2012年01月27日
覗いてみたい世界
入っちゃダメ、と言われると、入ってみたくなる。開けないでね、と言われると、意地でも開けたくなる。その先に未知への扉があると、つい覗いてみたくなるのは誰でも同じでしょう。エアラインの世界でいうと、限られた一部の人たちしか利用できない「ファーストクラス」がそうかも知れません。

最近はマイレージでアップグレードする方法も一般化し、ビジネスクラスまでは体験したという人が増えました。けれど、ファーストクラスとなると話は別。ほとんどの人にとって、そこは想像するしかない空間です。
ここ数年のファーストクラスの“進化”は、とどまるところを知りません。まるでホテルの一室のような個室タイプが登場したり、シャワールームが設置されたり。写真は、ルフトハンザが運航するエアバスA380のファーストクラスのトイレで、奥にはゆったり着替えができるほどのスペースが広がり、赤いバラの花が生けられています。乗務員の対応もグレードアップしました。最上級クラスでサービスできるのは、選ばれた一握りのクルーだけ。彼女たちは専門の訓練を受け、社内で資格をとってファーストクラスでの乗務につきます。高額な料金を払って乗ってくれる人に何とか報いようと、出発地の空港に到着してから到着地の空港を出るまでトータルにもてなそうというエアラインも増えてきました。
ある旅関係の雑誌がこの春、誌面を全面的にリニューアルする計画で、創刊第1号の誌面づくりを手伝うことになりました。その目玉企画として考えているのが、ファーストクラスの大特集です。各社それぞれに技術の粋を集めた最新のシートや設備から、最上級クラスにふさわしい食事とワイン、さらにクルーたちの洗練されたサービスまで──ファーストクラスのすべてを網羅する特集で、クルーの訓練の様子や利用者層などについても言及できると面白い企画になるかも知れません。
いま進めている書籍の執筆が来週半ばに一段落するので、さっそく具体的な企画づくりと取材準備にかかりたいと思います。
2012年01月24日
雪の日の空港で
ドイツ・ベルリンで開催されたある国際会議に出席するため、成田からフランクフルト経由のフライトを利用したときのことです。フランクフルト空港に到着すると、あいにく天気は雪。スポットに駐機していたベルリン行きの接続便の主翼にも、白い雪が積もり始めています。

このぶんだと出発が遅れるか、欠航もあるかな? そんな心配が脳裏をよぎりました。すると、雪の中をライトを照らしながら機体に近づいてくる1台の車が! 現れたのは、あの特殊車両です。
旅客機の運航にとって、雪はとてもやっかいなものです。とくに主翼に降り積もった雪や付着した氷は、飛行に大きな影響を及ぼします。そのまま放置すれば、旅客機の離陸性能は大きく低下。本来、翼の上面に空気が流れることで発生する揚力が、付着した氷による翼面の形状変化で得られなくなるのです。アメリカのNASAが行った実験では「翼に0.8ミリの厚さの氷が付着すると、離陸時の揚力が8%失われる」というデータも報告されました。
そこで出番となるのが「デ・アイシングカー」と呼ばれる特集車両です〔写真〕。デ・アイシングカーは、その名のとおり「デ・アイス(徐氷)」する──つまり凍りついた機体の表面に除氷液をかけて雪や氷を溶かすための作業車で、車両の本体部分に約4,000リットルの除氷液を積載。これで約10機分の作業が可能です。
日本列島は先週末から、記録的な寒気にすっぽりと覆われました。いまのこの時期、とくに北国の空港では、きっと何台ものデ・アイシングカーが出番を待っていることでしょう。
2012年01月21日
2012年の流行予報
阪急コミュニケーションズより、女性誌『フィガロジャポン』3月号〔写真〕が届きました。最新号のメイン特集は「2012年の流行予報」。ページを開くと、リード文に「お待たせしました! 新しい1年を笑顔でいっぱいにしたいから、フィガロは総力をあげて今年の流行予報を発令します」とあります。

内容をチェックしてみると、モードや美容、インテリア、グルメにカルチャー、そしてデジタルから旅まで──計181のトピックスを網羅した全方位型のトレンド予測を54ページにわたって展開しています。これだけの情報を集めるのは、編集部の人たちもさぞかし大変だったでしょう。
モードや美容、インテリアなどには私はまったく興味ないものの、グルメページでは「へえ、今年はこんな店が流行るの?」とちょっと勉強に。そして次のページをめくると、映画紹介のコーナーで来月26日に発表されるアカデミー賞のゆくえを占っています。編集部の予測は、はたして当たるでしょうか?
またトラベルのページでは、じつは私が、2012年に注目すべき“空の旅”のトレンドについて3つの角度から書きました。興味ある方はどうぞご覧になってみてください。『フィガロジャポン』3月号は昨日より全国の書店で発売になっています。
2012年01月19日
嬉しいニュース
サイエンス・アイ新書の旅客機シリーズとして2007年9月に最初に出した『みんなが知りたい旅客機の疑問50』と、翌2008年12月に刊行した続編『もっと知りたい旅客機の疑問50』の2冊が、中国語に翻訳されて2010年と2011年に台湾を中心に発売になりました〔写真上〕。

