずに帰国。あちこち旅を続けていると、本当にいろんなことが起こります。いいえ、それこそが旅なのでしょうね。列島各地の1日も早い復興を願い、また被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。

S.Akimoto at 12:30|Permalink

2011年03月10日

NYグルメ攻略法

 
古きよきアメリカといった雰囲気のこの写真の建物は、マンハッタンのミッドタウンウエストにある「BARBETTA(バーベッタ)」という高級イタリアンレストランです。100年以上の歴史をもつ名店で、私も過去に何度か足を運びました。


ニューヨーク取材から戻って早2週間。帰国後、多くの友人知人から「おいしいものいっぱい食べてきた?」と聞かれました。「もちろん!」と胸を張って答えたものの、じつはマンハッタンではずっと単独行動で、私はレストランで一人で食事をするのが好きではありません。そこそこのレベルのレストランに入ろうと思うとNYでは予約が必要だし、ディナーで利用する場合は男女同伴というのが基本だし。で、どうしたか?

私が狙ったのは、夏(7〜9月)と冬(1〜2月)の年に2回開催される「レストランウィーク」です。高級レストランを旅行者たちにもっとカジュアルに楽しんでもらおうと始めたイベントで、これが地元ニューヨーカーの間でも大人気。私が到着した2月20日にはすでに開催が終了しているはずだったのですが、出発直前にニューヨーク市観光局の東京オフィスの知人が「好評なので開催が3週間延長になったよ」と知らせてくれました。

同イベントには有名どころを含めて300店以上のレストランが参加し、この「BARBETTA」もリストに名を連ねています。通常だとディナーは一人150〜200ドルくらいは見ておかなければなりませんが、イベント期間中はディナーが35ドル、ランチなら24.07ドルと値段もぐっとリーズナブル。NYC観光局のWebサイトから予約して行けますので、この夏にNY旅行を計画している人はぜひ活用してみてください。

さて、今回のNY取材のメインテーマは、昨年秋に再国際化した羽田からの海外の旅について、アメリカン航空の羽田/ニューヨーク線就航便をモデルに改めて検証することでした。そのレポートが誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で、本日より掲載になっています。

≫≫≫「検証:羽田発の海外の旅! アメリカン航空の就航初便でニューヨークへ

S.Akimoto at 09:10|Permalink

2011年03月04日

有料サービスの値段

 
マレーシアのクアラルンプールに来ています。昨年12月に羽田に就航した話題のLCC、エアアジアX〔写真〕を利用して。みなさんも気になっていると思いますので、有料の機内サービスについて報告しておきますね。


羽田発のエアアジアX便は深夜23時45分に出発するので、自宅や空港で食事を済ませてから乗る人も多く、シートにつくとすぐに眠りにつく人も。エアバスA330-300は定刻どおりスポットを離れ、それから40分ほどすると機内サービスが始まりました。深夜便なので、乗客も早めのサービスを望んでいるのでしょう。私の席にも、事前に予約しておいた機内食が運ばれてきましたが、事前予約の機内食は日本円で700円。アジア料理、多国籍料理、ベジタリアン料理の3種類から選択できます。予約なしでも機内販売で購入できますが、私の担当クルーは「搭載している機内食の量は限られていますので、できるだけ予約を入れていただきたい」と言っていました。

機内販売で売られているのは、サンドイッチやスナック類、カップ麺など。クルーたちは事前予約の食事を乗客に配りながら、予約なしの乗客のオーダーをとって歩きます。ジュース、コーラ、コーヒーなどのソフトドリンク類は5〜6マレーシアリンギット(130円前後)で、アルコール類は赤・白ワインとビールが用意されています。機内販売での支払いは現金のみですが、リンギットでもUSドルでもOK。日本路線では円による支払いも受け付けています。通路をはさんで私の隣の席にいた年配の日本人がビールを買うのに1,000円札を出したところ、お釣りはリンギットで渡されて苦笑いしていました。

エコノミークラスでは、毛布やアイマスク、空気枕などがセットになったインフライト・コンフォートキットが事前予約で1,000円、機内では1,500円で販売されています。これは持ち帰り可能なので、帰国便でもう一度使用できるし、乗客のなかにはお土産として大事に持ち帰る人も。クルーたちにとっては、到着後の機内でいちいと毛布をたたむ作業が不要になり、ターンアラウンド時間の縮小にもつながって一石二鳥のようです。ほかに、映画やオーディオ、ゲームが楽しめる携帯型の「e-Player」も30リンギット(約760円)で貸し出されていました。私の見たかぎり、使っている人はあまりいませんでしたが。

クアラルンプールまでの飛行時間は約7時間半。深夜1時過ぎには機内の照明が落とされ、ほとんどの人が眠りについていました。

S.Akimoto at 00:10|Permalink

2011年01月13日

アジアに伸びる翼

 
韓国の仁川国際空港やシンガポールのチャンギ空港などに比べ、日本の成田は「国際ハブ」としての弱さが指摘されてきました。しかしアメリカや、日本の地方都市で暮らす人たちにとっては、成田は昔もいまも重要な役割を果たし続けています。たとえば中国へ行くのに、アメリカの各都市から成田経由でANAのフライトを選択する人が少なくありません。


ANAはアジア線──とくに中国線に関しては、成田と各都市をダイレクトに結ぶ“ポイント・トゥ・ポイント”型の路線展開を一貫して進めてきました。現在は国際線のうちのほぼ半数を、北京ほか天津、青島、瀋陽、大連、上海、杭州、厦門、広州など中国線に集中させています。

最近は中国以外への路線拡大も目立ちます。この1月7日には12年5カ月ぶりに成田/ジャカルタ線が週7便で再開され、2月27日からはマニラ線のデイリー運航もスタートすることが決まりました。成田/グアム線でANA初となる国際定期便が就航してから、今年の3月3日で丸25年。名実ともにアジアNo.1を目指す同社の“攻めの経営”が、いよいよ佳境を迎えつつあるのかも知れません。

S.Akimoto at 14:40|Permalink

2011年01月07日

LCCは認知不足?

