就航路線

2017年07月06日

ウィーンが近く

 
プチ休暇を兼ねて訪ねたイタリア・ローマから帰国すると、嬉しいニュースが飛び込んできました。好きだったエアラインのひとつ、オーストリア航空の成田とウィーンを結ぶ直行便が、2018年5月より週5便で復活するというニュースです。思わずこぶしを握りしめました。

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日本からウィーンへの路線がなくなったときにどれだけ淋しい思いをしたかは、当時のBlog「ウィーンが遠く」で書きました。本当に残念だった気持ちが、この文章の行間ににじみ出ています。サービスに独自の試みを取り入れた同社のフライトは、他では味わえません。成田に再び舞い戻ってくることを喜んでいるファンは、かなり多いと思います。

オーストリア航空が本拠を置くウィーンは、カフェ文化の発祥地でもあります。そんな同社ならではの個性的な取り組みの一つが、ビジネスクラスで本場ウィーンの代表的なカフェメニュー10種類から好みのコーヒーを選べるというサービス。日本ではウィンナーコーヒーの名で呼ばれる「アインシュベナー」や、伝統ある「ウィンナーメランジュ」を、私は搭乗したときによく注文しました。パンを一つひとつ温めて出してくれるのも同社の特徴で、焼き立てパンの香ばしいかおりがキャビンに漂ってくると食欲が増進します。カイザーロール、ライロール、ソフトロールなどのなかから好きな物を選び、淹れたてのコーヒーといっしょに味わうのがフライト時の楽しみになりました。

写真は、冬のウィーンでオペラ座を訪ねたときのものです。ああ、また行きたいなあ。成田線の再就航は2018年5月なので、まだ1年近く先。名物のクリスマスマーケットやオペラ鑑賞をもう一度ゆっくり満喫できるよう、その年の12月はいまからスケジュールを空けておこうと思います。

S.Akimoto at 23:16|Permalink

2016年10月14日

日本から乗るA350

 
フィンエアーのエアバスA350が昨日(13日)と今日(14日)の二日間、機材繰りの関係で成田に飛んできています。親しい広報担当者から「見にきますか〜?」と連絡をもらいました。乗りもしない飛行機を見にわざわざ成田まで出かけるほど、私はマニアではありません(笑)。同社のA350は南仏トゥールーズのエアバス本社で1号機を受領したときに現地でいっぱい見たし、撮影もしたし、トゥールーズからフィンエアーの本社があるヘルシンキまでのフェリーフライトにも乗りましたし〔写真〕。

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もちろん営業フライトとなると、話は別です。営業フライトには絶対乗りたい! 日本から乗れる最初のA350はフィンエアーの成田発ヘルシンキ行きになるだろうと、これまでいろんなメディアで書き、私自身も楽しみにしてきました。早ければ2016年中にも、と思っていたところ、最新の計画では2017年の夏スケジュールからになるらしい。「2017年夏にはA350を投入して成田/ヘルシンキ線を増便する」と本社発表もありました。

ところで先日、ベトナム航空が今年の冬スケジュールから関西発のホーチミン線にA350を投入すると発表がありました。ということは、フィンエアーよりも先に! 最初の就航先が関空とは、とても意外です。

いずれにしても、A350には乗りたい。来年夏にフィンエアーでヘルシンキへ飛ぶか? あるいはひと足先にベトナム航空で関西からホーチミンを目指すか? 悩みに悩んで、決めました。そうだ、両方乗ろう──と。つい先日、ベトナム北部の取材から戻ったばかりなので、こんどはホーチミンを起点に南部を歩こうか。そして来年夏は、ヘルシンキを経由して、大好きなラップランドまで足を伸ばそう! 考えるだけで、楽しくなってきました。

S.Akimoto at 00:07|Permalink

2016年07月21日

勢いづく韓国LCC

 
韓国のLCCが日本での就航地を拡大しています。昨日(7月20日)も2社が新規路線での運航を開始。その1社が仁川から札幌に乗り入れたチェジュ航空〔写真=チャーリィ古庄氏撮影〕で、同社にとって東京、大阪、名古屋、福岡、沖縄などに続く9番目の日本路線になりました。もう1社は仁川/福岡線を開設したイースター航空で、初日から95%の搭乗率を記録したそうです。

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イースター航空といえば、2011年7月に仁川と成田を結ぶ基幹路線で定期運航を始めたLCCです。その後、仁川から大阪や沖縄に、さらに釜山と大阪を結ぶ路線も開設。昨日の福岡線就航で日本路線は5つに増えました。

アシアナ航空が設立した新しいLCC、エアソウルも日本への就航準備を進めています。予定しているのは、アシアナ航空が週3往復で飛ばしてきた仁川/静岡、仁川/高松と、新しい路線である仁川/長崎、仁川/山口宇部の計4路線。静岡線と高松線はアシアナ航空から引き継ぐ形で、週3往復だったのを週5往復に増やします。

これら韓国系LCCの就航地拡大が、日本の地方都市で暮らす人たちにどんな恩恵をもたらすのか。日韓の人の移動や物流がどこまで拡大するのか。注目です。

S.Akimoto at 11:07|Permalink

2016年06月21日

ロングフライト復活

 
高品質のサービスで日本でも人気のシンガポール航空が今年3月にエアバスの最新鋭機A350-900を受領して以降、就航路線の見直しを進めています〔写真=エアバス社提供〕。その一つが、今年10月から予定しているシンガポール発米国サンフランシスコ行きの直行便。飛行距離1万3,600キロのロングフライトです。

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シンガポール航空はこれまで、香港またはソウル(仁川)を経由するサンフランシスコ便をデイリー運航してきました。10月からサンフランシスコへの直行便を開設することで、ソウル経由のサンフランシスコ線は行先をロサンゼルスに変更。シンガポールとロサンゼルスを結ぶ定期便は成田経由とあわせて1日2便になります。

サービスの悪い航空会社は2時間や3時間乗っているのも苦痛ですが、反対にサービスのいい会社のフライトは10時間を超えても降りたくない。シンガポール航空のサービスはもちろん後者で、成田からロサンゼルスへのフライトを私も過去に何度か満喫しました。知人である京都「菊乃井」のオーナーシェフ、村田吉弘さんプロデュースによるビジネスクラスの和食「花恋暦」は、何度食べても飽きることがありません。

シンガポールからサンフランシスコへのフライトは15〜16時間。その後はかつての世界一の長距離路線、シンガポールからニューヨークへの直行便の復活も視野に入れているそうです。実現したら、また真っ先に乗りに行くのだろうな。楽しみです。

S.Akimoto at 14:38|Permalink

2016年04月10日

ウィーンが遠く

 
海外をあちこち旅していると、ここが自分にとっての「特等席」と思える場所ができてきます。たとえば、オーストリアの首都ウィーン。世界遺産に登録された旧市街を訪れると、私はいくつかの特定のカフェやレストランに必ず足を運ぶようになりました。

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ひとつは、ウィーン美術史美術館の中にあるカフェ〔写真上〕。3階まで吹き抜けになったドーム型天井の真下の空間で、皇帝所有の美術品の数々に囲まれ、まるで自分自身も絵画の一部になったかのような気分を味わえます。もうひとつは、アルベルティーナ美術館に併設されたレストラン〔写真下〕。店内の壁にはエゴン・シーレの絵が大きく飾られ、いつ訪ねても黒ネクタイを締めたウエイターが上品かつ丁寧にもてなしてくれます。

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ウィーンでは古くからのカフェやレストランが至るところで営業を続け、そこで暮らす人々は誰もがその人だけの特等席を持っているように感じます。そのお気に入りの特等席で時間を費やすことを誰もが愛し、店の人も、来客一人ひとりのそんな時間を大切に見守ることが自分たちの役目だと考えているのかもしれません。

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ウィーンと成田を結んできたオーストリア航空の直行便が、今年の9月で27年間の歴史に幕を閉じることになりました。日本人旅行者にとって、ウィーンが遠くなってしまうのが残念でなりません。9月4日に成田を発つOS52便が最終便に。まだ半年先なので、できたらもう一度くらい乗れる時間をつくりたいと思います。

S.Akimoto at 00:52|Permalink

2016年01月26日

ガルーダの誕生日

 
成田から約13時間のフライトで、メキシコシティへ。そこからは国内線に乗り継ぎ、現地時間の25日(月)夕刻にカンクンに到着しました。出発前の日本は強烈な寒気におおわれていましたが、こちらは気温が25度前後で、上着をスーツケースにしまい込んで半袖シャツで過ごしています。


マイナス14時間の時差があるので、日本は日付けが変わっていまは1月26日の朝。大荒れだった各地の天気は、もう回復したでしょうか。

ところで、いま「1月26日」と書いて、何か引っかかりました。航空の世界で過去に何かあった日だよな、と。ちょっと気になって調べてみたら、ガルーダ・インドネシア航空の誕生日でした。今日で同社は創立68年を迎えます。その最初の商業飛行で使った機体がご覧の写真──インドのカルカッタと現ミャンマーのラグーンを結んだダグラスDC3です。ジャカルタにある本社(ガルーダシティ)の前に現在も保存・展示されていて、何年か前に取材で訪れたときに撮影しました。

メキシコのカンクンにいながら、地球のちょうど裏側にあたるアジアに思いを馳せる。不思議な気持ちです(笑)。明日からは、このエリア周辺のリゾートやマヤ文明の遺跡などを取材し、facebookとBlogで報告していきますので、お楽しみに。

S.Akimoto at 08:39|Permalink

2016年01月15日

雪国への憧れ

 
アジアの国々を仕事やプライベートで訪れると、10年くらい前までは「いつか日本を旅行してみたい」と言う何人もの若い人たちと出会いました。当時は円が強く、物価が高騰していた日本への旅はかなりハードルが高かったのでしょう。韓国までは行けても、そこからさらに海を越えるにはお金をたくさん貯めないと難しい。そう彼らは話していました。


その頃といまとは、だいぶ違います。円安が進んだのに加えて、アジアの人たちの生活も豊かになりました。かつて香港で「一度でいいから雪を見てみたい」と私に言っていた友人たちが、現在はスマホを取り出して「見て見て、こないだ北海道へ行ってきたよ」と嬉しそう写真を披露します。

日本の中でも、とくに北海道に強い憧れを持つ人がアジアには多いようです。バンコクから札幌への直行便を運航するタイ国際航空の広報担当も「札幌線は常に満席ですね。エコノミークラスだけでなく、ビジネスクラスも7割がタイ人旅行者で埋まっています」と話していました。アジアのエアラインにとって、新千歳行きは“ドル箱”と言えるかもしれません。

