2010年07月09日

LCCのビジネスモデル

 
先日のBlog「アジアンタイフーン」でも触れた、エアアジアについての話の続きです。LCCの一番の特徴は、何といっても安い価格でフライトを利用できること。下の写真にあるように、エアアジアの赤い機体には「NOW EVERYONE CAN FLY(いまや誰でも飛行機に乗れる)」という文字が記されています。


もともとレコード業界の幹部だったエアアジア・グループの総帥、トニー・フェルナンデス氏は「われわれが航空業界に乗り込んだ当時(2001年)は、マレーシアで飛行機に乗れるのは人口のわずか6%に過ぎなかった。だったら、残りの94%の人たちのために安い飛行機を飛ばせば、必ず大きなビジネスになと確信した」と、これまでさまざまなメディアのインタビューで語ってきました。

それを実現するため、いくつものアイデアが導入されます。たとえば、座席数を大手エアラインの2割増しにして、1便ごとの利益率をアップ。機内食などのサービスはすべて有料にしました。離陸すると客室乗務員は、機内で積極的に食事や飲み物を売り歩きます。一人ひとりの“やる気”を引き出すために、売上げの10%程度が歩合として社員に配分される給与体系もつくりました。

客室乗務員はまた、機内でゴミが出るとすぐに回収して歩くなど、清掃係も兼務することで人件費を削減しています。運航機材の稼働率を高めるために空港にとどまる時間を可能なかぎり減らし、発着は各都市のメインの国際空港ではなく、あえてアクセスが不便な郊外の空港を選んできました。

大手とは異なるこうしたLCC独自のビジネスモデルが今後、日本の空をどう変えるのか? 日本への就航が予想される今年の秋以降は、本当に注目です。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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