2009年11月29日

KLMオランダ航空

 
オランダは、決して大きい国ではありません。面積は日本の九州と同程度で、人口は約1,600万人。KLMオランダ航空はそのオランダの“フラッグキャリア”で、1919年に設立されました。現存する中では世界で最も歴史の古いエアラインです〔写真は同社のボーイング777〕。


強力なブランド力と充実した国際線ネットワークがKLMオランダ航空の特徴です。国内の航空需要がさほど大きいとは思えない小国オランダで、なぜこれほどのエアラインが誕生したのでしょうか?

オランダはかつて、他のヨーロッパ諸国と同様に、海外に植民地支配を広げてきました。本国と植民地の間では、物資や郵便物の輸送が頻繁に行われます。人も行き来しなければなりません。その輸送手段として早くから重要な役割を果たしてきたのが航空機でした。航空路線網はその後、世界が植民地拡大を競う時代ではなくなってからも発展を継続。なかでもオランダは、自国のマーケットだけでは限界があるため、オランダ人のみならず世界中の人々にとって利用しやすいエアラインを目指してきました。

実際のフライトで感じるのは、乗る路線によってサービスの内容が少しずつ違うことです。「これが私たちのやり方です」と一方的に自己流を押しつけるのではなく、乗り入れている相手国の歴史や文化・風習を尊重し、その国の人たちができるだけ快適に利用できるよう路線ごとにさまざまな工夫を取り入れてきました。

日本人客室乗務員をヨーロッパで最初に採用したこと、機内食では“和食っぽい”食事ではなく“和食そのもの”という本格メニューの開発を進めてきたこと──スカパー「旅チャンネル」で放映中の情報番組『世界のエアラインガイド』では、そんな観点から同社を解説しました。KLMオランダ航空編のオンエアは一昨日から始まっています。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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