常夏の国シンガポールでも、人々の雪国への憧れは同じです。その旺盛な需要を見込んで、シンガポール航空グループのLCCスクートが札幌への就航を目指しているとの情報が伝わってきました。同社CEOのキャンベル・ウィルソン氏が時事通信のインタビューに「今年の終わりか来年初めに実現させたい」と答えたそうです。私が直接聞いたわけではありませんが、おそらく本当なのでしょう。2月にシンガポールでウィルソン氏に会う予定があるので、そのあたりのこともじっくり聞いてみようと思います。実現したら、同社が運航するボーイング787〔写真〕で札幌からシンガポールへ──という旅も楽しいでしょうね。

S.Akimoto at 16:09|Permalink

2016年01月06日

787の功績

 
今年夏ごろに、アメリカのボストンに飛ぼうか。元日のBlogでそんなプランを披露しました。JALがビジネスクラスで提供を始めたゼロハリとのコラボによるアメニティポーチの、黒のバージョンを手に入れたいからです。うまく時間が見つかれば、本当に行くことになるかもしれません。


ボストンへはかつて2回行きました。中世ヨーロッパを彷彿とさせる街並みが、私は好きです。日本からはちょっと距離があり、そう簡単には行けない都市でしたが、JALの直行便が2012年4月に就航してからはアプローチも楽々。旅の計画も立てやすくなったので、ぜひ再訪したいと思います。

直行便で行けるようになったのは、ボストンだけではありません。アートにグルメにと各国からの旅行者が絶えないベルギーの首都ブリュッセルなどにも、ANAが昨年10月に開設した直行便で乗り換えなしで飛べるようになりました。この2、3年で日本からの新規路線の開設が相次いでいる背景には、何があるのでしょうか。

路線開設ラッシュの陰には、じつはボーイング787の活躍があります。787は、JALやANAにとってどういう意味をもつ機材なのか?両社へのそんな取材をきっかけに、運航する航空会社の視点で787を考察した記事を書いてみました。「ITmedia ビジネスオンライン」での連載『“飛行機と空と旅”の話』で、本日より公開になっています。興味のある人は、ご一読ください。

≫≫≫「ボーイング787の導入で何が変わったのか?

S.Akimoto at 08:56|Permalink

2015年12月12日

博多旅情

 
海外の多くのエアラインが最近、九州の福岡に注目しているようです。これまで韓国や中国、台湾、フィリピン、ベトナムなどアジア各都市からの便が就航。2016年3月からのマカオ航空の定期便乗り入れも発表されました。太平洋路線ではホノルル線やグアム線が定着していますし、ヨーロッパでもKLMオランダ航空のアムステルダム線に続き、フィンエアーも2016年夏ダイヤからの福岡線開設を目指して準備を進めています。


海外の知人たちからも「福岡大好き」とよく言われます。「ほら、これこれ」と、博多の屋台で撮った写真を見せてくれる人たちも少なくありません。屋台で飲み食いした体験はとくに強く彼らの思い出に残るようで、9月に香港で会った友人は「今年だけで3回、屋台でごはんを食べた」と話していました。

屋台──いいですね。博多の屋台には、独特な情緒があります。それについては何年か前に、あるメディアにこんなエッセイを寄せました。少し長いので、一部抜粋します。改めて読み返してみたら、私もまたすぐにでも行きたくなりました。

          ◇         ◇

 日が落ちて夜の街がざわつきはじめた頃を見計らって、宿泊しているホテルから中洲・春吉橋の周辺あたりに繰り出す。屋台が最も多く出ているエリアだ。込んでいる屋台でも、私一人なら大丈夫。店主が他の客の腰を少しずつずらして、うまい具合に“空き”をつくってくれる。
 カップルがいる。三人連れのグループもいる。年配の男女に若者が一人という不思議な組み合わせも珍しくない。趣味のこと、会社のこと、家族のこと──酒を酌み交わしながら話に花を咲かせている。けれど博多の屋台は、一人でも淋しくない。
「あまりお見かけしませんが、どちらから?」
 店主がほどよいタイミングで、声をかけてくる。周囲との輪に加わるきっかけをつくってくれるのだ。東京から、と私が答えると、予想どおり両隣の人が「ほう、東京から」と言ってクルッと身体を回転させる。
 仕事ですか? 滞在はいつまで? 話し相手を、こんどは私に定めたようだ。仲間をそっちのけでいいのだろうか、と心配になる。
 やがて、彼らの連れが席を立つ。ほら、私とばかり話しているから、先に帰っちゃうよ。ところが、別れ際に彼らはこんなやりとりを始めるのだ。
「じゃあ、お先に」
「あの、よろしければお名前だけでも」
 そこで私は気づく。酒を注ぎ合って話に熱中していた彼らも、じつは誰一人、知り合いだったわけではないことを。
 博多の夜は、いつだってそんなふうにして更けてゆく


S.Akimoto at 11:34|Permalink

2015年11月08日

615人乗り旅客機

 
航空ジャーナリストとして私がテーマにしてきた一つに、エアバスA380という総2階建ての機種があります。まだ形になる以前の、開発がスタートした時期から取材を進め、完成後はシンガポールからシドニーへのシンガポール航空による世界初就航便にも搭乗。その4カ月後には世界で一番最初に本(『エアバスA380まるごと解説』)にもしました。


この総2階建て機をエコノミークラスだけでレイアウトすると880席設置できます。しかし、800人が一度に乗るような路線は、世界のどこを探してもありません。A380を導入したエアラインは、どこもキャビンを450席から500席前後で設計しました。シートだけ500個積んでもあの広大なスペースは埋まらないので、余った空間にラウンジをつくったり機内販売のショールームを開設したり。エミレーツ航空は機内にシャワー&スパの施設を設置して利用者を驚かせました。A380は空の旅を変える! というのが、私がこの機種に早くから興味をもった理由でもあります。

A380の世界最大のオペレータでもあるエミレーツ航空は、これまで140機をエアバスに発注しました。500席が常に満席になる路線などそうはないのになあ、と私が疑問を口にすると、同社のある幹部は「A380はうちの会社の象徴なので、別に満席にならなくてもいいんですよ」ときっぱり。お金のある会社は、言うことが違います(笑)。

そのエミレーツ航空に先週水曜日、ビジネスクラス(58席)とエコノミークラス(557席)だけでレイアウトした新しいA380が届きました。トータルの席数は615もあります。いったいどこに飛ばすのだろうと首を傾げていたら、今年の12月より拠点のドバイからバンコクとコペンハーゲンへの路線に投入するのだとか。本当に一度にそんなに多くの旅客が乗るのか? 落ち着いた頃に、確かめに行ってみようと思います。

S.Akimoto at 22:49|Permalink

2015年10月28日

アルプス越え

 
福井県の若狭で取材を続けています。東京からのアクセスにはANAの小松線を利用。羽田発8時15分のNH751便の窓側席をとり、南アルプスや北アルプスを間近に見下ろしながら快適な空の旅を楽しみました。その飛行ルートを、ざっと紹介しましょう。


羽田を離陸し東京湾上空で左に旋回すると、左手前方に東京ディズニーランドが見えてきます。そこから北上して船橋市あたりでさらに左旋回し、針路を横手方面へ。都心のビル群上空を進み、JR中央本線に沿うようにして松本を目指します。富士山の北川斜面を通過すると、右手に妙義山や浅間山、さらに南アルプスや中央アルプスの山々を見下ろしながら飛行をつづけます。飛行高度は8,000メートル程度なので、山の頂上がかなり近くに感じ、迫力満点です。

松本空港を過ぎると、いよいよこのフライトのハイライト。右手に上高知や立山連峰を、左手には白川郷を、さらに高度を落とし始めた頃から白山を望むことができます。機はやがて日本海上空に出て、小松空港への最終進入ルートに乗りました。

羽田/小松線のアルプス越え絶景ルートは、1時間にも満たない短いフライトですが、私が好んで利用する路線の一つ。新幹線が金沢まで伸びたことで影響が出るかなと心配していましたが、私の乗った便はほぼ満席での運航でした。

S.Akimoto at 17:34|Permalink

2015年09月11日

世界最長フライト

 
海外で過ごした最終日の朝。異国での時間を存分に満喫してきただけに、いざ帰るとなるとつい心も沈んでしまうのでしょう。「あ〜あ、楽しかった旅もこれでおしまいか」と、チェックアウトをするためカウンターに並びながら、そんなふうに呟く旅行者をホテルのロビーでよく見かけます。帰路につくのはいまからであって、まだ日本に帰ってきてしまったわけではないのに。


同じ状況に置かれても、私の場合はそうはとらえません。旅の最後に、最上の楽しみがもう一つ残っているからです。その楽しみとは、いうまでもなく帰国便のフライトこのと。豪華なシートや食事が用意された快適なデザイン空間の中で、訓練されたクルーたちの最上のもてなしを受けながら過ごす至福の時間を楽しみの一つに加えることで、旅がどれだけ豊かなものになるか。

そういう観点で言うと、フライトは長ければ長いほど楽しい。もちろん上級クラスの話になりますが、先日のBlogでも「長距離飛行の誘惑距離飛行の誘惑」と題して同じようなことを書きました。その中で触れたエミレーツ航空に、また乗りたいと強く思っています。同社から先月、2016年2月より世界最長となるドバイから中米パナマへの直行便を開設すことが発表されました。

ドバイからパナマへ直行便で何時間? それまでの世界最長はどの路線だった? 新しい路線で使用する機材は? 「ITmedia ビジネスオンライン」での連載『“飛行機と空と旅”の話』で、そんなことをエッセイ風に書きました。本日より公開になっています。

≫≫≫「ドバイからパナマへ、エミレーツ航空が“世界最長路線”を開設

S.Akimoto at 10:56|Permalink

2015年09月03日

13年ぶりの路線再開

 
一昨日の9月1日、ANAは成田からクアラルンプールへの路線で運航をスタートしました。マレーシアの首都クアラルンプールへは2002年1月までバンコク経由で飛んでいましたので、13年ぶりの再開です。今回はもちろん、ダイレクト便。ボーイング787-8での運航です〔写真〕。


往路の815便は成田を17時20分に出発して、クアラルンプールには23時35分の到着。復路の816便は朝7時にクアラルンプールを発ち、成田には15時に到着します。JALのクアラルンプール線(こちらは767-300での運航)は成田発が11時20分、クアラルンプール発が22時50分なので、ダイヤの時間帯がまったく反対というのも注目です。

さて、いま成田空港の第1ターミナルに到着しました。これからそのNH815便に乗って、クアラルンプールへ飛びます。13年ぶりに再開したこの路線を利用することで、東南アジアを巡るどんな旅が可能になるか? それを検証するため、今回はユニークな旅程を組みました。クアラルンプールからは陸路(鉄道)でタイへの国境を越え、帰りはバンコクから羽田に戻るという周遊旅です。

