オフタイム

2017年06月15日

エルミタージュ美術館展

 
この春から進めてきた新しい一冊を先週、ようやく書き上げました。監修本も含めると今年4冊目。河出書房新社から7月中旬に発売予定です。執筆に集中するときは外部との交流を絶つことが多く、連絡もなければブログも更新されないし──と音信不通を心配してくれた方もいるかもしれません。ご無沙汰してしまいましたが、相変わらず元気でやっています(笑)。

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一段落はしたものの休む間もなく現在はライフワークの仕事にシフトしていますが、今日は書斎作業を早めに切り上げ、午後から六本木へ。森アーツセンターギャラリで開催中の「大エルミタージュ美術館展」を覗いてきました。なかなか行く時間がなかったのですが、手元にあるチケットを見ると最終日が6月18日なので「今日を逃したらもうチャンスはないかな」と。ご覧の写真は唯一、撮影可となっていたエカテリーナ2世の肖像画です。

副タイトルに「オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」とあるように、16〜18世紀のルネサンス・バロック・ロココ期のヨーロッパ各国の巨匠たちの作品を集めた絵画展です。それが国別・地域別に分類して展示され、とてもわかりやすい。入口を入ると、ティツィアーノの絵に始まるイタリア編からスタート。その後はオランダ、現在のほぼベルギーにあたるフランドル、スペイン、フランスと続き、最後にドイツとイギリスが一括りになってクラーナハの絵がトリを飾ります。

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写真は、ロシアのサンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館です。7年前の冬に訪ねたときのものですが、今日の絵画展で旅ごころを刺激され、また行ってみたくなりました。海外へはここ数年、航空会社からの招待取材や雑誌編集部からの依頼で行くケースが多く、好きな街を自由に歩くというのがあまりできません。そうした旅は2年ほど前から極力減らし、プライベート旅を中心に切り替えつつあります。40代前半まで続けた「世界放浪」を復活させ、残りの人生を充実させたいと思います。そのためには、いい本をもっといっぱい書かないとね。

S.Akimoto at 23:55|Permalink

2017年01月18日

羽田での出来事

 
今日は通常の書きものを昼少し前に切り上げ、カメラを持って羽田へ。「羽田空港の楽しみ方・便利な使い方」をテーマにした新刊が近く(3月?)PHP新書として発売になります。その本文に挿し絵のような扱いで写真を配置するので、ストックフォトから探していたところ、古い写真が多いので急きょ自分で撮影に行くことにしました。

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国際線と国内線の第1・第2の三つのターミナルをまわり、必要なカットをパチリ。疲れるとすぐにお茶タイムです。ご覧の写真は、200種類を超すデザイナーチェアやソファが配置された、第2ターミナル3階の大好きなスペース「UPPER DECK TOKYO」です。コーヒーを買ってきて、気に入ったソファで持参した本を読んでいたら、2時間が過ぎていました。

各ターミナルの展望デッキにも足を運びました。本格的なカメラ機材を携えた航空ファンらしき人たちが大勢います。マニア系のカメラマンや航空ライターと違って、私はこういう場所にほとんど出没しません。それでも最近は顔を知られつつあるようで、遠目に私を見てこそこそ話している人たちがいます。声をかけられることはなかったのですが、去り際にも、すれ違いざまにガン見していくカップルが! 無視して通り過ぎようとしたら、男性のほうが背中から声をかけてきました。「あのう、間違っていたらすみません。作家で航空ジャーナリストの秋本俊二さんじゃないですか?」と。

今日は人に会う予定がなかったので、無精ヒゲに髪はぼさぼさ、膝の抜けた薄汚れたジーンズという身なりです。面倒くさいので、とぼけちゃいました。「私? いえいえ、ぜんぜん違います」。相手は「失礼!」とあっさり引き下がったのですが、そのすぐあとで、女性のほうの声が聞こえてきたのです。「ほーらァ、だから違うって言ったじゃない。秋本俊二って、あんなじゃないって!」。ははは、悪かったねえ、あんなで。「大きなお世話だぜ」とつぶやきながら、次の撮影ポイントに向かいました。

S.Akimoto at 19:18|Permalink

2017年01月01日

賀正 '17

 
あけましておめでとうございます。みなさんはどんな新年をお迎えですか? 私は今年は千葉県の海の近くで年を越しました。元日の朝も空は晴れわたり、雲もほとんどありません。

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ご覧の写真は、私の拠点「雲の上の書斎」に近い上野公園の「月の松」を通して見た不忍池辯天堂です。

さて、昨年後半あたりからBlogやSNSでの活動報告がなかなかできずにいますが、この間も変わらぬ取り組みをつづけてきました。2017年は「航空」をテーマにした新著を前半から夏場にかけて4冊刊行する予定です。また作家活動にも力を入れ、節目となる今年はライフワークとしての作品も意欲的に発表していきたいと思っています。

みなさんにとっても、2017年が創造性に満ちた素晴らしい年になりますように。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2017年元旦 秋本俊二

S.Akimoto at 07:00|Permalink

2016年10月17日

ヒコーキ雲

 
秋に触れにいこう! そう思い立ち、週末は鬼怒川から奥日光へと小さな旅をしてきました。土曜日に泊まった鬼怒川温泉の周辺の紅葉はまだこれからという感じでしたが、日曜日に早めに宿をチェックアウトして奥日光を目指すと、標高が上がるにつれて木々の葉が紅みを増していきます。天気もよく、かなりの人出でした。

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土曜、日曜ともに晴れるのは久しぶりです。龍頭の滝、湯ノ湖、戦場ケ原、吹割の滝などを巡りましたが、空気が澄んでいて深呼吸するだけでも気持ちがいい。しばらくは秋らしい天気が続くのかなと思い、空を見上げると、青いキャンパスに白いラインを残して旅客機が飛び去っていきます。珍しいほど濃密なヒコーキ雲でした。

寒い日の朝に息を吐くと、白くなります。ヒコーキ雲ができる原理はあれと同じ。上空に絹雲が発生しているようなときに、ヒコーキ雲はできやすい。絹雲はいわば“氷の雲”で、氷点下10度以下の大気中に浮かび、気層はすでに飽和しています。その中をジェット旅客機が進むと、エンジンの排気中の水分が固まり、濃密なヒコーキ雲になります。すぐに消えてしまうことも多いのですが、昨日の奥日光では1時間以上もくっくり残っていました。

ヒコーキ雲が見えるのは上空に水蒸気が増えている証拠で、翌日は雲の多い天気になる可能性が高い。そんなことを前にテレビ局のお天気キャスターが話していました。なるほど、一夜明けた東京は朝から雨。週末ののんびりムードを雨で洗い流し、ギアをトップに入れて超多忙な一週間に向かいます。

S.Akimoto at 07:10|Permalink

2016年07月24日

地球の裏から里帰り

 
お帰り、お疲れさま! 思わずそう声をかけたくなりました。“彼は”地球の裏側での約20年間の役目を終え、先週の水曜日(7月20日)に日本に帰ってきたのです。ニュース画像に映し出された姿を見て、さすがにやつれたなあと感じました。

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彼とは、いまの東京メトロが営団地下鉄と呼ばれていた時代に丸の内線で運行されていた「500形」車両。池袋から東京や霞ケ関を経由して新宿へ、さらに荻窪まで延びていた路線で走りつづけていた赤いボディの電車です。「02系」という新型が登場したのをきっかけに、日本の路線からは引退しました。そして新たな活躍の場を求めて旅立ったのが、南米アルゼンチンだったのです。

丸の内線500形車両は1996年に同国に譲渡され、首都ブエノスアイレスの中心部からパルケ・チャス地区へ伸びるB線で運行されました。私がブエノスアイレスの地下鉄駅で遭遇したのは、10年前の2006年11月。「あ、こんなところに丸の内線の電車が!」と、バッグから慌ててカメラを取り出してシャッターを切ったのが、ご覧のブレブレ写真です。

第二の人生を終えた彼は、7月11日に船で横浜港に到着。20日に故郷である丸ノ内線の中野車両基地に搬入されました。「鉄道技術発展に貢献した車両として保存する」と東京メトロは発表しています。ゆっくり休んで、おだやかな余生を過ごしてください。

S.Akimoto at 07:55|Permalink

2016年06月30日

日本地図を塗りつぶす

 
1泊2日で訪ねた九州・佐賀の旅から戻りました。連日の雨でしたが、今回はスプリングジャパンと佐賀県の協力で実現した視察取材。魅力的な観光スポットも多く、鯉料理や有明海産の海の幸などグルメ素材も豊富なことが体感できました〔写真は小城市の「清水の滝」周辺で食べられる鯉のあらい〕。同行した旅ライターらとともに今後再訪し、旬な情報を発信していきたいと思っています。

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私は20代の半ばからライターとして活動を始め、30代までは経済誌などにも多くの記事を寄せていました。その頃は取材で国内の地方都市に頻繁に出かけ、これまで47都道府県のすべてに行ったと思い込んでいたのです。ですが、ちゃんと調べてみると、まだ降り立ったことのない県が二つだけありました。

その一つが、佐賀県です。せっかく全国を歩いてきたので、できれば日本地図をすべて塗りつぶしたい。そんな希望がありました。しかしその後は「航空」をテーマにした海外取材の仕事が増え、国内に時間を割くことができない状況に。今回の佐賀取材は、その意味でもとてもいい機会になりました。

さて、では残る最後の1県は? 島根県です。列車で通ったことは何度かあるのですが、これまで土地を踏んだことがありません。ここまできたら、近く絶対に訪ねようと強く思っています。アクセスは、やはりJALの出雲線になるかな? 日本地図の完全制覇に向けた記念すべき旅になるので、賛同してくれるライターや編集者ら何人かを巻き添えにして、派手に楽しみたいと思います。

S.Akimoto at 07:56|Permalink

2016年05月25日

ゼロ戦が飛ぶ

 
本物のゼロ戦(零戦=零式艦上戦闘機)が5月27日から3日間、九州の空を飛ぶそうです。「零戦里帰りプロジェクト」を運営する東京・品川区のゼロエンタープライズジャパンが発表しました。鹿児島空港をベースにしたイベントで、最終日は復興支援のため熊本空港にも降り立つ計画です。

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ご覧の写真は、このプロジェクトとはまったく関係ない、米国ワシントンD.C.のスミソニアン博物館に保存・展示されている機体です。2014年3月に取材で行ったついでに撮影してきました。博物館を訪れる世界各国の人たちがこのゼロ戦ブースに群がっていたのを思い出します。