中国語市場での私の本の売れ行きや反響は、どうなのかなあ。ときどき思い出しては気になっていたのですが、今週になってとても嬉しいニュースが! 同じ台湾の晨星出版社より新たに2冊──昨年11月に出した最新作『ボーイング787まるごと解説』とその姉妹編である『エアバスA380まるごと解説』を同時に翻訳出版したいというオファーが、日本での版元であるソフトバンククリエイティブを通じて私のもとに届いたのです。
海外旅行はアジアの人々にも身近になり、出版社の話では「航空ファンも急増している」とのこと。787は世界中のエアラインが発注していますし、A380を運航するアジア系エアラインも数社に拡大しました。次世代旅客機と言われるこの2つの機種の就航を、アジアの多くの人たちが心待ちにしているのかも知れません。
それぞれにどんな先端技術が搭載され、これまでの旅客機と何がどう違うのか? それによって、フライトがどう変わるのか? 新しい2冊の翻訳書を通じてそのことが海外の人たちにも伝わり、空の旅に夢をもってくれるといいなと思います。
2012年01月16日
“元気”のヒミツ
年が明けて早、2週間。フル稼働の状態が続いています。まずはこの2月に、JTBパブリッシングから同社初となる航空もののムックが刊行される予定で、先週はその監修作業が中心になりました。同時進行で連載コラムを書き進めたり、春に出すサイエンス・アイ新書の新しい1冊の執筆を始めたり。一昨日の土曜日にはゲストで呼ばれたラジオ番組(2本)の収録もありました。

なーんて書くと、忙しくてさぞグッタリだろうと思われるかも知れません。ところが、2012年のスタートはいたって“元気”。まだまだエネルギーが余っています。今日もこれから、夏ごろに出版予定の新著のための取材と、単発の仕事ですが中東系エアラインに関する記事執筆の打ち合せに出かけます。
“元気”のヒミツは、エネルギーをフルチャージしてきた昨年12月の香港取材です。旅のあとはふつう、身体に疲れをためて帰ってきますが、香港では反対にいつも元気をもらってくるから不思議。現地での様子についてはこのBlogやfacebookでも断片的に報告しました〔写真は香港公園・茶藝館の中国茶セミナー〕。そして本日より、それらをまとめた香港滞在レポート──「仕事に、遊びに。香港3泊4日でエネルギーをフルチャージ」が誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で公開になっています。
香港、また行きたいなあ。近いうちに。来週23日に始まる「旧正月」の行事についての情報もレポートに盛り込んでいますので、興味のある方はアクセスしてみてください。
≫≫≫「仕事に、遊びに。香港3泊4日でエネルギーをフルチャージ」
2012年01月13日
A380同窓会
銀座のイタリアン・レストランで今夜、とある集まりがあり、いまその帰り道でこれを書いています。開催した会の名前は「A380同窓会」。2007年10月25日にエアバスのオール2階建て機A380がシンガポール/シドニー線で世界初就航したとき、日本から私を含めて4人のジャーナリストが招かれました。その4人と、私たちの就航初便取材を舞台裏でおぜん立てしてくれたシンガポール航空関係者4人の、計8名による同窓会です。

世界デビューしたA380に日本人として搭乗したのは、航空写真家のチャーリィ古庄氏と小栗義幸氏、そして小学館の元『Lapita』副編集長・安藤正氏と私の計4人。私たちの取材活動をバックアップしてくれたのは、当時シンガポール航空の広報部長だった壬生塚明氏と現在も現役広報スタッフとして活躍中の吉元美佳さん、さらに社外スタッフとしてPR業務を請け負っていた小林直美さんと田中紘子さんの4人です。アフリカ取材から帰ったばかりの古庄氏は残念ながら参加できなかったものの、残る7人は元気に再会を果たしました。
あのときの搭乗取材をベースにして、私は2008年3月に『エアバスA380まるごと解説』(サイエンス・アイ新書)を刊行しました。古庄氏や小栗氏、安藤氏も「あの経験がその後の自分たちの活動に少なからず影響を及ぼした」と口々に話します。そこで安藤氏より「久しぶりに当時のメンバーで集まらないか」と提案があり、今夜の会が実現しました。
安藤氏が予約してくれたのは銀座の「LAZY」という本格イタリアンです。魚介類を中心にした料理を楽しみながら、小林さんと田中さんが「この会を1回で終わらせるのではなく、ずっと続けていきましょう」と提案。小林さんは現在、外資系製薬会社の広報マネージャーとして、田中さんもライカジャパンの広報スタッフとして活躍を続けています。「5回とか10回の節目には、A380が世界で最初に離陸したシンガポールで開催するのはどうですか?」とのプランも持ち上がり、全員が「絶対に実現しよう」と約束して4時間におよんだ第1回開催はお開きになりました。
2012年01月10日
富士山の思い出
いまから15年ほど前のことです。ある雑誌の仕事でJR東海の1年生車掌、Uさんを取材したとき、シカゴから旅行に来ていた年配の夫妻について彼はこんな話をしてくれました。Uさんはその日、東京から新大阪までの乗務を担当。そこにアメリカ人夫妻が乗ってきたそうです。

「東京駅を出発して間もなく、切符の検察で各車両を回っていた際に、アメリカ人のご夫妻から『富士山はどっち側に見えますか?』と尋ねられたんです。進行方向右手に、と答えてから、私は伝えました。『でも今日の静岡地方はあいにくの天気で、富士山は見えないと思います。残念ですが』と。ご夫妻はとてもがっかりした様子でした。富士山を間近で見るというのが、日本に来る楽しみの一つだったのですね」
ところが、三島を過ぎてしばらくすると、上空を覆っていた鉛色の雲が切れ始めました。Uさんはそれを見て、急いで夫妻が乗っている車両に走って「見えるかもしれません!」と教えたそうです。車両を駆け抜けていく車掌の慌てぶりに、他の乗客は何ごとかと驚いたに違いありません。
「新大阪駅に着いたら、私が降りるのをご夫妻はホームで待っていてくれました」とUさんは続けます。「あなたのおかげでいい思い出ができたと、ご夫妻は私の手を握って何度もお礼を言ってくれまして……。この仕事に就いてよかったと心から思えた瞬間でした」
いま、大阪に来ています。昨日の午後の便で、急に思い立って。途中、真っ白に雪を被った富士山を眼下に眺めながら、Uさんの話がふと脳裏によみがえりました。彼はいまも新幹線の運行に関わる仕事をしているのでしょうか? 元気に続けているといいな、と思います。15年も前の話なので、もう顔もうまく思い出せませんが。
2012年01月07日
ドバイへ、バンコクへ
ボーイングの次世代機787が華々しいデビューを果たし、エアライン業界は何となく一段落といった感じ。2011年に比べて2012年はこれといった話題もなく、関係者の間では「今年は航空界にとって“谷間”の1年になるね」などという言葉が囁かれています。

