2013年07月29日

あ丶上野駅

 
夏祭りの最終日だった昨日、私が焼きそば作りの鉄板の準備を始めたころ、東京の下町ではちょっとしたイベントが開催されたようです。そのイベントとは、JR上野駅の開業130周年を祝う記念行事。帰宅してテレビをつけたら、夜のニュース番組でJR東日本の東京支社長が「人生の節目を上野駅からスタートした人も多い」と集まった人たちの前であいさつする様子が映し出されていました。


かつて歌手の井沢八郎さんが、東北から集団就職で上京した若者たちの心情を「あ丶上野駅」という曲に乗せて歌い、人々の共感を呼びました。この「あ丶上野駅」のメロディが昨日から、寝台特急カシオペアなどが発着する13番ホームの発車ベルになっています。私も今日、夕方からその上野駅へ。駅構内では、130年の歴史を振り返る写真展も開催されていました(8月31日まで)。

日本の高度成長期を支えた70代、80代の東北出身の人たちにとって、上野は悲喜こもごもの思い出がつまった集団就職列車の終着駅です。私は彼らの年代よりはずっと下ですが、下町で生まれ育ったので、上野駅は幼少のときから身近な場所でした。やんちゃな仲間とつるんで遊びに繰り出す繁華街といえば上野か浅草でしたし、高校2年の夏休みに人生初の「放浪の旅」に出たのもやはり上野駅からです。線路が行き止まりになった終着駅型のホームから乗り込んだ夜行列車。見送りに来ていた当時の彼女に手を振り、目頭を熱くしながら、東北から北海道への1カ月におよぶ無計画な旅を始めた日のことをいまでも忘れません。

上野駅にいまも残るかつての懐かしい雰囲気と、周辺の雑然とした街並みが私は好きです。今日も駅のすぐ近くのロティサリーチキンがおいしい店で、夕方から親しい新聞記者や編集者、ライターなどを集めての飲み会でした。私が会を仕切るときは、上野とか浅草とかの下町開催がどうしても多くなります。

S.Akimoto at 23:45│マイ・オピニオン | オフタイム
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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