私は戦闘機についてはほとんど書かないのですが、ゼロ戦の技術面でのスゴさは認めています。同じ時代に戦っていた世界の戦闘機に比べても、航続性能や運動性能などゼロ戦の技術水準ははるかに高かったようです。たとえば地上から上空6,000メートルに到達するのに要する時間は、わずか7分。優れた旋回性能も合わせ持ち、敵機との空中バトルを有利に展開できました。

鹿児島でのイベント、行ってみたい気持ちもありますが、残念ながら週末は予定がびっしり。どこかで動画がアップされたら、そこで見ようと思います。

S.Akimoto at 18:04|Permalink

2016年05月01日

ジブリ映画

 
連休もずっと仕事を続けていますが、日曜日の今日は午後の早い時間に執筆を終えて映画(DVD)を2本楽しみました。宮崎駿アニメの代表作『紅の豚』と『魔女の宅急便』です。アニメファン、というわけではありません。連休明けからクロアチア第二の都市、ドゥブロヴニクへ取材で飛ぶため、そこを舞台にした作品を改めて観ておこうと思い立ちました。

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両作品とも、アドリア海の沿岸や世界遺産に登録された同都市の街並みがモデルになっていると言われています。作品に描かれた景色や街の美しさに目を奪われ、来週からの取材旅行がますます楽しみになりました。いまからテンションが高まっています。

上の写真は、映画とは直接関係ありませんが、『紅の豚』にはこんな感じの真っ赤な水上飛行機が登場します。実際に作品に出てくるのは飛行艇で、魔法にかけられて豚になってしまった主人公のポルコが大空を自在に操る姿がカッコいい。

1年半ほど前に、NHK FMラジオで「ヒコーキソング」をテーマにした10時間超のライブ番組を担当したときに、ポルコの声を演じた森山周一郎さんにゲストに来ていただきました。彼とのトークの中で「最近の若い人は水上飛行機の存在すら知らない」という話題が出たのを思い出します。海の近くで生活している人以外には、たしかに無縁の飛行機かもしれません。ビーチリゾートなどでは、いまでも乗れる場所があちこちにあるのですが。

S.Akimoto at 22:39|Permalink

2016年04月28日

黒塗りジェットの旅

 
ご覧の黒塗りの機体、どこの所有だかわかりますか? ボディに描かれたロゴは「FOUR SEASONS」。ボーイング757の機内にわずか52席をレイアウトした、フォーシーズンズホテルのプライベートジェットです。

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この旅客機を使って、これまで豪華な世界一周ツアーなどが企画されてきました。そして本日また、2017年に実施される3つの新企画が発表に。その一つが、世界でも指折りのレストランやプライベートキッチンを訪問したり、地元シェフや生産者との交流などが盛り込まれた「美食発見の旅」です。

韓国ソウルを皮切りに、プライベートジェットで東京、香港、チェンマイ、ムンバイ、フィレンツェ、リスボン、コペンハーゲン、パリを3週間かけて食べ歩くそうです。発表されたツアー代金は13万5,000USドルから。1ドル=110円換算で電卓を打ったら「1,485万円」と出ました。

こうしたツアーも今後のために一度くらいは経験しておこうかなと思って預金通帳を調べたら、ああ、ダメだ。1,455万円足りない。諦めよ。

S.Akimoto at 23:08|Permalink

2016年04月04日

名水の“総選挙”

 
あれは30代の前半だったでしょうか。「物を書く」仕事の一環として広告やコマーシャルのコピーライターもしていた時代に、サントリーの当時の新商品「南アルプスの天然水」を担当。その源流を求めて、山梨県の白州を訪ねたことがあります。南アルプスに実際に登って、山あいに湧き出る自然の水を手ですくって口につけたときの感動は、それから長いあいだ忘れられませんでした。

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私が「水」に敏感になったのは、その体験があったからだと思います。そしてそれ以後に、本当に「おいしい」と感じる水に出会ったことが2回だけありました。1回は、山形県の月山を旅したときに味わった山麓の湧水群。もう1回は、つい最近──去年秋に取材で訪れた福井県・若狭の「瓜割(うりわり)の滝」の水です。

天徳寺の境内を奥に進むと、マイナスイオンが出まくりといった感じの森が出現し、その先に「瓜割の滝」があります。前にもどこかで書きましたが、夏でも水につけておいた瓜が割れるほど冷たいというのが名前の由来です。湧き出る水を口に含むと、命が洗われた気持ちになりました。上の写真は滝の前で撮ったもので、いっしょに写っているのは同行した写真家の倉谷清文氏とライター・エディターの永田知子さん(現在は福岡在住)。取材の最終日には若狭町からインタビューを受け、同町の広報誌「広報わかさ」にも大きく掲載されました〔クリックすると大きなサイズで見られます〕。

環境省は先週、全国の「名水百選」についてインターネットで上位5位を選ぶ人気投票の結果を発表しました。「瓜割の滝」は、おいしさ部門で堂々第2位になったそうです。その知らせを聞いて、あの澄んだ冷たい水の感触が口の中によみがえりました。また近々、訪ねてみたいと思います。

S.Akimoto at 03:14|Permalink

2016年03月21日

開花宣言

 
靖国神社のサクラの標本木に花が開いているのが観測され、気象庁は東京に「開花宣言」を出しました。私の拠点「雲の上の書斎」から近い上野恩賜公園も、3連休最後の今日は春の便りにさそわれて多くの人たちで賑わっています。次の週末は、サクラの下で恒例のどんちゃん騒ぎ大宴会があちこちで繰り広げられるのでしょう。


子供の手を引いた家族連れも多く、上野動物園のメインゲート前も長い行列ができています〔写真〕。動物園にくるといつも思い出すのが、終戦後にここで飼育係として働いていた西山登志雄さんの、仕事中にペリカンを逃がしてしまったときのエピソードです。西山さんは2006年に亡くなるまで東武動物公園の「カバ園長」の愛称で親しまれた方で、ご存知の人も多いかもしれません。

西山さんは当時、飼育していたペリカンをうっかり逃がしてしまったとき、飛んでいくペリカンを見ながら「すげえなあ!」と感嘆の声を漏らしたそうです。鳥というのは大空を飛んでいるときこそ本当に姿で、動物園の檻の中にいるものではない。あとで園長にたっぷり叱られるのを覚悟しながら、逃げたペリカンに向かって彼は心の中で呟きました──「おれはいいんだ。おまえさん、もう戻ってくるなよ」と。

散歩ついで動物園を覗いてみようかなとも思いましたが、今日の混雑ぶりは半端ではありません。入場券を買うだけで時間がかかりそうなのでやめました。人影のまばらな平日にでも、また出直してこようと思います。平日といえば、前に来たときもその前のときも、園内でサラリーマン風の人をよく見かけました。スーツ姿の男が、檻の前で一人でじっと立ちつくしている。あれはいったい、何だったのでしょう。みんな、いろいろ抱え込んでいるのかな。

S.Akimoto at 13:50|Permalink

2016年02月20日

百年の孤独

 
タイトルの『百年の孤独』は南米コロンビアのノーベル賞作家、ガルシア・マルケスの代表作ですが、今日は小説の話ではありません。日本の麦焼酎の話です。宮崎県の酒造メーカー・黒木本店の同名の銘酒「百年の孤独」に、昨夜久々に出会いました〔写真〕。


一般的な焼酎は蒸留後にそのまま瓶詰めして出荷されますが、「百年の孤独」はウイスキーなどと同様に蒸留した焼酎をホワイトオークの樽で熟成させます。そうして3年ものや4年もの、5年ものをブレンドしたものが「百年の孤独」で、生産本数が少ないためなかなか手に入りません。私は以前、製造元に近い友人のつてで仕入れたり、デパートの抽選販売で買ったりしてきました。

今週、フィンエアーのヘルシンキ本社から、取材で何度もお世話になった広報マネージャーのマリ・ロウヴィさんがご主人のテッポさんとともに来日しました。国会議事堂に近い「永田町 黒澤」で昨夜、彼らとの会食の約束があり、シンガポールからの帰国直後でしたが私も写真家の倉谷清文氏とともに参加。「永田町 黒澤」は黒澤明監督の料理番だった長女・黒澤和子さんのレシピをもとにしゃぶしゃぶ料理などでもてなしてくれる老舗店です。酒を選ぼうとメニューを見ると、何とそこに「百年の孤独」の文字が! ちょっと──というか、他の銘柄よりもかなり高価だったものの、せっかくなのでボトルを注文しました。めったにないチャンスですので。

色は淡い琥珀色で、香りも焼酎というよりはウイスキーなどの洋酒に近い。アルコール分は40度とやや高めですが、独特のコクと香ばしい麦の風味を味わうため、ストレートかロックで飲むのが合います。私はいつものようにロックで始めると、ロウヴィさん夫妻もそれに習いました。マリさんはあまり強いお酒が苦手なようでしたが、テッポさんは相当に気に入った様子。かなり酔いが回るまで飲んで、語り合い、楽しい宴になりました。

S.Akimoto at 17:01|Permalink

2016年01月01日

謹賀新年 '16

 
新しい1年が始まりました。あけましておめでとうございます。みなさんは、どんなお正月をお過ごしでしょうか。2016年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。


さて、年末に嬉しいモノが届きました。JALの国際線ビジネスクラスで配られるゼロハリとのコラボによる新しいアメニティポーチです〔写真〕。刷新が発表された昨年12月初旬に当時のBlogで「欲しい〜!」と書いたら、実際の提供が始まった12月28日に「サンプルをお届けします」と赤いセミハードケースのポーチがわが書斎へ。言ってみるもんですね(笑)。

日本発便はソフトケースですが、私が欲しかったのは海外発便のこのセミハードケースほう。ゼロハリがアタッシェケースなどに使用しているアルミ素材とは違い、少し柔らかいオリジナルの材質で、これならバッグにカメラなどといっしょに入れておいても壊れるようなことはありません。赤のほかに黒もあって、黒のほうは夏スケジュールからの提供になるとか。せっかくだから2色とも揃えたいので、黒は自分でボストンにでも飛んでゲットしてくるつもりです。2016年が終わるときには、たくさんの旅の思い出がこのポーチに詰まっているといいなと思います。

2016年はみなさんにもたくさんの素晴らしい旅の機会が訪れますことを、心よりお祈りしています。

2016年元旦 秋本俊二


S.Akimoto at 10:35|Permalink

2015年12月27日

有終の美

 
今年最後のBlog更新です。この1年も、いろいろありました。例年に比べて海外へ出た回数はやや少なめで、実感としては昨年の半分くらいに思えるのは、プライベートでの旅も多かったからかもしれません。それでも「充実した取材ができた」と感じるのは、2015年の海外のラストとなった北欧ラップランドの印象が強烈だったからでしょう。


