2019年06月24日

月島もんじゃストリート

 
先週、仕事仲間に誘われて東京の下町・月島へ。地元の女性ライターが出迎えてくれて、しばらくそぞろ歩きをしました。圧巻は100店舗近いもんじゃ焼きの店が並ぶ「もんじゃストリート」。これだけ同業者が軒を連ねて営業していて、やっていけるのかなあと心配になるほどです。

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適当なところを選んで、店内へ。ビールのつまみにゲソやじゃがバターなどの鉄板焼きと、何種類かのもんじゃを注文します。値段は上野や浅草界隈の店に比べるとちょっと高めかなあという印象でした。「さすが月島はもんじゃ発祥の地だけありますね」と、熱々のもんじゃを口に運びながら仲間の一人がつぶやきます。ですが、諸説はあるものの、もんじゃの本当のルーツは私が生まれた東京の荒川区。以前、大手の新聞(産経だったかな?)もそう報じていました。「荒川区にはかつて多くの駄菓子問屋ががあり、駄菓子屋でもんじゃ焼きを出していた」と。

そのとおりです。私が小学生のころ、学校が終わると近所の仲良し同士で毎日のように駄菓子屋に集まりました。小遣いから10円ずつ出し合って、4人いれば4杯分のもんじゃを注文し、それを一気に鉄板に流し込みます。月島では最初にキャベツなどの具材で周りに土手をつくるようですが、荒川区ではそんなことはしません。もんじゃ用の鉄板は縁の部分が少しだけ上に曲げて作られているので、水で溶いた小麦粉の汁がこぼれ落ちたりしないのです。

人数分のもんじゃが、鉄板の上でまぜこぜになり、ジュージューと焼き上がったものを思い思いにヘラで口に運びます。どこまでが自分が食べていい分かといったルールもありません。「同じ釜の飯を食う」ということわざがありますが、私たちのあいだでは「同じ鉄板のもんじゃを食う」。そうして、仲間の心が一つになっていった時代のことを、月島でもんじゃを食べながら思い出しました。

S.Akimoto at 10:24│オフタイム 
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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