現地では移動がつづくため、ネットにつながる環境を探すのは大変そうですが、できるだけこのBlogやfacebookでもリアルタイムに報告を書きたいと思います。

S.Akimoto at 16:15|Permalink

2015年07月31日

長距離飛行の誘惑

 
ここしばらく、海外へ出ていません。北欧の白夜の生活を体験しようとJALでヘルシンキに飛んだのがちょうど夏至を迎えた日だったので、かれこれ1カ月半になります。1カ月を超えると、頭の中を支配しはじめるのが「ヒコーキに乗りたい病」。行きたい国や街があるわけではありません。ただ、移動する機内でゆったり時間を過ごしたくなるのです。


そんなときに選ぶフライトは、長ければ長いほどいい。何時間もかけてその国の空港に到着し、そこからさらに長距離線に乗り継いで向かうような場所が最高です。たとえば3年前に行った、ポルトガルのリスボンのような。

あのときは、エミレーツ航空のドバイ経由の便を利用しました。東京からドバイへ、ドバイからリスボンへ──たっぷり時間をかけながら。ドバイまではエアバスのA380で、ドバイからリスボンへはボーイング777-300ERでの旅だったと記憶しています。

ドバイ/リスボン線が開設されたのが、ちょうど3年前でした。私が乗った便はさほど混んでいなかったので、あまり需要がないのかなとそのときは心配しましたが、実際はそうでもないらしい。エミレーツ航空は今週、1日1便で運航中のリスボン線を来年1月から1日2便のダブルデイリーに増便すると発表しました。中東やアフリカ、アジアなどからドバイを経由してリスボンへ向かう旅行者需要を狙ってのことなのでしょう。アラビア半島から地中海を越え、スペイン上空を経由してのアプローチ。もう3年も経ったので、また同じルートで飛びたいなあ。

S.Akimoto at 17:34|Permalink

2014年08月13日

“加点主義”評価

 
たとえば、誰かが何か新しいことへの挑戦を始めます。そのときには何も論評しないで、何年かしてそれが失敗に終わると、スタート地点に遡って「最初から無謀な挑戦であることはわかっていた」だとか「だから言わんこっちゃない」などと騒ぎ立てる。これって、ずいぶんズルいやり方だと思いませんか?


今回のスカイマーク騒動が、まさにそう。同社がエアバスのオール2階建て機A380を6機購入すると発表した2011年は、業績も好調でした〔写真はエアバスのリリースより〕。国際線での運航実績もないスカイマークが、なぜA380なのか? その理由(ビジョン)を聞いて、驚き、期待した人も多かったはずです。その後の急激な円安と、それにともなう燃料費の高騰などがなければ、同社のカラーをまとったA380は間違いなく東京からニューヨークへ飛んでいたでしょう。もしそうなっても、いま「最初から無謀な挑戦であることはわかっていた」と書き連ねているメディアは、同じ論調を展開したでしょうか。

スカイマークの夢とビジョンを、私は支持しました。だから結果的に失敗に終わっても「最初から挑戦しなければよかった」などとは絶対に言いません。失敗を恐れて何もしないより、たとえ失敗しても何かに果敢に挑んだ人が評価される──そういう「加点主義」の考え方を、私はとります。失敗したら「減点」ではなく、チャレンジして成功すればプラス100点、失敗しても頑張って挑戦したんだからプラス30点という評価じゃないと、進歩はありません。

今週、旅行・観光専門ビジネスサイト『トラベルボイス』のインタビューに答えたのも、そんな思いからでした。まるで金太郎アメみたいなスカイマーク報道が相次ぐなかで、ちょっと違う角度から発言してみたくて。その記事が早くも公開になり、次々と反響が届いています。「あいつはスカイマークの回し者か!」という予想した反論は、いまのところありません。意外だなあ。ぼちぼち届くと思いますが(笑)。

S.Akimoto at 00:01|Permalink

2014年05月10日

747-8が羽田へ

 
写真はいまから約2年前、2012年6月1日にドイツ・フランクフルト国際空港で撮影しました。ルフトハンザが世界に先駆けて導入した“次世代ジャンボ”──ボーイング747-8インターコンチネンタルです。米国ワシントンDCに向けての初就航に出発する直前の様子で、これを撮影したすぐあとに搭乗が始まったと記憶しています。


とにかく大きい! 前日に開催された機体披露イベントで初めてその巨体を見上げ、思わずそう呟きました。全長は747-400より5.8メートルストレッチされ、76.4メートルに。これはもちろん世界一です。細部には21世紀のテクノロジーが組み込まれました。新設計の主翼構造や高性能エンジンの搭載で747-400に比べ乗客一人あたりの燃料消費とCO2排出をそれぞれ15%削減したほか、騒音の30%軽減にも成功しています。主翼は優雅に後方へと伸び、先端には上方に流れるように折れ曲がったレイクド・ウイングチップを採用。見た目の美しさも増しました。

747-8のローンチカスタマーであるルフトハンザはその後、ニューデリー、バンガロール、シカゴ、ロサンゼルスへと同型機の就航地を広げました。そしていよいよ、今年中には羽田に上陸する予定です。正式発表はまだ少し先になるようですが、おそらく間違いありません。来るなら、早く来てくれないかなあ。ファンの一人として私も心待ちにしています。できれば夏にでも!

今年3月末の那覇から羽田へのANA便を最後に日本の空から姿を消した伝説の名機が、747-8インターコンチネンタルという名で再びよみがえります。ジャンボ機の新しい第一章が幕を開ける2014年夏以降に、ぜひご期待ください。

S.Akimoto at 20:40|Permalink

2013年08月07日

ガルーダが熱い

 
発売中の季刊『航空旅行』夏号(Vol.6)の巻頭特集のテーマは“アジア”で、ガルーダ・インドネシア航空のレポートを読んだ読者の方からいくつか反響をいただきました。「ガルーダに私も乗ってみたくなった」「ジョグジャカルタに行きたい!」「ウブドのあのホテルに私も泊まってみたい!」などなど。フライトと現地の魅力がうまく伝わったようで、私もうれしく思っています。


現在のガルーダ・インドネシア航空には、とても“勢い”を感じています。私たちが取材した成田/ジャカルタ線のほか、同社は成田と羽田、関西の3空港からバリ島デンパサールへの直行便もデイリーで運航。ここ数年の成長ぶりは目覚ましく、今年11月には関西からジャカルタへの路線も開設予定であることが発表されました。2010年からは日本人客室乗務員の採用も始まっています。今回の取材では機内で日本人2期生の高野真規子さん〔写真〕にインタビューしましたが、ジャカルタの本社では彼女の後輩に当たる新人たちがトレーニング中で、もう間もなく実機での乗務に移ると聞きました。

そうした動きの中でも、私がとくに注目しているのがインドネシア発着の国際線ネットワークの拡大です。日本路線はすべてエアバスA330での運航ですが、新規導入を進めるボーイング777-300ERを使用して年内にもロンドンへの直行便が就航。私がちょうど『航空旅行』にレポートを書いていた7月2日に、ファーストクラスも搭載された777-300ERの初号機を受領したというニュースが入ってきました。

成田からジャカルタを経由し、真新しい777-300ERに乗り継いでロンドンへ。いずれ、そんなロングフライトの取材もしてみようかと考えています。

S.Akimoto at 17:02|Permalink

2013年05月30日

大西洋横断の思い出

 
機体前方に2階席があるため独特な形状をしたボディと、大きな主翼に装備されたパワフルな4基のエンジン。“ジャンボ機”の愛称で親しまれるボーイング747は、どの角度から見ても、遠くからでも、その個性的なシルエットで機種を確認できました。そのジャンボ機も、日本ではANAが4機を飛ばしているだけで、来年3月にはすべて退役してしまいます。最後の別れを言うためのプランをいまから練っているファンも多いかも知れません。


しかし去る機種もあれば、生まれてくる機種もあり。ボーイングはジャンボ機の進化型である747-8インターコンチネンタルの50機目を完成させ、ルフトハンザに納入しました。ルフトハンザはこの次世代ジャンボのローンチカスタマーであり、同社にとって7機目となる747-8Iです。

振り返ればちょうど1年前、私は747-8Iのデビューフライトに密着するため、フランクフルトへ渡りました。最初の就航地はアメリカのワシントンD.C.です。各国から招待された記者たちと共に真新しい2階席に乗り込み、お祝いのシャンパンを酌み交わしながら、9時間におよぶ大西洋横断フライトを満喫したのをまるで昨日のことのように思い出します〔写真は、ワシントンD.C.に到着した747-8I〕。

ルフトハンザはその後、今回の1機を含めて6機の747-8Iを自社フリートに加え、インドのデリーとバンガロール、ロサンゼルス、香港へと就航先を拡大してきました。今日5月30日からは、米国フロリダ州の南端の街、マイアミにも飛び始めています。次世代ジャンボで、ヨーロッパからマイアミへ──いいなあ。夏場まではもう海外取材の案件がぎっしりなので、今年の秋か冬に、そんな旅に出ようかな。

S.Akimoto at 23:26|Permalink

2013年05月10日

関空の夏

 
私の仕事部屋(書斎)の壁に、こんなものが額に入れて飾ってあります。写真のサイズが小さくて見えづらいと思いますが、わかりますか? 下のほうに見える旅客機は、エアバスのオール2階建て機A380。そう、これはA380の世界初就航便を取材したときに授与された、搭乗証明書です。


A380の世界初就航は2007年の10月25日。シンガポール航空によるシンガポール/シドニー線でした。私はモノを集めたりする趣味がいっさいないのですが、この証明書だけはずっと大切にしています。A380は開発がスタートした当初から注目し、取材を続けてきた機種だけに、私にとってその就航初便に乗れたという思い出は何にも変えられません。

さて、このA380をめぐり、関西の航空ファンたちがそわそわと動き始めました。お盆期間中の8月11日(日)〜17日(土)に、シンガポール航空がA380を関西/シンガポール線で運航するからです。同社がA380を関西線に導入するのは、大阪就航40周年を迎えた昨年に続いて2回目。昨年の運航時も大きな話題を集め、搭乗する乗客ばかりかA380をひと目見たいというファンたちが大挙して関空を訪れました。A380で運航される期間中のSQ618/619便は、午前9時に関空に到着して2時間後に出発します。きっとまた大勢のファンが詰めかけることが予想されますし、いまからチケットを取ろうと画策している人も少なくないでしょう。

最初に旅の目的地を決め、そこに行くために必要なエアラインを選ぶ。そんな一般的な旅のプランニング方法が、最近少し変わってきました。「この飛行機に乗ろう」という思いが先にきて、その就航地の中から旅行プランを決める──そんなふうに旅のスタイルを変えたきっかけになった旅客機が、私はA380だと思っています。

S.Akimoto at 23:45|Permalink

2013年03月09日

レッドカーペット線

 
久しぶりにエアバスA380の話題を。世界で唯一のこのオール2階建て機は、私が最も評価する旅客機の一つです。なにせ、1階と2階をすべてエコノミー席で設定すれば、1回のフライトで900人近くを運ぶことができるキャパを持っているのですから。


