2009年09月27日

JALの行方は?

 
かつて日本から数多くの企業戦士たちが活躍の場を海外へ移しはじめたころ、現地の空港やその周辺で目にする「JAL」の3文字は彼らの心の支えだったといいます。見ず知らずの土地で何か困ったことに直面しても、大使館や領事館ではすぐには対処してくれない。そんなときにふと思い出すのが「そういえば、空港の近くにJALの看板があったな」ということ。そうして支店やオフィスを訪ねると、そこで働くJALのスタッフたちが親身になって話に耳を傾け、力になってくれた──そう当時を振り返る人たちがいまも少なくありません。


まさに日本の国際化の最前線で、JALは文字通り“ナショナルフラッグキャリア”としての役割を果たしてきました。

そのJALがいま、大変なことになっています。再建に向け、今後国が支援する形になるのか? あるいはアメリカの大手エアラインの系列下に入るのか? 新聞やテレビにも毎日のように「JAL」の3文字が登場し、一般の人たちも注目しはじめました。

世界に目を向けてみると、その国を代表するエアラインを国が支えていくというのは、じつは珍しいことではありません。しかし国に支援を委ねる場合は、JALがなぜこれほど巨額の赤字をかかえる結果に至ったのかをすべてオープンにしなければ、誰も納得しません。この狭い国土に「公共事業推進」の名のもとに98もの空港をつくり、空港をつくったのだからと不採算は覚悟で飛ばさざるを得ない状況もありました。政官と癒着してやりたい放題の放漫経営を続けてきたJALの旧経営陣にも問題があったでしょう。現在のJALが受け継いでいるそうした「負の遺産」とその責任について、きちんと議論していく必要があると思います。

TBSのお昼の情報バラエティ番組『ひるおび!』の明日28日(月)の「ひるおびハテナ?」というコーナーで、JALが特集されます。そのコーナーに出演することになり、急きょスタジオに出向いてカメラの前で1時間ほどお話ししてきました。今後もJALについては、過去・現在・未来を含めてさまざまな角度からウォッチしていきたいと思っています。

Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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