2010年12月08日

空から送るね

 
師走に入って1週間。今朝は早くも、来年度に向けた海外取材の計画づくりに着手しました。海外へ取材に出る場合、その前後のスケジュール調整がけっこう大変です。東南アジアなどの近場なら問題なしですが、欧米への10時間を超えるフライトになると、編集部との原稿の受け渡しがその間ストップしてしまう。出発前に入稿を終えるか、機内で原稿を書いて到着後に空港やホテルから送っても間に合うような日程を組まなければなりません。


しかしそんなスケジュール調整での苦労も、どうやら今年でおしまいになりそう。大手エアラインの数社が2011年より、機内でのインターネット接続サービスを開始すると発表しました。

たとえばSAS(スカンジナビア航空)は、ノルウェーの国内線で運航するボーイング737で'11年4月から同サービスをスタート。その後はロンドンやフランクフルト、パリへの国際線にも導入路線を広げる計画だといいます。日本線はまだ先になりそうですが、成田とコペンハーゲンを結ぶ路線でもいずれサービスが始まるでしょう。ドイツのルフトハンザも、4年ぶりとなる機内でのインターネット接続サービスを大西洋路線で再開しました。

もう1社、日本から移動中の機内で仕上げた原稿を「いまから送るね」といって空から送信する──そんな仕事のスタイルをいち早く実現してくれそうなのが、トルコ航空です。同社は今年10月、最新のボーイング777-300ERの1号機を米国シアトルで受領しました(10月14日のBlog参照)。キャビンも、それまでのリース機材で設置されていたファーストクラスを廃止し、ビジネスとエコノミーに加えて中間クラスにあたる「コンフォートクラス」を新設。トルコ航空の個性を全面に打ち出した内装に様変わりしています。

シアトルで受領したこの最新機材のイスタンブールへのデリバリーフライトには私も同席し、機内をいろいろ取材しました。そのとき印象に残ったのが、すべてのシートにPCとつなぐLANやUSBポートが設置されていたことです。上の写真はエコノミーのシートですが、大型モニターの右側にあるのがわかりますか? そしてその取材の直後に、同社は「'11年6月から全クラスで利用できる機内インターネット接続サービスを開始する」と発表しました。トルコ航空の新しい777-300ERについては、来年4月の日本線でのデビューを前に、近く別のメディアで詳しくレポートする予定です。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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