オフタイム

2019年04月24日

小鳥プロジェクト

 
湯島の『雲の上の書斎』の応接スペースでは、ご覧の写真のようにハメ殺しの大きな窓の先に古い巨木が枝を広げ、早朝から午前中の時間帯を中心にいろいろな種類の鳥たちが集まってきます。木の芽をついばんだり、鬼ごっこでもしているように群れ飛んでたわむれたり。執筆に疲れたときなどにボーッと眺めていると、とても癒されます。

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そこで、彼らをもう少し近くに呼び寄せることを思い立ちました。週末の時間を利用して、鉢植え用のプラスチックの鉢と受け皿を組み合わせたバードフィーダー(野鳥の餌台)を完成させ、ベランダの手すりに針金で固定〔下の写真〕。あまり建物に近いと警戒されてしまうそうですが、窓は開かないから大丈夫かなあと。おつまみなどを入れる小皿を3つくらい用意し、呼びたい小鳥の種類にターゲットを合わせてパンくずや樹の実などの餌を分けてトレイに置けば、準備完了です。

と、ここで大切なことを思い出しました。春先から夏場にかけては野鳥の餌やりをしてはいけないのです。日本野鳥の会のウェブサイトにも、こう書かれていました。「野鳥の多くは春から夏の子育ての期間は、昆虫などそれぞれの種に適した動物質の餌を主食にします。不適切な栄養成分の餌を与えるとヒナは健康に育つことができません」と。

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なんだあ、せっかくつくったのに! 秋の終わりごろまで餌やりは待たなければなりません。かといって、このまま放置しておくのも芸がない。せめて水だけでもと思い、トレイに水を張っておきました。スズメとかヒヨドリとかが見つけて、水浴びでもしにこないかなあと思っています。

S.Akimoto at 17:30|Permalink

2019年02月15日

バレンタインデー

 
今週は都内のそこかしこで「バレンタインセール」の文字が目につきました。商売人にとっては、とても重要な商機となる1週間なのでしょう。それにしても、バレンタインデーとはそもそもどこでどう始まったものなのか? 調べてみると、イタリアが発祥らしいことがわかりました。

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発端は、古代ローマ時代の「ルペルカーリア」という祭りらしい。ルペルカーリアとはオオカミの女神で、たしかにローマ市内ではオオカミの乳を吸っている双子の像をよく見かけました。この双子の兄弟によってローマの街が築かれたという伝説があり、ルペルカーリアの日として定めた毎年2月15日には古くからさまざまな祭事が行われてきたようです。

若い男女がいっしょにいることを許されなかった古代ローマで、このルペルカーリアの日だけは例外だったそうです。祭りの前夜に娘たちは自分の名前を紙の札に書いて桶に入れておく。翌日になると男たちは桶のなかから紙の札を一枚取り出し、そこに書かれた名前の娘と、祭りのあいだだけいっしょにいることが許可されました。そしてそのまま多くの男女が結婚に漕ぎ着けたというから、当時の人たちには大事な縁結びの祭事だったのでしょう。実際にルペルカーリア祭が行なわれた洞窟が10年ほど前に古代ローマの遺跡群から見つかったといいます。

さて、日本ではいつからかチョコレートがバレンタインの縁結び役になりました。私にもいくつか届きましたが、もちろん犁鼠チョコ瓩个りです。上の写真はそのなかのひとつ。上野・湯島界隈を拠点とする私のために選んでくれたのでしょうか。私は甘党ではないものの、チョコレートはワインと合うので嫌いではありません。いまも赤ワインを一本抜きました。そしてチョコに手を伸ばそうとしましたが、パンダの顔のついたこの真ん中のは、もったいなくて食べられないなあ。

S.Akimoto at 23:57|Permalink

2019年01月01日

謹賀新年 '19

 
午前0時を回りました。上野公園に来ています。30分前に始まったパゴダ(仏塔)での法要が終わり、時鐘堂(通称犹の鐘瓠砲虜能蕕琉貘任鳴り響きました。しんしんと冷え込む空気を切り裂くようにして108回繰り返される除夜の鐘。1キロほど先の寛永寺・根本中堂の鐘楼からもかすかに伝わってくるゴーンという音色とともに、この1年のしがらみがすべて洗い清められていきます。

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その二つの鐘のハーモニーを背中で受け止めながら、上野公園をあとにし、これから「雲の上の書斎」のあるエリアの氏神様である湯島天神へ──。

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あけましておめでとうございます。先ほど早々に初詣でを終え、私なりにこの1年の誓いを立ててきました。みなさんは、どんな年にしたいですか? 2019年がみなさんにとって、穏やかで健やかな1年になることを祈りつつ。本年もよろしくお願いいたします。

2019年元旦 秋本俊二

S.Akimoto at 01:32|Permalink

2018年08月23日

ステーキの超有名店

 
インディアナポリスのダウンタウンの中心部にあるホテルに滞在しています。一歩外に出ると、この周辺にはとかくステーキハウスが多い。高級そうなステーキハウスが軒を連ね、専属のシェフたちが腕を競っているとガイドブックにも書いてありました。「ディナーでおすすめの店は?」とホテルのフロントで聞いても「ステーキだね」と返ってきます。

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そのなかでも、地元の人たちがイチ押しというステーキハウスの超有名店『Harry and Izzy's』を予約し、訪ねてみました。店内はごらんのようなしゃれた雰囲気〔写真上〕。そしてここの看板メニューが、前菜としてオーダーする激辛のシュリンプカクテルです〔写真下〕。地元っ子たちの英語でのレビューで「とにかく一度食べてみろ」とか「この辛さをなめるなよ」とか書いてあり、私も気になって注文してみました。

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大ぶりのシュリンプにまぶしてあるソースを、ちょっとだけフォークでとって口に入れてみます。最初の数秒は「え、ワサビ味?」と意外さに驚き、そのあとで「ギャーッ」と叫んで目からあふれ出る涙。これは半端ありません。けれどシュリンプにからめて恐る恐る食べてみると、エビの身の淡泊さが辛さを消してくれて、クセになるほど絶妙な味に変わります。「とにかく一度食べてみろ」も「この辛さをなめるなよ」も、なるほどと納得できました。

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メイン料理には「SURF 'N TURF」というやわらかなフィレステーキと南アフリカ産ロブスターのセットをチョイスしました。こちらも絶品でしたが、ごらんのようにものすごいボリュームで、かなりのカロリー過多に。これから2日間は断食します。

S.Akimoto at 01:27|Permalink

2018年07月29日

ABBAと街歩き

 
ストックホルムの14ある島の一つ、ユールゴーデン島へ足を伸ばし、そこに2013年5月にオープンした「ABBA THE MUSEUM」を覗いてきました。さすが国民的人気グループで、大勢の人で賑わっています。懐かしいオリジナルLPやメンバーが実際に着用したステージ衣装、楽器などのゆかりの品々を見ていると、心はいつのまにかABBAの黄金時代にタイムスリップ。結成から解散までの歴史をたどりながら、あの歌声に熱中した時代を思い出しました。

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アグネッタ、ビョルン、ベニー、アンニ=フリッドの才能ある4人が集まってABBAを結成したのは1974年です。それから解散までの実質8年間で発表したシングル・アルバムは3億8000万枚以上という驚異的なセールスを記録しました。ABBAの活動した時期は、私はティーンエイジャーでとても多感なとき。彼らの音楽にはいろんな意味で刺激を受けました。3億8000万枚のなかには、私が買った7枚のアルバムも含まれています(笑)。

ミュージアムには最新3Dテクノロジーを使った仮想ステージもあり、5人目のメンバーとしてアグネッタやフリッドといっしょに歌い、その映像をダウンロードすることもできます。『ダンシング・クイーン』と『マンマ・ミーア』の2曲が用意されていました。たくさんの人が見ていたので、さすがに恥ずかしくてできなかったけれど、次に行ったときは絶対にトライしようと思います。

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見学を終えてミュージアムを出てからは、Blutoothのワイヤレスイヤホンをバッグから取りだし、iPhoneの「プレイリスト」に入れてある『ABB 40/40 The Best Selection』のアルバムをずっと聴いています。アグネッタとフリッドの歌声が景色にかぶさると、ストックホルムの街がまた違ったものに見えてきました。

S.Akimoto at 11:35|Permalink

2018年07月19日

サウナのある暮らし

 
暑いし、執筆続きで疲れがたまっているので、友人に誘われて夕方から東京・鴬谷のサウナの名店に行ってきました。サウナと水風呂に交互に入ると披露がとれると言いますが、本当にそのとおり。心身ともにリフレッシュでき、いまは爽快感につつまれています。

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サウナは世界的な文化になりつつあると思います。私が虜になったのは、サウナ発祥の地であるフィンランド。「サウナなしの生活は考えられない」とこの国の人たちは言い、自宅にサウナを併設している家庭も少なくありません。フィンランド流サウナでは、熱した身体を冷たい湖でクールダウンさせるのが不可欠で、私も真冬に体験しました。

冬場には湖の表面が凍ってしまいますが、そこに穴を開けて身体を沈めます。フィンランドのサウナでも最もポピュラーなのが、白樺の薪を燃料にして石を焼き、そこに水をかけて煙(水蒸気)を発生させ身体を熱気で包み込む「スモークサウナ」。とにかく熱い。我慢できず立ち上がろうとすると、横から「もう無理という状態になってからさらに30秒辛抱するといいよ」とアドバイスされ、座り直します。そうして限界まで身体を熱したあとで、夜の闇の向こうにたたずむ湖へ歩き、天然の冷水風呂へ〔写真〕。

水温計の数値は「2度」。冷たいというより、痛い! 3秒もじっとしていられず、走って再びサウナ室へ。同じことを繰り返すと、2回目は冷水に少しは我慢できるようになり、3回目はまったく平気になりました。寒気を寄せつけない幕が身体にできるそうです。新陳代謝が活発化し、老廃物が身体の外に出ていくのも実感できます。一度体験したら病みつきになり、フィンランドの人々が「サウナなしの生活は考えられない」と言うのも納得できました。

S.Akimoto at 23:44|Permalink

2018年07月16日

天文イベント

 
2018年は天文イベントの当たり年。まず、皆既月食がこの1年で2回あります。1回目は1月31日で、全国で20時48分ごろに欠けはじめました。月がすべて地球の影に隠れたのは21時50分過ぎ。その後も1時間くらい月は隠れていました。その時間はちょうど月が空高くにあり、天気も全国的にまずまずだったので、幻想的な現象を楽しめた人も多かったようです。