苦労や失敗があっても、終わりよければ「いい1年だったなあ」と感じるものです。そういう意味でも、締めくくりというのはとても大事かもしれません。年末ぎりぎりまで仕事納めというわけにはいきませんが、取り組んでいる執筆も最後までしっかりやり遂げ、新しい年を迎えたいと思います。

趣味の競馬でも、今日は「有終の美」を飾ることができました。昨年秋の3歳クラシック最終戦・菊花賞での豪快な走りっぷりに惚れ込み、この1年間ずっと追いつづけてきたトーホウジャッカル、サウンズオブアース、ゴールドアクターの3頭。菊花賞をレコード勝ちしたトーホウジャッカルは体調不良で2015年の活躍はかないませんでしたが、同2着のサウンズオブアースと3着のゴールドアクターは、今年を締めくくる「第60回有馬記念」で見事なワンツーフィニッシュを決めてくれました〔写真〕。この2頭を軸に馬券を流していた私の小遣いもちょっぴり増えて、にやにやが止まりません(笑)。

来たる2016年は作家としての私にとって、おそらく大きな転機を迎えることになるでしょう。気分よく新年をスタートし、もちろん例年以上に体調面の管理にも万全を期しながら、勝負をかけたいと思います。みなさんにとっても、どうか素晴らしい、充実した1年でありますように。

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2015年12月21日

天空橋

 
風もなく、穏やかだった昨日の日曜日。東京・羽田で暮らす私のまな弟子の新居を訪ねるため、久しぶりにこの駅で降りました。「天空橋(てんくうばし)」という、空港の街にふさわしい名前の駅ですが、駐機場の飛行機が見えるほかは周囲にはこれと言って特筆すべきものもありません。降り立ったのが数年ぶりなのは、ここに来ても何も用事がないからです。


東京モノレールと京浜急行が交差する天空橋駅は、羽田空港の南西側にあり、両線とも開業時は「羽田」を名乗っていました。天空橋と現行の駅名に変わったのは、京急の空港線が羽田空港駅(現在の羽田空港国内線ターミナル駅)まで延伸された1998年11月で、おそらく「空港駅」と間違われないようにするための措置だったのでしょう。

天空橋という橋は、実在します。近くの海老取川に架かる、幅約3メートル、長さ約74メートルの歩行者専用の小さな橋です。地元大田区の小学校で新しい駅名を募集したところ、寄せられたうち最多だった「天空橋」が採用されました。

いい名前だなあ、と思います。昨日は、その先に架かる弁天橋をとぼとぼ渡り、下町らしい雰囲気がただよう住宅街へ。駅から15分ほどでまな弟子の家に着くと、私とともに招待されていた航空写真家のチャーリィ古庄氏もすでに到着していて、まな弟子の相方も含めた4人での忘年会が始まりました。

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2015年12月01日

聖夜の調べ

 
12月に入りました。東京の都心では、どこを歩いてもきらびやかなイルミネーションが目に飛び込んできます。そんななか、今日は夕方から、私の住む文京区にあるカトリック東京カテドラル関口教会へ。聖マリア大聖堂〔写真〕において、ロシア国立モスクワ・アカデミー合唱団によるクリスマスコンサートが開催されました。


東京カテドラルでのクリスマスコンサートは、今年で10回目を迎えます。海外の優れた合唱団を毎年、教会という特別な舞台に招いて開催してきました。その第1回目が、今回と同じロシア国立モスクワ・アカデミー合唱団。ロシアの合唱芸術は19世紀、ラフマニノフやチャイコフスキーなども作曲していたロシア聖歌の発展と結びつき、日本でも知られるアレクサンドル・スベシニコフにより設立され歩みを続けてきました。

恒例となったこの教会コンサートには、いつも「行きたい、行きたい」と思いながら、ここ数年は同じ時期に海外での仕事が重なってやむなく断念。運よく今年はスケジュールが合い、早い時期に席を確保できました。

ロシア国立モスクワ・アカデミー合唱団の来日は、2012年以来3年ぶりとか。クリスマスコンサートは11月26日の千葉を皮切りに28日の兵庫、29日の大阪と続き、今日の聖マリア聖堂が最終日です。19時過ぎに開演して、バラキエフの「天からの予言」やチャイコフスキーの「主を褒め讃えよ」のほか、ロシア民謡「トロイカ」やヴェルディ歌劇「椿姫」の「乾杯の歌」など全23曲。美しく重厚なハーモニーによる聖夜の調べに魅了された夜でした。

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2015年11月28日

パリ行きを断念

 
2016年のカレンダーが、ぼちぼち届き始めました。お送りいただいたみなさん、ありがとうございます。それらを見ながら、つい口にしてしまうのが「もう、か」という言葉。歳を重ねるごとに1年の過ぎるのが早くなり、焦りを感じざるをえません。去年のいまごろの出来事が、本当につい昨日のことのように思い出されます。


1年前は、NHK・FMラジオの『今日は一日“SORAソング”三昧、ヒコーキ・ラジオ/NHK002便』という10時間ぶっ通しの特番を総合解説という立場で手伝い、それを終えて羽田からドバイへ。いまごろは中東の砂漠を四輪駆動車で行くサファリツアーを取材していました。ドバイからはアフリカ・マダガスカルの東側に浮かぶ楽園の島、モーリシャスへ飛んだのを思い出します。その旅から12月初旬に帰国すると、こんどはフランスのパリへ向かいまいた。それも、やっぱりつい昨日のような気がしてなりません〔写真=パリのモンマルトルを散策〕。

先週の北欧ラップランドの取材を終え、今年の海外での仕事は一段落しました。クリスマスマーケットの始まる12月は、ヨーロッパの各都市が1年で最もにぎわう季節。1年前と同じように、12月半ばにプライベートでパリへ飛ぼうと計画していたのですが、今年はさすがに難しそうです。テロの影響で、欧州路線をもつエアライン各社も少なからず打撃を受けているに違いありません。

この秋に東京・湯島の新しい拠点に引っ越しし、ようやく落ち着きました。師走の1カ月は、腰を据えて書き物に集中します。「いるなら、一度おじゃまするね」と言って来訪を予定している仲間たちも多いので、いつもよりにぎやかなクリスマスシーズンを過ごすことになるかも知れません。

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2015年11月22日

北欧の旅を終えて

 
北欧ラップランドの取材から昨日、帰国しました。そこで暮す人々の温かい心に触れ、雪国ならではの楽しさも知った、とても有意義な旅だったと思います。極寒の地での1週間でしたが、生活の一部に溶け込んだ“本場のサウナ”の基礎知識や楽しみ方を学び、おかげですっかり寒さに強い身体に! 晩秋の東京を、ぽかぽかの春のように感じています。


日曜日の今日は早朝から午後2時過ぎまで執筆を進め、先日取材で訪ねた福井県の特産品や名物を紹介している食のイベント「ドーンと福井 in 神楽坂」に顔を出してきました。お目当ては11月5日のBlogでも紹介した大人の梅酒「BENICHU」で、その蔵元(エコファームみかた)もブースを出しています。

ブースでは、蔵元の営業部長である藤本佳志さんとも1カ月ぶりに再会。新鮮な魚がおいしい若狭の民宿で経営などを学ぶ「若女将インターン」を体験した女子大生たちもブースを手伝っていて、ご覧の写真のように私も「BENICHU 38°」などを何本か買い込んできました。

若狭と越前の食を紹介するこのイベントは、東京・神楽坂で明日もやっています(詳細はこちら)。時間のある人はぜひ足を運び、大人の梅酒を試してみてください。ブースで私(秋本)の名前を出してもキャッシュバックはありませんが、手伝いの女子大生たちが笑顔で握手してくれると思います(笑)。また若狭出身で、昨日までのラップランド取材でいっしょだった写真家の倉谷清文氏も、名物の梅干しを売るブースを手伝っています。頑張っていますので、顔でも見にいってやってください。

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2015年11月13日

SHAKE SHACK

 
下の写真──facebookにも大きいサイズで掲載しましたが、店の前でたくさんの人たちが列をつくっている様子が見えますか? マンハッタンの五番街のマジソン・スクエア・パークで、ランチタイムに撮影しました。2004年にここで1号店をオープンしたハンバーガーショップ「SHAKE SHACK」です。


オープン後はすぐに評判が広がり、ニューヨーカーたちのあいだで人気No.1に。昼の12時前になると、近くのオフィスビルから降りてきた人たちが行列を始めます。私が行ったときも、買うのに30分待ちました。「ずいぶん混むね。お昼どきだし、天気がいいし」と前に並んでいたOL風の女性に声をかけると、彼女は首を振って言いました。「行列はお昼に限らないわ。朝から晩まで、いつもこう。天気も関係ないの。雨の日も雪の日も、みんな列をつくって順番を待ってるわ」

定番はダブルチーズバーガーです。「バーガーにオニオン、ピクルス、トマトは入れますか?」と聞く店員に、私は「トッピングはオニオンだけで」とオーダー。ボリュームたっぷりの肉の味を楽しむため野菜をまったく添えずに注文する人も多いと聞いたからです。野菜抜きでも一つ7.2USドルと、値段は高めですが、本当に絶品でした。

さて、このニューヨーク生まれのバーガーショップが日本に初上陸します。1号店は東京の明治神宮外苑で本日午前11時にオープン。いま10時30分を回ったところなので、そろそろ行列が始まっているかな? 近くの人、ぜひ試してみてください。

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2015年11月05日

大人の梅酒

 
1日の書き物を終えた夜──。書斎の照明を「リラックスモード」に切り替えて、お気に入りのジャズのCDをセットします。深夜に聴く音楽は、音量はやや小さめがいい。最初の曲の演奏が鳴り止むころ、デスクの上のグラスに入れておいた氷が溶け始めました。そこに注ぐのは、最近好きになったあの黄金色のお酒です。


就寝前の、最も解放される、至福の時間です。私はいろいろなお酒を飲みますが、書斎には2年ほど前から「BENICHU 38°」という梅酒を常置するようになりました。梅酒というと、女性向けの甘いお酒のイメージですが、BENICHUは無糖で辛口ドライ。アルコール度数が20°と38°の2種類があります。食事といっしょに飲む場合は20°が合いますが、深夜にロックで飲むなら38°が絶対におすすめ。本当においしいです。