2012年は話題がない──本当に? 私はそうは思いません。まず3月にはピーチが関西から就航し、それを皮切りに和製LCCが日本の空で本格的に活動をスタートします。“フルサービス”のフライトに慣れた日本人旅行者の間で、LCCはどれだけ定着するのか? 新興のLCCと既存大手の対決に、今年は目が離せません。またLCCのサービスとは対極をなすオール2階建ての超豪華旅客機、エアバスA380で日本マーケットでのシェア拡大を目論むエアラインもあります。
成田空港では朝8時を過ぎると、前日にフランクフルトを発ったルフトハンザのA380(LH710便)が到着します。同便が所定の駐機スポットに収まると、近くにいる他の旅客機がどれもまるで小さな子供のよう。このスケールの大きさを生かしてゴージャスな空の旅を提供できるのがA380の一番の特徴です。シンガポール航空、ルフトハンザ、エールフランス航空に続いて昨年6月には大韓航空がソウル/成田線にA380を導入し、日本にA380で乗り入れるエアラインは4社になりました。
今年7月からはこの4社にエミレーツ航空が加わり、成田/ドバイ線でもA380での豪華旅が楽しめるようになります〔写真〕。またエアバスのフランス・トゥールーズ工場では現在、タイ国際航空向けのA380の最終組み立て作業が急ピッチで進行中。初号機のデリバリーは2012年の第3四半期(7〜9月)に予定され、まだ公式には発表されていませんが、タイ国際航空の社内では日本就航へ向けての準備に入ったという情報も伝わってきています。
A380でドバイへ、バンコクへ──。話題がないどころか、2012年はまたエキサイティングでワクワクする年になりそうです。
2012年01月05日
4カ月先の天気予報
テレビの朝の情報番組で、キャスターが今年5月21日の天気予報を伝えていました。5月21日というと、元日のBlogで書いた東京スカイツリーのグランドオープンの前日。その日の天気が何だっていうの? と思って聞いていたら、東京スカイツリーとはまったく関係なし。2012年5月21日は、東京や名古屋、大阪など太平洋側を中心とした広いエリアで朝7時台にきれいな金環食が観測できるそうです。

2009年1月にインドネシアのジャワ島西部などで金環食が観測されたとき、私は当時のBlogで「2012年5月には日本でも金環食が観られる」と書きました。自分で予告しておいて、忘れてはいけません(笑)。上の写真は、そのときに取材でジャワを訪れていた知り合いの英国人記者から届いたもの。とても幻想的です。
金環食が日本で観られるのは、じつに25年ぶりです。前回は1987年9月に沖縄で観測されました。で、今年5月21日の天気はというと、過去30年のデータでは晴れの確率が50%以上だとか。キャスターは「だから期待できますね」と言っていましたが、裏を返せば晴れない確率も50%近くあるわけで──微妙な予報です(笑)。
さて、今日が初出勤という人も多いでしょう。私は2012年も3冊の著書出版を予定していて、また忙しい1年になりそう。まずは新春の仕事始めとして、誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で本日より、前回から始めた「旅客機・空港のQ&A」シリーズの第2弾──「上昇中の機内で耳がキーンと痛くなるのは、どうして?」を公開しました。
≫≫≫「上昇中の機内で耳がキーンと痛くなるのは、どうして?」
2012年01月01日
東京・下町から
午前0時を回り、新しい年がスタートしました。2012年を私は地元に近い東京・浅草で迎えています。下の写真は、新年へのカウントダウンとともにライトアップされた東京スカイツリー。大晦日の21時に高さ125メートル以上の白色LEDの一部に灯がともり、業平橋まで足を伸ばして撮ってきました。あと30分ほど──午前1時まで下町の空に浮かび上がります。

さて、みなさん。あけましておめでとうございます。2012年の大きな話題の一つは、5月22日に予定されているこの東京スカイツリーのグランドオープンでしょう。私のBlogのテーマとは直接は関係ありませんが、高いところが好きな私は、いまからドキドキワクワク。オープン時には真っ先に駆けつけようと思います。
もちろんこのBlogでは、もっと高い場所──「雲の上の書斎」から今年も“エアラインと空の旅”をテーマにさまざまな情報を発信していきます。海外にもまた頻繁に飛ぶことになるでしょう。1月1日現在で2012年もすでに10件近い海外取材が候補にあがり、そのうちのいくつかは日程調整に入りました。現地からも精力的に報告をアップしていきますので、ときどきアクセスしてみてください。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2012年元旦 秋本俊二
2011年12月27日
Good Riddance Day
連載エッセイの原稿と写真をメールに添付して、先ほど「送信」のボタンをクリック。また女性旅行誌の新春号向けに寄稿した文章のゲラが昨夜届いていたので、その著者校正もたったいま終えて返送し、2011年の「執筆」の仕事はすべて終了しました。来年に向けた企画づくりや新しい取材の仕込み、情報収集といった作業はまだ残っているものの、実質的にはこれで仕事納めです。

