2012年06月23日

ヒコーキ初体験組

 
もも色の機体ですっかりお馴染みになったピーチが関西から札幌と福岡への路線でデビューしたのは、今年の3月1日でした。下の写真は、就航初日にオープンスポットで乗客を迎えていたスタッフたちです。あれから早4カ月。昨日の午後にはこの4カ月を総括する同社・井上慎一CEOによる会見が東京都内で開催され、私も出席してきました。


井上氏によると、就航後の平均搭乗率は目標(70〜75%)を上回る77%。利用客は20代と30代の若い人が多く、また全体の20〜40%は飛行機に初めて乗った人たちだと報告されました。この新規顧客が「20〜40%」というのは、大事なポイントです。限られたパイ(市場)を、これから就航するジェットスター・ジャパンエアアジア・ジャパンと奪い合うだけでは、日本のLCCに将来はありません。これまで飛行機を利用したことのない人たちをどれだけ取り込めるか。つまり、新興の3社でいかに新しい市場を創出できるかが勝負なのです。

ところで、20〜40%というのはずいぶんざっくりした数字だなあという印象を受けます。会見に列席した記者の一人からは案の定、どうやって調べたのかと聞かれ、「厳密に調査したわけではなく、あくまでわれわれサイドの印象でして」と答えていた井上氏。すると別の記者から「そのへんをもう少し具体的に」と突っ込みが入りました。

「たとえば前の座席の下に荷物をぎゅうぎゅう押し込んでいる人にスタッフが頭上の荷物ラックのご使用をすすめると、『え、こんなところに棚があるんだ』と驚かれていたり──」と、井上氏は実例を披露します。「また前方のドアから搭乗されてきて、いきなり最後部までスタスタ進んで自分の座席を探している人の座席番号を確認すると、一番前のほうの“2のA”だったり。そんなことからも、初めて飛行機を利用される方なんだなと感じました」

話を聞き、なるほどと納得している記者がいた一方で、なかには隣に座っていた記者と「え、いまどきそんな人が?」と顔を見合わせる人も。咄嗟に話を作ってない? とでも言いたげに。私はもちろん、信じましたよ。信じて、楽しく報告を聞いていました(笑)。いずれにしても、がんばれ──ピーチ!

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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