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上の写真は当日、友人である写真家が送ってくれました。21時ごろに撮影したものと言っていましたので、部分食が始まって間もなくでしょう。左下から欠けているのがはっきりわかります。

月食は太陽と地球、月が一直線に並ぶときに起こります。地球の影の中を月が通過することで、月が欠けたように見えたり暗くなったり。皆既になると月に太陽の光が直接当たらなくなるものの、地球の大気をかすめるように回り込んだ光でわずかに照らされるので、赤みを帯びた黒い月になります。

さて、2回目の皆既月食はもうすぐ──7月28日の夜明け前に始まります。国立天文台によると午前3時24分に欠けはじめ、皆既になるのは午前4時30分。北日本では欠けきる前に月が沈んでしまいますが、東京など多くの地域では皆既のまま月の入りを迎えるそう。私はあいにく日本にいませんが、天候に恵まれれば富士山頂に皆既中の月が輝く珍しい「パール富士」が見られるかもしれません。7月31日は火星が地球に大接近するという天文イベントもあり、これについてはまた改めて書きたいと思います。

S.Akimoto at 21:36|Permalink

2018年04月20日

誕生日に

 
このBlog『雲の上の書斎から』も本日より13年目に入ります。最初の投稿は、2006年の私の誕生日(4月20日)でした。その日の文章は、以下のように始まっています──。

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今日は私の“?回目”の誕生日。40を過ぎるともう誕生日なんて嬉しくないという人も多いけれど、なんのなんの、私はいくつになってもやっぱり誕生日は嬉しい。で、この日を記念して、遅ればせながら「Blog」を始めることにしました。題して──『雲の上の書斎から』。世界の空を旅しながら取材したエアラインのこと、出会った人々のこと、航空に関するあらゆることや、航空とはまったく関係ないことをいろいろ書きつづっていこうと思います。

その後、10年目くらいまでは「3日に一度の更新」を自分に課していましたが、ここ数年は忙事に追われてまったくペースが守れていません。2年前に丸10年を経過したのを機に卒業しようかとも考えましたが、読者のみなさんからの「週に一度でも月に一度でもいいから続けてほしい」「プライベートな文章を読むのが楽しみ」といった温かい言葉に背中を押され、現在に至っています。もちろん、今後もやめません。細々とでもずっとずっと継続していこうと決めました。

さて、直接のメールやLINE、Facebookの投稿・メッセンジャーなどを通じて未明よりたくさんのお祝いの言葉をいただいています。執筆と取材・打ち合わせの合間に、読ませていただきました。ありがとうございます。ちなみに掲載した画像は、BlogやFacebookのプロフィールに使っている元になった写真で、鹿児島から奄美大島へのフライトの搭乗時に撮影してもらいました。

S.Akimoto at 12:14|Permalink

2018年03月26日

満開の桜の下

 
昨日の日曜日は天気もよく、絶好の花見日和。例年より10日も早く咲いた桜は満開を迎え、各地の名所はどこも賑わったようです。私も久しぶりに完全オフにして、湯島の『雲の上の書斎』から目と鼻の先にある上野公園へふらふら出かけてみました。

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予想以上の人出でした。立ち止まって写真を撮っている人も多く、うまく前に進めません。「シャッターをお願いしていいですか?」と、ときどき若いグループから声がかかります。ロープで仕切りされた道の両側の宴会スペースも寸分の隙間もなく埋まっています。花見宴会している集団のなかに、ずいぶんと外国人が増えたなあ。見ていてそう思いました。

しばらくキョロキョロ探しましたが、知りあいの顔は見当たりません。時代の流れを感じます。上野はほとんど地元で、私が20代から30代のころは満開の週末に公園の端から端まで歩くと、必ず3組くらいの顔見知りグループから声がかかりました。先輩たちから「おお、秋本。こっちに座っていっしょに飲め」などと。自前のビールジョッキを持って歩くのが恒例で、いくつかのグループをハシゴすればふるまい酒だけでけっこう酔えたものです(笑)。

そんな時代を思い出しながら、2時間ほど散策しました。不忍の池から花見会場、噴水広場を抜けて谷中方面へ。桜の見ごろはまだあと1週間くらいは続きそうです。散りはじめの桜吹雪を浴びながらの散策も、またいいかもしれません。

S.Akimoto at 10:30|Permalink

2018年01月22日

雪の日に

 
いつもどおり早朝4時30分に起床し、コーヒーを淹れて暗いうちから執筆作業を開始。今朝は北欧ラップランド地方に関するエッセイを書いていました。一番最近で私が同地方を訪ねたのは昨年9月初旬で、原稿では「周辺の森は早くも紅葉が進んでいる。このエリアの紅葉の時期は1、2週間しかない。11月の半ばからは一面が雪で覆われはじめる。そんな冬のラップランド地方もまた格別の味わいがある」と、秋から冬への移ろいについても触れて。

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北極圏に近いラップランド地方の気候に比べると、日本の冬はなんと穏やかなことか。昨日の日曜日は寒さもかなり和らいで。そんなことを思いながら執筆を終え、窓のカーテンを開けると、お天気キャスターが伝えていたとおりパラパラと雪が落ちています。そして午後には本降りになり、東京の湯島界隈も真っ白に化粧しはじめました。

今日の午後と夕方に予定していた2件の打ち合わせは、急きょ中止に。先方からそれぞれ「午後は早めに仕事を仕舞って帰宅するよう通達が出ました」と連絡がありまして。交通機関もマヒしそうなので、そのほうがいいですね。

打ち合わせは両方とも明日に延期にしたので、現在は2月に刊行する新著のゲラ校正を進めています〔写真〕。静かな中で作業に集中できるのも、雪のおかげかもしれません。

S.Akimoto at 15:31|Permalink

2018年01月01日

謹賀新年 '18

 
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
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2018年元旦 秋本俊二

S.Akimoto at 23:30|Permalink

2017年12月18日

花ことば

 
2週間ぶりにブログを更新します。最近、時間がとれません。今後もしばらくはこんなペースになると思いますが、おつきあいください。さて、今日は飛行機の話でも旅の話でもなく、花の話。2年前の夏に東京・湯島に拠点を移す前まで、私は書斎のデスクに小さな花を置くのを習慣にしていました。きっかけは、東欧を旅したときに出会ったスロバキア人の知人から同国製のガラスの一輪挿しを贈られたことです。

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その花瓶に、週ごとに違う花を飾っていました。月曜日になると、マンションの目の前にあった花屋へ行き、顔見知りの店員さんにその週の花を選んでもらって。私はそれほど詳しくはなかったのですが、店員さんから花の名前だけ聞いて帰り、書斎で「花ことば」を調べていろいろ研究するようになったのです。

5年ほど続けたものの、あるとき花瓶を破損してしまい、湯島に移ってからも花を置く生活から遠ざかっていました。花のないデスクを殺風景に感じながら。この週末にふと思い立って、また花を飾ろうと決め、ずっと前に入手したフランス製のアンティークな一輪挿しを書庫の奥から引っ張りだしました。先ほど、よく通りかかる近所の花屋に寄って買ってきたのがご覧の青い薔薇です。水を替えると1週間くらい持つので、飾る種類を週ごとに変えていこうと思っています。仕事の打ち合わせその他で湯島の『雲の上の書斎』を訪ねてくれる方は、手土産などはいっさい不要なので、思い出したときにでも花を一輪持ってきてもらえると嬉しいなと思います。

さて、薔薇にもいろんな種類と色があり、一般には「愛と美」という花ことばが知られています。ところが薔薇は青の色素を持たないため、青い品種を生み出すことが古くからの愛好家の夢で、そんなことから青に薔薇には「不可能」という花ことばがありました。その後、サントリーが2004年に世界で初めて青い品種の開発に成功し、誕生したブルーローズにつけられた花ことばが「夢かなう」。図鑑で調べたら、ほかに「神の祝福」というのもあるそうです。私も目標に到達できるよう、この1週間もまた全力で取り組みます。青い薔薇を前に、神の祝福を受けながら。

S.Akimoto at 16:10|Permalink

2017年10月16日

柿田川湧水

 
澄んだ川の底から、新しい水が次々に湧き出てきます。まるで呼吸をしているかのように。静岡県の三島に近い、柿田川公園に来ました。環境庁の「名水百選」にも認定されている湧水群のダイナミックな活動を目の当たりにし、地球の息遣いに触れた気分です。

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冷たい雨が降りつづくなか、週末をともにした雑誌編集長と女流写真家に「せっかくだから足を伸ばしてみましょう」と誘われ、国道1号線沿いにある同公園へ。交通量の多い通りに面しているとは思えないほど、公園内はさわやかな自然に覆われています。木々の葉が傘代わりになって、雨も気になりません。緑のトンネルを抜けた先に展望台があり、そこから水の湧き出る様子をぼんやり見下ろしていたら、頭の中は知らぬ間に26年前にタイムスリップしていました。

富士山に降った雨や雪は時間をかけてゆっくりと地中に浸み込み、伏流水となって水を通さない粘土や溶岩層のあいだを少しずつ流れ落ちていきます。それが目の前の川に湧き水となった現れるまでに要する年月は、国土交通省がトリチウム濃度から分析した結果によると、なんと26〜28年。何層もの天然のフィルターをくぐり抜けてたどり着いた水は、とにかく澄み切っていて、新鮮でした。

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1日に湧き出す水は100万トンともいわれ、その規模は東洋一。何度も手ですくって飲んだのはもちろん、公園内の茶店でも湧水を使用して淹れたコーヒーをいただき、パワーチャージができました。そのパワーをもとに、今週もまた精力的に仕事に取り組みます。

S.Akimoto at 12:17|Permalink

2017年09月28日

日本の二胡奏者

 
今夜は、湯島の「雲の上の書斎」から歩いて10分ほどの東京・本郷三丁目にある名曲喫茶「カデンツァ」へ。友人である二胡奏者、野沢香苗さんのライブが目的です。月末で原稿や取材・打ち合せが詰まっていたのですが、なんとか早めに切り上げて会場に駆けつけました。

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野沢さんが二胡と出会ったのは1998年です。女優として出演した舞台で演奏したのをきっかけに「この楽器に魅せられた」と話す彼女の、転機の年でした。その後、少しずつ演奏活動を始め、2003年からは本格的なプロ奏者に。ライブ活動やオリジナルアルバムの制作を通じて、いまでは幅広い層のファンを獲得しています。