 
LCC(格安航空会社)について「よく知らない」という日本人が全体の5割近くに──そんな調査結果が本日、旅行大手のJTBから発表されました。アンケート調査は昨年11月に実施され、得た有効回答数は男女1万156人。その結果、たとえば「これまでLCCを使った経験がある」という人は5%にとどまったそうです。


今後利用したいかどうかについては、39%が「はい」と答えたものの、それを上回る48%が「分からない」と回答。利用したことがあるLCCで最も多かったのはオーストラリアのジェットスター航空〔写真〕でした。ジェットスター航空は2007年にLCCとして日本に初上陸し、テレビCMなども積極的に展開してきたことが知名度向につながっているのでしょう。それ以外のLCCについては、まだまだ日本人利用者に認知されていない現状が同調査で浮き彫りになりました。

LCCに関しては、マスコミもまともな報道をしてきたとは決して言えません。たとえば「LCCは大手エアラインの3割〜7割の値段で利用できる」と新聞は書きます。これ、ずいぶんいい加減な書き方だと思いませんか?

3割で買えるなら利用するけれど、7割払うなら、あと少し足して大手エアラインのフルサービスを受けたいという人も多いはず。年に1回か2回の旅行であれば、なおさらです。チケットの値段が大手の3割になったり7割になったり──そのカラクリを、彼らは実際のところよく知らないのではなか。結果、たとえば「成田から東南アジアまで片道5,000円」という価格がエアライン側から発表されると、いつでも5,000円で乗れるような誤解を招く記事を書き立てる。そうした報道を、いわゆる「旅行」を専門にする記者たちの文章もただなぞっているだけのものが目立ちます。

LCCはなぜ格安でチケットを提供できるのか? 私たちの目に見えないところで、どんな取り組みがあるのか? 安全面を含めた今後の課題や問題点は? 利用する側が心得ておかなければならないポイントは? 2011年は善かれ悪しかれ、LCCが日本の空でも旋風を巻き起こすことは間違いないだけに、その“真の姿”を伝えることを今年の重要な活動テーマの一つにしようと心に決めました。

S.Akimoto at 23:57|Permalink

2010年12月20日

ロスへの豪華旅

 
シンガポール航空は先週、エアバスのオール2階建て巨人機A380を2011年3月27日より成田/ロサンゼルス線に導入すると発表しました。「空飛ぶホテル」の異名をもつA380がシンガポール/シドニー線で世界初就航を果たしたのは、2007年10月。翌08年の5月には東京/シンガポール線でもデビューし、日本の旅行者にももうすっかりお馴染みとなっています〔写真は成田を飛び立つシンガポール航空のA380〕。


A380をシンガポール航空に続いて日本路線に投入したのは、ルフトハンザエールフランス航空でした。今年6月にルフトハンザが成田/フランクフルト線で、9月にはエールフランス航空が成田/パリ線で運航を開始。日本からは現在、成田を10時25分に発つルフトハンザのフランクフルト行き(LH711便)と、11時30分に発つシンガポール航空のシンガポール行き(SQ637便)、そして12時55分に発つエールフランス航空のパリ行き(AF275便)の三つの路線でA380のフライトを体験することができます。

さて、シンガポール航空が新たにA380を導入するのは、シンガポールとロサンゼルスを成田経由で結ぶ路線です。シンガポールからロスに向かう便(SQ12)は成田発が19時15分でロス着が同日の13時30分、ロスからシンガポールへの便(SQ11)はロス発が15時45分で成田には翌日の19時15分に到着。来年3月以降にアメリカ西海岸への旅を予定している人には、かなり気になるニュースでしょう。

新発想のキャビン設計やシート配置でゴージャスな空の旅を実現するこの巨人機を、2011年には大韓航空もデビューさせます。1号機を受領する5月以降、仁川/成田線への早期の導入も予定され、エアライン業界にとっては来年もまた話題の多い1年になることは間違いありません。

S.Akimoto at 11:54|Permalink

2010年12月14日

エアアジアX日本上陸

 
クアラルンプール国際空港のメインターミナルから10分ほど離れた貨物エリアに、アジア最大の格安航空会社、エアアジアが使用する専用のターミナルがあります。いたってシンプルな造りにしているのは、徹底したコスト削減によりできるだけ安くチケットを提供するという同社の核となる戦略の一環です。


「航空券にそのつど正規の高い料金を払っていては、旅行もままなりません。エアアジアの格安チケットは本当にありがたいですよ」

そう話していたのは、私が同ターミナルを訪れたときに会ったオーストラリア人の若いファミリーでした。近隣のアジア諸国からの出稼ぎ労働者たちも、安いチケットで年に何度かは故郷へ帰ることが可能になったといいます。

さて、この1週間の日本での話題といえば、グループの長距離路線を担うエアアジアXの初就航に尽きるでしょう。先週木曜日(12月9日)の22時30分過ぎ、クアラルンプールからの真っ赤に塗装された機体が羽田に到着〔写真〕。初便で日本に降り立った30代のマレーシア人男性は「これまでは来たくても、旅行料金が高くて希望が叶えられなかった。エアアジアの就航は、日本との距離を一気に縮めてくれると思います」と話していました。

当面は週3便での運航ですが、就航翌日の会見でCEOのアズラン・オスマンラニ氏は「数カ月以内にはデイリー運航(週7便)を実現したい」と明言。今後のなりゆきが注目されます。まずは先週末に誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で、速報記事をアップしました。

≫≫≫「【速報】エアアジアXが日本初上陸! LCCのビジネスモデルは、着陸料の高い羽田で成功するか!?