もっとも、900席をレイアウトして常に満席になるような路線は、世界中どこを探しても存在しません。メーカーが標準座席数として推奨するのは3クラスで525席ですが、一度のフライトで500人以上が利用する路線というのも数えるほどしかない。A380を導入しするエアラインでは500席以下でレイアウトするところも多く、そのぶんキャビンには従来にないゆとりのスペースが生まれました。スペースに余裕ができれば、乗客に提供できるサービスの可能性もぐっと広がっていく──私がこの旅客機を評価する一番のポイントはそこにあります。

昨年夏に成田に就航したエミレーツ航空のA380のファーストクラスでは機内でシャワー・スパ施設を利用してリフレッシュし、今年の元日にA380の成田線デビューを果たしたタイ国際航空のビジネスクラスではゆったりしたスタッガード型シートを満喫しました。今後の注目は、7月にA380の1号機を受領するブリティッシュ・エアウェイズ(BA)でしょう〔写真=エアバス提供〕。その座席構成と初就航路線が先日、同社から発表されました。

ブリティッシュ・エアウェイズが打ち出したA380のキャビン構成は、ファーストクラス14席(1階)とビジネスクラス97席(1階に44席と2階に53席)、プレミアムエコノミー55席(2階)、エコノミー303席(1階に199席と2階に104席)の計469席。そしてデビューは10月15日からのロンドン/ロサンゼルス線に決定しました。映画の都ハリウッドを擁するLAへのフライトを同社は「レッドカーペット」路線と命名し、就航を記念して往復のエコノミー運賃を499ポンド(約7万1,600円)から、さらに380ポンド(約5万4,500円)の追加でプレミアムエコノミーへのアップグレードも可能というキャンペーン運賃を設定しています。ちなみにビジネスクラスは往復1,900ポンド(約27万2,700円)から(いずれも英国時間3月15日まで)。

ロンドンからA380でLAへ。値段もまあまあ手頃だし──取材、行こうかなあ。

S.Akimoto at 00:22|Permalink

2013年02月19日

颯爽と、世界へ

 
ユニークなネーミングだな、と思いました。最初その名前を聞いたときに「お、いいじゃない」と。「Scoot(スクート)」──シンガポール航空の100%子会社として2011年5月にデビューした戦略的LCCで、このネーミングには「気軽に」というニュアンスで「颯爽と動く」といった意味が込められています。名づけ親は、同社設立とともにCEOに就任したキャンベル・ウィルソン氏でした。


ウィルソン氏を最初に紹介されたのは、彼がシンガポール航空の日本支社長に就任した2010年3月です。生真面目で、ちょっと“堅物”かな、というのが私が受けた第一印象でした。前任のフィリップ・ゴー氏がとても気さくな人で、私とはとくに仲が良かっただけに、つい比較してそう思ってしまったのかもしれません。昨年12月の会見の席で久しぶりに見たウィルソン氏〔写真〕は、ずいぶん印象が変わっていて驚きました。

とてもフレンドリーで、よく笑います。初めて会ったときは日本に赴任したばかりでやや緊張していたのか、あるいはいきなりヘンなジャーナリスト(私です)を紹介されて、警戒心があったのかも知れません。実際のウィルソン氏は、スクートという新しい、自由な雰囲気の会社のリーダーにぴったりな人です。

スクートは2012年10月29日に成田に就航し、それから早くも4カ月近くが経ちました。これまで予定が詰まって実現できませんでしたが、私もようやく今日、そのフライトを初体験します。成田を11時50分に発つTZ201便で、台北経由でシンガポールへ。その報告を受けたウィルソン氏から「せっかくだから、会おう」と声がかかり、多忙な中を時間をつくってくれて明朝、私が滞在するホテルに来てくれることになりました。ホテルのクラブラウンジで1時間ほど朝食を共にしながら、彼の新会社に賭ける思いや自身が愛してやまない旅のことなど、いろいろ話してみようと思います。

S.Akimoto at 00:02|Permalink

2012年12月26日

元日フライト

 
タイ国際航空は2013年1月1日から、エアバスのオール2階建て機A380の成田/バンコク線での運航を開始します。同社はA380をこれまでに6機オーダーし、今年の9月に1号機を受領。冬期スケジュールよりバンコクから香港、シンガポールへの路線に就航しました。11月末に受領した2号機はフランクフルト線で、さらに12月に入って受領した機材を成田とバンコクを結ぶTG677/676便に導入します。


A380の成田線就航は当初、来年1月16日からの予定で、メディア各社にもそう発表していました。しかし機材の受領時期が早まったため、就航予定を元日に前倒しに。TG677便は成田を17時30分に発ち、22時30分にバンコクに到着します。

このA380のキャビンを、タイ国際航空はファーストクラス12席、ビジネスクラス60席、エコノミークラス435席の計507席でレイアウトしました。TG677/676便はそれまで約350席のボーイング777-300ERで運航されてきたので、単純計算で150席以上もキャパシティが増えることになります。同社広報室は「1月1日の就航を発表したら、埋まらないだろうと思っていた予約がいきなり満席に。A380という機体の注目度の高さを改めて認識した」と話していました。

さて、このBlog『雲の上の書斎から』の年内の更新は、本日で最後になります。今年も1年間、サイトを訪ねていただきありがとうございました。私の2013年は、上記のタイ国際航空A380の就航初便の取材でスタートします。元日の夕刻に成田を発ち、タイのバンコクへ。新年のあいさつは現地から送ります。みなさんも、どうぞ素晴らしい新年をお迎えください。

S.Akimoto at 18:26|Permalink

2012年12月14日

787で長距離移動

 
3年前のちょうどいまごろでした。当時、開発が予定より2年以上遅れていたボーイング787。初飛行はいつ実現するのか? 世界中が注目する中、製造現場のアメリカ・シアトルから直前になって急きょ「12月15日に実施する」と発表されたのです。


初飛行を成功裏に終え、翌2010年からは実用化に向けて細部を検証する実地テストに移行しました。必要なチェック項目を一つひとつクリアし、ローンチカスタマーであるANAの1号機が羽田に到着したのは2011年9月28日〔写真〕。同年11月に国内線でデビューし、現在は国際線も含めて787ネットワークは各地に広がっています。787はライバルのJALも戦略機種と位置づけ、欧米やアジアへの路線で運航を始めました。

ファンの方たちからも「もう乗りました!」という報告がたくさん届いています。もっとも、その多くはまだ国内線の短距離フライトでの体験かも知れません。787の本当の意味での快適性は、ロングフライトで利用してみないと実感できないのではないか。そう私は思っています。ANAが787の羽田/岡山・広島線での運航をスタートする前に実施した香港へのチャーターフライトを、私は航空写真家のチャーリィ古庄氏をともなって取材しました。しかしそれ以上のロングフライトは、私もまだ体験していません。海外──とくに欧米への長距離路線が充実した頃に、改めてじっくり取材しよう。そう古庄氏とも話していたからです。

日系2社を含めたエアライン数社が、年が明けた2013年から787でのアメリカやヨーロッパへの新規路線を続々と開設します。それを受けて私と古庄氏も、いよいよ具体的な取材準備に入りました。できれば1月に、遅くとも2月中には取材を敢行する予定です。どのエアラインのど路線を取材するかはまだ発表できませんが、いずれこのBlogを含めて各メディアで報告したいと思います。

S.Akimoto at 00:36|Permalink

2012年12月11日

LCCスクートの戦略

 
オール2階建てのエアバスA380を世界で最初に飛ばし、同機種をネットワークの中心に据えてきたシンガポール航空は、じつはボーイングの最新鋭中型機787もオーダーしています。787を受領したら、どの路線で使うのかな? 就航路線の発表を楽しみに待っていたら、同社の広報から先日「うちでは787は使いません。発注した787はすべて新しい子会社のスクート(Scoot)に譲り渡す」という話を聞きました。


昨日午後、東京・青山で来日したスクートのキャンベル・ウィルソンCEO〔写真左端〕の会見が開かれ、私も出席してきました。ウィルソン氏の直接の言葉で、上記のことの確認がとれています。

スクートは、シンガポール航空100%出資のLCCとして2011年に設立され、今年6月にシンガポール/シドニー線で運航を開始。その後はオーストラリアのゴールドコーストやタイのバンコク、中国の天津などに路線を拡大し、10月29日にはシンガポールから台北経由で成田にも就航しました。

シンガポール航空グループでは、すでにタイガーエアウェイズというLCCが活躍しています。ですがタイガーエアウェイズは短距離路線が中心で、それに対してスクートは中距離路線を専門に担当。そのためLCCでは珍しく、400席クラスのボーイング777-200を使用してきました。787の1号機は2014年第4四半期に受領する予定で、翌2015年には777-200をすべて787に切り替えます。従来機種より燃費を20%節約できる787は、中距離でも長距離でも威力を発揮する万能型の戦略機種であり、これによってスクートは世界に翼を広げていくことが可能になるでしょう。ウィルソン氏は「日本でも成田以外に3都市への就航を目指したい」とコメントしました。LCCスクートの登場で、日本からの旅の選択肢がますます増えそうです。

S.Akimoto at 00:30|Permalink

2012年11月18日

羽田から海外

 
2010年10月に4本目のD滑走路の供用が開始され、32年ぶりに国際定期便が復活した東京・羽田空港。それまで国際チャーター便という形で運航されてきたソウル、香港、上海、北京への各路線が定期便の位置づけに変わったほか、その後はアジアへ、欧米へと就航先を広げてきました。羽田国際線ターミナル〔写真〕は開設3年目を迎え、現在は11カ国17都市へのゲートウェイとして機能しています。


もちろん首都圏から世界への“玄関口”のメインが成田空港であることは、いまもこれからも変わりません。要はビジネスで利用するのに便利な羽田と、いろんな国へのネットワークを充実させ旅の可能性を広げる成田と──双方の特徴を生かして共存・発展していくことが望ましいと、私は思っています。

羽田からの国際線は、私もこの2年間で10回ほど使いました。羽田から海外へ、という場面は今後も増えるでしょう。一昨日はデルタ航空が、2013年3月からの新路線として羽田/シアトル線の開設を発表(運航機材はボーイング767-300ERを予定)。シアトルはボーイングの開発現場や製造拠点などを取材するときの起点になる都市だけに、就航後は早々に利用するシーンも出てくるかも知れません。

今週は私の家族が羽田から韓国(ソウル)へ旅行に出かけ、金浦空港から昨日、羽田に戻りました。入れ違いに、明日の夜は私が羽田へ。以前のBlogでもお伝えしたマレーシア取材がちょっと延びていましたが、航空写真家のチャーリィ古庄氏をともなって明日の深夜便でクアラルンプールへ飛びます。その取材報告は、また追って現地から。