親しい雑誌編集長を介して私が野沢さんと知り合ったのは、昨年のちょうどいまごろでした。これまで2度のライブにおじゃまし、生演奏を聴くのは今日が3回目です。ギターの渡辺具義さんとピアノの古垣未来さんとのトリオ演奏も、いつもながら息がぴったりで、アンコールを含めて計17曲。二胡の音色はもちろん、歌声もごく自然に心地よく身体に染み入り、森や風、空、宇宙といった日常とは違う世界に誘(いざな)ってくれます。今年6月にリリースされた6番目のアルバム『BRAVE era of the planet』〔写真下〕は執筆中のBGMとして私の書斎に欠かせないものになりました。

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彼女とは先々週、編集長と3人で銀座で久々に飲みました。いろいろ話しながら気づいたのは「しゃべる内容も口調もトーンも、まるで音楽といっしょだな」ということ。そんな癒しの“野沢香苗ワールド”に、これからもときどき触れていきたいと思います。

S.Akimoto at 23:10|Permalink

2017年09月20日

青春のバイブル

 
あ〜あ、本当に終わっちゃうんだ! 私が高校生のときに出会って以来、ずっとずっと愛読してきた『ビッグコミックオリジナル』連載の「浮浪(はぐれ)雲」。幕末の東海道・品川宿を舞台にジョージ秋山氏が描く主人公の遊び人「雲」のなんとも優雅な生き方は、私たちの憧れでした。毎回、最新号が発売されると、仲のよかった友人たちと回し読みして「こんなふうに生きられたら最高だよな」などと語り合ったことをいまも思い出します。

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この作品は過去に2度、渡哲也さんとビートたけしさんの主演でテレビドラマ化もされました。ですが、私はドラマは観ていません。1980年代の終わりに姉妹紙である『ビッグコミックスピリッツ』の編集長だった白井勝也さんにお会いしたとき、私は「人気マンガのテレビドラマ化ってどうなのですかね?」と聞いたことがあります。白井さんは笑みを浮かべて言いました。「秋本さんみたいに頭の中で主人公の生の声を聞いてしまっている人には、どんなに優れた配役にしても受け入れられないでしょうね」と。

1973年12月の連載開始から約44年。単行本もすでに100巻を超えています。私も途中までは全巻揃えていたのですが、学生時代の親友が東京・本郷(東大赤門の向かい)に中華料理店をオープンした際に寄贈してしまいました。「学生のお客さんが多いので、店内に書棚を設置してマンガを並べたい」と聞いたからです。何年かのちに「“浮浪雲”はボロボロになるまで東大の学生たちに読み継がれた」と報告を受け、とても嬉しくなりました。

写真は、最終話が掲載されている『ビッグコミックオリジナル』の本日(9月20日)発売号です。朝一番で買いましたが、この時間になってもまだ読んでいません。これでお別れだと思うと、しばらくはページを開けないまま時間が経過していく気がしています。

S.Akimoto at 18:36|Permalink

2017年06月15日

エルミタージュ美術館展

 
この春から進めてきた新しい一冊を先週、ようやく書き上げました。監修本も含めると今年4冊目。河出書房新社から7月中旬に発売予定です。執筆に集中するときは外部との交流を絶つことが多く、連絡もなければブログも更新されないし──と音信不通を心配してくれた方もいるかもしれません。ご無沙汰してしまいましたが、相変わらず元気でやっています(笑)。

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一段落はしたものの休む間もなく現在はライフワークの仕事にシフトしていますが、今日は書斎作業を早めに切り上げ、午後から六本木へ。森アーツセンターギャラリで開催中の「大エルミタージュ美術館展」を覗いてきました。なかなか行く時間がなかったのですが、手元にあるチケットを見ると最終日が6月18日なので「今日を逃したらもうチャンスはないかな」と。ご覧の写真は唯一、撮影可となっていたエカテリーナ2世の肖像画です。

副タイトルに「オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」とあるように、16〜18世紀のルネサンス・バロック・ロココ期のヨーロッパ各国の巨匠たちの作品を集めた絵画展です。それが国別・地域別に分類して展示され、とてもわかりやすい。入口を入ると、ティツィアーノの絵に始まるイタリア編からスタート。その後はオランダ、現在のほぼベルギーにあたるフランドル、スペイン、フランスと続き、最後にドイツとイギリスが一括りになってクラーナハの絵がトリを飾ります。

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写真は、ロシアのサンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館です。7年前の冬に訪ねたときのものですが、今日の絵画展で旅ごころを刺激され、また行ってみたくなりました。海外へはここ数年、航空会社からの招待取材や雑誌編集部からの依頼で行くケースが多く、好きな街を自由に歩くというのがあまりできません。そうした旅は2年ほど前から極力減らし、プライベート旅を中心に切り替えつつあります。40代前半まで続けた「世界放浪」を復活させ、残りの人生を充実させたいと思います。そのためには、いい本をもっといっぱい書かないとね。

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2017年01月18日

羽田での出来事

 
今日は通常の書きものを昼少し前に切り上げ、カメラを持って羽田へ。「羽田空港の楽しみ方・便利な使い方」をテーマにした新刊が近く(3月?)PHP新書として発売になります。その本文に挿し絵のような扱いで写真を配置するので、ストックフォトから探していたところ、古い写真が多いので急きょ自分で撮影に行くことにしました。

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国際線と国内線の第1・第2の三つのターミナルをまわり、必要なカットをパチリ。疲れるとすぐにお茶タイムです。ご覧の写真は、200種類を超すデザイナーチェアやソファが配置された、第2ターミナル3階の大好きなスペース「UPPER DECK TOKYO」です。コーヒーを買ってきて、気に入ったソファで持参した本を読んでいたら、2時間が過ぎていました。

各ターミナルの展望デッキにも足を運びました。本格的なカメラ機材を携えた航空ファンらしき人たちが大勢います。マニア系のカメラマンや航空ライターと違って、私はこういう場所にほとんど出没しません。それでも最近は顔を知られつつあるようで、遠目に私を見てこそこそ話している人たちがいます。声をかけられることはなかったのですが、去り際にも、すれ違いざまにガン見していくカップルが! 無視して通り過ぎようとしたら、男性のほうが背中から声をかけてきました。「あのう、間違っていたらすみません。作家で航空ジャーナリストの秋本俊二さんじゃないですか?」と。

今日は人に会う予定がなかったので、無精ヒゲに髪はぼさぼさ、膝の抜けた薄汚れたジーンズという身なりです。面倒くさいので、とぼけちゃいました。「私? いえいえ、ぜんぜん違います」。相手は「失礼!」とあっさり引き下がったのですが、そのすぐあとで、女性のほうの声が聞こえてきたのです。「ほーらァ、だから違うって言ったじゃない。秋本俊二って、あんなじゃないって!」。ははは、悪かったねえ、あんなで。「大きなお世話だぜ」とつぶやきながら、次の撮影ポイントに向かいました。

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2017年01月01日

賀正 '17

 
あけましておめでとうございます。みなさんはどんな新年をお迎えですか? 私は今年は千葉県の海の近くで年を越しました。元日の朝も空は晴れわたり、雲もほとんどありません。

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ご覧の写真は、私の拠点「雲の上の書斎」に近い上野公園の「月の松」を通して見た不忍池辯天堂です。

さて、昨年後半あたりからBlogやSNSでの活動報告がなかなかできずにいますが、この間も変わらぬ取り組みをつづけてきました。2017年は「航空」をテーマにした新著を前半から夏場にかけて4冊刊行する予定です。また作家活動にも力を入れ、節目となる今年はライフワークとしての作品も意欲的に発表していきたいと思っています。

みなさんにとっても、2017年が創造性に満ちた素晴らしい年になりますように。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2017年元旦 秋本俊二

S.Akimoto at 07:00|Permalink

2016年10月31日

タイムフリー

 
ご覧の写真はいまから2年前、NHKラジオで『今日は一日“SORAソング”三昧、ヒコーキ・ラジオ/NHK002便』と題する10時間ぶっとおし特番をやったときに渋谷のスタジオで撮ってもらったものです。リクエスト曲の合間にいろんなジャンルのゲストを迎え総合解説者としてトークを繰り広げ、私も好き放題しゃべりました。

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同番組は祝日の生放送だったので、出かけていて聴けなかったという友人も何人かいました。録画が当たり前になっているテレビと違い、ラジオの場合は仕方ありません。予約録音してまで聴くというリスナーはまだまだ少ないのが、ラジオという電波メディアのひとつの特徴でしょう。

PCやスマートフォンでラジオを聴ける『radiko(ラジコ)』に、今月11日より過去1週間分の番組を無料で聴ける「タイムフリー聴取機能」が加わりました。聴きたい番組を聴き逃したときや、もう一度じっくり聴きたいときなどに、これは便利。無料で、会員登録も要りません。

ただしこの新サービス、出演する側としてはちょっと微妙です。私は局側から用意された台本にほとんど目を通さず、パーソナリティやMCの人に投げられた質問や話題に対して好き勝手にしゃべってしまうタイプ。放送されてすぐ消えていくラジオだから、そんな気楽なことができるのかもしれません。生放送でのやりとりが繰り返し再現できてしまうとなると、自由な発言が鈍る? いや、そんな気づかいもしないタイプなので、大丈夫かな(笑)。

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2016年10月17日

ヒコーキ雲

 
秋に触れにいこう! そう思い立ち、週末は鬼怒川から奥日光へと小さな旅をしてきました。土曜日に泊まった鬼怒川温泉の周辺の紅葉はまだこれからという感じでしたが、日曜日に早めに宿をチェックアウトして奥日光を目指すと、標高が上がるにつれて木々の葉が紅みを増していきます。天気もよく、かなりの人出でした。

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土曜、日曜ともに晴れるのは久しぶりです。龍頭の滝、湯ノ湖、戦場ケ原、吹割の滝などを巡りましたが、空気が澄んでいて深呼吸するだけでも気持ちがいい。しばらくは秋らしい天気が続くのかなと思い、空を見上げると、青いキャンパスに白いラインを残して旅客機が飛び去っていきます。珍しいほど濃密なヒコーキ雲でした。

寒い日の朝に息を吐くと、白くなります。ヒコーキ雲ができる原理はあれと同じ。上空に絹雲が発生しているようなときに、ヒコーキ雲はできやすい。絹雲はいわば“氷の雲”で、氷点下10度以下の大気中に浮かび、気層はすでに飽和しています。その中をジェット旅客機が進むと、エンジンの排気中の水分が固まり、濃密なヒコーキ雲になります。すぐに消えてしまうことも多いのですが、昨日の奥日光では1時間以上もくっくり残っていました。

