2016年03月15日

プロローグ

 
旅行・観光専門サイト『トラベルボイス』で先週公開したジェイ・エアのレポート「臨時便を東北へ!()」が、予想以上の大反響でした。yahoo! ニュースでも配信され、これまで航空に興味のなかった人たちにも読まれて編集部にも多くの意見が寄せられたようです。


私個人にも感想は届いていますが、その中でいくつか目についたのが「ジェイ・エアってどんな会社?」という質問です。いまは羽田からも飛んでいるものの、もともと拠点が大阪・伊丹なので、関東の人には馴染みが薄いのかもしれません。そこで今日は、先週のレポートの「プロローグ」として、ジェイ・エアの歴史に触れてみたいと思います。

ジェイ・エアは1996年にJALグループのローカル路線を担う会社として設立され、県営名古屋空港を拠点にネットワークを広げてきました。ただし名古屋地区にはセントレア(中部国際空港)もあるため、そこの路線と重ならないよう制約を受けながらの事業展開を余儀なくされ、なかなか自由には飛ばせなかったようです。2010年1月のJAL経営破綻後は、不採算路線の縮小を中心にグループのネットワークが見直され、ジェイ・エアは大阪・伊丹を拠点に路線を再構築することになります。

とはいえ、名古屋から大阪にすぐ移転できたわけではありません。路線見直しが始まったあともジェイ・エア便は両拠点から飛んでいましたし、伊丹の便数の規模を見ながら、それに必要な乗員を毎月数名ずつ移すといったやり方でした。整備基地と本社機能は名古屋に置いたままにし、スタンバイ機もしばらくは名古屋に留めておいたといいます。そうして全部が伊丹に移ったのが、2011年の2月27日。同日夜に名古屋に降りる到着便が最後となり、28日の朝から伊丹の本社が活動しはじめのです。東北を巨大地震が襲ったのはその直後で、今回の取材に応じてくれた山村毅氏(当時のジェイ・エア社長)は「すべての機能が大阪に移ったあとだったので、臨時便を飛ばす対応ができた」と話していました。

S.Akimoto at 17:42│日本のエアライン 
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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