このBENICHUには、福井県産の「紅さし梅」という品種の梅が使用されています。福井といえば、梅の生産量が日本海側で第1位。そのほとんどが若狭湾の南に広がる5つの美しい湖──三方五湖の周辺で栽培されています。先週の若狭の旅で、三方五湖へ足を伸ばした帰りに、BENICHUの製造元(エコファームみかた)を訪ねて梅酒づくりの工程などを見学させてもらいました。

案内してくれたのは、営業と広報を担当している地元出身の藤本佳志さん。「BENICHUは2013年に発売したばかりで、知名度はまだまだ高くありませんが、一度試していただいた人の多くはファンになってくれます。これからも地道に販路を拡大し、たくさんの人たちに大人の味を届けたい」と話していました。同社ホームページからも注文できますので、お酒好きの方はぜひ一度試してみてください。

S.Akimoto at 00:18|Permalink

2015年10月30日

名水の里

 
海外を旅するとき、必ずペットボトルの水を持ち歩いています。水道の水を飲んでいい国とだめな国があるのですが、場所によっていちいち旅のスタイルを変えるのが面倒になり、いつの頃からか「水は買うもの」という意識が定着してしまいました。その習慣は、東京でも同じ。書斎の冷蔵庫には常時、コンビニやスーパーで買ってきたミネラルウォーターのペットボトルが入っています。


昨夜遅くに福井県・若狭の旅から戻りました。いろいろ新しい発見があり、有意義な取材だったのですが、なかでも印象に残った一つがとにかく水がおいしいこと。自然の中に湧き出る水を手ですくって口につけると、命を洗われた気持ちになります。

先ほどfacebookにも大きいサイズでアップしたご覧の写真は、全国名水百選にも選ばれた「瓜割(うりわり)の滝」です。若狭町の天徳寺境内奥に位置し、山あいの岩間から湧き出る清泉は1年を通して水温が変わりません。夏でも水につけておいた瓜が割れるほど冷たいことから「瓜割の滝」という名前がつけられました。

滝の入口に、湧き出し口から直接引いた水汲み場があります。帰り際に寄ってみると、大きなポリタンクを二つも三つも携えた人たちが列をつくっていました。大阪から来たという年配の夫妻は「おいしい水を求めてドライブがてらあちこち出かけるが、若狭の水は身体にもやさしい感じ。これまで出会ったなかで一番合うようだね」と話していました。コンビニやスーパーで買わなくても自然にはぐくまれた名水がただで飲める──こういう場所で暮している人たちが、うらやましくなります。

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2015年10月25日

お城ベスト3

 
この15年ほど、“航空”のジャンルでは外資系エアラインの本社取材などをメインに据え、“旅”をテーマにした取材でも異国の街歩きを中心に活動してきました。結果として、国内の地方を訪ねるチャンスがめっきり少なくなっています。仕事やプライベートでようやく「ディスカバージャパン」を楽しむ時間が持てるようになったのは昨年あたりから。今年は各地のお城も3カ所ほど訪ねました。


ホテルや旅行に関する口コミ情報サイト「トリップアドバイザー」がこの夏、ユニークな統計を発表しました。題して「行ってよかった! 日本の城ランキング2015」。私がそのランキングの存在を知ったのは最近なのですが、それを順番に見ていてビックリ! 今年私が行ったお城が、3つともベスト3に入っていたのです。

第3位は、7月に親しい編集者や記者仲間らと訪ねた「姫路城」。5年半にわたる大修理を終えて真っ白な輝きを取り戻した姿が、いまも脳裏に焼きついています。第2位は、2週間前に飛騨・白川郷を旅した帰りに寄った「松本城」で、真っ白の姫路城に対して、こちらは“カラス城”の異名をもつように「黒さ」が印象的でした。そして堂々第1位にランクされたのは、5月に天草へ行ったついでに足を伸ばした「熊本城」です〔写真〕。

せっかくベスト3を訪ねたのだから、愛媛の松山城を皮切りに岡山の備中松山城、愛知の犬山城、京都の二条城、高知の高知城、滋賀の彦根城、島根の松江城と、第4位から10位までのお城も今後、時間をつくって順に訪ねてみようと思っています。ベスト3の城の写真はfacebookに大きいサイズで載せておきました。

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2015年10月13日

合掌集落

 
北欧フィンランドのヘルシンキから帰国した翌日、世界遺産の合唱集落で知られる飛騨・白川郷を20年ぶりに訪ねました。田んぼや畑のあいだに点在する、鋭角の三角屋根の建物。この合掌造りは、白川郷のほか富山県の五箇山などでしか見られない、独特の建築様式です。私が20年前に訪れたのは雑誌の取材で、春先に村の人たち総出で行う屋根の葺き替え作業を見学させてもらったことを思い出しました。


作業を見ながら驚いたのは、かやぶき屋根の厚みです。何層にもかやを積み重ねていきます。この地域の年間降雪量は延べ20メートル。葺きたてのかやは、冬場に屋根に積もる雪の重さで、だんだんと固く締まるのだと村の人の説明を受けました。雪で固く締まるうえに、屋内では囲炉裏で生活するため、上ってくる煙でかやがいぶしつづけられる。やがて吹雪にも嵐にもびくともしない、100年も長持ちする屋根が完成するのだと話していました。合掌集落の全景と屋内の囲炉裏の写真は、改めてfacebookにアップしています。

取材した20年前はITバブルの絶頂期で、にわか成金たちの何人かが合掌造りの家に憧れ、そっくり丸ごと東京に持っていこうとした逸話なども聞きました。しかし都心で屋根を葺いたところで、結果は数年も持ちません。合掌造りの屋根は、雪深い国で、生活の煙にいぶしつづけられて初めて完成する──つまり単なる建築仕様の一つではなく、地域の文化そのものなのだと教えられました。

そんなことを一つひとつ思い出しながらの、奥飛騨散策。1泊2日の強行軍でしたが、道中は乗鞍高原などの紅葉も満喫し、海外取材のデータでいっぱいだった頭を休めることができました。

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2015年08月26日

夏の再始動

 
大変ご無沙汰しました。2週間(以上)ぶりに、ブログを更新します。通常は3日または4日に一度の更新で、しばらく更新が途絶えそうなときは、事前に「お知らせ」を書くことを心がけてきたのですが。8月10日を最後に音沙汰なしの状態が続き、さすがに「悪い病気?」「また倒れたのでは?」といった心配の声も聞こえはじめました。


世間のお盆休暇に合わせて、サボっていました。本人はピンピンしています。「書こうかな」と思う日もあったのですが、執筆やラジオ出演など細切れでいくつかのプロジェクトが続き、そこに引っ越しが重なりまして。気がつくと、あっという間に半月が過ぎていました。

以前もちらっとお伝えしましたが、生まれ故郷に近い東京の下町に拠点を移します。愛用のデスクや書庫などを移動するのは9月に入ってからになりますが、新居に合わせて購入した家具類や事務用品が配送されるため現在の拠点と新居を行ったり来たり。ただ、引っ越しを決めたとたん、書斎で使っていたエアコンが壊れました。もう越すのだからと修理せず、扇風機とウチワでしのいでいたのですが、そんな昭和スタイルでは猛暑に勝てません。身も心もとろけ、ダラダラ過ごすはめになりました。

写真は、新しい拠点の目と鼻の先にある上野恩賜公園の不忍の池です。部屋はもちろんエアコンも完備し、Wi-Fiも昨日からつながりました。気合いを入れて『雲の上の書斎から』を再開します。これからまたfacebookとも連動させ、いろいろ発信していく予定ですので、よろしくお願いいたします。

S.Akimoto at 12:59|Permalink

2015年08月04日

下町の話

 
この時期、毎週土曜日になると各地で花火大会が開催されます。今週末には東京湾でも恒例の大華火祭が予定され、晴海埠頭などは多くの人でにぎわうでしょう。東京の下町で育った私にとっては、最も馴染みの深いのが隅田川の花火大会。今年は7月25日に開催されました。


第一会場と第二会場を合わせ、計2万発が打ち上がる光景は圧巻です。ただし隅田川花火大会の欠点は、観賞する土手や河川敷がないこと。訪れた人たちの多くは、立ち止まることができず、ずっと歩き続けなければなりません。そんな中でこの日ばかりは最高の夜を過ごせるのが、隅田川沿いのマンションに暮す人たちです。

私の幼なじみである女流書道家の実家も、言問橋のふもとの隅田川沿いにあります。それも10階建てマンションの7階に。花火鑑賞にこれ以上のロケーションはありません。花火の日には毎年、私も招待されます。今年も私たち学生時代の仲間や彼女の妹の友だち、両親の知り合いなど30人近くが集まってベランダから見える花火を楽しみながら飲み食いに興じまた。ところでこのマンションでは、花火の日には来客が全員帰ったあと、ときどき騒動が持ち上がるのだとか。それは彼女の父親のこんなひと言から始まります。

「入口の近くで輪になっていた3人組は、お前の知りあいか?」
「え、違うよ。○○○(妹の名前)の友だちじゃないの」
「知らない。私の友だちじゃないよ」
「じゃあ誰なんだ。また知らないグループが入ってきてたのか」

オープンなのはいいのですが、滑稽なほど他人に無防備。多くの家庭が、ちょっと外出するときも寝るときも玄関にカギなどかけません。東京の下町とは、そういうところです。

S.Akimoto at 07:49|Permalink

2015年07月27日

巨大な回転寿司

 
チェックイン時に預けた荷物を到着した空港で受けとろうと、ターンテーブルで待っていると、最近はいろんなものが流れてきて目を楽しませてくれるようになりました。有名なのは、高松空港のさぬきうどんのオブジェや、鳥取米子空港の目玉おやじなど。いずれも県のPRのために始まったものです。


ほかにも、岡山空港ではきびだんごを持った桃太郎を、北海道の旭川空港では旭山動物県のPRを兼ねたあざらしやペンギンなどを目撃しました。果物や野菜などその県の特産品をターンテーブルに流している空港も多いようです。

ところで先日、東京・渋谷のパルコで、スーツケース用の風変わりなカバーを見かけました。タコやイクラ、サバなど寿司のイラストがデザインされた専用カバーです。これは昨年4月に第1弾として売り出した玉子やまぐろ、海老、サーモンなどに続く第2弾。外国人旅行者たちのあいだで大ウケで、実際にこの寿司カバーをかぶせた荷物がターンテーブルに流れてくると、旅行者たちは笑みを浮かべて見つめていると聞きます。

成田空港でのデモンストレーション映像を私も見ました〔写真〕。これこそ、まさに回転寿司! その場に居合わせたら、きっと吹き出さずにはいられません。バカバカしいですが、こういうの、好きです。