S.Akimoto at 21:20|Permalink

2012年11月09日

南回りと北回り

 
日本からヨーロッパへは、直行便だと11時間か12時間でアクセスできます。けれども航空の長い歴史で見ると、こんなに近くなったのはつい最近の話。かつては欧州のどの国に行くにも50時間以上を要していました。現在と違って、まだ南回りのルートしかなかった時代のことです。当時はなぜ、わざわざ南回りでフライトしていたのでしょうか。


理由のひとつは、航空機の性能にあります。どの機種も当時はまだ航続距離が短く、途中多くの経由地に立ち寄らないと目的地へたどり着けませんでした。また極地上空を安全に飛行するための航法技術が未発達だったというのも、南回りルートで飛行を続けた要因の一つです。そういう状況を打破し、初めて「北極ルート」を開拓したのがスカンジナビア航空(SAS)でした。

北欧を拠点とするSASにとって、世界に翼を広げるには高緯度地域ネットワークの拡充が不可だったのでしょう。だからSASの技術者たちは、新しい航法技術の研究に早くから力を注いできました。北欧特有の薄暮の季節には太陽や星に頼る従来航法がまったく通用しない、北極圏では磁石が用をなさないといった技術的課題を、彼らは一つひとつ克服していったのです。そうしてついに、SASは東京/コペンハーゲン間で世界初となる北極ルートを開設しました。

そこにいたるまでには、想像をはるかに超える苦労があったのだろうな。先ごろ私は成田からSK984便でコペンハーゲンへ飛び、パイオニアたちが活躍した時代のことを機内で考えていました〔写真は成田線で運航中のエアバスA340=チャーリィ古庄氏撮影〕。そのときのことを思い出しながら、今朝からSASに関する文章を書き始めています。日曜日までに書き上げ、週明けには写真を添えて編集部に送る予定。誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で来週後半には発表できると思います。

S.Akimoto at 23:20|Permalink

2012年11月03日

夢みるロングフライト

 
今年4月にリニューアル創刊された季刊『航空旅行』の第3号(イカロス出版)が発売になっています。創刊第1号のファーストクラス特集、第2号の機内食特集に続き、今回のメイン特集では「夢みるロングフライト」を企画。その巻頭ページで、私は以下のような文章を寄せました。


世界は輝きに満ちている。手つかずの感動にあふれている。
なのに、私たちが体験してきた旅は、そのほんの一部に過ぎない。
日本から直接行けないという理由だけで、つい足を遠ざけてきた。
航空旅行という発想を、もっと大胆に広げてみよう。
ダイレクトに飛べなくても、その国のハブを経由すれば、旅の可能性は無限大だ。
さあ、出かけよう。ずっと憧れていたあの国へ。一度は行ってみたいと夢みてきたあの街へ。
エアラインの複数の路線を使って、ロングフライトを心ゆくまで愉しみながら。


具体的には4つの旅をレポートし、私はそのうちエミレーツ航空で行くドバイ経由リスボンの旅と、アメリカン航空で行くNY経由カリブ海の旅を書きました。上の写真は、カリブ海クルーズの二日目の夜に、キャプテン主催のディナーに列席したときのもの。取材に同行したカメラマンが知らぬ間に撮ったようです。テーブルナプキンを振り回していますが、酔っぱらって騒いでいるわけではありません(笑)。食事の途中でダンスタイムが始まり、レストランのマネージャーから「さあ、全員で盛り上げて!」と号令がかかったのです。楽しいひとときでした。

特集では他に、トラベルライターの江藤詩文さんもエールフランス航空を利用してパリ経由でスペインのバスク地方を訪ね、とても興味深いレポートを寄せています。今回の企画を通じて、エアラインの二つの路線を使うことで旅の可能性が本当にぐっと広がるんだと、改めて実感しました。みなさんはどんなエアラインを使ったどんな旅に、興味を引かれますか?

S.Akimoto at 07:03|Permalink

2012年10月25日

シンガポール経由

 
早朝のチャンギ空港第2ターミナルのゲートの先で、王者の風格をもつ“奴”は悠然と翼を休めていた。ランプエリアに駐機する他の機種が、なんと小さく、頼りなく見えることか。(中略)離陸滑走が始まると、全乗客の声がいっせい止み、機内は静まり返りる。加速パワーを背中に感じるだけで、振動はほとんど伝わってこない。やがて機は音もなくふわりと宙に舞い上がり、その瞬間、機内は大きな拍手と歓声に包まれた──。


2007年10月25日のあの記念すべき日、到着したシドニーの空港で私はそんなレポート書き、メディア各社に送信しました。エアバスのオール2階建て機A380の世界デビューの瞬間です。あれから丸5年。シンガポール航空はこれまで19機のA380を保有し、同社の主力機材として欧米やアジア・太平洋路線で運航を続けてきました〔写真=チャーリィ古庄氏撮影〕。

そのシンガポール航空が昨日、エアバスにA380をさらに5機追加でオーダーしたと発表しました。同社のA380は、これで計24機になります。A380という画期的な機種を開発当初から追い続け、就航後はその快適なフライトの取材に多くの時間を費やしてきた私にとって、シンガポール航空の“A380ネットワーク”の拡大はとても嬉しいことです。2年前の春に久々にフランス・パリのカルチェ・ラタンで休暇を過ごそうと思いついたときも、SQのA380を乗り継いでパリに向かおうと、わざわざ成田からシンガポール経由での二つのフライトのビジネスクラスを取りました。

ところで、シンガポール航空は5機のA380とともに開発中の最新鋭中型機A350XWBも20機追加で発注しました。A350の合計発注数もこれで40機に。2014年以降には、この新しい翼もシンガポールからの中長距離路線に続々と就航していくことになるでしょう。日本からA380でシンガポールに行き、そこからさらにA380で欧米などの主要都市にアプローチするもよし、新しいA350で他の旅先に向かうもよし。今後もしばらくは「シンガポール経由」が、私の旅の重要なキーワードになりそうです。

S.Akimoto at 10:16|Permalink

2012年09月27日

初便マニア

 
先週開催された二つのトークイベント──17日(月)のNHK「ヒコーキ・ラジオ」と22日(金)のセントレア「上空(うえ)から目線の空の旅」で、それぞれ出演者から「初便に乗る楽しさ」について話題が出ました。初便とは、航空会社が初めて導入する飛行機や新しく開設する路線の最初のフライトのことです。


「離陸後にキャビンが大きな拍手で包まれたり、記念のグッズがもらえたり。そこでしか味わえない楽しさが初便にはいっぱい詰まっています。これからもいろんな初便を追いかけていきたい」

そう話していたのは、NHK「ヒコーキ・ラジオ」にゲスト出演した20代の航空ファン、Fさんでした。今年は日本でも「LCC元年」といわれ、ピーチジェットスター・ジャパンエアアジア・ジャパンの和製LCCが相次いで就航。ジェットスター・ジャパンの成田から札幌への就航便では私も会いましたが、Fさんは3社すべての初便を制覇したそうです。

さて、米国大手のユナイテッド航空が今週、ボーイング787の1号機を受領しました〔写真〕。アメリカ系エアラインで787を導入するのは、同社が最初です。そして、ここでも気になるのが、日本路線での初便がいつどのルートになるか? 成田からコロラド州のデンバーを結ぶ路線で2013年4月1日からデイリー運航をスタートすることはすでに発表されていましたが、787の日本線初便はそれよりも早く、1月4日の成田/ロサンゼルス線になりそうです。

正月明けの1月4日のフライトに、うまくスケジュールを合わせられるでしょうか。それとも当初の予定どおり、デンバー線の初便にターゲットを絞るべきか。まだ時間があるので、いろいろ調整してみたいと思います。

S.Akimoto at 14:50|Permalink

2012年09月09日

地球を眺めながら

 
今年7月に開設されたエミレーツ航空の新しい路線で、ドバイからポルトガルのリスボンに向かっています。便名は「EK191」。ドバイ空港を朝9時15分に出発しました。リスボンまでは8時間30分のフライトです。


離陸してペルシャ湾に出たボーイング777-200は、海上で大きく左に旋回し、針路を西へ。アラビア半島のサウジアラビア北部を横断してゆきます。その後、エジプトのカイロとアレクサンドリア上空を通過し、地中海に出ました。眼下に真っ青な海が広がります。離陸して4時間が経過すると、見えてきたのは地中海に浮かぶ島国マルタ共和国。イタリア・シチリア島の南側に位置します。

EK191便は北アフリカに入り、チュニジアの首都チュニス上空を飛行。アルジェリアの北部をかすめ、再び地中海に出ました。海の青さが増しています。ここまでくれば、目指すリスボンまではあと2時間。針路は、若い頃バレンシアから船で渡ったことのあるスペインのイビサ島に向いています。あのときの旅では、バルセロナからバレンシアまで、列車で海岸線を南下してたどり着いたのを思い出しました。地球を上空から眺めるという行為に、私はいつも旅情をかき立てられます。

スペインに入ったEK191便は、古都トレドの上空を通過し、現地時間の14時12分に国境を越えました。ポルトガルを訪れるのは、かれこれ20年ぶり。高度が徐々に落ちると、やがて前方にリスボンの街並みが現れ、その向こうに大西洋が広がります〔写真〕。リスボンの街は、人は、どんなふうに私たちを出迎えてくれるでしょうか。

S.Akimoto at 16:45|Permalink

2012年07月24日

イチロー電撃移籍

 
米大リーグのシアトル・マリナーズで活躍を続けてきたイチロー選手の名門ニューヨーク・ヤンキースへの電撃移籍が今朝、発表されました。テレビのワイドショーなどでは、どこもこの話題でもちきりです。


それにしても、びっくりです。日本のプロ野球ファンの間では「イチローが一番好き」という人が多いだけに、この突然の移籍がさまざまな波紋を広げることは間違いありません。イチローとマリナーズの熱狂的ファンだった私の知人は、自身のfacebookで「今日からはヤンキースファン」と宣言。彼女は今年結婚し、新婚旅行はシアトルで野球観戦と言っていたのに、プランをニューヨーク旅行に変えるつもりのようです〔写真はマリナーズの本拠地であるシアトルのセーフコフィールド〕。

さて、明日からANAの成田/シアトル線が就航します。当初はボーイング777-300ERで運航されますが、機材を順次787に切り替えていくことも発表されました。787でシアトルへイチロー選手の応援に! そんな旅行を楽しみにしていたファンも多かったに違いありません。「よりによってこのタイミングで移籍なんて──」というANA関係者の嘆きが聞こえてきそうです。

S.Akimoto at 09:38|Permalink

2012年07月12日

ヤンゴン直行便

 
お茶の伊藤園が現地で「お〜いお茶」などの製造・販売へ。ユニクロが中国に代わる生産拠点として2013にも縫製工場を建設。NTTデータが2012年9月から開発拠点をスタートさせ、当初採用する現地社員50人を5年後には500人に増員。三井物産が現地に駐在員事務所を開設──。


