2013年03月09日

レッドカーペット線

 
久しぶりにエアバスA380の話題を。世界で唯一のこのオール2階建て機は、私が最も評価する旅客機の一つです。なにせ、1階と2階をすべてエコノミー席で設定すれば、1回のフライトで900人近くを運ぶことができるキャパを持っているのですから。


もっとも、900席をレイアウトして常に満席になるような路線は、世界中どこを探しても存在しません。メーカーが標準座席数として推奨するのは3クラスで525席ですが、一度のフライトで500人以上が利用する路線というのも数えるほどしかない。A380を導入しするエアラインでは500席以下でレイアウトするところも多く、そのぶんキャビンには従来にないゆとりのスペースが生まれました。スペースに余裕ができれば、乗客に提供できるサービスの可能性もぐっと広がっていく──私がこの旅客機を評価する一番のポイントはそこにあります。

昨年夏に成田に就航したエミレーツ航空のA380のファーストクラスでは機内でシャワー・スパ施設を利用してリフレッシュし、今年の元日にA380の成田線デビューを果たしたタイ国際航空のビジネスクラスではゆったりしたスタッガード型シートを満喫しました。今後の注目は、7月にA380の1号機を受領するブリティッシュ・エアウェイズ(BA)でしょう〔写真=エアバス提供〕。その座席構成と初就航路線が先日、同社から発表されました。

ブリティッシュ・エアウェイズが打ち出したA380のキャビン構成は、ファーストクラス14席(1階)とビジネスクラス97席(1階に44席と2階に53席)、プレミアムエコノミー55席(2階)、エコノミー303席(1階に199席と2階に104席)の計469席。そしてデビューは10月15日からのロンドン/ロサンゼルス線に決定しました。映画の都ハリウッドを擁するLAへのフライトを同社は「レッドカーペット」路線と命名し、就航を記念して往復のエコノミー運賃を499ポンド(約7万1,600円)から、さらに380ポンド(約5万4,500円)の追加でプレミアムエコノミーへのアップグレードも可能というキャンペーン運賃を設定しています。ちなみにビジネスクラスは往復1,900ポンド(約27万2,700円)から(いずれも英国時間3月15日まで)。

ロンドンからA380でLAへ。値段もまあまあ手頃だし──取材、行こうかなあ。

S.Akimoto at 00:22│就航路線 | シート&設備
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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