S.Akimoto at 06:12|Permalink

2010年11月24日

ウィーン経由の旅

 
私には「航空」というテーマのほかにもう一つ、作家として追っているテーマもあり、そちらはヨーロッパを舞台にするものが少なくありません。それで年に何度か、急きょヨーロッパ各都市への取材旅行を思い立つことがあります。


ヨーロッパへ旅に出る際に、目的の都市へダイレクトに飛べる場合は問題ありません。しかし直行便が就航していない都市だと、そこで選択を迫られることになります。どのキャリアで、どの都市を経由して向かおうか? キャリアとルートを選ぶ条件はもちろん常に決まっているわけではなく、目的地にとにかく早く着きたい場合にはより効率的なルートを選びますし、経済状況によってはできるだけ安くチケットを手に入れたいケースもあります。移動時間は快適に過ごしたいので、時間に余裕があるときはシートやサービスにこだわってフライトを決めてきました。

そうしてさまざまなフライトを体験してきた中で最近気づくのは、よく利用するルートはいくつかに限定されてきたな、ということ。その代表的な一つが、オーストリアのウィーンを経由するフライトです〔写真はオーストリア航空のボーイング777〕。

旅行業界で働く人たちに向けたWebマガジン『日刊トラベルビジョン』で、本日24日よりオーストリア航空のPRページが掲載されています。そこに今回、私のこれまでの搭乗体験と関係者への取材をベースにしたレポートを寄稿しました。題して──「成田から欧州の各都市へ。私が『ウィーン経由の旅』を選択する理由」。記事への入口は、同誌トップページタイトルの右側にあります。

≫≫≫「成田から欧州の各都市へ。私が『ウィーン経由の旅』を選択する理由

S.Akimoto at 07:20|Permalink

2010年11月18日

東京タワーのボトル

 
羽田から32年ぶりに国際定期便が再開されてから、今週末で3週間になります。これからは「日帰りの海外旅行」も可能になるというので、私も実際にチャイナエアラインの就航初便で台北に飛び、体験取材したレポートをWebで連載中の『“飛行機と空と旅”の話』で発表しました(「チャイナエアラインで行く! 羽田・台北、日帰りの旅」)。


羽田から行く海外──とりわけ「日帰り」という点に興味をもつ人は少なくなかったのでしょう。レポートには予想以上のアクセスがあったようです。また一部の読者からは、こんなメッセージも届きました。

「初就航記念のペットボトルって、どんなものなんですか? 見てみたいです」

レポートの中で、私は「(離陸後に客室乗務員から)乗客全員に東京タワーの形をしたボトルのミネラルウォーターが配られた」という話を書きました。ちょっと時間が空いたので、いまオフィスで撮影した写真を上に掲載します。

私はモノをとっておけないタイプの人間なのですが、同じ初便に搭乗してこの“お土産”を手に入れた人から「毎日中身を詰め替えて持ち歩くなど、大切に使っています」という報告を聞いて、捨てるに捨てられなくなりました。いまもデスクの片隅に、ポンと無造作に置いてあります。ミネラルウォーターはとっくに飲んでしまったので、中身はずっとからっぽのままですが。

S.Akimoto at 15:10|Permalink

2010年11月06日

台北・日帰りの旅

 
羽田を朝7時に発つチャイナエアラインの223便で、台北・松山空港へ。到着後は、日本人旅行者の多くが足を運ぶという「故宮博物院」や台北のシンボルとなった101階建て高層ビル「台北101」などを午前中にまわって、有名店「鼎泰豊」で昼食。午後は「金龍藝品」で買い物をし、疲れた身体を「再春館」の足裏マッサージで癒してから「行天宮」に寄って、再び松山空港へ──。


先週の日曜日、羽田から32年ぶりとなる国際定期便が再開しました。これからは日帰りの海外旅行も可能だといいます。ですが、私には“海外への日帰り旅”というのがどんなものなのか、想像がつきません。そこで当Blogでも報告したように、就航初日のチャイナエアラインの早朝便を利用し、実際に台北へ飛びました。

当日の最終便で帰国するまでを詳細に追ったレポート「チャイナエアラインで行く! 羽田・台北、日帰りの旅」を、先月スタートした『誠Style』での連載『“飛行機と空と旅”の話』で、昨日付けでアップしています。

今回は最も安くて快適な市民の足である地下鉄(MRT)での移動を中心に、足りない部分はタクシーで補いながら、定番の人気スポットを訪ねてみました〔写真は、歓迎を受けた台北・松山空港での様子〕。現地で活動できる時間は約7時間ありますので、ほかにももちろん、さまざまなプランが可能になるでしょう。興味のある方はぜひご一読ください。

また週明けの11月8日(月)には、文化放送の平日朝の番組「くにまるジャパン」に生出演し、羽田空港の国際線就航から1週間を総括することになりました。出演するコーナーは10時からの「ラジオ白熱教室」。今回の台北・日帰り旅については、同番組でもいろいろお話しする予定です。

≫≫≫「チャイナエアラインで行く! 羽田・台北、日帰りの旅

S.Akimoto at 07:49|Permalink

2010年10月30日

雨のエアポート

 
かなり激しい雨です。ご覧の写真は、午後5時現在の羽田空港のエプロンの様子。羽田と八丈島を結ぶ便などに欠航が出ているというニュースが入ってきました。私はこの風景をいま、ファーストクラスのシートに寝そべりながら眺めています。


