2008年03月21日

国産ジェット、再び

 
2013年の就航をめざして三菱重工業が開発を進める国産小型ジェット旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」。昨年のパリ航空ショーで披露されて以来、私も注目してきましたが、ここにきて実現に向けての動きが活発化してきました〔写真は07年のパリ航空ショー=MHIホームページより〕。


同社が事業化をめざしてすでにエアライン向けに販売活動を開始していることは伝えられていましたが、3月に入ってまず報じられたのが、このMRJプロジェクトにトヨタ自動車が参画を検討しているというニュース。そしてその後、ANAの山元峯生社長が記者団との会見でMRJ購入の検討に入ったことを明らかにしました。JALも同様に、導入に意欲を見せ始めたようです。

そして昨日、いよいよ本格的な事業化に向け、機体の販売先(エアライン各社)や事業への出資候補などとの最終調整に入ったと伝えられました。事業化はもう間もなく、正式に決定されるでしょう。資本金は約1,000億円を予定し、前述のトヨタ自動車のほか、大手商社などが出資を検討。また1,500億円ともいわれる開発費を軽減するため、航空産業の育成をめざす経済産業省が資金の一部を拠出する予定です。

小型ジェット機は今後20年間で世界で5,000機程度の需要が見込まれる成長分野です。現在までのところカナダやブラジルの航空機メーカーが先行していますが、原油価格の高騰が続く時代だけに、日本のオリジナル技術で実現する低燃費性をどこまでアピールできるかが今後のカギになりそう。多くの人たちに愛されたYS−11以来、40年ぶりの復活をめざす国産旅客機MRJを、私も日本のファンの一人として応援していくつもりです。

S.Akimoto at 22:15│航空機 
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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