2014年02月23日

被災地で食育支援

 
全国のシェフが被災地の小学校を訪れ、ランチを振る舞う「子どもたちに笑顔を! プロジェクト」が、先日の読売新聞で紹介されていました〔写真〕。年2回のペースで続けている活動で、カレーとハンバーグにコーンポタージュ、サラダにデザートといった子どもたちの好きなメニューを多いときには800食も作るとか。このプロジェクトを中心になって進めている一人が、東京・四ツ谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」のオーナーシェフ、三國清三さんです。


記事には「1週間かけて東京で料理を仕込み、開催前日の夜に大型バス2台で現地に向かい、終わった後は使った食器をそのまま東京に持ち帰って真夜中に洗い物をしてようやく解散に」という三國さんの談話が載っていました。宮城県気仙沼市の小学校を訪ねた第1回目は震災から間もない2011年6月6日で、当初はおびえたような表情だった子どもたちも、食べているうちにわあっと笑顔に。しかしいっしょにハンバーグを食べていた先生の中には泣いている人もいたそうで、三國さんは「大人には口に出せないつらさがあることを理解した」と言っています。

「この活動は炊き出しではありません。食育です」と三國さんは続けます。「食べることを通じて子どもが五感を磨き、育っていくことに意味がある。できるだけ長く活動を続けていきたいと思っています」

三國さんは、スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)の上級クラスの機内食をプロデュースしているシェフとしても知られています。一流ホテルや著名なシェフとタイアップした機内食を提供するエアラインは最近でこそ珍しくありませんが、その先駆けとなったのが同エアラインと三國さんのコンビ。私も三國さんには、これまで取材で何度か会いました。穏やかな人柄の奥に、情熱を秘めた人──という印象です。食育で被災地の子どもたちを支援する三國さんを、これからも応援していきたいと思います。

S.Akimoto at 15:15│国内トピックス 
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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