2013年10月28日

カタールの二人の友

 
退屈な街だったよ。あの国に行ってもやることがない。カタールの旅を終えた人から、よくそんな感想を聞きます。現地の天然ガスプラントで技術指導する日本人エンジニアの取材で訪れた10年前を思い返しても、典型的なアラブの都市という印象のほかは記憶にありません。ですが、いまは違います。今日、半日かけて街を歩いてみて、その変貌ぶりに目をみはりました。


案内してくれたナジワが、いちいち足を止めては「撮影しなくていい?」と私にほほ笑みかけます。対岸に建ち並ぶライトアップされた高層ビル群〔写真〕。私が知る10年前のドーハと同じ街とは、とても思えません。世界3位の埋蔵量を誇る液化天然ガス(LNG)などの恵まれた天然資源を背景に、とくに2006年にアジア競技大会がカタールで開催されて以降はインフラが整備され、大規模なホテルや観光施設の新設・改修が進められてきました。

「ドーハはこれからまだまだ変わる」と、ナジワの横でサジャドもうなずきます。「私がイラクからドーハに移り住んだ1999年は、まだまったくといっていいほど何もなかった。ボスも10年ぶりの再訪なら、びっくりするのも無理はないよ」

新しい顔がある一方で、ドーハには古い顔もあります。日が暮れてからは、二人は私をアラブらしい雰囲気がただようスーク・ワキーフに連れていってくれました。ここは夜10時を過ぎても、人の流れが絶えません。いまからfacebookに、スークの様子と二人の友人の写真を載せます。サジャドおすすめのイラク料理レストランで撮りました。写真を見てもわかるように、サジャドはかなりのおっさんです。顔もごつい(失礼!)。なのに大きな声で「ボス」なんて呼ばれると、私が周囲からヘンな目で見られそう。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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