ヒコーキ雲が見えるのは上空に水蒸気が増えている証拠で、翌日は雲の多い天気になる可能性が高い。そんなことを前にテレビ局のお天気キャスターが話していました。なるほど、一夜明けた東京は朝から雨。週末ののんびりムードを雨で洗い流し、ギアをトップに入れて超多忙な一週間に向かいます。

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2016年07月24日

地球の裏から里帰り

 
お帰り、お疲れさま! 思わずそう声をかけたくなりました。“彼は”地球の裏側での約20年間の役目を終え、先週の水曜日(7月20日)に日本に帰ってきたのです。ニュース画像に映し出された姿を見て、さすがにやつれたなあと感じました。

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彼とは、いまの東京メトロが営団地下鉄と呼ばれていた時代に丸の内線で運行されていた「500形」車両。池袋から東京や霞ケ関を経由して新宿へ、さらに荻窪まで延びていた路線で走りつづけていた赤いボディの電車です。「02系」という新型が登場したのをきっかけに、日本の路線からは引退しました。そして新たな活躍の場を求めて旅立ったのが、南米アルゼンチンだったのです。

丸の内線500形車両は1996年に同国に譲渡され、首都ブエノスアイレスの中心部からパルケ・チャス地区へ伸びるB線で運行されました。私がブエノスアイレスの地下鉄駅で遭遇したのは、10年前の2006年11月。「あ、こんなところに丸の内線の電車が!」と、バッグから慌ててカメラを取り出してシャッターを切ったのが、ご覧のブレブレ写真です。

第二の人生を終えた彼は、7月11日に船で横浜港に到着。20日に故郷である丸ノ内線の中野車両基地に搬入されました。「鉄道技術発展に貢献した車両として保存する」と東京メトロは発表しています。ゆっくり休んで、おだやかな余生を過ごしてください。

S.Akimoto at 07:55|Permalink

2016年03月21日

開花宣言

 
靖国神社のサクラの標本木に花が開いているのが観測され、気象庁は東京に「開花宣言」を出しました。私の拠点「雲の上の書斎」から近い上野恩賜公園も、3連休最後の今日は春の便りにさそわれて多くの人たちで賑わっています。次の週末は、サクラの下で恒例のどんちゃん騒ぎ大宴会があちこちで繰り広げられるのでしょう。


子供の手を引いた家族連れも多く、上野動物園のメインゲート前も長い行列ができています〔写真〕。動物園にくるといつも思い出すのが、終戦後にここで飼育係として働いていた西山登志雄さんの、仕事中にペリカンを逃がしてしまったときのエピソードです。西山さんは2006年に亡くなるまで東武動物公園の「カバ園長」の愛称で親しまれた方で、ご存知の人も多いかもしれません。

西山さんは当時、飼育していたペリカンをうっかり逃がしてしまったとき、飛んでいくペリカンを見ながら「すげえなあ!」と感嘆の声を漏らしたそうです。鳥というのは大空を飛んでいるときこそ本当に姿で、動物園の檻の中にいるものではない。あとで園長にたっぷり叱られるのを覚悟しながら、逃げたペリカンに向かって彼は心の中で呟きました──「おれはいいんだ。おまえさん、もう戻ってくるなよ」と。

散歩ついで動物園を覗いてみようかなとも思いましたが、今日の混雑ぶりは半端ではありません。入場券を買うだけで時間がかかりそうなのでやめました。人影のまばらな平日にでも、また出直してこようと思います。平日といえば、前に来たときもその前のときも、園内でサラリーマン風の人をよく見かけました。スーツ姿の男が、檻の前で一人でじっと立ちつくしている。あれはいったい、何だったのでしょう。みんな、いろいろ抱え込んでいるのかな。

S.Akimoto at 13:50|Permalink

2016年02月20日

百年の孤独

 
タイトルの『百年の孤独』は南米コロンビアのノーベル賞作家、ガルシア・マルケスの代表作ですが、今日は小説の話ではありません。日本の麦焼酎の話です。宮崎県の酒造メーカー・黒木本店の同名の銘酒「百年の孤独」に、昨夜久々に出会いました〔写真〕。


一般的な焼酎は蒸留後にそのまま瓶詰めして出荷されますが、「百年の孤独」はウイスキーなどと同様に蒸留した焼酎をホワイトオークの樽で熟成させます。そうして3年ものや4年もの、5年ものをブレンドしたものが「百年の孤独」で、生産本数が少ないためなかなか手に入りません。私は以前、製造元に近い友人のつてで仕入れたり、デパートの抽選販売で買ったりしてきました。

今週、フィンエアーのヘルシンキ本社から、取材で何度もお世話になった広報マネージャーのマリ・ロウヴィさんがご主人のテッポさんとともに来日しました。国会議事堂に近い「永田町 黒澤」で昨夜、彼らとの会食の約束があり、シンガポールからの帰国直後でしたが私も写真家の倉谷清文氏とともに参加。「永田町 黒澤」は黒澤明監督の料理番だった長女・黒澤和子さんのレシピをもとにしゃぶしゃぶ料理などでもてなしてくれる老舗店です。酒を選ぼうとメニューを見ると、何とそこに「百年の孤独」の文字が! ちょっと──というか、他の銘柄よりもかなり高価だったものの、せっかくなのでボトルを注文しました。めったにないチャンスですので。

色は淡い琥珀色で、香りも焼酎というよりはウイスキーなどの洋酒に近い。アルコール分は40度とやや高めですが、独特のコクと香ばしい麦の風味を味わうため、ストレートかロックで飲むのが合います。私はいつものようにロックで始めると、ロウヴィさん夫妻もそれに習いました。マリさんはあまり強いお酒が苦手なようでしたが、テッポさんは相当に気に入った様子。かなり酔いが回るまで飲んで、語り合い、楽しい宴になりました。

S.Akimoto at 17:01|Permalink

2016年01月01日

謹賀新年 '16

 
新しい1年が始まりました。あけましておめでとうございます。みなさんは、どんなお正月をお過ごしでしょうか。2016年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。


さて、年末に嬉しいモノが届きました。JALの国際線ビジネスクラスで配られるゼロハリとのコラボによる新しいアメニティポーチです〔写真〕。刷新が発表された昨年12月初旬に当時のBlogで「欲しい〜!」と書いたら、実際の提供が始まった12月28日に「サンプルをお届けします」と赤いセミハードケースのポーチがわが書斎へ。言ってみるもんですね(笑)。

日本発便はソフトケースですが、私が欲しかったのは海外発便のこのセミハードケースほう。ゼロハリがアタッシェケースなどに使用しているアルミ素材とは違い、少し柔らかいオリジナルの材質で、これならバッグにカメラなどといっしょに入れておいても壊れるようなことはありません。赤のほかに黒もあって、黒のほうは夏スケジュールからの提供になるとか。せっかくだから2色とも揃えたいので、黒は自分でボストンにでも飛んでゲットしてくるつもりです。2016年が終わるときには、たくさんの旅の思い出がこのポーチに詰まっているといいなと思います。

2016年はみなさんにもたくさんの素晴らしい旅の機会が訪れますことを、心よりお祈りしています。

2016年元旦 秋本俊二


S.Akimoto at 10:35|Permalink

2015年12月27日

有終の美

 
今年最後のBlog更新です。この1年も、いろいろありました。例年に比べて海外へ出た回数はやや少なめで、実感としては昨年の半分くらいに思えるのは、プライベートでの旅も多かったからかもしれません。それでも「充実した取材ができた」と感じるのは、2015年の海外のラストとなった北欧ラップランドの印象が強烈だったからでしょう。


苦労や失敗があっても、終わりよければ「いい1年だったなあ」と感じるものです。そういう意味でも、締めくくりというのはとても大事かもしれません。年末ぎりぎりまで仕事納めというわけにはいきませんが、取り組んでいる執筆も最後までしっかりやり遂げ、新しい年を迎えたいと思います。

趣味の競馬でも、今日は「有終の美」を飾ることができました。昨年秋の3歳クラシック最終戦・菊花賞での豪快な走りっぷりに惚れ込み、この1年間ずっと追いつづけてきたトーホウジャッカル、サウンズオブアース、ゴールドアクターの3頭。菊花賞をレコード勝ちしたトーホウジャッカルは体調不良で2015年の活躍はかないませんでしたが、同2着のサウンズオブアースと3着のゴールドアクターは、今年を締めくくる「第60回有馬記念」で見事なワンツーフィニッシュを決めてくれました〔写真〕。この2頭を軸に馬券を流していた私の小遣いもちょっぴり増えて、にやにやが止まりません(笑)。

来たる2016年は作家としての私にとって、おそらく大きな転機を迎えることになるでしょう。気分よく新年をスタートし、もちろん例年以上に体調面の管理にも万全を期しながら、勝負をかけたいと思います。みなさんにとっても、どうか素晴らしい、充実した1年でありますように。

S.Akimoto at 17:38|Permalink

2015年12月21日

天空橋

 
風もなく、穏やかだった昨日の日曜日。東京・羽田で暮らす私のまな弟子の新居を訪ねるため、久しぶりにこの駅で降りました。「天空橋(てんくうばし)」という、空港の街にふさわしい名前の駅ですが、駐機場の飛行機が見えるほかは周囲にはこれと言って特筆すべきものもありません。降り立ったのが数年ぶりなのは、ここに来ても何も用事がないからです。


東京モノレールと京浜急行が交差する天空橋駅は、羽田空港の南西側にあり、両線とも開業時は「羽田」を名乗っていました。天空橋と現行の駅名に変わったのは、京急の空港線が羽田空港駅(現在の羽田空港国内線ターミナル駅)まで延伸された1998年11月で、おそらく「空港駅」と間違われないようにするための措置だったのでしょう。

天空橋という橋は、実在します。近くの海老取川に架かる、幅約3メートル、長さ約74メートルの歩行者専用の小さな橋です。地元大田区の小学校で新しい駅名を募集したところ、寄せられたうち最多だった「天空橋」が採用されました。

いい名前だなあ、と思います。昨日は、その先に架かる弁天橋をとぼとぼ渡り、下町らしい雰囲気がただよう住宅街へ。駅から15分ほどでまな弟子の家に着くと、私とともに招待されていた航空写真家のチャーリィ古庄氏もすでに到着していて、まな弟子の相方も含めた4人での忘年会が始まりました。

S.Akimoto at 16:47|Permalink

2015年11月28日

パリ行きを断念

 
2016年のカレンダーが、ぼちぼち届き始めました。お送りいただいたみなさん、ありがとうございます。それらを見ながら、つい口にしてしまうのが「もう、か」という言葉。歳を重ねるごとに1年の過ぎるのが早くなり、焦りを感じざるをえません。去年のいまごろの出来事が、本当につい昨日のことのように思い出されます。