ここは羽田空港の第2ターミナルに直結する羽田エクセルホテル東急の一室。かつて国際線で実際に使用されていたファーストクラスのシートがペアで置かれている「フライヤーズルーム」に、先ほどチェックインしました。台風14号の接近で、雨と風は強まっていますが、そんな中でも日本各地からの便が次々に滑走路に降り立っては、再び準備を終えてまた出発していきます。

明日──10月31日は、いよいよ羽田から32年ぶりとなる国際定期便が飛ぶ日。日付が変わる深夜0時台と1時台に、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ホノルル、バンコク、パリへのANAJALの便が相次いで離陸します。台風14号は速度をはやめているので、おそらく夜9時を過ぎれば天候も少しずつ落ち着いてくるでしょう。初便の欠航の心配はなさそうです。

羽田発の国際定期便初取材を、私はチャイナエアラインに決めました。今夜はホテルのこの部屋で朝までゆっくりくつろぎ、7時ちょうどに離陸する同エアラインのCI223便で台北(松山空港)に向かいます。

S.Akimoto at 17:14|Permalink

2010年09月27日

スワンナプーム国際空港

 
いつも思うことですが、タイ・バンコクのスワンナプーム国際空港は、とにかくスケールが大きい〔写真〕。地上7階建て、延べ床面積56万3,000平方メートルのフロアに360ものチェックインカウンターが並ぶ旅客ターミナルビルは、単一の構造物としては世界でも最大規模です。


“アジアのハブ”として機能するこの空港を拠点に、タイ国際航空は近隣諸国をはじめオーストラリア、ヨーロッパ、中東、アフリカ、北米へとネットワークを広げてきました。現在は34カ国・73の都市を結び、日本からバンコクを経由してタイ以遠の国に向かう旅行者も年々増えています。

私は昨日(26日)の16時55分に成田を発つTG677便で、ここスワンナプーム国際空港に到着しました。現在は国際線トランジットエリア(コンコースC)にある「ロイヤルシルクラウンジ」で、この文章を書いています。時刻は22時30分を回ったところ。タイと日本は2時間の時差があるので、日本ではもう27日の月曜日に日付が変わりました。ここから私は、午前1時15分に発つTG703便で南アフリカ共和国に向かいます。

南アまではおよそ11時間のフライトです。バンコク/ヨハネスブルグ線の使用機材はボーイング777-200ERで、私はプライベート空間が確保できる窓側席をリクエストしました。ヨハネスブルグ国際空港には現地時間で朝7時30分に到着予定。同型機のビジネスクラスに導入されているシェル型シートでしっかりと睡眠をとり、目覚めたときにはきっと眼下にアフリカの大地が広がっているでしょう。現地のインターネット事情にもよりますが、今回の旅の様子もまた、現地からリアルタイムで報告しようと思っています。

S.Akimoto at 00:31|Permalink

2010年09月16日

イタリアへの空の旅

 
2009年1月に完全民営化し再出発を果たしたイタリアのフラッグキャリア──アリタリア-イタリア航空〔写真〕。東京・三田のイタリア大使館で昨日夕方、来日した同社アライアンス&ストラテジー取締役副社長のジョルジョ・カッレガリ氏を中心に会見が開かれ、私も出席してきました。


先週取材したフィンランド航空では、日本からの乗客の8割はハブ空港のヘルシンキで乗り継いで他の国の都市に向かうと報告しました(9月9日のBlog参照)。それに対して成田とローマおよびミラノ、関西とローマを結ぶアリタリア-イタリア航空は、全体のほぼ8割がイタリア1カ国だけを目的地とする乗客です。ファッションにデザイン、アート、音楽、グルメなどお目当ては人それぞれですが、憧れのイタリアを旅するのだから飛行機に乗った瞬間からその雰囲気に浸りたい──そんな旅行者たちに常に大きな支持を集めてきました。

JALがこの9月いっぱいでイタリア線を休止することで、アリタリア-イタリア航空は日本とイタリアをダイレクトに結ぶ唯一のエアラインになります。今年6月に成田/ローマ線を週9便に増便したのに続き、10月からは成田/ミラノ線も1便増やして週4便に、さらに11月からは成田/ローマ線を週10便で運航することも決定。昨日の会見では、機内食の刷新や機内の日本人アシスタントの増員など、日本市場向けのサービス改善を積極化していく意向も発表されました。

おなじみのビビッドなグリーンの制服に身を包んだクルーたちも現在、日本的な“もてなしの心”を重視したサービス向上に取り組んでいるそうで、イタリアへの旅は今後ますます快適になりそうです。

S.Akimoto at 09:41|Permalink

2010年09月13日

デザインへのこだわり

 
ヘルシンキの取材から戻っています。帰国便ももちろんフィンランド航空を利用しましたが、成田線が満席だったため当初は名古屋までの便(AY79便)を予約。出発直前になってキャンセルが出たので、AY73便に変更して成田に帰ってきました。


フィンランド航空は2011年の夏スケジュールより成田、関空、中部の3路線をすべてデイリー化する計画ですが、今回の取材で会見した同社CEO、ミカ・ベフビライネン氏は「それでも十分とは考えていない。成田で新しい発着枠が得られるなら、さらなる増便も視野に入れている」と話しました。羽田への就航も加味しながら、東京線についてはどうやらダブルデイリー化に目標を置いているようです。アジアからのヘルシンキ経由便の増えつづける需要を考えると、毎日2便の運航でなければ旅客ニーズには応えられないのかも知れません。

予定していた取材をすべて終え、成田までの約9時間30分のフライトはスペイン産白ワインを飲みながらのんびり過ごしました。フィンランド航空はデザインの国のキャリアだけあって、ワイングラスなどにもこだわり、ジュースもミネラルウォーターもすべて同国を代表するテーブルウェアブランド「iittala(イッタラ)」のグラスで出てきます〔写真〕。