上の写真は、今年の真冬(2月)に訪れたニューヨーク5番街の様子です。2011年も残すところあと数日。ニューヨークでは明日の12月28日に「グッド・リダンス・デー(Good Riddance Day)」というイベントが開催される予定で、その準備が始まりました。これは「今年1年のイヤなことを紙に書いてシュレッダーで粉砕してしまおう!」というユニークな企画で、フレッシュな気持ちで新年を迎えたいと願う大勢のニューヨーカーたちが集まります。
ニューヨークには飛べませんが、私もこのイベントにひそかに参加しようと、いま1年を振り返りながらA4版の真っ白な紙にいろいろ書き出しました。イヤな思い出を消し去るため、これからこの紙をシュレッダーにかけます。え、どんな思い出かって? 言えませんよ、そんなこと(笑)。
みなさんも、どうぞよい1年をお迎えください。
2011年12月23日
遊びと仕事と
かなりの量の仕事を持ち込みました。多過ぎたかな、と思うくらいに。でも環境を変え、集中して取り組むことで、成果を上げられることを過去の経験で知っています。もちろんそのためには、立地も含めてそこそこのレベルのホテルを選ぶほうがいい。銅鑼湾(コーズウェイベイ)にあるエクセルシオール香港は、まさに「当たり」でした。

朝食の時間までは部屋でネットを使用し、そして9時ごろからはビジネス環境も整ったエグゼクティブ・ラウンジ〔写真〕をフル活用して、とにかく執筆に専念。午後の早い時間に仕事を切り上げ、街に繰り出すという日々が続きます。ホテルを出てからは「充電タイム」なので、好きな場所で好きに過ごせばいい。香港はまた変わりました。エンターテインメントにあふれ、遊びには事欠きません。
香港公園の茶藝館で外国人向けの中国茶セミナーが無料開催されていると知り、まずは参加してみることに。そして夕方からはスターフェリーで九龍サイドに渡り、尖沙咀(チムサーチョイ)北側にあるナッツフォードテラスで食事をとりました。
ナイトスポットとしては中環(セントラル)にある蘭桂坊(ランカイフォン)のほうが知名度は上ですが、私はキンバリーロードから細い階段を登った小路にスペイン料理やイタリアンなどのカフェが軒を連ねるナッツフォードテラスが好きです。旅行者の動向や香港情勢について意見をうかがうため、前の晩にワインをのみながら遅い時間までつき合ってもらったエクセルシオール香港の日本人シニアセールスマネージャー、阿部利一郎さんも「私もナッツフォード派ですね。ヨーロッパの街並みを再現したような雰囲気がいいですし、地元の人たちもちょっとだけお洒落をして出かけるスポットです」と言っていました。
ゆっくり食事を楽しんだあとは、歩いて5、6分のところにある行きつけの「ネッドケリー・ラストスタンド」へ。このジャズ・バーに関しては、先ほどfacebookの「Photo Essay」にアップしました。ご覧ください。
2011年12月22日
空中散歩
そうだ、あれに乗りにいこう! 朝からホテルの部屋で書き物をつづけ、11時過ぎに一段落したときにふと閃きました。香港に着いた翌日のことです。あれとは、ランタオ島の東涌(トンチョン)から昂坪(ゴンピン)の5.7kmを結ぶ観光用ロープウェイ──「ゴンピン360」。一度乗ってみたいと、ずっと思っていました。

MTRを香港駅で東涌線で乗り換え、終点の東涌駅へ。ロープウェイの乗り場はそこから歩いて2分のところにあります。平日なのにチケット売り場はかなりの行列で、30分近く並んでようやく乗ることができました。
海を見下ろし、山肌をかすめながら、約25分の空中散歩です。真下にはトレッキングトレイルを歩いて登る人たちの姿も小さく見えます。ランタオ島は豊かな自然が残され、島の半分以上が国立公園に指定されていることを思い出しました。「ゴンピン360」はライトナーというイタリアのメーカーが製造を担当。自然環境を保護しながら建設を進めるため、資材はすべてヘリコプターで運搬したという話を前に聞いたことがあります。
すれ違う下りのゴンドラを撮影していたら、途中で相手側も私たちのゴンドラに向けてカメラを構えているのをファインダー越しに発見。カメラを下ろしてお互いに会釈するという、見知らぬ同士の言葉のない一瞬の交流が生まれます。やがてその先に、世界最大といわれる寶蓮寺の野外大仏が見えてきました。
2011年12月19日
香港で旅納め
3月に東日本を襲った震災の影響で、今年前半は予定していた4、5件の海外取材が立て続けに中止または延期に。けれど、やっぱり自分の足でいろんな街を歩いていないと、生きた情報は入ってきません。なので夏以降は、タイトなスケジュールながら例年以上に精力的に各国に飛びました。

その間、3冊の著書を刊行したこともあって本当に忙しかったですが、12月に入ってようやくと一段落。でも、ここで2011年の活動を終わりにしてしまってはもったいない。年内にもう1件くらい取材を──と考えて、やってきたのが香港です。本日、成田を10時45分に発つキャセイパシフィック航空CX501便で、先ほど香港国際空港に到着しました。
常に変化しつづける街──私は香港を、そんなふうにとらえています。ANAの787初営業フライトの取材で10月にも来たのですが、あのときは著書にその取材結果を盛り込むための執筆作業に追われて、空港近くのホテルから一歩も出られずじまい。この街の「変化」を感じることもできませんでした。今回の旅では、この街のダイナミックな“移ろい”の様子を身体いっぱいに受け止めたいと思っています。
日本から仕事も山ほど持ち込んでいます。今回滞在するのは、銅鑼湾(コーズウェイベイ)にあるエクセルシオール香港。抜群の立地で、ビジネスで使うのにも最適だと思って選びました。ヴィクトリアハーバーを眺望できる部屋〔写真〕で創作活動を進めながら、時間をつくってグルメやエンターテインメントを満喫し、エネルギーをフル充電して帰ろうと思います。明日以降も随時、報告を書く予定です。
2011年12月16日
ボディ延長型の787-9
今週はまたボーイング787“ドリームライナー”に関連する話題が続いています。心配なのは、11月中に到着するはずだったANAの国際線仕様の787の製造が遅れていること。12月に予定されていた787の羽田/北京線での運航は来年1月に延期になりました。一方で、尾翼に“鶴丸”のマークが塗装されたJAL向けの787が13日、アメリカ・シアトルで報道陣に披露されたのは明るいニュースです。

