2010年10月14日

処女フライトへ

 
トルコ航空は本日(現地時間10月13日)午後、ボーイング社のエバレット工場で最新鋭777-300ERの1号機を受領し、少し前にその調印式を終えました。両社の関係者や各国の記者らが見守るなか、リボンカットなどのセレモニーが行われ、現場ではまだ大きな拍手が鳴り止みません。


私は早々に写真撮影を終えて、セレモニー会場の一角に特設されたプレスセンターに移動。PCをインターネットにつなぎ、この報告を書き進めています。

それまで大型機の王者として君臨してきた“ジャンボ機”747-400は、左右の主翼に2基ずつ計4基のエンジンを装備した4発機でした。しかし燃料費の高騰が続くなか、エンジンの数が多ければそれだけ燃費や整備コストがかさんでしまう──そんな理由から、近年は左右の主翼に1基ずつのエンジンを搭載した双発機を主力に据えるエアラインが増えています。なかでも「トリプルセブン」の愛称で親しまれる777シリーズは、高い推力と信頼性を併せ持つ高性能エンジンを実用化し、双発機の可能性を先頭に立って切り拓いてきました。そのパワーは強力で、満席時には300トン以上にもなる機体をたった二つのエンジンで軽々と持ち上げ、マッハ0.84の速度で巡航させます。

777シリーズは現在、基本モデルの-200を中心に、同サイズのボディで最大離陸重量を増やし航続距離を延ばした-200ER、ボディを約10メートル延長して座席数を増やした-300、その-300のウイングスパンを拡大しさらにエンジンの推進能力と最大離陸重量を増やして航続距離を伸ばした-300ER、-200ERのウイングスパンを-300ERと同等にし航続距離もさらに延ばした-200LRの計5機種がラインアップされています。なかでも-300ERについては、トルコ航空に限らず、長距主要離線の中心機材として積極的に導入を進めるエアラインが少なくありません。

目の前の駐機場ではいま、トルコ航空の赤いロゴマークが入った真新しい777-300ERが、古都イスタンブールへ向けて離陸の時を静かに待っています〔写真〕。もう間もなく、私たちの搭乗も始まる予定です。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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