1年前は、NHK・FMラジオの『今日は一日“SORAソング”三昧、ヒコーキ・ラジオ/NHK002便』という10時間ぶっ通しの特番を総合解説という立場で手伝い、それを終えて羽田からドバイへ。いまごろは中東の砂漠を四輪駆動車で行くサファリツアーを取材していました。ドバイからはアフリカ・マダガスカルの東側に浮かぶ楽園の島、モーリシャスへ飛んだのを思い出します。その旅から12月初旬に帰国すると、こんどはフランスのパリへ向かいまいた。それも、やっぱりつい昨日のような気がしてなりません〔写真=パリのモンマルトルを散策〕。

先週の北欧ラップランドの取材を終え、今年の海外での仕事は一段落しました。クリスマスマーケットの始まる12月は、ヨーロッパの各都市が1年で最もにぎわう季節。1年前と同じように、12月半ばにプライベートでパリへ飛ぼうと計画していたのですが、今年はさすがに難しそうです。テロの影響で、欧州路線をもつエアライン各社も少なからず打撃を受けているに違いありません。

この秋に東京・湯島の新しい拠点に引っ越しし、ようやく落ち着きました。師走の1カ月は、腰を据えて書き物に集中します。「いるなら、一度おじゃまするね」と言って来訪を予定している仲間たちも多いので、いつもよりにぎやかなクリスマスシーズンを過ごすことになるかも知れません。

S.Akimoto at 14:44|Permalink

2015年11月22日

北欧の旅を終えて

 
北欧ラップランドの取材から昨日、帰国しました。そこで暮す人々の温かい心に触れ、雪国ならではの楽しさも知った、とても有意義な旅だったと思います。極寒の地での1週間でしたが、生活の一部に溶け込んだ“本場のサウナ”の基礎知識や楽しみ方を学び、おかげですっかり寒さに強い身体に! 晩秋の東京を、ぽかぽかの春のように感じています。


日曜日の今日は早朝から午後2時過ぎまで執筆を進め、先日取材で訪ねた福井県の特産品や名物を紹介している食のイベント「ドーンと福井 in 神楽坂」に顔を出してきました。お目当ては11月5日のBlogでも紹介した大人の梅酒「BENICHU」で、その蔵元(エコファームみかた)もブースを出しています。

ブースでは、蔵元の営業部長である藤本佳志さんとも1カ月ぶりに再会。新鮮な魚がおいしい若狭の民宿で経営などを学ぶ「若女将インターン」を体験した女子大生たちもブースを手伝っていて、ご覧の写真のように私も「BENICHU 38°」などを何本か買い込んできました。

若狭と越前の食を紹介するこのイベントは、東京・神楽坂で明日もやっています(詳細はこちら)。時間のある人はぜひ足を運び、大人の梅酒を試してみてください。ブースで私(秋本)の名前を出してもキャッシュバックはありませんが、手伝いの女子大生たちが笑顔で握手してくれると思います(笑)。また若狭出身で、昨日までのラップランド取材でいっしょだった写真家の倉谷清文氏も、名物の梅干しを売るブースを手伝っています。頑張っていますので、顔でも見にいってやってください。

S.Akimoto at 17:28|Permalink

2015年11月13日

SHAKE SHACK

 
下の写真──facebookにも大きいサイズで掲載しましたが、店の前でたくさんの人たちが列をつくっている様子が見えますか? マンハッタンの五番街のマジソン・スクエア・パークで、ランチタイムに撮影しました。2004年にここで1号店をオープンしたハンバーガーショップ「SHAKE SHACK」です。


オープン後はすぐに評判が広がり、ニューヨーカーたちのあいだで人気No.1に。昼の12時前になると、近くのオフィスビルから降りてきた人たちが行列を始めます。私が行ったときも、買うのに30分待ちました。「ずいぶん混むね。お昼どきだし、天気がいいし」と前に並んでいたOL風の女性に声をかけると、彼女は首を振って言いました。「行列はお昼に限らないわ。朝から晩まで、いつもこう。天気も関係ないの。雨の日も雪の日も、みんな列をつくって順番を待ってるわ」

定番はダブルチーズバーガーです。「バーガーにオニオン、ピクルス、トマトは入れますか?」と聞く店員に、私は「トッピングはオニオンだけで」とオーダー。ボリュームたっぷりの肉の味を楽しむため野菜をまったく添えずに注文する人も多いと聞いたからです。野菜抜きでも一つ7.2USドルと、値段は高めですが、本当に絶品でした。

さて、このニューヨーク生まれのバーガーショップが日本に初上陸します。1号店は東京の明治神宮外苑で本日午前11時にオープン。いま10時30分を回ったところなので、そろそろ行列が始まっているかな? 近くの人、ぜひ試してみてください。

S.Akimoto at 10:32|Permalink

2015年08月04日

下町の話

 
この時期、毎週土曜日になると各地で花火大会が開催されます。今週末には東京湾でも恒例の大華火祭が予定され、晴海埠頭などは多くの人でにぎわうでしょう。東京の下町で育った私にとっては、最も馴染みの深いのが隅田川の花火大会。今年は7月25日に開催されました。


第一会場と第二会場を合わせ、計2万発が打ち上がる光景は圧巻です。ただし隅田川花火大会の欠点は、観賞する土手や河川敷がないこと。訪れた人たちの多くは、立ち止まることができず、ずっと歩き続けなければなりません。そんな中でこの日ばかりは最高の夜を過ごせるのが、隅田川沿いのマンションに暮す人たちです。

私の幼なじみである女流書道家の実家も、言問橋のふもとの隅田川沿いにあります。それも10階建てマンションの7階に。花火鑑賞にこれ以上のロケーションはありません。花火の日には毎年、私も招待されます。今年も私たち学生時代の仲間や彼女の妹の友だち、両親の知り合いなど30人近くが集まってベランダから見える花火を楽しみながら飲み食いに興じまた。ところでこのマンションでは、花火の日には来客が全員帰ったあと、ときどき騒動が持ち上がるのだとか。それは彼女の父親のこんなひと言から始まります。

「入口の近くで輪になっていた3人組は、お前の知りあいか?」
「え、違うよ。○○○(妹の名前)の友だちじゃないの」
「知らない。私の友だちじゃないよ」
「じゃあ誰なんだ。また知らないグループが入ってきてたのか」

オープンなのはいいのですが、滑稽なほど他人に無防備。多くの家庭が、ちょっと外出するときも寝るときも玄関にカギなどかけません。東京の下町とは、そういうところです。

S.Akimoto at 07:49|Permalink

2015年07月20日

リンゴの皮

 
このところ、外出時にご覧の“メジャー”を持ち歩くケースが増えています。近く転居の予定がある、というのがその理由。新しい書斎のサイズが現状のものと変わるので、オフィスの備品などを購入するにも、きちんと寸法を測っておかないといけません。そうしないと、使い物にならなくなる場合も出てきますので。


最近はそんなこんなで、いろんなものの「寸法」が気になって仕方ありません。この3連休は書斎での作業が続いていますが、いまも執筆の合間のコーヒーブレークに、寸法について思いを馳せたりしています。1センチとか1メートルとかって、そもそも誰がどう決めたんだっけ? そんなことを、ついぼーっと考えてしまって。

以前読んだ文献を書庫から引っ張り出し、目をとおして「ああ、そうだった」と納得しています。私たちが普段使っている1センチや1メートルなどの長さの単位は、地球の大きさを基礎にして決められました。わかりやすい例では、北極から赤道までの距離。それを経度に沿って測った長さの1,000万分の1が「1メートル」と定義されたのです。

同じ文献に「地球の大気の厚さは100キロ程度」とあります。100キロと聞いて、どう感じるでしょうか? 「へえ、そんなに分厚いんだ!」ととる人もいるでしょうが、私は「たかだか100キロしかないの?」と反対の意味で驚きます。だって、地球の直径は約1万2,740キロ。地球をリンゴにたとえれば、大気層はリンゴの皮ほどの厚さしかありません。「だから、何」という声が聞こえた気がしました。はい。そんなことはどーでもいいですね(笑)。仕事に戻ります。

S.Akimoto at 18:36|Permalink

2015年07月12日

デルタ航空協賛試合

 
神戸&姫路ツアーから帰京し、その足で訪ねた一昨日の東京ドームは、読売巨人軍のサポーティングカンパニーを務めるデルタ航空の協賛試合でした。金曜日のナイターで、しかも伝統の巨人vs阪神戦とあって、スタジアムは超満員。デルタ航空日本支社の広報の方々にバックネット裏の特等席にご招待いただき、感謝感謝です。


この日は先着2万名に巨人軍とデルタ航空のロゴ入り特製うちわがプレゼントされたほか、モデルプレーンやオリジナルナップサックなどが当たる抽選会やマスコットレースのアトラクションなどがあり、スタンドもいつもと違う演出に大盛り上がり。試合は4対2で巨人が勝ち、ファンにとっても、協賛しているデルタ航空にとっても最高の形で終えました。

その結果を誰よりも大喜びしていたのが、試合が始まってから20分ほどして私たちの隣の席に到着した航空アナリストの鳥海高太朗氏です。熱狂的な巨人ファンである彼とは、昨年7月のデルタ航空の協賛試合にもいっしょに招待されて観戦を楽しみました。そのときも、巨人は相手の中日ドラゴンズに4対3で勝利。鳥海氏の応援パワーはすごいなあといつもながら感じています。

かくいう私は、じつは筋金入りのアンチ巨人です。昨年のblogでも告白しましたが、あのチームがどうしても好きになれません。今年は、神戸&姫路にいっしょに行っていた、熱狂的な阪神ファンである弟子兼アシスタントを羽田からそのまま連れていきました。そして二人で思い切り阪神に声援を送ったのですが、結果は鳥海パワーの前に敗北! ちくしょ〜。あ、あまり「アンチ巨人」を連呼すると、もうデルタ航空から招待が来なくなってしまうので、このへんにしておきます。まあ、楽しかったですけどね(笑)。

S.Akimoto at 16:35|Permalink

2015年06月29日

第56回・宝塚記念

 
28日は、中央競馬の上半期を締めくくるお祭りレース「第56回・宝塚記念」でした。私が早くから「もし彼が出走したら馬券は絶対にここを軸に!」と決めていたのが、最後の直線で外から追い込んできた「トーホウジャッカル」という1頭(写真=赤丸で囲んだ馬)。昨年10月の3歳クラシック最終戦「菊花賞」をレコード勝ちし、彼の馬券を買っていた私はけっこう儲けさせてもらいました。