ヘルシンキでの会見では、フィンランド航空のロゴマークや機体の塗装、キャビン設計などを一新する計画も発表されました。デザインの国のキャリアがどんなデザインを新たに提案するのか、楽しみに待ちたいですね。12月上旬に発表されるそうで、詳細がわかりましたらまた当Blogでもみなさんにお伝えする予定です。

S.Akimoto at 10:29|Permalink

2010年08月24日

欧州夜行便

 
今年10月以降、ほぼ32年ぶりの再開となる羽田からの国際定期便には、やはり多くの関心が集まっているようです。前回のBlog「秋からの取材テーマ」にも、読者の方からさっそく以下のようなコメントが寄せられました。


「羽田の国際化、本当に待ち遠しいです。つい先日はエアカナダもバンクーバー線の就航を表明いたしました。ただ、欧州路線が日本航空のパリ線のみというのは少々残念ではありますが、今後に期待です」

欧米便については早朝と深夜の時間帯(22〜7時)に限定されたため、出発時間と到着時間の兼ね合いの関係で多くのエアラインが当初の就航を見送りました。JALが開設する羽田/パリ線はエールフランス航空とのコードシェア便として運航されますが、もともと欧州への路線は、成田からの出発便を見てもそのほとんどが正午前後の時間帯に集中しています。

そんななか、昼間の便とは別に成田から欧州への唯一の夜行便を運航しているのが、エールフランス航空です。「スターウィング」の愛称をもつAF277便は、成田を21時55分に出発してパリには現地時間の翌朝4時15分に到着。「初日から1日をフルに活用できるから得した気分になる」と、一部ファンの間で根強い人気を集めています〔写真は成田を夜発つAF277便〕。

4時15分着というのはちょっと早い気もしますが、旅客便や貨物便の発着は6時から23時までという“門限”がある成田では、それより遅い出発時刻を設定できません。出発は23時までOKですが、1時間くらいは余裕をもたせておかないと、何かのトラブルで23時を過ぎてしまえばその便は欠航になってしまいます。エールフランス航空277便の21時55分という出発時刻は、そんなリスクも考慮してのぎりぎりの設定でした。

それに、21時55分に成田を発って最短ルートを飛行すると、パリには定刻の4時15分よりもっと前──本当は3時ごろには着いてしまうという話も前に聞きました。「朝の3時じゃ、いくらなんでもさすがに早過ぎますでしょう。だからルートを調整するなどして、わざと到着時間を遅らせているんですよ」と関係者が私に言っていたのを思い出します。

S.Akimoto at 14:23|Permalink

2010年08月21日

秋からの取材テーマ

 
羽田空港で建設が進む新しい国際線ターミナルが、いよいよ2カ月後にオープンします。世間の関心も高まり、最近は「空港」を題材にした新著刊行の話や、空港の楽しみ方・利用の仕方といったテーマでの各メディアからのインタビュー申し込みも増えました〔写真は羽田新国際線ターミナルの外観〕。


昨日は、午後から番組収録のため東京・浜松町の文化放送スタジオへ。ある番組でやはり「空港」を取り上げることになり、ゲスト出演していろいろな角度からお話ししてきました。9月中旬に2回に分けてオンエアされる予定ですので、番組の詳細はまた改めて報告しますね。

私自身の取材活動でも、この秋以降は間違いなく「羽田の国際化」が重要テーマになるでしょう。4本目のD滑走路の完成後は、年間の旅客機発着枠がそれまでの約27万回から約41万回へと拡大。増える発着枠の一部が国際線用に割り当てられ、すでに早朝や深夜の時間帯に出発する新規国際路線の開設も決まりました。

お膝元であるANAの9路線(ソウル、香港、北京など既開設4路線を含む)のほか、アジアではシンガポール航空の羽田/シンガポール線やチャイナエアラインの羽田/台北(松山)線、北米方面ではアメリカン航空の羽田/ニューヨーク線とデルタ航空の羽田/デトロイト線に注目が集まります。新路線のすべてをというのは難しいでしょうが、スケジュールを調整してそのいくつかは自分自身で搭乗取材し、月刊誌やWebマガジンなどのメディアを舞台に「羽田の国際化が実現する新しい旅のカタチ」といったテーマでのシリーズ企画を展開したいと思っています。

S.Akimoto at 05:25|Permalink

2010年07月22日

A380就航レポート

 
ルフトハンザは今年5月19日、これまで計15機を発注しているエアバスのオール2階建て機A380の1号機をドイツ・ハンブルクで受領しました。その最初の就航地として同社が選んだのが、東京(成田)です。6月12日にはフランクフルトからの初就航便が成田空港に到着。私は5月にハンブルクでの受領式典に出席したあと、先月には成田/フランクフルト往復便を搭乗取材し、当Blogでも現地から何度か報告を書きました。


その後、成田/フランクフルト線へのA380就航の意味を改めて掘り下げたレポートを執筆し、月刊誌『航空ファン』(文林堂)に寄稿。その一文が掲載された9月号は、昨日から全国の書店で発売になっています〔写真〕。

日本とヨーロッパを結ぶ路線にこの“空飛ぶホテル”の異名をもつ世界最大の豪華旅客機を投入した背景に、ルフトハンザのどんな戦略が隠されているのか? そして同社が推進するハイエンド層向けのプレミアムサービスに、A380はどう位置づけられるのか? その二つを大きなテーマに、計4ページにわたって文章を展開しています。A380を生み出したエアバス社のスタッフたちの開発思想などにも触れていますので、興味のある方はぜひご覧になってみてください。

S.Akimoto at 09:45|Permalink

2010年06月25日

ジェット機を独り占め

 
ドイツ&チェコの取材から無事に戻っています。帰国便はフランクフルトを午後1時25分に発つLH710便でしたが、プハラからフランクフルトへはルフトハンザの「プライベートジェット」サービスを利用。おかげで当日の朝も、プラハでぎりぎりまで有効に時間を使うことができました。


