2006年08月31日

鉄道技術者と航空整備士

 
朝7時過ぎの新幹線のぞみで名古屋へ行き、そこから特急しなのに乗り換えて岐阜県の多治見へ。JR東海が発行するPR誌の取材で、中央本線の一定区間の電力設備保守を管轄する多治見電力区を訪ねました。


取材と撮影に協力してくれたのは、電気系エンジニアのKさん〔写真〕。2005年に新卒で入社した若手です。最初はやや緊張気味だったものの、すぐに気持ちがほぐれ、自身の仕事や役割についていろいろ話してくれました。

鉄道は電気で動いています。その電気の供給がストップすれば、当然列車は止まってしまう。営業運転の合間を縫って送電設備などを検査し、不具合が見つかれば、ときには夜を徹してでも速やかに補修しなければなりません。そうした設備の検査や補修工事を取り仕切るのが、Kさんらの仕事です。

私たち利用者の目にはあまり触れない、地道な仕事ですね? そう話を向けると「目立たなくていいんです。日々何もなく、平常どおりに列車が運行されて利用者のみなさんに迷惑がかからなければ、それでいい。私たちが表面に出るとしたら、それはきっと電車が止まるなど何かトラブルがあったときでしょうから」とKさん。縁の下の力持ちとしての仕事にやりがいを感じている、という一言に、鉄道マンの誇りとエンジニア魂を感じました。

空港やドックで日々汗を流す飛行機の整備士たちも、やっぱり同じような気持ちなのでしょう。彼らも、鉄道マンに負けないくらいのプライドと使命感をもって安全な空の旅を支えてくれている──そう信じたいですね。

さて、せっかくここまで来たのだから、ついでに飛騨高山あたりまで足を伸ばしてゆっくり温泉にでも……。そう思ったのですが、今日は夕方から渋谷の酣燈(かんとう)社で『月刊・航空情報』編集部との打ち合せが。多治見でのインタビュー後、撮影に途中まで立ち会い、うしろ髪を引かれる思いで東京に引き返しました。高山には、秋の紅葉シーズンにでもゆっくり来ようかな。

S.Akimoto at 22:10
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各媒体にレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『空を飛べるのはなぜか』『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(サイエンスアイ新書)『羽田空港のひみつ』(PHP新書)『ANAとJAL──こんな違いがあったのか』『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(KAWADE 夢文庫)など著書多数。

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