ところで、787には仕様の異なる3つのモデルがあり、現在はそのうちの2モデルの開発・製造が進められています。今週塗装が完了したJAL機や、ANAが先月から国内線で運航しているモデルは、いずれも「787-8」という標準のタイプ。その標準型のボディを6.1メートル延ばしたモデルが「787-9」です。787-8と比較して旅客キャパシティで約16%、航続距離で約3%性能が向上します。
UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビに本拠を置くエティハド航空は今週、この787-9を10機追加で購入すると発表しました〔写真=プレスリリースより〕。同社が導入するのはすべてボディ延長型の787-9で、これまですでに31機をオーダーし、新たに10機を加えることで合計41機に。世界のエアラインでも最大の787-9運航会社になります。
エティハド航空はアブダビを拠点に、787-9をダブリン、フランクフルト、クアラルンプール、イスタンブールなどに就航する予定で、そのリストには「名古屋」の名前もありました。デリバリー開始は2014年から。まだ少し先ですが、就航したら真っ先に取材してみようと思います。
2011年12月13日
デビュー間近の747-8
ジャンボ機747-400の後継機となるボーイング747-8のテスト飛行と納品前検査を先週、フランクフルト空港で4日間をかけて実施したとドイツから報告が届きました。新開発の747-8は「次世代ジャンボ」と呼ばれ、全長76.4メートル、全幅68.5メートルと従来のジャンボ機よりひと回りビッグサイズ。燃費効率が向上するほか騒音も軽減する「地球にやさしい機材」としてルフトハンザが世界に先駆けて導入を決め、これまで20機を発注しています。

1号機納入への最終段階となった先週のテストでは、ルフトハンザのパイロット3名とボーイングのパイロット2名が乗り、シアトルから約9時間かけてフランクフルトに到着。その後、現地では空港内の格納庫とランプエリアを舞台に、メンテナンスとエンジニアリングの演習が進められました。
ルフトハンザへの1号機納入は2012年の早い時期に予定されているそうで、来年が楽しみですね。私もまた、現地に飛んで取材したいと思っています。
ところで、747-8はすでに世界の空で実際に飛び始めているのをご存じですか? ひと足先に完成したのは、747-8の貨物専用機である747-8F。Fは「フレイター(貨物機)」の意味です。今年11月8日にはキャセイパシフィック航空が運航を始めた747-8Fが成田に初飛来し、多くの熱心な航空ファンが空港に詰めかけました。「貨物機なので、それほど話題にはならないかと思ったら、すごい人気でしたね」と、関係者たちも驚きを隠せない様子です。
当日は別の取材が重なって私は成田に行けなかったため、残念ながらその写真はありません。代わりに、1年前にシアトルへ飛び、製造中だったキャセイパシフィック航空の747-8Fを上空から撮影した1枚を掲載しておきます。
2011年12月10日
パラパラ漫画
私はよく空を飛びますが、海には潜りません。でも、海に潜る人のなかで親しい知人は何人かいます。その一人が、ダイビング専門誌『月刊ダイバー』の副編集長、岸本多美子さん。私の新著『ボーイング787まるごと解説』について先日、岸本さんは「編集部ブログで紹介しておいたよー」とメールをくれました。

そのブログを読んで思わず笑ってしまったのが、最後に「サプライズのおまけ」として岸本さんが紹介してくれている部分。上の写真は著書の中のあるページですが、左上の赤マルで囲んだところにヒコーキのイラストがあり、機首がちょっとだけ顔を出しているのがわかりますか? 本をパラパラとめくると、このヒコーキが飛んでいきます。
過去の私の著書でも、同じことをやりました。いえ、私が要望したわけでも、編集部から依頼したわけでもありません。サイエンス・アイ新書の航空シリーズとして最初に出した『みんなが知りたい旅客機の疑問50』で、担当のデザイナーさんが勝手に始めたことです。それ以来、私の著書の担当になるデザイナーはみんなこれをやるようになりました。面白がってくれる人も多いのですが、ファンの方と以前、こんなやりとりになったことがあります。
「本、すごく面白かったです!」
「そうですか、ありがとうございます」と私。「どのへんが一番面白かったですか?」
「え。──あ、あのう」
「内容的に、どこが気に入っていただけたのかな、と」
「そ、そうですね。あ、思い出しました。パラパラ漫画、面白かったです!」
パ、パラパラ漫画。そこだけ? それからしばらく沈黙の時間が流れたのを思い出します。岸本さんもこれがすっかり気に入ったみたいで、ブログにわざわざ動画まで貼り付けてくれて「なととなつかし! ローテクなパラパラ漫画」とコメント。でも岸本さんは最初に内容をほめてくれているので、よかったです(笑)。紹介してくれた編集部ブログは、こちら。
2011年12月07日
KLM機と記念撮影
設立当初から社名を変えずに存続しているエアラインの中で、世界で一番長い歴史をもつのはどこか? 答えは、KLMオランダ航空です。同社のスタートは1919年10月。日本路線は1951年に開設し、1954年にはヨーロッパのエアラインとして初めて日本人客室乗務員を採用しています。

