2009年02月27日

青い地球を見てみたい

 
今週は、ANAの大西卓哉さん(33)と航空自衛隊の油井亀美也さん(39)の二人の日本人パイロットが宇宙飛行士候補に選ばれたことが話題になりました。二人は今後訓練に入り、早ければ2013年に国際宇宙ステーションで長期滞在を始めることになります。


宇宙で滞在──憧れますね。初めて海外へ出た人が帰国後に「人生観が変わった」と話すのを聞くことがあります。海外へ行くだけでそうなのですから、大気圏を飛び出すという体験は、きっと想像を絶するものなのでしょう。「宇宙を体験した人間は、前と同じ人間では決していられない」と言ったのは、アポロ9号の飛行士ラッセル・シュワイカート氏でした。

宇宙体験語録は、ほかにもあります。たとえば、アポロ15号の飛行士だったジェームス・アーウィン氏の言葉──。

「月の大地は灰色の山脈と丘が連なっていた。地平線の向こうに黒い宇宙空間が切り込んでいた。動くものはない。風もない。だが、まるで生まれ故郷にいるような安心感があった。すぐ後ろに神がいそうで、宇宙服の肩越しに何度も振り返った。人が月面を歩いたことより、キリストが地上に降り立った方がはるかに重要だ。それをわからせるため、神は私を月に導いた」

アーウィン氏は、月面でたしかに“神”を感じたと言うのです。そして彼が神と対峙しているそのとき、アポロ15号の司令船で月を周回していたアルフレッド・ウォーデン氏も同じような体験をし、こう述べています。

「宇宙にはすべてを超えた“力”がある。始まりも終わりもない。そこにはただ、すばらしい世界をつくった“意志”があるだけだ」

宇宙から帰還すると、飛行士の仕事を捨てて宗教家や伝道師になる人が多い──そんな話もよく聞きます。テクノロジーの最先端で生きてきた人たちが、現代の常識や科学技術では説明できない“神秘の世界”を平然と口にし始めるのですから、不思議ですね。そういえば、初の日本人宇宙飛行士となった秋山豊寛さんが、帰還後にそれまで勤めていたTBSを退社して福島県で農業を始めました。あれも、やっぱり宇宙での神秘体験と何か関係が?

S.Akimoto at 16:34│航空機 
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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