2008年12月17日

飛び出すABC

 
アルファベットの“ABC”と“D”の間に「3」という数字がはさまって──『ABC3D』。そんなタイトルの本を入手しました。パリに住む絵本作家、マリオン・バタイユがつくったポップアップ・アートの作品です〔写真〕。


ページをめくっていくと見開きページごとに、アルファベットがAから順番に3D(三次元の立体)で現れます。いわば飛び出す絵本のようなものですが、飛び出してくるのはアルファベットの26文字だけというごく単純な作品。ところが、それぞれの文字によって現れ方──つまり表現の仕方が違うところが面白い。

平面から箱が立ち上がる“A”、スライドして飛び出す“B”、つまみと連動して“C”から変身を遂げる“D”──。次の文字はどんなふうに見せてくれるのだろうと期待が高まり、いろいろと予想してみるのですが、その予想がまんまと裏切られて「なるほど」と唸ってしまうことも少なくありません。おそらくは子供向けにつくった本でしょうが、これは間違いなく大人も楽しめるアート作品で、白・黒・赤の3色だけで構成したデザインにもセンスを感じます。

これを見つけたのは、今月初旬に訪れたポートランドのパール地区にある書店でした。パール地区は、もともと倉庫街だったところにアーティストたちが住み始め、文化の中心として花開いたエリア。ポートランドでは毎月第1木曜日は「ファースト・サーズデイズ」と呼ばれ、同地区にあるギャラリーがいっせいにオープニング・レセプションを開きます。その「ファースト・サーズデイズ」にあたる12月4日にふらふら歩いていて、ある書店でこの『ABC3D』を発見し、クリスマスプレゼント用に買ってきました。

アメリカでは、まだ手づくりの試作品として公開された段階から大きな話題を集めていたそうです。それが製品化され、発売になったのが今年の10月。現在は日本でもAmazonなどで購入できます。

S.Akimoto at 13:00│書籍・読書 | アメリカの旅
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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