2012年04月13日

少ない水で機体清掃

 
エールフランス航空から昨日、環境保護の取り組みについてユニークな発表がありました。機体の外装を清掃するのに、従来と比べて100分の1の水しか使用しない方法を開発した──というのもです。これまで中距離線の機材では実績のあるこの方法を、今後は長距離線で運航する大型機でも採用していくことも報告されました。


新しい清掃方法では、小さなシートにクリーニング材を染み込ませて使用します。これにより使う水の量を従来の100分の1程度に減らし、作業時間も3分の1に短縮。ボーイング777の場合、これまでは1万リットルの水が必要だったのが、新方式では100リットルに抑えられるそうです。777よりもさらに大きなエアバスA380なら、効果はより増すでしょう〔写真はエールフランス航空のA380=チャーリィ古庄氏撮影〕。

水を節約するだけではありません。機体の外装を常にきれいに保つことで、空気抵抗が少なくなり、CO2の排出量を減らすことが可能です。エールフランス航空はこの方式で、すでに年間800万リットルの節水と57トン以上のCO2排出量の削減に成功してきました。

エアライン各社の環境保護活動が加速しています。2011年後半にはルフトハンザがハンブルグ/フランクフルト間で半年間にわたりバイオ燃料によるデイリー運航を実施。その詳細は『誠Style』でのレポート「7億円を投資してバイオ燃料の旅客機を飛ばすルフトハンザの本当の狙い」でも報告しました。エールフランス航空とルフトハンザ──競うように環境問題に挑みつづけるこの両社が、いずれも環境規制の厳しいヨーロッパのエアラインであることにも、私は注目しています。

S.Akimoto at 14:29│世界のエアライン | 航空機
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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