2010年06月07日

太陽光で24時間飛行

 
太陽エネルギーだけを動力とする有人飛行機で世界一周を実現する──そんな夢のプロジェクトについて、3月30日のBlogで紹介しました。スイスを拠点に2003年にスタートしたこの「ソーラーインパルス」プロジェクトはこれまで順調に推移し、4月8日には高度を1,200メートルまで上げてのフライトに成功。その日、取材でトルコのイスタンブールを訪れていた私に届いたのが、テスト飛行の成功を喜ぶスタッフたちの様子です〔写真〕。


ソーラーインパルスの全重量はわずか1,600キロですが、主翼幅はエアバスの大型機A340と同サイズで63.4メートルもあります。その大きな主翼に設置した1万2,000個のソーラーパネルで太陽光を吸収。昼間蓄えた電力で夜間の飛行も可能にし、2週間から1カ月をかけて世界一周を果たすという壮大な計画です。

プロトタイプ機を使った4月のテスト飛行では、スイス西部のパイエルヌの飛行場を時速45キロで離陸し、1,200メートルの上空を87分間飛行しました。このテスト飛行の成功をステップに、あらかじめ充電した状態で離陸したそれまでの飛行から一歩前進して、現在は太陽の光を受けて飛ぶ文字通りの“ソーラープレーン飛行”に移行。飛行時間を段階的に延ばすテストが続いています。

そして先週、再びスイスから一報が入りました。現地時間の6月13日に、いよいよ24時間飛行に挑戦するというのです。もらった連絡には、スタッフからの「テストの現場に来ないか?」というひと言が添えてありました。

ですが、う〜、行けない〜! 別件の取材が重なっていて、スケジュールを動かすことができません。あと1週間先なら、ちょうどヨーロッパに行っている予定なのですが。いずれにしても、スタッフのみなさん、大成功を祈っています!

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

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