2009年12月04日

フレンチの巨匠の挑戦

 
この秋、丸の内のビジネス街に誕生した大型ショッピング&グルメゾーン「丸の内ブリックスクエア」の2階に東京・四谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」のオーナーシェフである三國清三さんの新しいフレンチレストラン「mikuni MARUNOUCHI」がオープンし、話題を集めています。


ユニークなのは、地域で生産されたものを地域で消費するという三國さんらしい“地産地消”の料理哲学。フレンチの巨匠は大都会・東京で、その高すぎるともいえるハードルへの挑戦を始めました。千住葱や亀戸大根、寺島茄子などの江戸野菜や秋川牛、小平の次郎柿などを契約農家から取り寄せ、これまた東京産の蜂蜜や牛乳などを使って身体に優しい三國流フレンチへと昇華させます。

三國さんの料理は、私もこれまで何度か味わってきました。といっても、私が訪ねたのは四谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」でも新しい「mikuni MARUNOUCHI」でもありません。私がときどき利用するのは、いわばレストラン・ミクニの「“雲の上”支店」です。

成田/チューリッヒ間でデイリー運航を続けるスイスインターナショナルエアラインズ(以下SWISS)の日本発のファーストクラスとビジネスクラスで、三國さんが手がけるメニューを楽しむことができます。三國さんは2001年にSWISSの前身であるスイス航空と契約し、自身のプロデュースによる機内食の提供をスタート。今週水曜日に「mikuni MARUNOUCHI」で、SWISS日本支社長の岡部昇さんと三國さんを囲んでの記者懇親会が開催され、私もちょっとお邪魔してきました〔写真は三國シェフ(左)と岡部さん〕。

「レストランで出す料理とは違って機内食にはいろいろと制約があります」と、三國さんはその難しさについて話します。「地上で調理したものを一度冷蔵保存して機内に搭載し、再び温めてお客さまに提供するときに最もおいしい状態にならないといけません。それにふさわしいメニュー開発を進める一方で、サービスに当たる客室乗務員にも何度もレストランに足を運んでもらい、私たちのコンセプトとやり方をしっかりと体得してもらいました」

一流ホテルや有名レストランとタイアップしての機内食を提供するエアラインは最近でこそ珍しくありませんが、その先がけとなったのがSWISSです。ライバルとの競争が激しさを増すなかで、三國さんの言葉には“元祖”としての自信が感じ取れました。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE夢文庫)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)など著書多数。

Logo_MakotoStyle_Tittle.jpg
Contact
仕事依頼などの相談・問い合わせはお気軽にどうぞ。当Blogへのご意見・ご感想もお待ちしています。下のフォームをクリックして画面を呼び出し、ご記入のうえ、送信してください。後ほど連絡させていただきます。

Form
Books














About Link
Blog『雲の上の書斎から』はリンクフリーです。必要に応じて以下のお好きなバナーをご使用ください。リンクされた場合は上記 Contact Formよりご一報いただけますと嬉しいです。