2010年07月02日

アジアンタイフーン

 
エアライン業界への就職や転職を目指す人たちに向けたセミナーが先日開催され、1時間半ほど講演してきました。当日の受講生は30名前後と聞いていたのですが、私が到着したときには会場はすでに満席の状態。最後列のうしろや通路にも立ち見(立ち聴き)の人があふれていたほどです。


90分間ずっと立ったまま? それじゃあ気の毒なので、私が「イスだけでも用意できないのかなあ」と言うと、主催者側から「客室乗務員は立ち仕事で、きちんとした立ち姿勢で人の話を聞くのも大切な訓練です」とピシャリ。「はあ。そ、そうッスか」と、ちょっと恐縮してしまいました(笑)。

一人ひとりの様子は、私のほうからもよく見えます。話を聞くときの態度も表情も実際、とてもよく訓練されているなあという印象でした。受講生の目つきがとくに変わったのは、ルフトハンザエアアジアについての内容に触れたときです。すでに報告したように、ルフトハンザは6月からフランクフルト/東京線にエアバスA380を就航。A380でのデイリー運航になる夏以降は大幅に座席供給量が増えるぶん、日本人客室乗務員の新規採用計画も早々に浮上するでしょう。一方のエアアジアは、アジアを中心に世界の空に翼を広げるマレーシアのLCC(ローコストキャリア)で、いよいよ日本就航を視野に日本人客室乗務員の採用に踏み出しました〔写真はエアアジアが運航するエアバスA320〕。

ただし、エアアジアそのものについては受講生もまだあまり多くを知らないようで、セミナーではその独特な取り組みなどについて詳しくお話ししました。ターゲットとする就航地は、国際化が進む羽田なのか、あるいはつい最近「新しくLCC専用ターミナルを建設する」と発表があった成田なのか? これまでどんな戦略で成長を続けてきたのか? 働く場として見た会社や組織の特徴は?

上陸目前の“アジアの台風”として注目を集めるエアアジアについては、今後当Blogでもさまざまな角度から情報をお伝えしていく予定です。今月半ばに来日することになっている幹部らからは先日、私に面会依頼がきました。新しい情報を仕入れるチャンスでもあるので、先方にはすでに「会っていろいろ話しましょう」と返事を送ってあります。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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