以上はいずれも、民主化が進むミャンマーにからむニュースです。中国の5分の1といわれる安価な人件費に支えられた生産拠点としての魅力と、人口6,200万人という隣国タイに匹敵する東南アジア有数の消費市場の両方を兼ね備えている点から、日本企業の進出機運がにわかに高まってきました。

エアライン業界では、ANAが今年10月15日より、成田からミャンマー最大の商業都市ヤンゴンへの直行便を開設すると発表しました。当面は月、水、土曜日の週3便の運航で、使用機材はボーイング737-700ER。日本からの出張需要に狙いを定め、これまでムンバイ線などで運航してきた38席すべてがビジネスクラス仕様というビジネスジェットで運航されます〔写真〕。

ヤンゴンへは、ANAに先だって大韓航空も9月13日よりソウルからの直行便運航を開始します。ミャンマーは黄金の仏塔シュエダゴン・パゴダなど観光資源も豊富で、ANAでも「今後の民主化の進展いかんでは、機材変更やエコノミー席の導入も視野に入れていきたい」とコメント。この秋以降は新しい旅行先としてもミャンマーのクローズアップが進むかもしれません。

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2012年06月28日

ハノイ/成都線就航

 
昨日の6月27日、ベトナム航空のハノイ/成都線が就航し、その第1便に乗って中国・四川省の省都である成都に来ました。ベトナム航空は現在、近隣諸国などアジアを中心にネットワークの拡大を続けています。中国も重要なマーケットの一つで、この成都線にかける同社の期待は小さくありません。7月より成都支店の支店長に就任予定のカオ・アイン・ソンさん〔写真右端〕が就航初便に同乗していたので、機内でいろいろ話を聞きました。


「九寨溝(きゅうさいこう)や峨眉山(がびさん)、楽山(らくざん)などの世界遺産を擁する成都は、ベトナム人のみならずタイなど隣国からの渡航需要も見込めるレジャーマーケットです」と、ソンさんは言います。「また近年はヨーロッパからベトナムを訪れる人も増えました。ハノイ/成都線の開設により、ヨーロッパの人たちにも、ベトナムだけでなくベトナム以遠の旅を楽しんでいただけるようになると思います」

一方で、中国・成都の人たちもどんどん経済力が高まり、近年は旅行熱がヒートアップ。成都の人たちをベトナムの旅に誘(いざな)うことで、この路線の価値はより高まるでしょう。

ハノイ/成都線は今後、70人乗りのオランダ製・フォッカー70で運航されますが、初日に限ってはやや大きめの機材であるエアバスA320を使用。ソンさんは「ニーズの推移を見守りながら、できれば8月にも186人乗りのA321での運航に切り替えたい」と新しい市場の開拓に意欲を燃やしていました。

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2012年06月26日

グローバルでローカル

 
世界にはどれくらいのエアラインが存在するのか? その数は、おそらく1,200以上。なかには貨客専門だったり、得体の知れない会社も混じっているので、実際に乗ることができるのは800社くらいでしょうか。日本に就航しているエアラインはそのうちの60社程度で、残る740社は、私たちにはほとんど縁がありません。


日本に就航していないエアラインのことを、よく「オフライン」などと呼びます。そんなオフラインを求めて世界を旅できたらヒコーキ好きとしては最高なのですが、もういまとなってはなかなかチャンスがありません。でも、日本に就航しているエアラインの、日本とは関係ないローカルな路線にトライしてみることは可能です。

今週は、そんな「グローバルでローカル」な空の旅に出かけます。まずはいまから、成田を10時30分に発つベトナム航空のVN311便で、ハノイへ〔写真はハノイ線で運航しているエアバスA330-200=チャーリィ古庄氏撮影〕。ベトナム航空は明日6月27日にハノイから中国・成都への路線を新規に開設することになり、急きょその就航初便を取材をしてみることになりました。

アジアの伝統とフランス様式の建築が合体した街並みが美しいハノイは、ベトナムの政治・文化の中心都市です。一方の成都は中国・四川省の省都で、古くから「天府の国」として栄えてきました。その二つの都市を、どんな人たちがどんな目的で行き来するようになるのか。それぞれの地元では、明日からスタートする新路線にどんな期待を寄せているのか。私自身もこのグローバルでローカルな空の旅を楽しみながら、じっくりと取材してきたいと思います。

S.Akimoto at 08:57|Permalink

2012年06月20日

復活への足がかり

 
下の写真は、JALが4月からボストン線で運航を続けているボーイング787です。ライバルのANAが同じ787の1号機と2号機に特別塗装を施し、3号機以降にもボディに大きく「787」のロゴを描いて“最新鋭の翼”を強調したのに比べ、こちらは見慣れた鶴丸塗装であまり目新しさも感じません。しかし機材の「戦略的活用」という面で、私はJALの787に注目しています。


たとえばANAは、787を中型機767の後継機として位置づけてきました。767は近距離から中長距離まで国内外の空を広くカバーしてきた“万能機”です。受領した787の1号機をANAはまず羽田/岡山線と羽田/広島線でデビューさせ、その後は北京線やフランクフルト線などの国際線にも投入しながら、山口宇部や伊丹、松山など国内主要都市へ就航地を広げました。まさにオールマイティに使える機種としての活用です。

これに対してJALは、787の「飛行距離が延びれば延びるほど真価を発揮する機種」という点を重視しました。ボストン線に続いて開設が予定されているサンディエゴ線やヘルシンキ線もしかり。離陸と着陸を1日に何度も繰り返す国内線よりも、一度離陸すれば1万キロ前後の距離を飛び続ける太平洋横断路線や欧州線で使うほうが、燃費効率に優れた787のメリットをより活かせることは間違いありません。

ANAが787で運航する国内路線のいくつかでJALも競合していますが、JALが国内線の主力に据えているのは737などの小型機です。国内線で787を使用することは、現時点ではまったく考えていない様子。そこは、とても重要なポイントです。200席以下の小型機では、繁忙期になるとときとしてビジネスチャンスを取り逃がしてしまうケースもあるでしょう。それでもJALは、国内線機材のダウンサイジング化の流れを止めようとはしない。空席を可能な限り出さないという徹底戦略は一見「地味」ではありますが、復活へ向けてのたしかな足がかりになる──そう私は見ています。

2010年1月に会社更生法が適用されてから“再生”に取り組んできたJALは、今日の午後、株式再上場を東京証券取引所に正式に申請しました。

S.Akimoto at 18:10|Permalink

2012年06月02日

ワシントンD.C.に到着

 
フランクフルト空港を離陸後、順調に大西洋横断飛行を続けたルフトハンザのボーイング747-8インターコンチネンタルは、定刻より少し早く米国ワシントンD.Cに到着しました。これまでルフトハンザが運航してきた747-400は、アッパーデッキ(2階席)にファーストクラスを置いてきましたが、747-8ではレイアウトを変更。メインデッキ(1階席)の最前方にファーストクラスを、その後方とアッパーデッキに計93席のビジネスシートを設置しています。


今回私が乗ったのは、新開発のフルフラット型シートを通路を挟んで2席ずつ並べたアッパーデッキです。アッパーデッキは地元ドイツやアメリカを中心に各国からのジャーナリストで埋まっていたため、上空では和気あいあいの“取材合戦”が勃発〔写真〕。私も何人かの記者に「エアバスA380とどっちがいいか」について意見を求められました。

難しい質問です。どちらもいい──私にはそう答えるしかありません。本当にどちらも遜色がない。A380に最初に乗ったときにはその「静寂性」に驚きましたが、キャビンに伝わってくるエンジンのノイズレベルは、747-8のほうがさらに低いのではないか。そんな感想も伝えました。エンジンからより離れたアッパーデッキだったこともあるかも知れませんし、機内に計測器を持ち込んだわけでもありませんが、ボーイングの「ノイズを30%低減させた」という発表はそのとおりにとらえていいと思います。

明日(現地時間の6月2日)の夕方にワシントンD.C.を発つLH419で、再びフランクフルトへ折り返します。その後、ドイツで少しのんびりしたかったのですが、週明けから仕事が山積みなのでそうもいきません。フランクフルトに8時05分に到着したあとは、ルフトハンザのウェルカムラウンジで休憩し、13時50分発のLH710便で成田へ。ロングフライトが続きますが、747-8とA380を乗り継ぐので、この二つの巨人機を改めてじっくり比較してみるチャンスだと思っています。

S.Akimoto at 12:02|Permalink

2012年05月25日

ジャンボよ、永遠に

 
機体前方に2階席があるため独特な形状をしたボディと、大きな主翼に装備されたパワフルな4基のエンジン。ボーイング747はどの角度から見ても、遠くからでも、その個性的なシルエットで機種を確認できました。日本ではかつて、JALが世界最多の計100機を超える747を導入して「ジャンボ王国」などといわれ、いまも根強いファンが少なくありません。


アジアでは、シンガポール航空が1973年から約40年にわたり747の運航を続けてきました。同社の成長の軌跡をたどると、その中心にはいつも747がいたように思います〔写真はシンガポール航空の747-400=チャーリィ古庄氏撮影〕。

しかし今年3月25日のメルボルンへの往復を最後に、シンガポール航空の747もついに定期路線から退役し、一時代を築いた歴史にピリオドが打たれました。4月6日にはシンガポール/香港間でメモリアルフライトが実施され、私も最後の別れを告げにシンガポールに飛んだことは当Blogでも報告してきたとおりです。

そのラストフライトを取材したレポートを、本日より誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で公開しました。世界の空を開拓しながら、常に時代の先端を飛び続けてきたシンガポール航空の747の記録です。

≫≫≫「ジャンボよ、永遠に! シンガポール航空747-400ラストフライト搭乗記

S.Akimoto at 11:05|Permalink

2012年04月16日

最強のCクラス

 
シンガポール航空のボーイング747に別れを告げるメモリアルフライト取材から帰国して、1週間が経ちました。747による東京/シンガポール間の大量輸送の主役は、現在はエアバスのオール2階建て機A380にバトンが受け継がれています。写真は、成田への帰国便で乗ったそのA380のビジネスクラスです。背もたれを前側に倒してベッドにした状態ですが、ご覧のようにとにかく広い。各社の同クラスと比べても、私は「最強のシート」と評価してきました。


60席に設置数を抑えたビジネスクラスに、アッパーデッキ全体の3分の2のスペースが割かれています。その贅沢なスペースに、2本の通路をはさんで横1列を“1-2-1”のたった4席でレイアウト。横幅が本当にゆったりしていて、大げさではなく二人並んで座れてしまうサイズです。

シンガポール航空は先週末、毎日3往復しているシンガポールからロンドンへの全便を6月1日よりA380での運航に変えると発表しました。なんとも、うらやましい! 同社が日本線にA380を投入しているのは現在、シンガポールから成田を経由してロサンゼルスに向かうSQ12便と、その逆のルートのSQ11便のみ。東京便もすべてA380になるといいのにな、と思います。