東京・羽田空港にKLMオランダ航空の記念すべき一番機が到着したのは、ちょうど60年前の今日──1951年12月7日でした〔写真は成田/アムステルダム線で運航しているボーイング747-400〕。
成田空港第1ターミナル北ウィングの同社チェックインカウンター前には、今日から就航60周年を記念した展示ブースが開設されています。同ブースでは、1919年の設立時から1951年の日本就航を経て現在に至るまでのKLMオランダ航空の歴史と変遷、最新のモバイルサービスなどを紹介。スマートフォン向けアプリを利用したバーチャルな3D・CG画像のボーイング777との記念写真コーナーもあるそうです。
就航記念日の12月7日から13日までの1週間は記念グッズの配布なども行われますので、成田を訪れる機会があればぜひ足を運んでみてください。
2011年12月05日
羽田/バリ線の愛称募集
ガルーダ・インドネシア航空が先週、羽田からデンパサールへの路線を2012年4月から週5便で新規開設すると発表しました。デンパサールはバリ島の玄関口。バリ島は旅行先としての人気が高いだけに、きっと喜んでいる人も多いでしょう。

上の写真は、同社のエアバスA330-200に搭載された新しいフルフラットシートのビジネスクラス。私も今年10月に成田からジャカルタへのフライトで利用しました。羽田線には、ボディが4.6メートル長いA330-300が投入されるそうです。私などは成田からの利用で不便はないのですが、神奈川県や東京の城南地区に住む人たちには便利になりますね。
ところで、ガルーダ・インドネシア航空は今日から羽田/デンパサール線の愛称の募集を始めました。同社によると「親しみやすくて、この便の特徴を表すオリジナリティーあふれる名前をお待ちしています」とのこと。採用された1名には、羽田/デンパサールのエコノミークラス航空券がペアで贈られます。
どんな愛称が寄せられるのか、いまから楽しみですね。私も何か考えてみようかな。応募の締め切りは2012年2月15日(必着)。詳細はこちらでどうぞ。
2011年12月01日
旅客機と空港のQ&A
航空をテーマにした取材レポートやエッセイの新しい発表舞台として「誠Style」を選び、連載『秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話』を開始してから、早くも1年が経過しました。不定期更新ですが、ほぼ月に2回の割合で新しい記事をアップ。本日更新分が、ちょうど24回目です。

この間、旅客機や空港についてのさまざまな質問が読者のみなさんから届くようになりました。質問内容を見ていると、これまで「航空」というジャンルにはあまり興味を持っていなかった方々にも、空の世界の楽しさを知ってもらえるようになったと感じます。
そこで今回より、連載の中の1テーマとして「Q&Aシリーズ」をスタートしました。成田から海外へ実際のフライトを続けながら、いただいた質問に一つひとつ答えていくシリーズです。本日アップしたのは、その第1回──「飛行機の便名につけられた数字のルール、知ってますか?」。空港到着後から出発までの、4つの素朴な疑問を取り上げました。気楽な読み物として楽しんでいただければと思います。
≫≫≫「飛行機の便名につけられた数字のルール、知ってますか?」
2011年11月28日
鴨肉の創作料理
チューリッヒの弾丸取材から戻りました。鴨肉のおいしい料理を食べながら。スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)というと、定評のあるのが機内食。一流ホテルや有名レストランとタイアップした機内食を提供するエアラインは最近でこそ珍しくありませんが、その先駆けとなったのがSWISSです。成田発のファーストクラスとビジネスクラスでは、東京・四谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」のオーナーシェフ、三國清三さんのプロデュースによる創作フレンチを楽しむことができます。

「新しいメニューを考案したからといって、それでおいしい料理が実現するわけではありません」と、以前会った三國シェフが言っていました。「お客さまに出す前の微妙な温度調整で料理は味が変わってしまいますし、盛りつけの仕方によってもせっかくの料理が台無しになります。そのため、サービスに当たる客室乗務員にも何度もレストランに足を運んでもらい、私たちのコンセプトとやり方をしっかりと体得してもらいました」
では、チューリッヒ発の便ではどうしているのでしょう? チューリッヒから成田への便の機内食は、スイス国内を中心とする各地の著名シェフがメニューづくりを担当しています。3カ月に一度担当シェフを交代し、メニューを更新。その機内での最終仕上げには、誰が指導に当たっているのか?
今回の取材でチューリッヒ空港に隣接するオペレーションセンターを訪ね、その疑問も解消しました。同センターには「プロダクト・ハブ」というブースが置かれ、機内食メニューが変わると、その現物や料理に合わせてセレクトされたワインなどを展示。客室乗務員はここに足を運び、メニューの特徴や食材に関する情報、正しい盛りつけの方法などを学んでから乗務につくのです。
11月いっぱいまでチューリッヒから帰国便の機内食を担当しているのは、スイス・シャフハウゼンにあるレストラン「フィッシャーズンフト」のシェフ、アンドレ・イエガー氏。ビジネスクラスのメインディッシュは「鴨肉の煮込みチョコレートオレンジ風味ポレンタのガレットと、芽キャベツを添えて」──ちょっと長い名前の料理ですが、スイス産の赤ワインとともに満足のゆく一品でした。
2011年11月26日
SWISSの新しい顔
チューリッヒ国際空港に隣接するスイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)のオペレーションセンターを訪ねる途中、こんなものを見つけました。大型トレーラーに乗せられたこれ──日本でも今年10月18日から採用が発表されたSWISSの新しいロゴマークです。

