2017年06月26日

地上と変わらない環境

 
機内でのWi-Fi接続サービスの普及で、移動中の過ごし方が劇的に変わりました。出発前にメール連絡しなければならない案件や、やりかけの仕事があっても、自宅や空港で無理に駆け込みの形で終える必要がありません。離陸後に上空でゆっくりやればいい。まさに地上と同じ環境が機内でも提供されるようになりました。

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JALが長距離国際線の主力機材であるボーイング777-300ERを皮切りに機内Wi-Fiサービスをスタートしたのは、2012年7月。導入の検討を本格化したきっかけは、前年の「3.11」──東日本大震災でした。震災のあと、被害の状況が連日連夜ニュースで流れていたのに、飛行機に乗っている時間だけは情報が途絶えてしまう。その不安に耐えられないという声が少なくありませんでした。「フライト中も地上と変わらない状態で情報にアクセスできる環境が必要だと思ったんです」と担当者は当時を振り返ります。

この「地上と変わらない環境」というのが、とてもありがたい。私もよく、現地の最新情報を出発直前に空港ラウンジで入手したり、渡航先の空港で会う約束の人と「これから予定どおり出発する」とメールのやりとりをしてきました。ですが、離陸後に天候の急変などで到着時間が変更になるケースがあります。その連絡も、いまは上空でできるようになりました。「30分到着が遅れるといま機長からアナウンスがあったから、到着ロビーのカフェでお茶でも飲んでいて」などと。

JALの機内Wi-Fiサービスは2014年7月から国内線にも拡大し、国内線に限っては「今後ずっと無料で提供する」と先日発表がありました。思い切った施策に、もうびっくりです。ちょっと図々しいですが、関係スタッフに「利用者にとっては本当にありがたい。国内線だけじゃなく、国際線での無料サービスも早めに実現してね」と伝えました。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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