7、8時間のフライトを終えて目的地に到着すると、普通は「やれやれ、やっと着いた」とホッとします。が、これもそのときの状況によりけり。先週、A380でシンガポールから成田にランディングした際に、私は思わず呟きました。「ああ、もう着いちゃった。ここ(成田)で降りずに、このままロサンゼルスまで飛んでいけたらいいのにな」と。

S.Akimoto at 09:29|Permalink

2012年03月28日

イエローナイフ上空

 
鶴丸塗装のボーイング787が昨夕、成田に到着しました。これから就航準備に入り、4月22日にはJALのボストン直行便が飛び始めます。私の知人も「すでにチケットを予約した」と言っていました。アメリカへの旅の選択肢が、また一つ広がりますね。


アメリカへの旅といえば、同じ航空連合ワンワールドに加盟するアメリカン航空は、京浜急行とニューヨーク市観光局との共同で本日より「羽田からニューヨークへ行こう!」というキャンペーンをスタート。今年の6月3日から再開される同社の羽田/ニューヨーク線の需要促進を狙ってのキャンペーンです。

アメリカン航空の羽田/ニューヨーク線は、昨年2月20日に開設されました。ちょうどマンハッタンを訪れる用事があり、私もその就航初便(AA134便)に乗ってニューヨークへ。いまでも思い出すのが、羽田を離陸して8時間ほど経ったときのことです。モニターに映し出された飛行経路マップを見ると、AA134便は太平洋を越えてアンカレジを過ぎ、カナダ・バンクーバーの北部を東に向かって進んでいました。

「そろそろイエローナイフ上空か──」

現地では真夜中の時間帯です。私は窓のシェードを上げ、暗闇の中で北の空に目を凝らしました。幸い、天気は悪くありません。待つこと30分。やがてはるか前方に見えてきたのが、上の写真──オーロラでした。こんなシーンに出会うのも、空の旅を続ける楽しみの一つです。

S.Akimoto at 01:13|Permalink

2012年02月21日

ヒマラヤ越え

 
中国のチベット自治区で今年、標高4,436メートルの高地に空港を建設する計画があるそうです。4,436メートルというと、それまで世界で最高峰にあった同じチベットのチャムボバムダ空港(4,334メートル)よりも、さらに102メートル高い。そんな高い土地に空港をつくって大丈夫なの? ちょっと心配になります。きっと離着陸が大変だろうな、と。


旅客機の主翼は上面が前縁から後縁に向かってふっくらと丸くふくらんでいて、そこに早い速度で空気が流れることで生じる空気の圧力差(負圧)が機体を上に持ち上げる揚力になります。しかし高地にある空港はもともと気圧が低いため、主翼に大きな圧力差を生じさせるのがむずかしい。標高2,000メートルを越える高地だと気圧が20%程度低くなるから、旅客機の性能も20%低下してしまうのです。そのため、高地の空港での離着陸は危険度が増すといわれてきました。

ところで、チベットの中枢都市であるラサには、ラサ・クンガ空港があります。こちらも標高は4,004メートルと富士山より高い。ラサ・クンガ空港は、中国国際航空が四川省の成都とネパールのカトマンズを結ぶ路線の中継地になっていて、私はこのフライトにずっと注目してきました。成都からラサに到着した便が準備を終えて再び離陸すると、気圧が薄いなかをエンジン全開にして一気に高度を上げて急上昇。眼下に連なる8,000メートル級の山々を見下ろしながら、ヒマラヤ山脈上空を通過していきます。

この壮大な景色を眺められるのは、まさに同便に搭乗した人たちだけの特権です。私は去年から「成都からラサ経由でカトマンズに飛ぶフライトを取材したい」と中国国際航空に申請を出しているのですが、まだ返事がきていません。忘れられちゃったのかなあ。そろそろまたプッシュしてみようかな。

S.Akimoto at 02:53|Permalink

2012年02月06日

成田シャトル

 
近く北海道に飛ばなければならない状況になりそうで、どのエアラインのどの路線を使おうか──仕事の合間にネットで検索していました。結果、運賃の面では飛び抜けてリーズナブルだったのが、スカイマーク〔写真〕の「成田シャトル」です。


同社が2011年10月から運航を始めた成田/新千歳線と成田/旭川線のチケットが、とにかく安い。「WEBバーゲン」として就航後3カ月間、各便20席限定で設定していた980円の激安販売は終わってしまいましたが、現在も普通運賃で新千歳線が1万4,800円、旭川線が1万5,800円。ANAJALの羽田線の普通運賃に比べて、スカイマークの成田シャトルの安さは際立っています。

東京の都心部や城南地区に在住の人には、アクセス面で成田はハンデがありますが、城東の下町地域からならアクセス時間も羽田とそう大差はありません。ANAやJALの羽田線に比べてスカイマークの成田シャトルは便数の設定は少ないものの、うまく時間が合えば利用価値は大でしょう。

ところで、読者の方から「スカイマークってLCCなんですか?」と質問されることがあります。LCCか、そうでないか。その線引きはむずかしく、私もいままでは「新興エアライン」などと表現してきました。でもこれからは、堂々と「LCC」と書くでしょう。新千歳線と旭川線、昨年12月に開設した那覇線に加え、2012年に入って今月から福岡線が、そして3月には神戸線もスタートします。その後も函館、出雲、高松などが就航地の候補に挙がっている成田シャトル。LCC、スカイマークが変える首都圏からの航空事情に、今後しばらくは注目です。

S.Akimoto at 00:30|Permalink

2012年01月07日

ドバイへ、バンコクへ

 
ボーイングの次世代機787が華々しいデビューを果たし、エアライン業界は何となく一段落といった感じ。2011年に比べて2012年はこれといった話題もなく、関係者の間では「今年は航空界にとって“谷間”の1年になるね」などという言葉が囁かれています。


2012年は話題がない──本当に? 私はそうは思いません。まず3月にはピーチが関西から就航し、それを皮切りに和製LCCが日本の空で本格的に活動をスタートします。“フルサービス”のフライトに慣れた日本人旅行者の間で、LCCはどれだけ定着するのか? 新興のLCCと既存大手の対決に、今年は目が離せません。またLCCのサービスとは対極をなすオール2階建ての超豪華旅客機、エアバスA380で日本マーケットでのシェア拡大を目論むエアラインもあります。

成田空港では朝8時を過ぎると、前日にフランクフルトを発ったルフトハンザのA380(LH710便)が到着します。同便が所定の駐機スポットに収まると、近くにいる他の旅客機がどれもまるで小さな子供のよう。このスケールの大きさを生かしてゴージャスな空の旅を提供できるのがA380の一番の特徴です。シンガポール航空、ルフトハンザ、エールフランス航空に続いて昨年6月には大韓航空がソウル/成田線にA380を導入し、日本にA380で乗り入れるエアラインは4社になりました。

今年7月からはこの4社にエミレーツ航空が加わり、成田/ドバイ線でもA380での豪華旅が楽しめるようになります〔写真〕。またエアバスのフランス・トゥールーズ工場では現在、タイ国際航空向けのA380の最終組み立て作業が急ピッチで進行中。初号機のデリバリーは2012年の第3四半期(7〜9月)に予定され、まだ公式には発表されていませんが、タイ国際航空の社内では日本就航へ向けての準備に入ったという情報も伝わってきています。

A380でドバイへ、バンコクへ──。話題がないどころか、2012年はまたエキサイティングでワクワクする年になりそうです。

S.Akimoto at 09:24|Permalink

2011年12月16日

ボディ延長型の787-9

 
今週はまたボーイング787“ドリームライナー”に関連する話題が続いています。心配なのは、11月中に到着するはずだったANAの国際線仕様の787の製造が遅れていること。12月に予定されていた787の羽田/北京線での運航は来年1月に延期になりました。一方で、尾翼に“鶴丸”のマークが塗装されたJAL向けの787が13日、アメリカ・シアトルで報道陣に披露されたのは明るいニュースです。


ところで、787には仕様の異なる3つのモデルがあり、現在はそのうちの2モデルの開発・製造が進められています。今週塗装が完了したJAL機や、ANAが先月から国内線で運航しているモデルは、いずれも「787-8」という標準のタイプ。その標準型のボディを6.1メートル延ばしたモデルが「787-9」です。787-8と比較して旅客キャパシティで約16%、航続距離で約3%性能が向上します。

UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビに本拠を置くエティハド航空は今週、この787-9を10機追加で購入すると発表しました〔写真=プレスリリースより〕。同社が導入するのはすべてボディ延長型の787-9で、これまですでに31機をオーダーし、新たに10機を加えることで合計41機に。世界のエアラインでも最大の787-9運航会社になります。

エティハド航空はアブダビを拠点に、787-9をダブリン、フランクフルト、クアラルンプール、イスタンブールなどに就航する予定で、そのリストには「名古屋」の名前もありました。デリバリー開始は2014年から。まだ少し先ですが、就航したら真っ先に取材してみようと思います。

S.Akimoto at 08:24|Permalink

2011年12月05日

羽田/バリ線の愛称募集

 
ガルーダ・インドネシア航空が先週、羽田からデンパサールへの路線を2012年4月から週5便で新規開設すると発表しました。デンパサールはバリ島の玄関口。バリ島は旅行先としての人気が高いだけに、きっと喜んでいる人も多いでしょう。


上の写真は、同社のエアバスA330-200に搭載された新しいフルフラットシートのビジネスクラス。私も今年10月に成田からジャカルタへのフライトで利用しました。羽田線には、ボディが4.6メートル長いA330-300が投入されるそうです。私などは成田からの利用で不便はないのですが、神奈川県や東京の城南地区に住む人たちには便利になりますね。

ところで、ガルーダ・インドネシア航空は今日から羽田/デンパサール線の愛称の募集を始めました。同社によると「親しみやすくて、この便の特徴を表すオリジナリティーあふれる名前をお待ちしています」とのこと。採用された1名には、羽田/デンパサールのエコノミークラス航空券がペアで贈られます。

どんな愛称が寄せられるのか、いまから楽しみですね。私も何か考えてみようかな。応募の締め切りは2012年2月15日(必着)。詳細はこちらでどうぞ。

S.Akimoto at 14:09|Permalink

2011年11月22日

UAの記者懇談会

 
本日は午後から、ユナイテッド航空主催の記者懇談会に出席してきました。同社は毎年、春と秋に一度ずつメディアとの対話の場を設定。最近の活動報告や今後に向けた事業計画が説明されたあとで、記者たちの質問に答えます。そのやりとりの中で今回出てきた話題の一つが、ボーイング787“ドリームライナー”についてでした。


ユナイテッド航空もこれまで50機の787を発注し、10月12日にはシアトルのボーイング工場で同社向けの1号機の組み立てがすでに完了しています〔写真〕。その1号機を2012年後半に受領する予定であることが、今日の会合でアジア・太平洋地区副社長のジェームス・ミュラー氏から伝えられました。そうなると当然気になるのが、ユナイテッド航空はどの路線に787を投入するのか──ということ。列席した記者たちからは案の定、その質問がミュラー氏にぶつけられました。