定期便を運航する航空会社でプライベートジェットのサービスを展開するのは、世界でも唯一、ルフトハンザだけです。希望する出発時刻の24時間前までに予約すると、ファーストクラスのチケットとして発券され、指定した空港にニーズに合わせて5〜10人乗りの小型ビジネスジェット(セスナ・サイテーション)が待機。直行便未就航の空港をはじめヨーロッパの1,000以上の都市へ好きな時間に飛ぶことができます。

予約した時間にプラハの空港に到着すると、5人乗りの機体の前でベテランのスイス人機長と女性の副操縦士が待っていてくれました。数人のグループで利用する場合などは、客室乗務員をオプションでオーダーすることも可能です。フランクフルトまでは正味50分のフライトでしたが、離陸して水平飛行に移ると、この日は女性副操縦士が客室乗務員に早変わり。本格的なオードブルと、冷えたシャンパンをサービスしてくれました〔写真〕。

フランクフルト空港に到着後はファーストクラスターミナルのラウンジ(過去のBlog「ルフトハンザのハブ空港」および「Fクラス専用ターミナル」を参照)に案内され、ここで乗り継ぎ便への搭乗を待つことになります。待ち時間を利用して取材に応じてくれた担当者は「プライベートジェットの予約率は前年比180%の割合で伸びています。保有機材も現在の10機から、年内には16機に増やすことが決まりました。ビジネスでのご利用が中心ですが、最近はハネムーンや家族旅行でヨーロッパを自由に旅されるお客さまも増えましたね」と話していました。

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2010年06月16日

機体に期待を乗せて

 
出発前の乗客たちに少しインタビューしてみようと、前泊した成田のホテルを今朝は早い時間にチェックアウト。空港に到着後、出発ロビーのカウンターや45番の搭乗ゲート前〔写真〕で、期待に胸をふくらませる人たちの声を聞いてみました。


「エンジン音がすごく静かみたいですね。いつもは、少しでも空いていそうな後方のシートを選びますが、エンジンよりも後ろの席だと持参する耳栓を使わないとうるさくて眠れません。今日はどうですかね。他の飛行機とA380がどれくらい違うものなのか? 比べてみようと思います」(29歳男性、会社員)

「ヨーロッパへは主張でよく行きますが、直行便のない都市へはどの航空会社を使うかいつも迷います。乗り継ぎの便利さという面ではどこもあまり違いはないので、結局ポイントになるのは、チケットの取りやすさや値段ですね。でも、今日からは変わるかも知れません。A380での長距離移動がどれくらい快適なものなのか。フランクフルト線で実際に試してみて、病みつきになるのではないかとも思っています」(48歳男性、自営業)

「成田に就航すると発表があって、すぐに予約しました。ちょうどヨーロッパ旅行を考えていましたので。従来のジャンボ機(ボーイング747)より1.5倍も広いんでしょ? なのに、シート数は1.25倍。きっとエコノミークラスでもスペースがゆったりしているんでしょうね。楽しみです」(34歳女性、デザイナー)

インタビューした人の中には「え、A380ってそんなにすごい飛行機なの? ふうん、別に興味ないけど」と言っていたツアー客もいました(笑)。また、最後の女性の「ジャンボ機より1.5倍広いスペースにシート数は1.25倍」というのは、私の著書(『エアバスA380まるごと解説』)の受け売りだそうです。熱心な読者だと言われ、恐縮してしまいました。

いずれにしても、エアバスのオール2階建て巨人機A380での運航を開始したルフトハンザのLH711便フランクフルト行きは、たくさんの人たちの“思い”を乗せてもう間もなく──午前9時35分に成田を出発します。報告のつづきは、また到着後に!

S.Akimoto at 08:36|Permalink

2010年06月13日

日欧をつなぐ巨人機

 
午前7時25分──。成田空港ランウェイ16Rの北方の空にレンズを向けていたカメラマン数人の口から、同時に「来た!」と声が漏れました。45番スポット付近に集まっていた報道陣が、いっせいにその方向に目を向けます。


現地時間の前日(11日)午後にフランクフルトを出発したルフトハンザのA380初就航便(LH710)は、昨日(12日)朝、関係者や報道陣が待ち構える成田空港の上空に姿を現しました。薄曇りのぼんやりとした空に、徐々にその輪郭を浮かび上がらせます。正しい角度を保ちながらゆっくりとした速度でアプローチし、午前7時40分に滑走路に舞い降りると、エアバスのオール2階建て巨人機は放水アーチと多くの人たちの拍手で迎えられました〔写真〕。

この初就航便で500人を超える乗客とともに来日したルフトハンザのヴォルフガング・マイヤーフーバーCEOは、到着後の会見で「ハイテクを駆使してかつてない静粛性を実現したA380は、成田空港とフランクフルト空港の近隣住民にも貢献できる機種。両国のさらなる経済発展に向け、日本とドイツおよび欧州各国を移動する人は今後も間違いなく増え続けるでしょう。私たちは、A380の1号機の就航地として最もふさわしい都市を選んだと確信している」と話しました。

私も同感です。ビジネス需要も多い東京/フランクフルト線はいつも満席状態ですし、また“空飛ぶホテル”の異名をもつA380は、移動する距離が長ければ長いほどその特長が生きる──そう私は言い続けてきました。今週水曜日(16日)には、A380でのロングフライトを実地取材するため、さっそくフランクフルトへ向かいます。

S.Akimoto at 06:28|Permalink

2010年05月29日

787で超ロングフライト

 
エアバスA380に関する報告がしばらく続いたので、今日はライバルのボーイングが開発を進める次世代中型機787についての話題を久しぶりに。掲載した画像は、アメリカのコンチネンタル航空のロゴとマークが塗装された787のイメージです。