新しいロゴも以前から馴染みのある赤と白の2色ですが、スイスの国旗と同じ十字を飛行機の尾翼に重ねたモチーフに「SWISS」の文字を並べ、ひと目で同社のロゴだとわかるシンプルなデザインにしました。
この新ロゴの採用は、SWISSが来年4月に設立10周年を迎えるのを機に、同社のブランドイメージをより強力に市場に定着させていくために実施されたものです。長距離国際線で使用している機材のビジネスクラスのリニューアルもその一環で、新シートについては今回の成田からチューリッヒへのフライトで私も体験しました。しかし新しいロゴが機体にデザインされるのはこれからで、日本では空港カウンターなどでもまだお目にかかれません。だからこちらに来て、空港の外でトレーラーに積まれたロゴを発見したとき、思わず「あ、SWISSの新しいマークだ!」と呟いてしまいました。
トレーラーの向こうには巨大なクレーン車が止まり、空に向かってするするっとアームが伸びています。これからこの新ロゴを吊り下げて、空港ターミナルビルの屋上まで持ち上げるのでしょう。面白そうなので、設置されるまでの作業をずっと見ていたかったのですが……。オペレーションセンターでSWISSスタッフと会う約束の時間が近づいていたので、うしろ髪を引かれる思いで現場を立ち去りました。
2011年11月25日
クリスマスマーケット
チューリッヒ国際空港へは昨日、予定より45分も早く午後3時過ぎに到着しました。その後、スイス国鉄で空港駅から市内へ移動します。中央駅には約10分ほどで着き、ホームに降り立つと、なんだかいつもとは違う雰囲気が! ターミナルの東端に、何千ものスワロフスキーのクリスタルオーナメントがきらめく巨大なツリーが飾られているのを見て、思わず声を出しました。今日からクリスマスマーケットが始まっていたのです。

駅構内に並ぶ、キャンドルなど手作りの小物やホッとワインを売る屋台の数々。スイスの伝統料理ラクレットの店には長い列ができています。チューリッヒ中央駅のクリスマスマーケットは、インドア開催のもととしては世界最大で、今年も200軒近い屋台が軒を連ねていました。
チューリッヒのクリスマスマーケットは、中世の面影が色濃く残る旧市街や、駅前から伸びる大通りバーンホフシュトラッセでも開催されます。午後6時になると、街なかのクリスマスイルミネーションがいっせいに点灯されました。上の写真は、あちこちでイベントやミニコンサートが開催されていたその目抜き通り。チューリッヒ市民の足である名物のトラムが中央を走っています。そしてそのすき間を縫うように、数え切れないほどの人たちが通りを埋め尽くしていました。
2011年11月24日
冬を迎えた街へ
過去のメールを探したら、見つかりました。スイスのチューリッヒに赴任していた知人から去年届いた便りです。たしか、ちょうどいまごろの季節だったな。そう思って読み返したみたろころ、着信の日付は2010年の今日──11月24日。冒頭の季節のあいさつの部分で、こんなことが書かれていました。

昨夜、帰宅する途中で、街なかにちらちらと白いものが舞っているのを確認しました。今年の初雪です。そして一夜が明け、朝からかなりの勢いで降り続いています。今日の日中の気温は摂氏3度。今年もまた、スイスの冬が始まりました──。
今日現在の現地の気候を調べてみたら、やはり最高気温でも4度とか5度程度。そうか、毎年チューリッヒでは、この時期が本格的な冬の入り口なんだな。そんなことを思いながら、いまこの文章を書きつづいっています。
ここは、成田空港第1ターミナルのスターアライアンスラウンジ。これから私が向かうのは、そのチューリッヒです。今年10月19日のBlogでも予告したとおり、スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)の新しいビジネスクラスの取材を兼ねて〔写真はチューリッヒ国際空港〕。現地では街の中心にある中央駅のすぐ近くに宿泊するので、夜は同行する何人かを連れ立って、リマト川沿いの繁華街へ繰り出そうと思います。アツアツのチーズフォンデュの鍋でも囲んで、楽しく語り合うために。寒い季節にはあったかいおしゃべりが、何よりのご馳走ですからね。行ってきます!
2011年11月22日
UAの記者懇談会
本日は午後から、ユナイテッド航空主催の記者懇談会に出席してきました。同社は毎年、春と秋に一度ずつメディアとの対話の場を設定。最近の活動報告や今後に向けた事業計画が説明されたあとで、記者たちの質問に答えます。そのやりとりの中で今回出てきた話題の一つが、ボーイング787“ドリームライナー”についてでした。

ユナイテッド航空もこれまで50機の787を発注し、10月12日にはシアトルのボーイング工場で同社向けの1号機の組み立てがすでに完了しています〔写真〕。その1号機を2012年後半に受領する予定であることが、今日の会合でアジア・太平洋地区副社長のジェームス・ミュラー氏から伝えられました。そうなると当然気になるのが、ユナイテッド航空はどの路線に787を投入するのか──ということ。列席した記者たちからは案の定、その質問がミュラー氏にぶつけられました。
「導入路線については現在社内で検討中です。まだ発表できる段階ではありません」と、ミュラー氏の答えも予想どおり。「しかし計50機を受け取るので、いずれそう遠からず日本にもやってくることは間違いないでしょう」
そんななかで一つだけ、ミュラー氏が787の就航を認めた路線があります。それは、対等合併したコンチネンタル航空が発表していたテキサス州ヒューストンと南半球ニュージーランドのオークランドを結ぶ路線。「フライトに長時間を要するヒューストン/オークランド線には大型機が必要ですが、マーケットとしては大型機を飛ばしてペイするほどの規模ではない。だから直行便の就航が難しかった。こういう路線こそ、787のメリットが最も生きる」とミュラー氏は言いました。
就航時期こそ未定ではあるものの、15時間近いロングフライトで787の快適さを味わえるのは魅力です。実現したら、この2つの都市へ飛ばなければならない用事をつくって、さっそく乗りに行くつもり。楽しみです。もっとも、ヒューストンとオークランドを同時に訪ねるって、どんな用事なのかなあ(笑)。
2011年11月19日
年末ムード
まだ11月も半ばを過ぎただけなのに、もうすっかり年末のムードですね。街はクリスマス用にライトアップされ、友人たちからは忘年会の誘いもチラホラ。雑誌や電波媒体からは年末年始の恒例企画での記事執筆や情報提供、番組出演などの依頼が増えました。