「導入路線については現在社内で検討中です。まだ発表できる段階ではありません」と、ミュラー氏の答えも予想どおり。「しかし計50機を受け取るので、いずれそう遠からず日本にもやってくることは間違いないでしょう」

そんななかで一つだけ、ミュラー氏が787の就航を認めた路線があります。それは、対等合併したコンチネンタル航空が発表していたテキサス州ヒューストンと南半球ニュージーランドのオークランドを結ぶ路線。「フライトに長時間を要するヒューストン/オークランド線には大型機が必要ですが、マーケットとしては大型機を飛ばしてペイするほどの規模ではない。だから直行便の就航が難しかった。こういう路線こそ、787のメリットが最も生きる」とミュラー氏は言いました。

就航時期こそ未定ではあるものの、15時間近いロングフライトで787の快適さを味わえるのは魅力です。実現したら、この2つの都市へ飛ばなければならない用事をつくって、さっそく乗りに行くつもり。楽しみです。もっとも、ヒューストンとオークランドを同時に訪ねるって、どんな用事なのかなあ(笑)。

S.Akimoto at 20:52|Permalink

2011年10月26日

787 Week

 
成田空港は、いつもとはまったく雰囲気が違います。まず、ものすごい数の報道陣。新聞社や雑誌社から、あるいはテレビ局から派遣された顔見知りの記者・カメラマンらと、すでに何人も顔を合わせました。出発ロビーですれ違う一般の人たちから聞こえてくる会話にも、あの3文字が登場しないことはありません。「787」──その歴史的な瞬間が迫ってきました。


ボーイング787“ドリームライナー”の1号機が羽田に到着した9月28日以来、ANAは約1カ月を費やして就航準備を進めてきました。世界最初の営業フライトとなる香港へのチャーター便が、間もなく成田を離陸します。航空写真家のチャーリィ古庄氏をともなって私もこの787初号機に乗り、いまから香港へ。私にとっても「787ウィーク」が今日からスタートです。

明日27日(木)は香港を午後に発つ便で、日本時間の20時10分に成田に帰国。到着後はすぐに空港から都内のスタジオに移動し、ニコニコ生放送の「787特別番組」に生出演します。ジャーナリストの井上トシユキさんの司会のもと、元国際線チーフパーサーで現在は航空評論家として活躍する秀島一生さんらと「787は航空会社の救世主となるのか?」といったテーマで90分間のトークを繰り広げることになりました。そして28日(金)の夜には大阪入り。翌29日(土)は、朝8時から日テレ(読売テレビ)の「ウェークアップ!ぷらす」にやはり787に関するテーマで生出演します。こちらも、ぜひご覧ください。

もう一つ。11月16日にはソフトバンククリエイティブのサイエンス・アイ新書から新著『ボーイング787まるごと解説』が発売になります。現在、その最終作業も進行中で、週明けの31日(月)には校了しなければなりません。月末には何本か連載コラムの入稿もあり、ここ何年かでも経験したことのない忙時を極める1週間になると思いますが、気力を振り絞ってがんばります!

S.Akimoto at 10:48|Permalink

2011年07月09日

LCCで世界一周

 
夏休みにどこへ旅行するか? 最近、あちこちで出るのがそんな話題。羨ましいな、と思います。私も時間に余裕があれば、世界一周の旅にでも出たい。LCCをうまく使えば、いまは格安でそれが実現できますから。


LCCで世界一周? さすがに無理でしょう、という人がいます。私もそう思っていました。たとえばジェットスター航空を使うと、日本からオーストラリアを経由してハワイまでは飛べます。しかしそれから向こう──太平洋を横断してアメリカ本土に渡ることができません。と思っていたら、航空写真家のチャーリィ古庄氏に言われました。「アメリカ本土はだめでも、カナダのウエストジェットがあるじゃないですか」と。

なるほど、と思いました。ウエストジェットを使えばホノルルからバンクーバー経由で米国西海岸にたどりつけるのです。西海岸から東海岸へはLCC各社が競うように便を設定しているので、すきなルートでニューヨークへ。ニューヨークから大西洋を渡ってヨーロッパを結ぶLCCも最近は増えました。その大西洋横断フライトについては、古庄氏と私で「エアベルリンがいいね」と意見が一致。ちょっと長い距離のフライトなので、上級クラスも置いている同社ならゆったりできるからです〔写真はエアベルリンのボーイング737〕。

ヨーロッパに着いたら、ライアンエアーイージージェットでパリまたはロンドンへ。そこからはエアアジアXの長距離便を利用して一気にクアラルンプールへ飛び、帰国の途につきます。同社便に乗り継いで日本に戻ってもいいですし、関西の人で時間に余裕があるならマニラを経由してセブ・パシフィック航空で帰国するのもいいでしょう。

これでLCCによる世界一周が完了。ざっと計算したところ、すべてエコノミークラスならトータルのチケット代は15万円程度しかかかりません(燃油サーチャージなどの諸税は別)。考えてみると、こんな旅が実現できるのも中長距離路線に進出しているジェットスター航空やエアアジアXの存在が大きい。この2社には、ずっと収益を上げて路線を継続してほしいものです。もしも他のLCC同様、短距離路線だけにシフトするなどということになれば、LCCでの世界一周の夢は遠のいてしまいますので。

S.Akimoto at 17:29|Permalink

2011年07月06日

日本での“熱い1週間”

 
7月3日の早朝に日本に初飛来したボーイング787は現在、フル稼働の状態が続いています。翌7月4日の午後には、羽田空港の整備エリアに完成したANAの新しいハンガーに報道陣を集めて真新しい機体を披露〔写真はその1コマ〕。そして昨日の朝には、羽田から大阪・伊丹に向けて飛び立っていきました。


今回の787の飛来目的は、就航を前に空港施設との適合性などを検証するプログラムを実施するためです。新型旅客機を一目見ようと多くのファンが詰めかけた伊丹空港でも、ターミナルビルから伸びるボーディングブリッジ(搭乗橋)の接続や給油の手順などが“本番”さながらに入念にチェックされました。

スケジュールを見ると、今日は羽田から関空を往復、さらに明日は早朝に岡山に発って午後1時過ぎに羽田に戻ったあと、夕方から夜にかけて広島への往復フライトに出ます。また、当初の計画にはなかったセントレア(中部国際空港)へも7月10日(日)に羽田から往復することが追加で決定されました。中部地区には三菱重工など主要部品の製造に携わったメーカー各社の工場があることから、急きょ“お披露目”のフライトが計画されたのです。

カメラを手に、飛来地を追いかけているファンも少なくないかも知れません。私の周囲にいる航空写真家たちももちろん、それぞれ目的の空港へ向かいました。今週はまさに787ウィーク。その“熱い1週間”についての記事を昨日、誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』にアップしました。

≫≫≫「787就航へカウントダウン。初飛来した日本での“熱い1週間”が始まった

S.Akimoto at 00:18|Permalink

2011年06月27日

KE380便レポート

 
6月17日に大韓航空のエアバスA380が仁川国際空港から成田への路線でデビューしたことは、このBlogでも報告しました。その就航を祝って「KE380」と便名がつけられた記念フライトをレポートするため、ソウルに飛んでの1泊2日の取材を敢行。帰国後は記事執筆や7月に発売になる新著の校了作業、さらに雑誌社からのインタビューを受けたり連載コラムの原稿を送ったりという仕事が重なり、今日まで怒濤の10日間でしたが……。今月も、ふぅ、ようやく先が見えてきました。


明日は出版社を訪ねて編集長に会い、新著刊行に向けた最終チェックのための「念校」ゲラを受け取ります。そして夕方からは、以前から約束していたアメリカ系エアラインの幹部たちと会食しながらのミーティング。それを終えれば、月末までに残す作業は、月刊誌へ寄稿するレポートの執筆だけになりました。

前に何かのテレビで、周囲から“引かれる人間”の上位に「忙しいのを自慢する」というのが入っていました。ふ〜ん、と思いながら、でも引かれるのを覚悟で言っちゃいます。今月はホントに忙しかったなあ(笑)。もっとも、忙しい忙しと言っている人に限って、段取りが相当悪かったりもするんですけどね。この2週間の自分自身を振り返ってみて、実際そう思います。

さて、大韓航空のA380就航便を取材したレポートも先週金曜日に書き上げて誠Style編集部に入稿し、送られてきたプレビュー版のチェック(著者校正)も終えました。明日──6月28日の午前8時にアップされます。当Blogで断片的に報告した部分も盛り込んでまとめたため、計7ページのレポートになりました。取材に同行してもらった航空写真家・チャーリィ古庄氏の写真も含めて、就航当日の様子をご覧いただければと思います。

≫≫≫「大韓航空のエアバスA380がソウル/成田線に就航

S.Akimoto at 23:51|Permalink

2011年06月17日

くつろぎの新空間

 
乗ってきました、大韓航空のエアバスA380就航初便に! 詳しくは誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で近く報告しますが、やはり強く印象に残ったのはビジネスクラスを配置したアッパーデッキ(2階席)のキャビン設計です。


大韓航空のA380のキャビン設計については何度かお伝えしたように、メインデッキ(1階席)には最前方にファーストクラス12席とその後方にエコノミークラス301席を配置し、アッパーデッキはすべてビジネスクラスだけでレイアウトしました。フルフラット型のベッドになる「プレステージリスーパー」と呼ばれるビジネスシートは計94席。昨日、成田からソウルへのフライトで利用したボーイング777では同じシートを横1列“2-3-2”の計7席でレイアウトしていたのに対し、その一回り大きなA380では1席少ない“2-2-2”の6席での配列です。シートピッチ(前後間隔)もゆったりととってあって、キャビン全体に開放的な空間が広がっていました。

また新しい試みとして、メインデッキ最後部にはすべてのクラスの乗客向けに機内販売品のショースペースを設置。そして私たちが利用したアッパーデッキには、ビジネスクラスの旅客専用にバーカウンターやテレビモニターが置かれたラウンジもあります〔写真〕。ソウルから成田へはわずか2時間20分のフライトですが、水平飛行に移ってからのほとんどの時間を、私はラウンジで他の記者や大韓航空の広報関係者らと歓談しながら過ごしました。

ラウンジのバーカウンターには、専門の客室乗務員も配置しています。「スウェーデンに派遣されてバーテンダーの研修を受け、資格をとりました」と言う彼女は、乗客の注文に応じて好みのカクテルをつくってくれます。ラウンジでくつろいでいるときに気流の影響で飛行機が揺れたりしたら、慌てて座席に戻されるのかなあ……。搭乗前にそう言って首をかしげていた記者もいましたが、大丈夫、心配ありません。ラウンジのソファーにも、ちゃんとシートベルトが設置されていますから。

S.Akimoto at 23:45|Permalink
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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