コンチネンタル航空は787をこれまで25機確定発注し、2011年8月から受領を開始します。同年11月にはハブ空港であるヒューストンとニュージーランドのオークランドを結ぶ路線に787を投入することが発表されました。ヒューストン/オークランド線は787の具体的な就航が決まった初めての路線です。

ヒューストンとオークランドは7,400マイル(約1万1,900キロ)離れています。フライトには15時間近くを要しますが、しかしそのロングフライトも、787ならきっと苦にならないでしょう。

ボディや主翼を新しい炭素繊維複合材でつくった787は、従来のアルミ合金製の機体と違って、錆びや腐食の心配がありません。キャビンを加湿できるので、機内環境はきわめて快適に保たれます。炭素繊維複合材は鉄の約9倍の強度を持ち、壊れにくい大きな1枚板でボディを構成できるため、継ぎ目を少なくしてキャビンの窓を大きく(従来機の1.6倍)とることにも成功しました。

米フォーチュン誌の「最も賞賛されるグローバル航空会社」(9年連続)やOAGエアライン・オブ・ザ・イヤーの「ベストビジネクラス賞」(5年連続)など、これまで数々の栄誉ある賞を手にしてきたコンチネンタル航空。その一番の“売り”であるビジネスファーストクラスも、フルフラット型の新シートを導入してさらに進化しました。コンチネンタル航空の787を利用する太平洋縦断ロングフライト──いいなあ、憧れますね。

S.Akimoto at 06:09|Permalink

2010年05月20日

感動の初フライト

 
ハンブルグ郊外のエアバス社に世界中の報道陣を招いて開催されたA380の1号機納入式典が終わり、いよいよ初フライトへの搭乗開始です。2階席のファースト&ビジネスクラスには来賓と機内で取材を受けるルフトハンザの幹部たちが、そして1階のエコノミークラスには同社スタッフと私たち報道関係者に席が用意されました。


14時35分。A380はハンブルグの空港を飛び立ちました。いつもながら、静かに、そして力強く。どんよりした天候だったので、離陸後はすぐに雲の中に入ってしまうのだろう──そう予想していたのですが、なぜか機長はなかなか高度を上げません。

「このまましばらく低空飛行を続けます。ハンブルグの街並みを、どうぞゆっくりとご堪能ください」

機長からアナウンスに、キャビンでは大きな拍手がわき起こりました。A380は速度を最小限に絞り、貿易港と運河の街の上空で旋回飛行を続けます。こんな巨大な飛行機での“遊覧飛行”は、私も過去に経験がありません。15分ほど景色を楽しませてくれたあとで、機長は機首を上に向けてエンジン出力を上げました。A380はみるみる上昇し、やがて厚い雲の中へ。これからは一路、ルフトハンザのハブであるフランクフルト空港を目指します。

シートベルト着用サインが消えると、報道陣がいっせに立ち上がります。私も少し遅れて2階席に上がると、通路では地元テレビクルーがカメラを回し、ファーストクラスのシートでは記者たちが幹部へのインタビューを始めていました。

「ハロー、ミスター・アキモト!」
背中から声をかけてくれたのは、これまで何度かインタビューなどでお会いしたルフトハンザ筆頭副社長のティエリー・アンティノリさんでした。
「やあ、アンティノリさん!」と私。「1号機受領、おめでとうございます。それと、まずは感謝しないといけませんね」
「おっと、言わなくてもわかってますよ」と、アンティノリさんは笑って私の言葉を遮りました。「感謝というのは、われわれが成田線への1号機投入を決めたことに対してでしょう。来月の就航を、ぜひ楽しみにしていてください」

握手をして別れると、彼はさっそく、通路で待ち構えていた各国の記者たち取り囲まれていました。

前方に、マイン川沿いに建ち並ぶ高層ビル群が見えてきました。間もなくフランクフルトに到着です。ハンブルグからは通常だと1時間程度ですが、この日は倍の2時間をかけてのフライトでした。速度を落として滑走路に進入し、いよいよ着陸──と思ったら、機は超低空飛行でターミナルの前を通過し、再びエンジンを全開にして上昇飛行に!

「みなさん、驚かせてすみません。いまのは、フランクフルト空港で待つ私たちの社員へのお披露目でした」と、機長のアナウンスが流れます。「さあ、いよいよ次は本当の着陸です」

上空で大きく旋回すると、機長はもう一度、着陸進入ルートに乗せました。ルフトハンザのA380は両翼のフラップをいっぱいに降ろし、優雅に舞い降りていきます。多くの報道陣とスタッフ、そしてファンたちが待つフランクフルト空港を目指して〔写真は、フランクフルトに到着したルフトハンザのA380〕。

S.Akimoto at 17:16|Permalink

2010年05月09日

羽田からニューヨーク

 
羽田空港の4本目となるD滑走路と新しい国際線旅客ターミナルの完成まで、あと4カ月とちょっとに迫りました。年間の旅客機発着枠が現状の約27万回から約41万回へと拡大し、増える発着枠の一部が国際線用に割り当てられます。すでにいくつかの新路線開設が決まり、先週はアメリカ4都市への定期便就航も発表されました。


その4路線とは、デルタ航空のロサンゼルス線およびデトロイト線と、アメリカン航空〔写真〕のニューヨーク(JFK)線、そしてハワイアン航空のホノルル線です。

なかでも私が注目するのは、アメリカン航空が早期の開設を目指す羽田/ニューヨーク線です。ニューヨークへの便はビジネス需要も多く、羽田就航を待ち望んでいた利用者は少なくありません。運航スケジュールを見ると、往路が午前7時に羽田を発ち、現地時間の同日午前6時50分にニューヨーク着。着いたその日から1日をフルに活用でき、また復路は午後7時20分発なので、帰国の日もニューヨークでの時間を夕方までゆっくり使えます。

