2018年06月14日

JALの747初便

 
いま、あるメディアの仕事でJALが初めてジャンボ機(ボーイング747-100)を導入したときのことを書いています。その時代に身をよせ、いろいろなことに改めて驚かされながら。乗客320人を乗せたJALの747第1便は、1970年7月1日に羽田からハワイ・ホノルルへ向けて離陸。それはすなわち、日本における大量輸送時代の始まりでもありました。

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日本は高度経済成長にわき、テレビでは旅番組「兼高かおる世界の旅」が高視聴率を獲得していました。飛行機を使った旅行はまだ富裕層や一部ビジネスマンの特権でしたが、そんな状況を一変させたのがジャンボ機なのです。747は通路が2本ある世界初のワイドボディ機で、機体前部を2階建て構造に設計。キャビンはファーストクラス40席、エコノミークラス321席の計361席でレイアウトされました。

その上空クラスキャビンがとにかくすごい! アッパーデッキ(2階席)は当初、ファーストクラス専用のラウンジにし、プライベートジェットの機内を彷彿させるゆったりしたスペースにソファや回転椅子が並びます。日本画家・加山又造氏の壁画が飾られた豪奢な空間でした。1階メインキャビンは前から順に「藤」「橘」「松」「紅葉」と4つの客室があり、その最前方の「藤」がファーストクラス。客室乗務員はそれぞれの客室に1名ずつ配置され、ファーストクラスでは部屋名と同じ藤の柄の着物を着用してサービスに当たっていました。

ALはクラシックジャンボと呼ばれる初期タイプの747だけでも69機、ハイテク機747-400も含めると世界最多の100機を超える747を保有して「ジャンボ機王国」などといわれました。全機が役割を終えて退役したいまもなお、ジャンボ機の時代を懐かしむファンの声があとを絶ちません。

S.Akimoto at 20:28
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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