しかし、その後はケガなどが続き、今年に入ってからもいくつかの重賞レースへの出走を回避。この日の宝塚記念への出走はじつに8カ月ぶりでした。競馬評論家の予想も、大半が「力はあるかもしれないけれど、さすがに久々の実戦では息がもたないだろう」と無印の評価です。

私もそう思いましたが、一度は期待に応えてくれた(つまり儲けさせてもらった)馬は、お礼もかねてずっと応援し続けたい。で、人気薄のトーホウジャッカルを軸に、かなり幅広く流しました。「さすがにこのメンバーで久々だと、勝ち負けは難しいだろうな」とわかった上で、です。

ところが、テレビでレースの実況を見ていたら、3コーナーから4コーナーにかけて中団につけていた彼が鋭い足で追い込んでくるではありませんか。私は思わず画面に顔を近づけて「来い! 差せ、差せ〜っ!」と叫んでしましました。結果は、3着に2分の1馬身ほど届かず、4着に。もし3着に食い込んでいれば、1着と2着の馬もからめた馬券を???円買っていたので、秋ぐらいまでは遊んで暮せる配当金が戻ってきたのですが。○○さんにも、××ちゃんにも、おいしいものをたらふくご馳走してあげられたのにな。あ〜あ。なんてことを言っている私の耳には、さっきから「おい、何度も言うように、ちゃんと真面目に働け」という天上の神様の声が響いていますが(笑)。

S.Akimoto at 00:02|Permalink

2015年06月04日

恋人たちの南京錠

 
何年か前に、どこかで「ラブ・ロック」というタイトルの短いエッセイを書きました。米国カリフォルニア州のナパバレーを訪ね、世界中のワイン好きが憧れる“ワイントレイン”に乗るためにホームへ向かう橋の途中でのことです──。


 いろんな国の、いろんな形をした南京錠が金網にぶら下がっている。どの錠前にも、二つのイニシャルが刻まれて。ワイントレインに乗ろうと、ホームに向かう橋の途中で見つけた。
 “ラブ・ロック”と呼ばれ、中国で発祥して欧米へと広がったらしい。英語の表示板にはこう書かれている──「施錠したあとはキーをこの先の湿地帯に投げ込むべし」。北欧から来たという若いカップルが、自分たちのイニシャルを入れた可愛い南京錠を金網の空いたスペースにかけ、お互いの目を見つめてキーを回す。
 そのキーを二人して遠くに投げ捨てた瞬間、彼らの愛の心は永遠にロックされた。


ロマンチックですが、こういうこともやり過ぎてしまうとマズイようです。パリのセーヌ川にかかるポンデザール橋で今週、同じように各国からの恋人たちが残していった南京錠の撤去作業が始まりました。市側は「安全のため」と説明していますが、手すりにつけられた南京錠は100万個近くにまで増え、放っておくと重さに耐えられず欄干が崩れ落ちる危険があるのだとか。総重量は50トン以上にもなるといいます。

ルーブル美術館と左岸を結ぶこのポンデザール橋では、2014年の夏にも錠の重みで欄干の一部が崩落し、問題になりました。川に投げ捨てられる鍵も、数が増えると水質を汚してしまうので、禁止になるのも仕方ないのかも知れません。ニュースの画面には、作業をぼう然と見つめる若いカップルが映し出されていました。思い出が消えてしまう淋しい気持ちも、わからないではないですが。

S.Akimoto at 19:39|Permalink

2015年06月01日

新宿駅西口交番

 
旅とワインと音楽が好きで、昨年も『ワインで旅するカリフォルニア』と『ワインで旅するイタリア』を出版したライター兼カメラマンの桑田英彦さんと先週、半年ぶりに飲もうということになりました。繰り出したのは、東京・新宿。待ち合わせの場所に選んだのがご覧の「新宿駅西口交番」の前です。


新宿駅西口交番といえば、私たちの世代はミーティングポイントの定番中の定番でした。駅の改札から近くて、しかも見通しがいい。当時は携帯電話などなかったので、待ち合わせ場所は相手を発見しやすいというのが必須条件でした。「最近はもう人も少ないのかなあ」と思いながら到着すると、どうしてどうして。何人もの人やグループが交番前に立ち、待ち人を探して改札口のほうに目をキョロキョロ走らせています。そのほとんどが私たちと同年代か、もっと上の層みたいでしたが(笑)。

桑田さんと知り合ったのは、ローマに向かうアリタリア-イタリア航空の機内でした。何年か前に、それぞれに別のイタリア取材があり、偶然いっしょになって。昨年秋にアメリカのLAで取材していたときにも、桑田さんから「自分もいまLAにいる」と連絡が届き、不思議な縁のある人だなと思っています。

LAといえば、私の物書き人生の“原点”となった街であることを以前のBlogに書きました。桑田さんにとってもLAは、フリーで活動を始める前に、音楽雑誌の編集者を経て渡米し1980年代を過ごした街だとききます。そんな話も交えながら、新宿で17時から飲みはじめ、気がつくとワインボトル3本が空っぽに。続きはLAで──ということになり、今年後半に二人で飛んで「サンタモニカあたりで朝まで飲み明かそう」と約束しました。

S.Akimoto at 18:44|Permalink

2015年05月29日

俳優・今井雅之さん

 
あれは、いまから20年前──1995年の夏でした。東京・赤坂の小劇場「シアターVアカサカ」(2008年6月に閉館)の楽屋を本番開始の2時間前に訪ねると、今井雅之さんが「僕なんかを取り上げてくれて本当にありがとうございます。感激しています」と私に手を差し伸べました。人懐こい笑顔で、しかし目だけは野生動物のようにギラギラしていたのを思い出します。


その日は、今井さんが原作と脚本、主演を務めた異色の舞台『THE WINDS OF GOD』の上演初日。会場では慌ただしく準備が進むなか、私のインタビューに真摯に答えてくれました。当時私はある経済誌に『境界線からの視点』という著名人への連載インタビューのページを持っていて、注目している舞台が始まるからと編集部に提案し、今井さんに取材を申し込んだのです。今井さんは二つ返事で引き受けてくれました。

「いまは何をやっても食べていける時代です。だから役者の世界でも、せっかく役をもらっているのに、バイトがあるからと平気で稽古を休んでしまう。考えられません」と話していた今井さん。「風呂付きアパートの家賃を払わないといけないからバイトに行くというのもわかるけど、だから役者としてのチャンスを逃してしまっていいのか。だったら役者になりたいなんて考えなければいいし、役者を目指す気があるなら、家賃を払えないそのアパートを出ればいいじゃないですか」

その熱い語り口が、いまも耳に残っています。本当に“熱い”人でした。インタビュー後に「初日の舞台、最後まで観ていってくださいね」と私を中央の席に案内し、そして「秋本さんも舞台をお書きになると聞いています。いつかいっしょにやりたいですね」ともう一度手を差し伸べた彼。『THE THE WINDS OF GOD』は20年経ったいまも上演が続き、作品の生みの親である今井さんはこの世を去りました。54歳という若さで。残念でなりません。ご冥福をお祈りします。

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2015年05月05日

大人は仕事

 
5月5日の今日は、こどもの日。近隣のマンションのベランダで風に吹かれてそよそよ泳いでいる大小のこいのぼりが、書斎の窓から見えます。天気もおだやかで、テレビでは行楽地で楽しそうに過ごす家族連れのニュース映像が映し出されていました。


けれど、大人の私は「こどもの日」など関係ありません。びっしりと仕事漬けです。早朝はJ-WAVEのラジオ番組に電話で生出演し、終わって朝食をとったあとはずっと取り組んでいる小説の執筆を進め、少し休んでからは頭を切り替えて「航空」をテーマにしたサイエンス・アイ新書(ソフトバンククリエイティブ)の新刊の原稿書きを始めました。いろいろな仕事がごっちゃになっていますが、本来そういう職業なので仕方ありません。

ボーイングのジャンボ機747ファミリーの中で、最もユニークだった機種はどれか? これまでの旅客機のうち、製造された数が一番少なかったのは? 旅客機はズバリ、いくらで買える? いろんなテーマで文章を書いていると、やっぱりヒコーキの世界は楽しいなあと思います。間もなく脱稿して、この夏には最新刊として書店に並びますので、ぜひ手に取ってご覧ください。

夕方からはPCを閉じ、着替えをして都心へ。編集者との打ち合せとメディアからのインタビュー依頼に対応したあとは、少し遅い時間から下町・浅草に移動して学生時代の親しい仲間たちと老舗の居酒屋で合流します。リフレッシュもしておかないと、執筆に向かうエネルギーもチャージされませんから。連休も残すところ今日と明日の2日だけ。みなさんも、どうぞ楽しくお過ごしください。

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2015年03月20日

衝動買い

 
国内LCCの1社、ジェットスター・ジャパンが「3月14日で累計搭乗者数が800万人を突破した」と発表しました。初就航は2012年7月3日だから、累計800万人を2年8カ月で達成したことになります。ライバルのピーチも先日、同様に累計搭乗者数800万人達成をアナウンス。しかしピーチは初就航が2012年3月2日なので、こちらは3年かかりました。顧客獲得のペースはジェットスター・ジャパンのほうが速いようです。


ジェットスター・ジャパンの就航直前には、著書『航空大革命』を書くための取材で同社の鈴木みゆき社長に単独インタビュー。そして就航初日には成田から札幌に飛び、同日夜のニコニコ生放送で2時間の特番を組みました。ご覧の写真は初便を見送るスタッフたち恒例の“スタージャンプ!”で、つい先日の出来事のように思い出します。

ところで今日、ジェットスター・ジャパンは「お母さんに、会いに行くよ」というテーマでの国内線キャンペーンチケットの販売を開始しました。片道の最安値は1,990円。キャンペーンサイトを覗いてみたら、たしかに格安のチケットが出ています。私の母は東京・下町の実家にいるので、会いに行くのに飛行機に乗る必要はないのですが、サイトを訪ねたついでにいくつかの路線の往復チケットをつい購入してしまいました。いずれの目的地にも、別に用事があるわけではありません。衝動買い、です。

今年はできるだけ海外へは出ず、本を書く仕事に集中しようと決めました。しかし、旅をしないと自然とストレスがたまるもの。「国内ならいいかな?」という思いが、私を衝動買いに走らせたのかもしれません。本の執筆はホテルでもできますし。でも、目的もない地方へ一人で行くのも淋しい。誰かヒマな人、つきあってくれないかなあ。

S.Akimoto at 13:32|Permalink

2015年03月14日

揚力を体感する

 
穏やかな土曜日。今日はちょっと軽〜い話を。まず、スプーンを一つ用意してください。コーヒーをかき混ぜるものでもカレーライスを食べるものでもOKです。次にお風呂場かキッチンへ行って、水道の蛇口をひねって水を出します。写真のようにスプーンの柄の先端を親指と人差し指で軽くはさんでぶら下げ、スプーンの背中の丸くふくらんだほうを流れている水に近づけていってください。スプーンの丸い部分が水に触れた瞬間──どうなるでしょうか?


