2014年06月01日

札幌ラストナイト

 
札幌での休日の最終日は、すすきのにあるお気に入りのジャズバーへ。「ハーフノート」という小ぢんまりした居心地のいい店で、週末のその日はピアノとベース(コントラバス)とドラムスのトリオライブが予定されていました。1回目のステージが始まる21時ごろに顔を出すと店に電話しておいたら、用意されていたのはステージのすぐ横のテーブル! 演奏が直接みぞおちに響いてくるような、まさに特等席です。


IWハーパーの12年もののソーダ割りを飲みながらベテラン奏者3人が奏でるハーモニーに浸り、約50分間の最初のステージが終了したあとで、カウンターで休んでいたベース担当の佐藤人志さんと少し話しました。

「途中で『リクエストが来ている中から』と、1曲応えていましたね」と私。「リクエストは前もって受け付けるんですか?」
「いいえ、そういうわけじゃなく」と佐藤さんは言います。「その場でもかまいません。もし何かお好きな曲がありましたら」
「本当ですか? じゃあ──」

私はスタンダードナンバーから「朝日のようにさわやかに(原題:Softly As In A Morning Sunrise)」と「煙が目にしみる(原題:Smoke Gets In Your Eyes)」という大好きな2曲を挙げ、迷ったあげく「どちらかやりやすいほうを」と伝えました。そして2回目のステージが始まると、幕開けから「朝日のようにさわやかに」のイントロが流れてきたのです。感動しました。しかも1曲目が終わり、続いて2曲目には、こんどは「煙が目にしみる」も!

ステージを終えて楽器の片づけを始めた佐藤さんに「明日東京に帰ります。素敵なラストナイトになりました」と伝えると、彼は「またいつでもお起こしください」と私に手を差し出します。札幌の夜がくれた、最高のプレゼントでした。

S.Akimoto at 14:31│オフタイム 
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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