2016年01月17日

奇跡の湖

 
昨年10月に福井県の若狭を取材しました。そのときに訪ねた「三方(みかた)五湖」の展望台からの美しい眺めが、いまも忘れられません〔写真〕。五つある湖のうち最も大きいのが「水月湖」で、ここは地球の歴史を知るうえでとても重要な湖として世界から注目されています。


年縞、という言葉をご存知でしょうか。湖の底には、長い年月をかけて土などが堆積し、縞模様の層が形成されます。「地層の年輪」とも言われるこの年縞は古代の謎を解くカギであるとして、世界中でサンプルの採取が進められ、研究が重ねられてきました。そしてわかったのが、三方五湖のひとつである水月湖の底に、考古学や地質学における最も重要な手がかりとなるサンプルが眠っていることです。年縞が形成される条件(地形や周辺環境など)が奇跡に近いような形で整い、ここで採取された年縞から現在までに過去7万年の地球の自然や環境の変動が具体的に解析されました。水月湖は世界中の研究者のあいだで「奇跡の地層を持つ湖」と呼ばれるようになったのです。

湖のほとりに建つ「若狭三方縄文博物館」を訪ねたとき、私は学芸員の小島秀彰さんから年縞について詳しい説明を受け、とても興味をもちました。一日中でも聞いていたいワクワクするような話だったのですが、私のにわか知識ではこのBlogでみなさんにうまく説明できません。興味をもっていただけたら、あとは小島さんから直接話を聞いてもらうのがいいと思います。1月24日(日)に東京・青山にある福井県のアンテナショップ“ふくい南青山291”で、小島さん本人による「7万年のしましま/奇跡の湖 水月湖の年縞を語る」と題した講演イベントが開催されることになりました。

私は今月25日よりメキシコ取材に出る予定で、イベント当日はそれまでに入れなければならない原稿の執筆や渡航の準備に追われそうですが、時間がとれれば青山に足を運ぶつもりです。メキシコでは古代遺跡なども訪ねるので、その前に学術的に考古学にアプローチしておくのもいいかなと思うので。13時開始で、入場は無料ですので、みなさんもぜひ神秘の世界に触れてみてください。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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