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2015年07月20日

リンゴの皮

 
このところ、外出時にご覧の“メジャー”を持ち歩くケースが増えています。近く転居の予定がある、というのがその理由。新しい書斎のサイズが現状のものと変わるので、オフィスの備品などを購入するにも、きちんと寸法を測っておかないといけません。そうしないと、使い物にならなくなる場合も出てきますので。


最近はそんなこんなで、いろんなものの「寸法」が気になって仕方ありません。この3連休は書斎での作業が続いていますが、いまも執筆の合間のコーヒーブレークに、寸法について思いを馳せたりしています。1センチとか1メートルとかって、そもそも誰がどう決めたんだっけ? そんなことを、ついぼーっと考えてしまって。

以前読んだ文献を書庫から引っ張り出し、目をとおして「ああ、そうだった」と納得しています。私たちが普段使っている1センチや1メートルなどの長さの単位は、地球の大きさを基礎にして決められました。わかりやすい例では、北極から赤道までの距離。それを経度に沿って測った長さの1,000万分の1が「1メートル」と定義されたのです。

同じ文献に「地球の大気の厚さは100キロ程度」とあります。100キロと聞いて、どう感じるでしょうか? 「へえ、そんなに分厚いんだ!」ととる人もいるでしょうが、私は「たかだか100キロしかないの?」と反対の意味で驚きます。だって、地球の直径は約1万2,740キロ。地球をリンゴにたとえれば、大気層はリンゴの皮ほどの厚さしかありません。「だから、何」という声が聞こえた気がしました。はい。そんなことはどーでもいいですね(笑)。仕事に戻ります。

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2015年07月12日

デルタ航空協賛試合

 
神戸&姫路ツアーから帰京し、その足で訪ねた一昨日の東京ドームは、読売巨人軍のサポーティングカンパニーを務めるデルタ航空の協賛試合でした。金曜日のナイターで、しかも伝統の巨人vs阪神戦とあって、スタジアムは超満員。デルタ航空日本支社の広報の方々にバックネット裏の特等席にご招待いただき、感謝感謝です。


この日は先着2万名に巨人軍とデルタ航空のロゴ入り特製うちわがプレゼントされたほか、モデルプレーンやオリジナルナップサックなどが当たる抽選会やマスコットレースのアトラクションなどがあり、スタンドもいつもと違う演出に大盛り上がり。試合は4対2で巨人が勝ち、ファンにとっても、協賛しているデルタ航空にとっても最高の形で終えました。

その結果を誰よりも大喜びしていたのが、試合が始まってから20分ほどして私たちの隣の席に到着した航空アナリストの鳥海高太朗氏です。熱狂的な巨人ファンである彼とは、昨年7月のデルタ航空の協賛試合にもいっしょに招待されて観戦を楽しみました。そのときも、巨人は相手の中日ドラゴンズに4対3で勝利。鳥海氏の応援パワーはすごいなあといつもながら感じています。

かくいう私は、じつは筋金入りのアンチ巨人です。昨年のblogでも告白しましたが、あのチームがどうしても好きになれません。今年は、神戸&姫路にいっしょに行っていた、熱狂的な阪神ファンである弟子兼アシスタントを羽田からそのまま連れていきました。そして二人で思い切り阪神に声援を送ったのですが、結果は鳥海パワーの前に敗北! ちくしょ〜。あ、あまり「アンチ巨人」を連呼すると、もうデルタ航空から招待が来なくなってしまうので、このへんにしておきます。まあ、楽しかったですけどね(笑)。

S.Akimoto at 16:35|Permalink

2015年06月29日

第56回・宝塚記念

 
28日は、中央競馬の上半期を締めくくるお祭りレース「第56回・宝塚記念」でした。私が早くから「もし彼が出走したら馬券は絶対にここを軸に!」と決めていたのが、最後の直線で外から追い込んできた「トーホウジャッカル」という1頭(写真=赤丸で囲んだ馬)。昨年10月の3歳クラシック最終戦「菊花賞」をレコード勝ちし、彼の馬券を買っていた私はけっこう儲けさせてもらいました。


しかし、その後はケガなどが続き、今年に入ってからもいくつかの重賞レースへの出走を回避。この日の宝塚記念への出走はじつに8カ月ぶりでした。競馬評論家の予想も、大半が「力はあるかもしれないけれど、さすがに久々の実戦では息がもたないだろう」と無印の評価です。

私もそう思いましたが、一度は期待に応えてくれた(つまり儲けさせてもらった)馬は、お礼もかねてずっと応援し続けたい。で、人気薄のトーホウジャッカルを軸に、かなり幅広く流しました。「さすがにこのメンバーで久々だと、勝ち負けは難しいだろうな」とわかった上で、です。

ところが、テレビでレースの実況を見ていたら、3コーナーから4コーナーにかけて中団につけていた彼が鋭い足で追い込んでくるではありませんか。私は思わず画面に顔を近づけて「来い! 差せ、差せ〜っ!」と叫んでしましました。結果は、3着に2分の1馬身ほど届かず、4着に。もし3着に食い込んでいれば、1着と2着の馬もからめた馬券を???円買っていたので、秋ぐらいまでは遊んで暮せる配当金が戻ってきたのですが。○○さんにも、××ちゃんにも、おいしいものをたらふくご馳走してあげられたのにな。あ〜あ。なんてことを言っている私の耳には、さっきから「おい、何度も言うように、ちゃんと真面目に働け」という天上の神様の声が響いていますが(笑)。

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2015年06月15日

姫路城

 
世界遺産の姫路城(兵庫県姫路市)が、5年半にわたる「平成の大修理」を終えて真っ白な輝きを取り戻した! そのニュースを今年3月に聞いて以来、行ってみたいとずっと思っています。「え、お城フェチだったんですか?」とある人に聞かれましたが、そうではありません。私の思い出の場所なのです。


高校1年が終わった春休みから私は「旅」を始めました。その最初の目的地として選んだのが「山陰・山陽」です。旅のスタイルは当時も変わらず、綿密な計画を立てるわけではありません。格安の列車周遊券だけ買って、春休みの初日の夜に東京駅から夜行列車に飛び乗りました。途中で鈍行列車を乗り継ぎ、朝を迎えた時間帯に到着したのが姫路駅。ガイドブックとにらめっこをして「よし、まずは姫路城へ行ってみよう」と思い立ったのです。

大きなお城だったなあ、というくらいの記憶しかありません。もう何十年も前のことですし。けれど、テレビのニュースで真っ白に生まれ変わった姿を見て、無性に再訪したくなりました。自分の旅人生は、あそこから始まったんだよな──と。

姫路城へ行くには神戸空港からが便利で、羽田からスカイマークを利用できます。いま再生に向けて頑張っているスカイマークを応援してやりたいなと、ちょうど考えていました。「スカイマーク応援ツアーで姫路城へ」──そんな旅を計画したら、誰か賛同してくれるかなあ。姫路城をのんびり見学して、夜は神戸の街で飲んだくれて、翌日帰ってくる。どうですかね。3、4人集まったら、まじ計画しよ。

S.Akimoto at 19:56|Permalink

2015年06月04日

恋人たちの南京錠

 
何年か前に、どこかで「ラブ・ロック」というタイトルの短いエッセイを書きました。米国カリフォルニア州のナパバレーを訪ね、世界中のワイン好きが憧れる“ワイントレイン”に乗るためにホームへ向かう橋の途中でのことです──。


 いろんな国の、いろんな形をした南京錠が金網にぶら下がっている。どの錠前にも、二つのイニシャルが刻まれて。ワイントレインに乗ろうと、ホームに向かう橋の途中で見つけた。
 “ラブ・ロック”と呼ばれ、中国で発祥して欧米へと広がったらしい。英語の表示板にはこう書かれている──「施錠したあとはキーをこの先の湿地帯に投げ込むべし」。北欧から来たという若いカップルが、自分たちのイニシャルを入れた可愛い南京錠を金網の空いたスペースにかけ、お互いの目を見つめてキーを回す。
 そのキーを二人して遠くに投げ捨てた瞬間、彼らの愛の心は永遠にロックされた。


ロマンチックですが、こういうこともやり過ぎてしまうとマズイようです。パリのセーヌ川にかかるポンデザール橋で今週、同じように各国からの恋人たちが残していった南京錠の撤去作業が始まりました。市側は「安全のため」と説明していますが、手すりにつけられた南京錠は100万個近くにまで増え、放っておくと重さに耐えられず欄干が崩れ落ちる危険があるのだとか。総重量は50トン以上にもなるといいます。

ルーブル美術館と左岸を結ぶこのポンデザール橋では、2014年の夏にも錠の重みで欄干の一部が崩落し、問題になりました。川に投げ捨てられる鍵も、数が増えると水質を汚してしまうので、禁止になるのも仕方ないのかも知れません。ニュースの画面には、作業をぼう然と見つめる若いカップルが映し出されていました。思い出が消えてしまう淋しい気持ちも、わからないではないですが。

S.Akimoto at 19:39|Permalink

2015年06月01日

新宿駅西口交番

 
旅とワインと音楽が好きで、昨年も『ワインで旅するカリフォルニア』と『ワインで旅するイタリア』を出版したライター兼カメラマンの桑田英彦さんと先週、半年ぶりに飲もうということになりました。繰り出したのは、東京・新宿。待ち合わせの場所に選んだのがご覧の「新宿駅西口交番」の前です。


新宿駅西口交番といえば、私たちの世代はミーティングポイントの定番中の定番でした。駅の改札から近くて、しかも見通しがいい。当時は携帯電話などなかったので、待ち合わせ場所は相手を発見しやすいというのが必須条件でした。「最近はもう人も少ないのかなあ」と思いながら到着すると、どうしてどうして。何人もの人やグループが交番前に立ち、待ち人を探して改札口のほうに目をキョロキョロ走らせています。そのほとんどが私たちと同年代か、もっと上の層みたいでしたが(笑)。

桑田さんと知り合ったのは、ローマに向かうアリタリア-イタリア航空の機内でした。何年か前に、それぞれに別のイタリア取材があり、偶然いっしょになって。昨年秋にアメリカのLAで取材していたときにも、桑田さんから「自分もいまLAにいる」と連絡が届き、不思議な縁のある人だなと思っています。

LAといえば、私の物書き人生の“原点”となった街であることを以前のBlogに書きました。桑田さんにとってもLAは、フリーで活動を始める前に、音楽雑誌の編集者を経て渡米し1980年代を過ごした街だとききます。そんな話も交えながら、新宿で17時から飲みはじめ、気がつくとワインボトル3本が空っぽに。続きはLAで──ということになり、今年後半に二人で飛んで「サンタモニカあたりで朝まで飲み明かそう」と約束しました。