スプーンは水の流れの勢いにはね返される。そう考える人が多いかもしれません。しかし、実際はその反対。スプーンは流れている水に吸い寄せられたでしょう。蛇口をいっぱいにひねって水流を増すと、スプーンはさらに強く水に吸い寄せられます。

これを真横にした形を考えると、飛行機の主翼に発生する「揚力」が理解できます。飛行機の主翼の上面も丸くふくらんでいて、その断面は、じつはスプーンを横から見た形状とそっくり。水の流れは空気と考えてください。翼の上面に速い速度で空気が流れると「負圧」という空気の圧力の差が生まれ、これが機体を上に持ち上げる揚力になるわけです。

これ、私がかつて航空工学を学び始めたとき、最初に教授から教わった「揚力を体感する」方法でした。以前にも書いたりしゃべったりしてきましたが、最近各地で開催される「ヒコーキ入門」などの講座で話すと、受講生のみなさんから「へえ」と驚かれることが少なくありません。スプーンだけ用意すれば家庭でも簡単にできる実験ですので、時間があるときにでも試してみてください。

S.Akimoto at 14:02|Permalink

2015年03月03日

石造りの橋の上で

 
先週の天草の旅では、自由と平等を求めて立ち上がった切支丹の一揆軍と幕府軍(唐津勢)との戦い──いわゆる「天草・島原の乱」のゆかりの場所を、パラダイス山元さんの案内で訪ね歩きました。写真はその中の一つ、市内を流れる町山口川です。大激戦地となったところで、川は当時、両軍の戦死者の血で真っ赤に染まったそうです。


向こうに見える石造りの橋が「祇園橋」です。天保3(1832)年に架設され、長さは28.6メートル、幅3.3メートル。45脚の石の角柱によって支えられた全国でも珍しい造りで、1997年に重要文化財に指定されました。

実際に渡ってみます。石をただ雑に組み上げただけのように見えますが、その造りは精巧そのもの。脚となる石柱の一つひとつの形を整え、上部に配した石材の重さでしっかり固定されています。上流側の橋脚は45度回転させ、角を流れに向けて水圧を分散させるよう工夫してあることも、橋が180年以上も持ちこたえてきた理由でしょう。石の芸術品だと感じました。

緩やかにアーチを描くこの優美な橋の上に立ち、静かな水流を見ていると、いまから378年前にここが激しい戦(いくさ)の場になったことが信じられません。天草四郎が率いた一揆軍は、どんな思いで戦いに挑み、どう散っていったのか。ますます興味をもち、その後は貴重な記録が残された天草四郎メモリアルホールや天草キリシタン館などにも精力的に足を伸ばしました。

S.Akimoto at 15:02|Permalink

2015年02月28日

旅の最適シーズン

 
天草の旅から戻りました。おなかをいっぱいにして。「それにしてもよく食べたなあ」と思います。滞在した三日間、ずっと飲んで、ずっと食べていました。そもそものきっかけが、友人であるパラダイス山元さんからの「秋本さァん、暴飲暴食ツアーしようよ〜」という誘いだったので、予定していたことですが。


今回の旅で最も印象的だったのが、食べ物のおいしさと、人々の優しさ・親切さです。そして、出会った誰もが口にしていた「この街が大好き」という言葉も忘れられません。それも、とっても控えめな口調で。上の写真──山元さんと私の間に写っているのは、最終日のお昼に訪ねた寿司の名店「蛇の目寿し」の女将さんです。近くの街から嫁いできて、暮らし始めるうちに、天草が大好きになったと話していました。

「本当に素敵な街なんですよ」と女将さん。「今日帰っちゃうなんて言わないで、あと1週間でも2週間でもいてみてくださいよ」
「ありがとうございます。でも、また来ますよ」と私。「次に訪ねるとしたら、何月頃がいいかなあ。やっぱり夏?」
「夏は最高ですよ。海が青いし、お魚はおいしいし。あ、違うか。お魚はいつでもおいしいわ」
「ははは。冬は寒いから、じゃあ次は夏にしよう」
「いえいえ、冬がまたいいんですよ。空気が澄んで、海も山も見事なくらいきれいなんだから」
「なるほど。夏場だと、何月がいいかなあ。梅雨時は避けたほうがいいと思うから、7月か8月?」
「それがねえ、梅雨の季節がまた味があるんですよ。大雨が降った翌日に急に気温が上がったりすると、霧が出ましてね。霧に包まれた先に幻想的な山の景色が現れて、それはそれは美しいんです」

結局、天草はどの季節も最高なのだという結論に達しました。食べ物のおいしさも、ここの人たちの優しさも、季節によって変わるわけではないので。また近いうちに再訪するをすることを約束し、天草エアラインの昨夕の便で帰京しました。楽しかった〜!

S.Akimoto at 19:40|Permalink

2015年01月27日

赤道に近い都市

 
身体が軽〜く感じます。昨年末のパリ取材を終えてから、ウエイトオーバーの解消に取り組んできました。アジアや中東、アフリカ、欧米と海外での仕事が続き、ついついおいしいものを食べ過ぎてしまって。旅の取材では食べることも必須なので仕方がないことですが、そこに極度の運動不足も重なったようです。


でも「身体が軽く感じる」と書いたのは、じつは減量の成果ではありません。軽くなった理由は、昨日から滞在しているマレーシアのクアラルンプールという土地にあります。どういうことか、というと──。

赤道に近いクアラルンプールでは、地球が自転している遠心力で、どの人の体重も平均200グラムほど軽くなります。これ、ウソではありません。自分の体重を正確に測って、その体重と完全に等しい浮力を持つ風船を用意し、それにぶら下がったと仮定しましょう。計算上は体重と風船の浮力がちょうどつり合うはずですが、クアラルンプールでは静止しません。地球の遠心力で、身体が徐々に浮き上がってしまう。つまり、その分だけ身体が軽く感じてもおかしくないのです。

な〜んて、たかが200グラムの差なんて、認識できるわけないか。トイレに一回行けば、それ以上に体重は変動しますから(笑)。クアラルンプールで身体が軽くなった本当の理由は、日本から着てきた重いジャケットやコートを脱ぎ捨てたからです。昨日朝、自宅を出発したときの気温は摂氏3度でしたが、到着したこちらの温度表示は30度。半袖のポロシャツ一枚になったら、心も身体も解放されました。今週はクアラルンプールに滞在して、人に会ったりホテルで書き物をしたり──まあ、仕事はほどほどにして、プライベートな時間もゆっくり楽しみます。

S.Akimoto at 00:54|Permalink

2015年01月09日

羽田神社にて

 
今日は羽田神社に来ました〔写真〕。この界隈に住む子分が「休みなのでつきあいますよ」と言うので、京急の大鳥居駅で待ち合わせて。昨年に引き続き、これから遅〜い初詣でです。


遅い、と言っても、昨年ほどではありません。昨年は1月1日から体調をくずし、入院も含めて3週間寝込んでしまいました。2014年の初めての外出は1月24日──空港で取材があったついでに、この羽田神社まで足を伸ばしてお参りしたのを思い出します。

2015年も今日が初外出ですが、今年は寝込んでいたわけではありません。心身ともに健康で、ピンピンしています。ただ、仕事が忙しくてまったく出かけられませんでした。一番の大物は季刊『航空旅行』の冬号(Vol.12=1月30日発売)の特集「エアバスA380で行く旅」の原稿で、書いたのは計68ページ。巻頭のエミレーツ航空をはじめシンガポール航空大韓航空タイ国際航空のフライトレポートに、ドバイとモーリシャス、ロサンゼルス、パリ、バンコクの旅のエッセイを添えて特集が構成されます。今日の午前中に最後の1本を入稿し、ようやく終わりました。

神社でのお参りを終えて、いまから子分が予約したという蒲田の店に飲みに向かいます。外で飲むのも今年は今日が初めて。酒が回りそうだなあ。ハメを外さないようにしないと。

S.Akimoto at 16:30|Permalink

2014年12月28日

さわやかな敗北

 
今日は中央競馬の1年を締めくくる「第59回・有馬記念」。この日で引退を宣言していた5歳牝馬のジェンティルドンナが、見事なラストランを見せてくれました。1番人気から3番人気のゴールドシップ(3着)、エピファネイア(5着)、ジャスタウェイ(4着)を抑えての圧巻の勝利です。


2着には、3歳牡馬のトゥザワールドが入りました。私の買った馬券は、1着・2着とも的中。しかし残念ながら、3着のゴールドシップは「7枠14番」という外枠を嫌って、買っていません。ジェンティルドンナとトゥザワールドの2頭を固定し、1枠から5枠までの数頭に流して「三連複馬券」を買っていたのですが。

私の買った馬券が当たっていたら、1、2カ月くらいは働かないで済みそうだったのですが、そうはうまくいきません(笑)。今年秋のG1レースでは、菊花賞とエリザベス女王杯を連続で的中させました。神様は「これ以上“当たり馬券”をプレゼントしてしまうと、こいつ本当に働かなくなるゾ」と判断したのでしょう。なので、来年も真面目に執筆活動に取り組むことにします。

ジェンティルドンナには拍手喝采です。歴史に名を残す名馬であることが、今日のグランプリレースで証明されました。馬券は外れたものの、さわやかな敗北感を味わいながら、2014年最後のBlogをいまこうして綴っています。みなさん、今年もBlog『雲の上の書斎から』を訪ねていただきありがとうございました。どうぞ素敵な新年を!