ニューヨークへは今年も何度か出かけることになりそうですので、就航後は早めに羽田からの便も利用してみたいと思います。

S.Akimoto at 22:51|Permalink

2010年04月05日

空のシルクロード

 
出発時間のぎりぎりまで書き物をつづけ、先ほど成田へ向かうスカイライナーに飛び乗りました。この文章をいま、成田空港第1ターミナルのスターアライアンスラウンジで書いています。


書籍や各メディアに寄稿する原稿書きに追われ、先週後半からいろいろいただいている連絡への返信ができずにいます。すみません。渡航先のホテルでも、執筆や雑誌のゲラチェックなどの作業を継続することになると思いますので、必要な返事はその合間に現地から送るようにします。

さて、これから利用するのは、トルコ航空のイスタンブール行き051便です。同路線は昨年10月に新しいボーイング777-300ERを導入し、今年3月28日からは便数を増やし週6便での運航をスタート〔写真〕。このフライトがたどるルートを、私は以前から「空のシルクロード」と呼んできました。

地球儀を見てみると、イスタンブールは北緯41度で、日本の仙台とほぼ同じ。つまりトルコと日本は似たような位置関係にあり、成田を発つと、地上のシルクロードに沿って西へ西へと飛行を続けていきます。東京は雨ですが、ルート上の天候はまずまずとの予報ですので、ときどき上空からの景色を眺めながら12時間強のロングフライトを楽しみたいと思っています。

S.Akimoto at 11:51|Permalink

2010年03月24日

成田からマカオへ

 
成田空港の年間発着枠が3月28日より現行の20万回から22万回に増え、まずはエミレーツ航空エティハド航空の中東系2社が、成田/ドバイ線と成田/アブダビ線でそれぞれ週5便の運航を開始。さらにマカオ航空も、成田からマカオへの週3便の直行便を新規に就航します。


マカオ航空は1994年に設立され、中国本土を中心にタイ、フィリピン、韓国へと路線網を拡大してきました。日本では2007年7月より、関西/マカオ線で定期便運航をスタートしています〔写真は関空で撮影したマカオ航空のエアバスA321〕。

アジアの中でも近年、最も大きな変貌を遂げ、訪れる観光客も急増しているのがマカオです。日本人旅行者にとっては、従来は「香港へ行ったついでに日帰りで足を伸ばしたい観光地」といったイメージでしたが、マカオ航空の関西からの直行便が就航してからはぐっと身近になりました。就航直後の2007年9月に私もプライベートで同路線を利用してそのことを実感し、当時のBlogに感想を書き残しています。

ここ数年は外資系カジノホテルの進出が相次ぎ、「東洋のラスベガス」と呼ばれるほどの賑わいを見せています。カジノの売上高では、マカオはすでに本場ラスベガスを抜いてしいました。関西/マカオ線に加えて成田からの直行便も就航することで、かつての“香港からマカオへ”という流れとは反対に、今後は“マカオを訪れたついでに香港へ”といった旅のスタイルも出てくるかも知れません。

私もそう遠くない将来、日本からダイレクト便で行くマカオの旅をもう一度味わってみたいと思っています。

S.Akimoto at 22:21|Permalink

2010年03月12日

Mr.ヨーロッパ

 
シックなスーツに、蝶ネクタイとボーラーハット(山高帽)──そんなちょっぴりレトロな装いで登場するのは、俳優の役所広司さんです〔写真〕。この3月28日より成田/ヘルシンキ線でデイリー運航を開始するフィンランド航空が、新しいイメージキャラクターとして役所さんを起用。今週、その記者発表会がありました。


役所さんが扮しているのは、日本と欧州の各国とをつなぐ業務に携わってきたグローバルなビジネスマン役です。人からは「Mr.ヨーロッパ」と呼ばれ、MBAと地理学の博士号をもつ彼は、独自の世界観からこう呟きます。

「私は日本人に驚いた。かの有名な地理学者、ゲラルドゥース・メルカトルが『メルカトル図法』を発表したのは1569年。日本人は子供の頃から、このメルカトル氏がつくった地図に慣れ親しみすぎたので、地球は丸いという当たり前の事実を実感することなく暮らしてきたのだ。一度、地球儀を手に取って北欧の国フィンランドを指さしてみるといい。ヨーロッパの玄関口として、日本から驚くほど近い距離にあることに気づくだろう」

たとえば上司からチェコ・プラハへの急な出張を命じられ、「プラハへ今日中に? そんなあ、無理ですよ」と頭をかかえる若いビジネスマンに、どこからともなく彼の声が届きます。

「ほら、ここにも何も知らない日本人がいる。チェコのプラハには、13時間半で今日の夜には到着できる。君はそんなことも知らないのかい?」

ヨーロッパへの“最短最速エアライン”を標榜するフィンランド航空の直行便を利用すると、成田・中部・関空からヘルシンキのヴァンター空港まではわずかに9時間半。さらにヘルシンキを経由することで、直行便のない都市へはもちろん、直行便のある都市でさえ同等レベルのフライト時間で到着できる──と彼は続けます。

「日本人はもっと賢くエアラインを選ぶようにと、私は常日頃から言っているのに」
「あのう、あたなは?」
「私かね。私の名前は──Mr.ヨーロッパ」

これからみなさんも、新聞や雑誌、交通広告などでそんなCMを目にする機会が増えるでしょう。同社Webサイトでもすでに展開が始まっていますので、ぜひ覗いてみてください。

S.Akimoto at 10:10|Permalink
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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