S.Akimoto at 18:44|Permalink

2015年05月23日

世界に一つだけの宝物

 
ガラスの表面に細かな砂の粒を吹きつけて文字やマークを彫っていく「サンドブラスト」という技法があります。ジェットスタージャパンで先日、熊本へ飛んだ際に、この技を駆使して世界に一つだけのマイグラスを作ってくれる工房を訪ねました。


訪ねたのは、熊本市内の中唐人町にあるサンドブラスト工房「Only you」。アーチストの山田真由美さんが、2カ月前にオープンしました。場所は、熊本を舞台にしたわらべうた『あんたがたどこさ』に出てくる洗馬橋のすぐ近く──「♪熊本どこさ、せんばさ。せんば山にはタヌキがおってさ」の洗馬です。

山田真由美さんは、私の古い記者仲間である山田実氏の奥さん。サンケイスポーツ紙の記者からフリーのライターに転身した山田氏とは、私が駆け出しライターだった20代に知りあい、経済誌などを中心舞台に30代半ばまで同じプロジェクトを追いかけました。彼はその後、実家の都合でふるさとの熊本に戻り、現在は奥さんの工房でサポート役を務めています。今回の訪問で、かれこれ20年ぶりの再会を果たしました。

先ほどfacebookにもアップしたご覧のグラスは、私の訪問に合わせて真由美さんが制作しておいてくれました。飛行機の図柄と『雲の上の書斎から』という文字が刻まれています。こうしたマイグラスのほか、ワインボトルにメッセージを入れてプレゼント用に、というのもいいかも知れません。熊本に行った際は、みなさんもぜひ訪ねてみてください。サンドブラスト工房「Only you」のホームページはこちら。体験教室も開催しているそうです。

S.Akimoto at 09:21|Permalink

2015年05月11日

熊本へ、天草へ

 
このBlog『雲の上の書斎から』が10年目に入った4月20日に「閉鎖も考えたが、やっぱり10周年を目指して3日に1回の更新をつづけていく決意をした」と私は書きました。つい先日のことなので、覚えている方も多いと思います。なのに、連休明けの更新予定日をさっそくすっ飛ばしました。5月8日(金)はその「3日に1回」の日だったのですが、どうしても時間がとれず──。


でも、それでいいかなと思い始めています。定期的な更新が難しくなったのは、私自身の仕事の環境が変わりつつあるからで、何かを目指して進んでいれば転換期がくるのは仕方ない。いえ、開き直っているわけではありません(笑)。せっかく訪ねてもらっても「あれ、また更新されてないゾ」という日が今後もあると思いますが、頑張るつもりではありますので、これからもときどき覗きにきていただけると嬉しいです。

さて、4月下旬から連休明けにかけての怒濤の日々を、どうにか乗り切りました。抱えているミッションはまだ多々あるのですが、とりあえず荷造りをして、いまは4月8日にオープンした成田空港の第3ターミナルに来ています。18時15分発のジェットスタージャパンの便で、熊本へ。そして明日は、2カ月半ぶりに天草へ〔写真は2月に訪ねた天草・大江教会〕。

この旅のあとにはすぐに海外取材が控えているので、2泊3日の短い旅ですが、物書きは常にエネルギーのチャージを心がけないと先がありません。熊本と天草でのたくさんの出会いを通じ、このBlogの材料も「3日に一度の更新では足りないなあ」と言えるくらいまた仕入れてきたいと思います。行ってきます!

S.Akimoto at 17:30|Permalink

2015年05月05日

大人は仕事

 
5月5日の今日は、こどもの日。近隣のマンションのベランダで風に吹かれてそよそよ泳いでいる大小のこいのぼりが、書斎の窓から見えます。天気もおだやかで、テレビでは行楽地で楽しそうに過ごす家族連れのニュース映像が映し出されていました。


けれど、大人の私は「こどもの日」など関係ありません。びっしりと仕事漬けです。早朝はJ-WAVEのラジオ番組に電話で生出演し、終わって朝食をとったあとはずっと取り組んでいる小説の執筆を進め、少し休んでからは頭を切り替えて「航空」をテーマにしたサイエンス・アイ新書(ソフトバンククリエイティブ)の新刊の原稿書きを始めました。いろいろな仕事がごっちゃになっていますが、本来そういう職業なので仕方ありません。

ボーイングのジャンボ機747ファミリーの中で、最もユニークだった機種はどれか? これまでの旅客機のうち、製造された数が一番少なかったのは? 旅客機はズバリ、いくらで買える? いろんなテーマで文章を書いていると、やっぱりヒコーキの世界は楽しいなあと思います。間もなく脱稿して、この夏には最新刊として書店に並びますので、ぜひ手に取ってご覧ください。

夕方からはPCを閉じ、着替えをして都心へ。編集者との打ち合せとメディアからのインタビュー依頼に対応したあとは、少し遅い時間から下町・浅草に移動して学生時代の親しい仲間たちと老舗の居酒屋で合流します。リフレッシュもしておかないと、執筆に向かうエネルギーもチャージされませんから。連休も残すところ今日と明日の2日だけ。みなさんも、どうぞ楽しくお過ごしください。

S.Akimoto at 11:44|Permalink

2015年04月26日

ゴー・アラウンド

 
今日から大型連休がスタートした会社もあるようです。いいなあ。私にはもちろん、ゴールデン・ウィークなどありません。毎度のことながら、この時期は仕事の山に追われています。テレビを点けっぱなしにして原稿書きを進めていたら、女性キャスターが「広島空港で着陸に失敗したアシアナ航空の事故機が今日の未明、撤去された」と伝えていました。


あの事故では、パイロットはなぜゴー・アラウンドしなかったのかがあちこちのメディアで取り沙汰されました。それをきっかけに航空の世界の「ゴー・アラウンド」という言葉に興味をもった人も少なくないようです。

ILS電波に誘導されて空港に進入してきても、視界が悪くデシジョン・ハイトまで降下して滑走路が視認できない場合は、着陸をやり直さなければなりません。降下を止めて再度上昇に移る動作を、パイロットの世界では「ゴー・アラウンド(go-around)」と呼びます。フラップを下げてぎりぎりまで速度を落とし、ゆっくりと降下を続けてきた機体のエンジンが突然大きなうなり音を発し、再び加速して上昇を開始。すると機内では「何が起こったのか!」「トラブル?」と驚きや心配の声が沸き起こります。

ですがゴー・アラウンドは、別に珍しいことではありません。パイロットたちは、機体を通常どおり滑走路に着陸させたあとでフラップを着陸ポジションから離陸ポジションに切り替え、エンジン出力を上げて再び上昇する──そんな「タッチ・アンド・ゴー(touch and go)」と呼ばれる訓練も普段から積んでいます。彼らはどんなときも、決められた操作を淡々と進めるだけ。私も、怖いと思うことはありません。一度だけ、バンコクの空港で着陸のやり直しがあって機内がざわめいたとき、連れの女性ライターに「大丈夫、心配ないよ」と声をかけたら、彼女はキョトンとして「え、何かありました?」と聞き返してきたときはびっくりしましたが。鈍感な奴もいるんだなあ、と(笑)。

S.Akimoto at 23:13|Permalink

2015年03月20日

衝動買い

 
国内LCCの1社、ジェットスター・ジャパンが「3月14日で累計搭乗者数が800万人を突破した」と発表しました。初就航は2012年7月3日だから、累計800万人を2年8カ月で達成したことになります。ライバルのピーチも先日、同様に累計搭乗者数800万人達成をアナウンス。しかしピーチは初就航が2012年3月2日なので、こちらは3年かかりました。顧客獲得のペースはジェットスター・ジャパンのほうが速いようです。


ジェットスター・ジャパンの就航直前には、著書『航空大革命』を書くための取材で同社の鈴木みゆき社長に単独インタビュー。そして就航初日には成田から札幌に飛び、同日夜のニコニコ生放送で2時間の特番を組みました。ご覧の写真は初便を見送るスタッフたち恒例の“スタージャンプ!”で、つい先日の出来事のように思い出します。

ところで今日、ジェットスター・ジャパンは「お母さんに、会いに行くよ」というテーマでの国内線キャンペーンチケットの販売を開始しました。片道の最安値は1,990円。キャンペーンサイトを覗いてみたら、たしかに格安のチケットが出ています。私の母は東京・下町の実家にいるので、会いに行くのに飛行機に乗る必要はないのですが、サイトを訪ねたついでにいくつかの路線の往復チケットをつい購入してしまいました。いずれの目的地にも、別に用事があるわけではありません。衝動買い、です。

今年はできるだけ海外へは出ず、本を書く仕事に集中しようと決めました。しかし、旅をしないと自然とストレスがたまるもの。「国内ならいいかな?」という思いが、私を衝動買いに走らせたのかもしれません。本の執筆はホテルでもできますし。でも、目的もない地方へ一人で行くのも淋しい。誰かヒマな人、つきあってくれないかなあ。

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2015年03月14日

揚力を体感する

 
穏やかな土曜日。今日はちょっと軽〜い話を。まず、スプーンを一つ用意してください。コーヒーをかき混ぜるものでもカレーライスを食べるものでもOKです。次にお風呂場かキッチンへ行って、水道の蛇口をひねって水を出します。写真のようにスプーンの柄の先端を親指と人差し指で軽くはさんでぶら下げ、スプーンの背中の丸くふくらんだほうを流れている水に近づけていってください。スプーンの丸い部分が水に触れた瞬間──どうなるでしょうか?


