2016年03月18日

ダグラスDC-8

 
雑誌の記者から今週受けたインタビューのなかで、テーマからは少し外れたものの、ダグラスDC-8という古い機種の話をしました。1960(昭和35)年にJALが日本で最初のジェット旅客機として導入した4発機です。私が高校生のときに初めて乗った飛行機も、このDC-8でした。


当時私は、札幌で毎年2月の頭に開催される「さっぽろ雪まつり」に、行きたくて行きたくて仕方がありませんでした。高校1年が終わる春休みから安い鈍行列車を使った国内の旅をスタートし、春、夏、冬と長い休みがくるごとにあちこちを放浪していたのですが、雪まつりだけはなかなか行けません。開催時期の2月に、学校の休みがなかったからです。

諦めきれない私は、学校をサボることを決意しました。ですが、いつものように鈍行列車でのんびり旅をしていたら、さすがに退学になってしまう。そこで考えたのが、飛行機を使って期間を短縮することでした。アルバイトでお金をため、足りない分は親に借りて、初めて乗った飛行機──それがDC-8だったのです。

ご覧の写真〔JAL提供〕のように、DC-8は胴体が細く、直線が非常に美しい。私が乗ったのは、DC-8のなかでもボディをストレッチしたDC-8-61というモデルでした。外観はよりスマートでカッコいいのですが、通路が一本しかないため、到着した札幌で降りるのにずいぶん待たされた記憶があります。「飛行機って、降りるときがめんどくさいなあ」と、当時はあまり好きになれませんでした。乗るときはウキウキで、降りるときは「遅っせぇなあ、さっさと降ろせよ」と思う気持ちは、いまもあまり変わりませんが(笑)。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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