2016年04月22日

運動と水分補給

 
2007年7月の新潟県中越沖地震では、避難所で生活する人々の6人に1人が「肺塞栓」の兆候を示していたことが、新潟大と国立病院機構の合同チームの調査で明らかになりました。狭い場所に長時間、同じ姿勢でいることを余儀なくされたことが原因です。同様な症状で苦しむ人たちがいま熊本からも連日報告され、亡くなる人も出ているようです。

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狭い場所で足を動かさずにいると、脚部の奥にある静脈に血栓(血のかたまり)ができることがあります。怖いのは、血栓の一部が血流に乗って肺にとび、肺の血管を閉塞してしまうこと。これが「肺塞栓」で、当初は旅客機のエコノミークラスの旅客から報告されるケースが多かったため「エコノミークラス症候群」の名前で知られるようになりました。

その名前から「ビジネスクラスやファーストクラスなら大丈夫」と油断している人もいますが、上級クラスでも同様な症状で苦しむ例が見られます。飛行機での移動だけではありません。鉄道やバスで旅するときもしかり。長距離バスや長距離列車の乗客のほか、タクシーやトラック運転手にも同じ症例が報告されています。

上のイラストは、エコノミークラス症候群の予防法に関するあるコラムで使用したものです。被災地の方々も、水分の補給と適度な運動を必ず心がけてください。

S.Akimoto at 08:40│空の旅の資料館 
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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