スプーンは水の流れの勢いにはね返される。そう考える人が多いかもしれません。しかし、実際はその反対。スプーンは流れている水に吸い寄せられたでしょう。蛇口をいっぱいにひねって水流を増すと、スプーンはさらに強く水に吸い寄せられます。

これを真横にした形を考えると、飛行機の主翼に発生する「揚力」が理解できます。飛行機の主翼の上面も丸くふくらんでいて、その断面は、じつはスプーンを横から見た形状とそっくり。水の流れは空気と考えてください。翼の上面に速い速度で空気が流れると「負圧」という空気の圧力の差が生まれ、これが機体を上に持ち上げる揚力になるわけです。

これ、私がかつて航空工学を学び始めたとき、最初に教授から教わった「揚力を体感する」方法でした。以前にも書いたりしゃべったりしてきましたが、最近各地で開催される「ヒコーキ入門」などの講座で話すと、受講生のみなさんから「へえ」と驚かれることが少なくありません。スプーンだけ用意すれば家庭でも簡単にできる実験ですので、時間があるときにでも試してみてください。

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2015年03月03日

石造りの橋の上で

 
先週の天草の旅では、自由と平等を求めて立ち上がった切支丹の一揆軍と幕府軍(唐津勢)との戦い──いわゆる「天草・島原の乱」のゆかりの場所を、パラダイス山元さんの案内で訪ね歩きました。写真はその中の一つ、市内を流れる町山口川です。大激戦地となったところで、川は当時、両軍の戦死者の血で真っ赤に染まったそうです。


向こうに見える石造りの橋が「祇園橋」です。天保3(1832)年に架設され、長さは28.6メートル、幅3.3メートル。45脚の石の角柱によって支えられた全国でも珍しい造りで、1997年に重要文化財に指定されました。

実際に渡ってみます。石をただ雑に組み上げただけのように見えますが、その造りは精巧そのもの。脚となる石柱の一つひとつの形を整え、上部に配した石材の重さでしっかり固定されています。上流側の橋脚は45度回転させ、角を流れに向けて水圧を分散させるよう工夫してあることも、橋が180年以上も持ちこたえてきた理由でしょう。石の芸術品だと感じました。

緩やかにアーチを描くこの優美な橋の上に立ち、静かな水流を見ていると、いまから378年前にここが激しい戦(いくさ)の場になったことが信じられません。天草四郎が率いた一揆軍は、どんな思いで戦いに挑み、どう散っていったのか。ますます興味をもち、その後は貴重な記録が残された天草四郎メモリアルホールや天草キリシタン館などにも精力的に足を伸ばしました。

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2015年02月28日

旅の最適シーズン

 
天草の旅から戻りました。おなかをいっぱいにして。「それにしてもよく食べたなあ」と思います。滞在した三日間、ずっと飲んで、ずっと食べていました。そもそものきっかけが、友人であるパラダイス山元さんからの「秋本さァん、暴飲暴食ツアーしようよ〜」という誘いだったので、予定していたことですが。


今回の旅で最も印象的だったのが、食べ物のおいしさと、人々の優しさ・親切さです。そして、出会った誰もが口にしていた「この街が大好き」という言葉も忘れられません。それも、とっても控えめな口調で。上の写真──山元さんと私の間に写っているのは、最終日のお昼に訪ねた寿司の名店「蛇の目寿し」の女将さんです。近くの街から嫁いできて、暮らし始めるうちに、天草が大好きになったと話していました。

「本当に素敵な街なんですよ」と女将さん。「今日帰っちゃうなんて言わないで、あと1週間でも2週間でもいてみてくださいよ」
「ありがとうございます。でも、また来ますよ」と私。「次に訪ねるとしたら、何月頃がいいかなあ。やっぱり夏?」
「夏は最高ですよ。海が青いし、お魚はおいしいし。あ、違うか。お魚はいつでもおいしいわ」
「ははは。冬は寒いから、じゃあ次は夏にしよう」
「いえいえ、冬がまたいいんですよ。空気が澄んで、海も山も見事なくらいきれいなんだから」
「なるほど。夏場だと、何月がいいかなあ。梅雨時は避けたほうがいいと思うから、7月か8月?」
「それがねえ、梅雨の季節がまた味があるんですよ。大雨が降った翌日に急に気温が上がったりすると、霧が出ましてね。霧に包まれた先に幻想的な山の景色が現れて、それはそれは美しいんです」

結局、天草はどの季節も最高なのだという結論に達しました。食べ物のおいしさも、ここの人たちの優しさも、季節によって変わるわけではないので。また近いうちに再訪するをすることを約束し、天草エアラインの昨夕の便で帰京しました。楽しかった〜!

S.Akimoto at 19:40|Permalink

2015年01月27日

赤道に近い都市

 
身体が軽〜く感じます。昨年末のパリ取材を終えてから、ウエイトオーバーの解消に取り組んできました。アジアや中東、アフリカ、欧米と海外での仕事が続き、ついついおいしいものを食べ過ぎてしまって。旅の取材では食べることも必須なので仕方がないことですが、そこに極度の運動不足も重なったようです。


でも「身体が軽く感じる」と書いたのは、じつは減量の成果ではありません。軽くなった理由は、昨日から滞在しているマレーシアのクアラルンプールという土地にあります。どういうことか、というと──。

赤道に近いクアラルンプールでは、地球が自転している遠心力で、どの人の体重も平均200グラムほど軽くなります。これ、ウソではありません。自分の体重を正確に測って、その体重と完全に等しい浮力を持つ風船を用意し、それにぶら下がったと仮定しましょう。計算上は体重と風船の浮力がちょうどつり合うはずですが、クアラルンプールでは静止しません。地球の遠心力で、身体が徐々に浮き上がってしまう。つまり、その分だけ身体が軽く感じてもおかしくないのです。

な〜んて、たかが200グラムの差なんて、認識できるわけないか。トイレに一回行けば、それ以上に体重は変動しますから(笑)。クアラルンプールで身体が軽くなった本当の理由は、日本から着てきた重いジャケットやコートを脱ぎ捨てたからです。昨日朝、自宅を出発したときの気温は摂氏3度でしたが、到着したこちらの温度表示は30度。半袖のポロシャツ一枚になったら、心も身体も解放されました。今週はクアラルンプールに滞在して、人に会ったりホテルで書き物をしたり──まあ、仕事はほどほどにして、プライベートな時間もゆっくり楽しみます。

S.Akimoto at 00:54|Permalink

2015年01月09日

羽田神社にて

 
今日は羽田神社に来ました〔写真〕。この界隈に住む子分が「休みなのでつきあいますよ」と言うので、京急の大鳥居駅で待ち合わせて。昨年に引き続き、これから遅〜い初詣でです。


遅い、と言っても、昨年ほどではありません。昨年は1月1日から体調をくずし、入院も含めて3週間寝込んでしまいました。2014年の初めての外出は1月24日──空港で取材があったついでに、この羽田神社まで足を伸ばしてお参りしたのを思い出します。

2015年も今日が初外出ですが、今年は寝込んでいたわけではありません。心身ともに健康で、ピンピンしています。ただ、仕事が忙しくてまったく出かけられませんでした。一番の大物は季刊『航空旅行』の冬号(Vol.12=1月30日発売)の特集「エアバスA380で行く旅」の原稿で、書いたのは計68ページ。巻頭のエミレーツ航空をはじめシンガポール航空大韓航空タイ国際航空のフライトレポートに、ドバイとモーリシャス、ロサンゼルス、パリ、バンコクの旅のエッセイを添えて特集が構成されます。今日の午前中に最後の1本を入稿し、ようやく終わりました。

神社でのお参りを終えて、いまから子分が予約したという蒲田の店に飲みに向かいます。外で飲むのも今年は今日が初めて。酒が回りそうだなあ。ハメを外さないようにしないと。

S.Akimoto at 16:30|Permalink

2014年12月28日

さわやかな敗北

 
今日は中央競馬の1年を締めくくる「第59回・有馬記念」。この日で引退を宣言していた5歳牝馬のジェンティルドンナが、見事なラストランを見せてくれました。1番人気から3番人気のゴールドシップ(3着)、エピファネイア(5着)、ジャスタウェイ(4着)を抑えての圧巻の勝利です。


2着には、3歳牡馬のトゥザワールドが入りました。私の買った馬券は、1着・2着とも的中。しかし残念ながら、3着のゴールドシップは「7枠14番」という外枠を嫌って、買っていません。ジェンティルドンナとトゥザワールドの2頭を固定し、1枠から5枠までの数頭に流して「三連複馬券」を買っていたのですが。

私の買った馬券が当たっていたら、1、2カ月くらいは働かないで済みそうだったのですが、そうはうまくいきません(笑)。今年秋のG1レースでは、菊花賞とエリザベス女王杯を連続で的中させました。神様は「これ以上“当たり馬券”をプレゼントしてしまうと、こいつ本当に働かなくなるゾ」と判断したのでしょう。なので、来年も真面目に執筆活動に取り組むことにします。

ジェンティルドンナには拍手喝采です。歴史に名を残す名馬であることが、今日のグランプリレースで証明されました。馬券は外れたものの、さわやかな敗北感を味わいながら、2014年最後のBlogをいまこうして綴っています。みなさん、今年もBlog『雲の上の書斎から』を訪ねていただきありがとうございました。どうぞ素敵な新年を!

S.Akimoto at 23:53|Permalink

2014年11月30日

インド洋の貴婦人

 
ドバイを朝10時に発つエミレーツ航空EK703便で、モーリシャスに到着しました。空港からクルマで40分ほどの高級リゾート「コンスタンス・ル・プリンス・モーリス」に部屋をとり、週末をのんびり過ごしています。


季刊『航空旅行』の次号(Vol.12=2015年1月末発売)で予定している巻頭特集「エアバスA380で行く旅」の取材が佳境を迎えています。今回のエミレーツ航空はその3社目。ドバイ/成田線で運航していた同社のA380は、羽田線の開設でボーイング777に変更になり、いまは日本からA380に乗ることはできません。では、ドバイからのどの路線でエミレーツ航空のA380を取材しようか? いくつか候補に挙がったなかで最終的に決めたのが、モーリシャス線でした。

アフリカ・マダガスカルの東側に浮かぶモーリシャスは、日本からは遠いため、まだまだ馴染みが薄いかもしれません。しかし、ヨーロッパの人たちには大人気。「インド洋の貴婦人」と呼ばれ、多くの旅行者が訪れます。エミレーツ航空はドバイからモーリシャスへの便を、A380を使ってダブルデイリーで運航。私たちは午前の便を利用し、そのフライトを取材してきました。

モーリシャスを訪れるのは、私にとって今回が初めて。時間がゆっくり流れ、癒されています。ドバイの旅に続き、これからしばらくはfacebookなどでモーリシャスの旅の報告を続けます。

S.Akimoto at 23:03|Permalink

2014年11月24日

“空の歌”は名曲揃い

 
お昼の12時15分からスタートしたNHK・FMラジオの特番『今日は一日“SORAソング”三昧、ヒコーキ・ラジオ/NHK002便』──順調に進行しています。ゲストのココリコ・遠藤章造さんとのトークを終え、入れ替わりにクリス松村さんが登場したところで、私はしばしの休憩に入りました。控室でのんびりしながら、いまこのBlogを書いています。ソラシドエアから借りたパイロットとCAの制服を着ているのは、司会の和田光太郎さんとアシスタントの渕上彩夏さん。


前回のBlogでも書きましたが、2012年9月に『NHK001便』を羽田空港の特設スタジオから公開生放送しました。司会の宮崎放送アナウンサー、和田光太郎さんとは2年ぶりの再会です。『001便』を終えたあと、和田さんは「必ず002便を飛ばしましょう。次は2時間とかではなく、丸一日でもやりたい」と言っていました。まさかそれが実現するなんて──私もびっくりです。

オープニングでかかった曲、バリー・ホワイト&ラヴ・アンリミテッド・オーケストラの『Love's Theme(愛のテーマ)』は、いいですね。JALキャセイパシフィック航空のCMで使われたこの曲を聴くと、海外に憧れていた1970年代当時に引き戻されます。今日のテーマは「SORA ソング」ですが、空をテーマにした曲には名作が少なくありません。番組ではまだまだリクエストを受け付けているようですので、みなさんもぜひ!

