2011年02月06日

エコ実験が新段階へ

 
ドイツのハンブルグとフランクフルトを結ぶ路線で、近くルフトハンザの新しい旅客機が運航を開始します。先月末に来日した同社の新CEO、クリストフ・フランツさん(1月25日のBlog参照)も「準備は計画どおり、順調に進んでる」と話していました。


上の写真がその新しい旅客機です。エアバスの単通路機A321。というと、「A321はずっと前から使われているのでは?」と思う人も多いでしょう。機体は同じですが、違うのはその中身──より正確には、積まれるジェット燃料が変わります。従来からの航空燃料ケロシンと新しいバイオ燃料を50対50の割合で混合したものが、この4月から同機のエンジンに使用されることになりました。

「バイオ燃料による実験は他の航空会社でも何度か実施されています。しかしこれまでは、いずれも実験のための実験でした」と、フランツさんは先日の私とのインタビューで言いました。「フライトにバイオ燃料が使えことについては、過去の実験ですでに実証済みです。そこからもう一歩、新しい段階に進めようというのが、これから私たちがやろうとしていること。ハンブルグとフランクフルトの間をお客さまを乗せて毎日飛んでいるA321にバイオ燃料を使用して、エンジンのメンテナンスや寿命への影響などを研究し、実用化に結びつけていきます」

定期便運航にバイオ燃料を使用するのは世界でも初めてです。実験が行われる期間は今年4月からの6カ月。その間、約1,500トンのCO2削減を達成する計画で、フランツさんは「運航が始まったら招待しますので、ぜひ乗りにきてください」と言ってくれました。

乗ってみたところで、きっと何も変化は感じないでしょう。というより、バイオ燃料を使用した結果、乗り心地が変わってしまうようなことがあってはマズい。でも、せっかく誘っていただいたのだから、実験がある程度進行した段階で行って乗せてもらおうかな。そうして現場でデータを収集・分析している人たちにいろいろ話を聞いてこようと思います。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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