2013年09月03日

太平洋航路を787で

 
アメリカ系キャリアで唯一、ボーイング787を保有するユナイテッド航空が、同型機の日本路線での積極活用に乗り出しています。たとえば現在デイリー運航を続ける成田/シアトル線に、これまでの777-200に代えて2013年11月から787を導入すると発表。同様に関西/サンフランシスコ線でも、2014年4月より777-200から787への変更を決定しました。関西発着便に787を就航させるのはユナイテッド航空が初めてです。


このBlogでも何度となく書いてきましたが、787は燃費効率にとても優れた旅客機です。軽量で高強度のカーボンファイバー複合材をボディや主翼のメイン素材にしたことで、同サイズの767に比べて燃費は20%も改善されました。そのため飛行距離が延びれば延びるほど、真価を発揮します。

長距離路線を開設する場合、大量の燃料が必要なことから大型機を使わざるを得ず、これまでは一度のたくさんの乗客が利用する路線でなければビジネスとして成立しませんでした。一度のフライトに400〜500人の利用者があるのは、ニューヨーク、パリ、ロンドン、フランクフルトなどいわゆる“ドル箱”といわれる路線です。しかし中型機であっても787なら、航続距離が長く、また200人の程度の乗客数で長距離を飛ばしても燃費がよくてコストを抑えられるから十分にペイできる。結果、従来は不可能だったさまざまな都市への路線開設が可能になりました。ユナイテッド航空が2013年6月から飛ばし始めている成田/デンバー線などは、787だからこそ実現した路線といえるでしょう。

さて、私は現在、成田空港第1ターミナルのユナイテッド航空ラウンジにいます。10月末に発売の季刊『航空旅行』秋号(Vol.7)で予定している巻頭特集「太平洋航路をゆく」の取材のため、写真家の倉谷清文氏を伴って。ウィンドウ越しに見えるのは、出発準備を進めるデンバー行きのUA138便。あと30分ほどで、ボーディング開始です。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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