このあと、18時50分頃からニュース&天気予報に続いて、番組が再開する19時20分頃から私もまたスタジオに戻ります。22時45分の終了まで、楽しい音楽とともに、くつろぎながら聴いてくださいね。

S.Akimoto at 16:31|Permalink

2014年11月21日

NHK002便

 
明日からまた3連休ですが、今日はその最終日(11月24日)に放送されるラジオ番組の紹介です。NHK・FMラジオでは祝日や日曜を中心に、年に何回か『今日は一日、○○三昧』という特番を組んできました。その「○○」に入るのは、たとえば「アニメソング」「戦後歌謡」「ハードロック」など。毎回、お昼から夜まで延々10時間半にわたって、リスナーからのその日のテーマに合ったリクエスト曲を流し、ゲストとのトークなども交えながら一日をたっぷり堪能してもらおうという番組です。


11月24日(月・祝)にもこの特番が企画されました。今回のテーマは「SORAソング」で、私も「総合解説」という立場で番組をお手伝いします。サブタイトルに「ヒコーキ・ラジオ/NHK002便」とありますが、じつは2012年9月にラジオ第一で羽田空港の特設スタジオから2時間の生特番「ヒコーキ・ラジオ/NHK001便」を放送。その第1回に引き続き司会を務めるNHK宮崎放送局アナウンサーの和田光太郎さんは「あのときも番組開始前から飛行機や空港にちなんだ多くのリクエスト曲が寄せられ、リスナーのみなさんから『早く002便を』という要望が届いていた」と話します。

放送時間は「001便」の5倍以上に拡大し、昼の12時15分から夜10時45分までという長丁場。ヒコーキ好きで知られるクリス松村さんやココリコの遠藤章造さん、スタジオジブリのアニメ映画『紅の豚』で主人公マルコ・パゴットの声を演じた森山周一郎さん、映画『ハッピーフライト』監督・矢口史靖さんなどの多彩なゲストが音楽の合間に入れ替わりで登場します。私のヒコーキ仲間であるマンボミュージシャンのパラダイス山元さんもまた来てくれることになりました。

私の出演はどこで? と思っていたら、番組ディレクターから「秋本さんは総合解説なので、ずっといてもらいます」と言われ、一瞬絶句! とにかく長いので、みなさんにも「ずっと聴いててくださいね」とは言いません。自宅でちょっとくつろいでいる時間とか、クルマを運転する時間などがあったら、ラジオをONにしてみていただければと思います。詳細は番組ホームページでどうぞ。

S.Akimoto at 16:35|Permalink

2014年11月15日

北陸で紅葉狩り

 
仕事で石川県の小松空港に来たついでに、奇岩遊仙境で有名な「那谷寺(なたでら)」まで足を伸ばしました。「北陸の紅葉はいまが見頃だよ」と聞いていたからです。空港からタクシーで30分。あまり天気はよくなかったものの、土曜日のせいか観光客らしき姿もポツリポツリ見かけます。拝観料を払って境内に入ると、なるほど色づいた木々が見事でした。


秋が深まり、最低気温が10度を切るころになると、夜間の寒さで葉の中につくられた糖類の動きがにぶくなります。茎と葉のつけ根に離層という部分ができて、茎に移動できずに葉にたまった糖類がだんだんと赤い色素に。これが紅葉の原理で、葉が鮮やかな色に染まるときの最低気温は5度から6度くらいだと聞きました。南から北上していくサクラ前線とは反対に、最低気温が左右する紅葉前線は北から始まり、南下します。

夏から秋にかけての日照りが十分で、夜の冷え込みが強い年ほど木々の葉はきれいに染まるそうです。今年は9月の気温が例年に比べて低かったので、どうかなと思っていたら、気象庁が「全国的に色づきは昨年よりもやや早め」と発表。見頃の時期も「各地で5日ほど早まる」そうで、紅葉前線のあとは落ち葉が追いかけ、そのあと雪が続きます。

都心部でも、間もなく本番を迎えるでしょうか。今年はちょっと忙しく、これから12月にかけてもまだ取材予定がびっしり。常夏の島や、すでに冬支度を始めたヨーロッパにも飛ばなければなりません。四季の美しい日本にいる間は、できるだけ時間をつくって紅葉を楽しみたいと思います。

S.Akimoto at 15:53|Permalink

2014年09月14日

富士山を望む宿

 
3連休の真っ只中ですね。メキシコ取材から戻り、私もスケジュール表の上では、次の海外取材まで10日ほどぽっかり空きました。月々の5本程度の連載に加え、単発で書かなければならないレポートやエッセイもたまっているのですが、私の仕事は必ずしも書斎にこもっている必要はありません。週末に公開したJALレポート4回連続企画の最終回でも報告したように、最近はそれこそ「雲の上」だってオフィスに変わります。そこで今日は、仕事道具一式をかかえ、クルマを飛ばして静岡県の焼津までやってきました。


中央自動車道を大月JCTで折れて、河口湖方面へ。忍野八海でクルマを止めて一休みし、その後は御殿場を目指します。天気にも恵まれ、山中湖を過ぎてしばらくすると、進行方向右手に富士山が大きく迫ってきました。道中の写真はfacebookにiPhoneからアップしましたので、そちらをご覧ください。

私が生まれ育ったのは東京の下町で、小学生の頃、よく「図工」の時間に校舎の屋上から見える景色を絵に描かされました。思い出すのは、下町の低い家並みの向こうに浮かび上がる富士山を絵に添えている生徒が多かったこと。そのとき、先生が言ったのです。「みんな、もっと大胆に描きなさい。私の故郷である御殿場という街の子どもたちは、大きな、力強い富士山を描くぞ」と。先ほど、雄大な富士山を間近に見て、私たちと御殿場の子どもたちとは、日々見ていた風景がまったく違っていたのだと改めて気づきました。

さて、少し前に焼津の宿に到着しました。予約したのは、露天風呂から遠くに富士山が望めるホテルです〔写真〕。これからゆっくり湯に浸かり、海の幸を楽しんだあとで、部屋で波の音を聞きながら執筆に取りかかろうと思います。え、まるで作家みたいだって? 作家ですよ、私。ヒコーキに乗って遊んでいるだけのオッサンではありません(笑)。みなさんも、どうぞよい休日を!

S.Akimoto at 16:45|Permalink

2014年08月24日

扇風機に興味なし

 
アトランタ&ニューヨークでの珍道中を繰り広げてきた相棒の航空写真家、チャーリィ古庄氏のネタが続きますが、彼は本当にヒコーキ以外の世界に関心を向けません。せっかくヤンキースタジアムに連れていっても、野球への興味はゼロ。だから、ユニフォームを膝近くまでたぐり上げたクラシックスタイルで着こなすイチロー選手を見て「彼だけ半ズボンはかされて、可愛そう」とか、トンチンカンなコメントばかりです。


そんな古庄氏も、いざ目の前にヒコーキが現われると、表情が一変します。翌日のJFK空港でもそうでしたし、アトランタでデルタ航空の本社を訪ねたときには、オフィスの窓際に無造作に飾られていた古い機体のプロペラに彼は食いつきました〔写真〕。近くにいた社員と「これ何の機体ですか? へえ、DC-3。写真撮っていいですか?」などと話し込んでいます。そこでの撮影を終えた彼に、私は「おい、チャーリィ。向こうにも珍しいプロペラがあるよ。かなり小さいけど」と教えました。「え、どこですか。あっち?」と彼は言って、私が指さした方向に飛んでいきます。そしてふくれ面をして戻ってきて、私に言いました。

「扇風機じゃないですか。カンベンしてくださいよ。扇風機のプロペラに、興味ないっすよ」

ごめんね。ちょっといたずらが過ぎたかも(笑)。でも、それだけヒコーキが大好きだから、ギネス世界記録に認定されるまでに至ったのでしょうね。そんな古庄氏と私との対談の動画完全版が先日、誠Styleで公開になりました。楽しい話が盛りだくさんです。興味のある方はこちらからどうぞ。

S.Akimoto at 00:14|Permalink

2014年08月16日

秋の旅プラン

 
今週は友人・知人の多くが、帰省して故郷でのんびり過ごしているようです。いいなあ。羨ましい。私には、お盆に帰省するという習慣がありません。もともと東京の人間だし、下町の私の実家ではお盆は7月に行うため、お墓参りも先月済ませました。なので、書斎で静かに過ごしています。書き物をしたり、秋からの予定を整理したり。


この秋はかなり忙しくなりそうです。来週からの米国取材を皮切りに、多ければ年内にあと10回近く海外に出ることになるかも知れません。海外は決して嫌いではないのですが、さすがにちょっと食傷気味。最近はむしろ、日本にいる時間をとても心地よく思うようになりました。年をとったのかな(笑)。だから、海外取材の合間に、この秋はプライベートで国内の旅に出ることにします。行く先は二つ──島根と佐賀へ。

なぜその二つなのか? 私は高校時代から国内放浪の旅を始め、ライター稼業を始めてからも経済誌の仕事などで若い頃は全国を飛び歩きました。ところが、いま改めて振り返ってみると、全47都道府県のうち2県だけはまだ一度も降り立ったことがありません。その2県が、島根と佐賀なのです。「全国制覇」に向けて、まずは10月あたりに島根へ行ってこようと決めました。

羽田からは出雲へJAL便〔写真はボーイング737-800〕が飛んでいるので、それに乗って、パワースポットとして人気の出雲大社を訪ねてみようと思います。調べてみたら、出雲大社には「縁結びの神様」がいるらしい。じつは、このところずっと書き進めている小説作品が、他の仕事との時間的なからみなどもあって壁にぶつかっています。この秋にはプロジェクトが完結しますようにとお願いしてこようかな。縁結びと言っても、男女の縁だけでなく、出雲大社には“目に見えない良縁”を結んでくれる御利益があるっていうし。私の作品がちゃんと完成して、まだ知らない多くの読者に届いてくれますように──と。

S.Akimoto at 23:55|Permalink
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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