S.Akimoto at 23:53|Permalink

2014年11月30日

インド洋の貴婦人

 
ドバイを朝10時に発つエミレーツ航空EK703便で、モーリシャスに到着しました。空港からクルマで40分ほどの高級リゾート「コンスタンス・ル・プリンス・モーリス」に部屋をとり、週末をのんびり過ごしています。


季刊『航空旅行』の次号(Vol.12=2015年1月末発売)で予定している巻頭特集「エアバスA380で行く旅」の取材が佳境を迎えています。今回のエミレーツ航空はその3社目。ドバイ/成田線で運航していた同社のA380は、羽田線の開設でボーイング777に変更になり、いまは日本からA380に乗ることはできません。では、ドバイからのどの路線でエミレーツ航空のA380を取材しようか? いくつか候補に挙がったなかで最終的に決めたのが、モーリシャス線でした。

アフリカ・マダガスカルの東側に浮かぶモーリシャスは、日本からは遠いため、まだまだ馴染みが薄いかもしれません。しかし、ヨーロッパの人たちには大人気。「インド洋の貴婦人」と呼ばれ、多くの旅行者が訪れます。エミレーツ航空はドバイからモーリシャスへの便を、A380を使ってダブルデイリーで運航。私たちは午前の便を利用し、そのフライトを取材してきました。

モーリシャスを訪れるのは、私にとって今回が初めて。時間がゆっくり流れ、癒されています。ドバイの旅に続き、これからしばらくはfacebookなどでモーリシャスの旅の報告を続けます。

S.Akimoto at 23:03|Permalink

2014年11月24日

“空の歌”は名曲揃い

 
お昼の12時15分からスタートしたNHK・FMラジオの特番『今日は一日“SORAソング”三昧、ヒコーキ・ラジオ/NHK002便』──順調に進行しています。ゲストのココリコ・遠藤章造さんとのトークを終え、入れ替わりにクリス松村さんが登場したところで、私はしばしの休憩に入りました。控室でのんびりしながら、いまこのBlogを書いています。ソラシドエアから借りたパイロットとCAの制服を着ているのは、司会の和田光太郎さんとアシスタントの渕上彩夏さん。


前回のBlogでも書きましたが、2012年9月に『NHK001便』を羽田空港の特設スタジオから公開生放送しました。司会の宮崎放送アナウンサー、和田光太郎さんとは2年ぶりの再会です。『001便』を終えたあと、和田さんは「必ず002便を飛ばしましょう。次は2時間とかではなく、丸一日でもやりたい」と言っていました。まさかそれが実現するなんて──私もびっくりです。

オープニングでかかった曲、バリー・ホワイト&ラヴ・アンリミテッド・オーケストラの『Love's Theme(愛のテーマ)』は、いいですね。JALキャセイパシフィック航空のCMで使われたこの曲を聴くと、海外に憧れていた1970年代当時に引き戻されます。今日のテーマは「SORA ソング」ですが、空をテーマにした曲には名作が少なくありません。番組ではまだまだリクエストを受け付けているようですので、みなさんもぜひ!

このあと、18時50分頃からニュース&天気予報に続いて、番組が再開する19時20分頃から私もまたスタジオに戻ります。22時45分の終了まで、楽しい音楽とともに、くつろぎながら聴いてくださいね。

S.Akimoto at 16:31|Permalink

2014年11月21日

NHK002便

 
明日からまた3連休ですが、今日はその最終日(11月24日)に放送されるラジオ番組の紹介です。NHK・FMラジオでは祝日や日曜を中心に、年に何回か『今日は一日、○○三昧』という特番を組んできました。その「○○」に入るのは、たとえば「アニメソング」「戦後歌謡」「ハードロック」など。毎回、お昼から夜まで延々10時間半にわたって、リスナーからのその日のテーマに合ったリクエスト曲を流し、ゲストとのトークなども交えながら一日をたっぷり堪能してもらおうという番組です。


11月24日(月・祝)にもこの特番が企画されました。今回のテーマは「SORAソング」で、私も「総合解説」という立場で番組をお手伝いします。サブタイトルに「ヒコーキ・ラジオ/NHK002便」とありますが、じつは2012年9月にラジオ第一で羽田空港の特設スタジオから2時間の生特番「ヒコーキ・ラジオ/NHK001便」を放送。その第1回に引き続き司会を務めるNHK宮崎放送局アナウンサーの和田光太郎さんは「あのときも番組開始前から飛行機や空港にちなんだ多くのリクエスト曲が寄せられ、リスナーのみなさんから『早く002便を』という要望が届いていた」と話します。

放送時間は「001便」の5倍以上に拡大し、昼の12時15分から夜10時45分までという長丁場。ヒコーキ好きで知られるクリス松村さんやココリコの遠藤章造さん、スタジオジブリのアニメ映画『紅の豚』で主人公マルコ・パゴットの声を演じた森山周一郎さん、映画『ハッピーフライト』監督・矢口史靖さんなどの多彩なゲストが音楽の合間に入れ替わりで登場します。私のヒコーキ仲間であるマンボミュージシャンのパラダイス山元さんもまた来てくれることになりました。

私の出演はどこで? と思っていたら、番組ディレクターから「秋本さんは総合解説なので、ずっといてもらいます」と言われ、一瞬絶句! とにかく長いので、みなさんにも「ずっと聴いててくださいね」とは言いません。自宅でちょっとくつろいでいる時間とか、クルマを運転する時間などがあったら、ラジオをONにしてみていただければと思います。詳細は番組ホームページでどうぞ。

S.Akimoto at 16:35|Permalink

2014年11月15日

北陸で紅葉狩り

 
仕事で石川県の小松空港に来たついでに、奇岩遊仙境で有名な「那谷寺(なたでら)」まで足を伸ばしました。「北陸の紅葉はいまが見頃だよ」と聞いていたからです。空港からタクシーで30分。あまり天気はよくなかったものの、土曜日のせいか観光客らしき姿もポツリポツリ見かけます。拝観料を払って境内に入ると、なるほど色づいた木々が見事でした。


秋が深まり、最低気温が10度を切るころになると、夜間の寒さで葉の中につくられた糖類の動きがにぶくなります。茎と葉のつけ根に離層という部分ができて、茎に移動できずに葉にたまった糖類がだんだんと赤い色素に。これが紅葉の原理で、葉が鮮やかな色に染まるときの最低気温は5度から6度くらいだと聞きました。南から北上していくサクラ前線とは反対に、最低気温が左右する紅葉前線は北から始まり、南下します。

夏から秋にかけての日照りが十分で、夜の冷え込みが強い年ほど木々の葉はきれいに染まるそうです。今年は9月の気温が例年に比べて低かったので、どうかなと思っていたら、気象庁が「全国的に色づきは昨年よりもやや早め」と発表。見頃の時期も「各地で5日ほど早まる」そうで、紅葉前線のあとは落ち葉が追いかけ、そのあと雪が続きます。

都心部でも、間もなく本番を迎えるでしょうか。今年はちょっと忙しく、これから12月にかけてもまだ取材予定がびっしり。常夏の島や、すでに冬支度を始めたヨーロッパにも飛ばなければなりません。四季の美しい日本にいる間は、できるだけ時間をつくって紅葉を楽しみたいと思います。

S.Akimoto at 15:53|Permalink

2014年09月14日

富士山を望む宿

 
3連休の真っ只中ですね。メキシコ取材から戻り、私もスケジュール表の上では、次の海外取材まで10日ほどぽっかり空きました。月々の5本程度の連載に加え、単発で書かなければならないレポートやエッセイもたまっているのですが、私の仕事は必ずしも書斎にこもっている必要はありません。週末に公開したJALレポート4回連続企画の最終回でも報告したように、最近はそれこそ「雲の上」だってオフィスに変わります。そこで今日は、仕事道具一式をかかえ、クルマを飛ばして静岡県の焼津までやってきました。


中央自動車道を大月JCTで折れて、河口湖方面へ。忍野八海でクルマを止めて一休みし、その後は御殿場を目指します。天気にも恵まれ、山中湖を過ぎてしばらくすると、進行方向右手に富士山が大きく迫ってきました。道中の写真はfacebookにiPhoneからアップしましたので、そちらをご覧ください。

私が生まれ育ったのは東京の下町で、小学生の頃、よく「図工」の時間に校舎の屋上から見える景色を絵に描かされました。思い出すのは、下町の低い家並みの向こうに浮かび上がる富士山を絵に添えている生徒が多かったこと。そのとき、先生が言ったのです。「みんな、もっと大胆に描きなさい。私の故郷である御殿場という街の子どもたちは、大きな、力強い富士山を描くぞ」と。先ほど、雄大な富士山を間近に見て、私たちと御殿場の子どもたちとは、日々見ていた風景がまったく違っていたのだと改めて気づきました。

さて、少し前に焼津の宿に到着しました。予約したのは、露天風呂から遠くに富士山が望めるホテルです〔写真〕。これからゆっくり湯に浸かり、海の幸を楽しんだあとで、部屋で波の音を聞きながら執筆に取りかかろうと思います。え、まるで作家みたいだって? 作家ですよ、私。ヒコーキに乗って遊んでいるだけのオッサンではありません(笑)。みなさんも、どうぞよい休日を!

S.Akimoto at 16:45|Permalink

2014年08月24日

扇風機に興味なし

 
アトランタ&ニューヨークでの珍道中を繰り広げてきた相棒の航空写真家、チャーリィ古庄氏のネタが続きますが、彼は本当にヒコーキ以外の世界に関心を向けません。せっかくヤンキースタジアムに連れていっても、野球への興味はゼロ。だから、ユニフォームを膝近くまでたぐり上げたクラシックスタイルで着こなすイチロー選手を見て「彼だけ半ズボンはかされて、可愛そう」とか、トンチンカンなコメントばかりです。


そんな古庄氏も、いざ目の前にヒコーキが現われると、表情が一変します。翌日のJFK空港でもそうでしたし、アトランタでデルタ航空の本社を訪ねたときには、オフィスの窓際に無造作に飾られていた古い機体のプロペラに彼は食いつきました〔写真〕。近くにいた社員と「これ何の機体ですか? へえ、DC-3。写真撮っていいですか?」などと話し込んでいます。そこでの撮影を終えた彼に、私は「おい、チャーリィ。向こうにも珍しいプロペラがあるよ。かなり小さいけど」と教えました。「え、どこですか。あっち?」と彼は言って、私が指さした方向に飛んでいきます。そしてふくれ面をして戻ってきて、私に言いました。

「扇風機じゃないですか。カンベンしてくださいよ。扇風機のプロペラに、興味ないっすよ」

ごめんね。ちょっといたずらが過ぎたかも(笑)。でも、それだけヒコーキが大好きだから、ギネス世界記録に認定されるまでに至ったのでしょうね。そんな古庄氏と私との対談の動画完全版が先日、誠Styleで公開になりました。楽しい話が盛りだくさんです。興味のある方はこちらからどうぞ。

S.Akimoto at 00:14|Permalink
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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