2010年08月03日

空港はテーマパーク

 
彼はいま、世界のどのあたりを彷徨っているのだろう。その土地で手配したレンタカーに数台のカメラと三脚、脚立などいつもの“七つ道具”を積み込んで。ヨーロッパか中東あたり? 広大なアメリカのどこか? あるいはアフリカの大地を駆け巡っているのでしょうか。私にわかっているのは一つだけ──彼がいるのは、旅客機が発着する場所であるということ。つまり、どこかの空港かその周辺でレンズを向けていることは間違いありません。


「ターミナルのロビーに遠く見知らぬ土地への出発案内が響き、ランプエリアには世界各国のさまざまな旅客機が待機している。一歩足を踏み入れると日常の忙しさや煩わしさを忘れさせてくれる空港は、私にとってはまさにテーマパークです」と、彼──航空写真家のチャーリィ古庄さんは言います。「どこかに一風変わった空港があるという情報を耳にすると、すぐに飛んで行きたくなり、気がつくと過去に訪れた空港は500を超えていました」

その古庄さんから、私のもとに新刊が送られてきました。「これまで世界各国で訪ねた空港の中でも、とくに印象に残るものや、日本の常識とはかけ離れたユニークな空港ばかりを1冊にまとめてみました」というメッセージを添えて。イカロス出版から8月1日に刊行になった『世界のビックリ空港探訪記』です〔写真〕。

さっそくページをめくってみると、すべてが驚きの連続です。え、こんなところに空港をつくっちゃうの? 自分がパイロットだったとしても、この空港には降りる勇気が持てないだろうな。空港というより、これはレジャーランドでは? そんなことを、いちいち声に出してつぶやきながら。古庄さんは、その一つひとつを自身の足で訪ね、写真に収めてきました。彼だからこそ実現できた、価値ある1冊です。猛暑の日々、一服の清涼と刺激を得るためにも、ぜひ手にとってみてください。

S.Akimoto at 06:05│エアポート | 書籍・読書
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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