年末年始の恒例企画というのは、たとえば「旅の専門家が選ぶ今年の○○○○、ベスト3」とか、「2012年のエアライン業界、ここが注目!」とか。新しい年のトレンドをいち早く解説してやる特集や番組コーナーは、きっと読者(視聴者)ニーズも高いのでしょう。
私が協力する予定の一つが、FMラジオ「NACK5」で月〜木の午後5時から放送中の『夕焼けシャトル』。その中の、旬な話題についてランキングをつけて発表する「BANZUKE!番付!!」というコーナーで、11月22日(火)に私が選んだ「世界の航空会社“驚きのサービス”──ベスト3」が紹介されます。
もちろんここでそのベスト3を明かすことはできません。当日までヒミツで、上の写真もただのイメージです。が、ヒントだけお伝えすると、それは「人によるサービス」。エアラインの取り組みはさまざまですが、今回は「意外な人を機内に乗せて提供しているサービス」に絞りました。「BANZUKE!番付!!」コーナーのオンエアは18時30分ころからですので、時間のある人は来週22日(火)のその時間にFMラジオの79.5MHzに合わせてみてください。Nack5はネットラジオ「radiko.jp」でも聴けます。
2011年11月16日
ドイツの職人技
空港などでよく見かける「RIMOWA」は、根強いファンが多いようですね。工業国ドイツの職人たちがつくったこの最高級キャリーバッグ。デザインが洗練されていて、しかも頑丈で壊れない。値段はちょっと張るけれど、長く使用できることを考えるとトータルでは得かも知れません。

さて、このRIMOWA。ドイツ生まれのレトロな航空機「ユンカースJu52」のボディを参考につくられたということを、最近になって知りました。航空写真家のチャーリィ古庄氏に教えられて。どこをどう参考にしたかは、上の写真をご覧ください。誠Styleの連載レポートでも掲載した写真です。
この波板外板(コルゲート)のボディ構造はユンカースが得意としていた技術で、Ju52はこれにより重量を増やさず機体の強度を上げることに成功しました。RIMOWAの頑丈なバッグも、この構造に学んでいるのです。
ドイツ製品は私もいろいろ愛用してきました。取材用バッグに入っている爪切りはゾーリンゲンで、かれこれ25年も使い続けています。25年間、まったく切れ味が衰えないところがスゴイ! クルマも、ドアを閉めるときに部品と部品が寸分のすき間もなく一体化するあの独特の空気音にしびれ、一時期はずっとドイツ車を乗り回していました。
頑固な職人たちの“匠の技”が脈々と受け継がれているドイツの工業製品──これからも愛用していくんだろうなと思います。取材旅行に連れていくスーツケースが最近だいぶ疲れてきたので、次の欧州旅行で、まずはお気に入りのRIMOWAを探そうかな。
2011年11月13日
787をまるごと解説
サイエンス・アイ新書シリーズの新しい1冊『ボーイング787まるごと解説』が今週水曜日(16日)に発売になります。ANAの1号機受領が3年ほど遅れた結果、本書の刊行時期も当初の予定から大幅にずれたものの、そのぶんぎりぎりまで取材を続け最新情報を盛り込むことができました。「はじめに」の部分で、私は以下のように書いています。

なんとも不思議な体験でした。
不思議な──と書いたのは、私がこれまで30年以上にわたって続けてきたさまざまな“空の旅”と比べてみて、という意味です。成田から香港までの4時間30分におよぶフライトを終えたいま、あらためてそう実感しています。
ANAが787の1号機で世界初の営業フライトとなる香港へのチャーター便を運航したのは、10月26日でした。書籍刊行のスケジュールからいって、そのフライトの様子などを著書の中に盛り込むことは通常であればできません。11月16日に書店に並べるための「校了日」は10月31日。その日までに、文章と写真・図版などをレイアウトしたものを校正し、すべてのチェックを終えた完成データを印刷会社に下ろさなければ11月16日刊行というのは不可能だからです。
しかし私は、そのフライトの部分だけ未完成のままの原稿を編集部に送り、取材結果をつづった後送分が香港から届くのを無理を言って待ってもらいました。787開発プロジェクトについては構想段階から追い続け、細部まで知っているつもりでしたが、乗ってみないとわからないことも必ずあると思ったからです。その結果が「はじめに」に書いた表現になり、新しい空の旅を体験した感動までをこの1冊に凝縮することができました。
ところで、私が連載しているBusiness Media 誠のテレビ版『ビジネステレビ誠』が先月からUstreamで始まりました。その第2回放送が新著発売の前日──11月15日にあり、私がゲスト出演することに。21時からの生放送で、787や著書についてお話しします。時間のある方はぜひご覧になってみてください。
2011年11月10日
桃のエアライン
来ましたねえ、ピンクと白で着飾った派手な機体が。日本初の本格的なローコストキャリア、ピーチ(Peach Aviation)の1号機が今朝9時過ぎ、関西国際空港に到着しました〔写真〕。私も今日は朝から日帰りで関西へ。といっても、このピーチ1号機の取材が目的だったわけではありません。別件での出張でしたが、関空のターミナルにはピンクの機体をひと目見ようと多くのファンや報道陣が集まっていました。

ピーチが使用するのは、エアバスの単通路型ベストセラー機A320です。機首部分は白く、ボディから尾翼にかけては鮮やかなピンクで塗装された機体は、本当に目立ちます。2012年3月に関西から札幌と福岡へ、同5月からはソウルへも飛び始める予定で、日本の空が華やぐことは間違いありません。
昨日は同社の3レターコード(APJ)と2レターコード(MM)も発表されました。3レターコードのAPJが「Air Peach Japan」の頭文字であることは想像できますが、では、2レターコードのMMはなぜ? そんな疑問を持った人も少なくなかったようです。便名などに使われるこの2レターコードは、JALは「JL」だし、ANAは旧社名のニッポンヘリコプターにちなんで「NH」を使用。それらに比べてピーチの「MM」は、たしかに意味がわかりません。
いいえ、私はすぐにピンときました。MMって「MOMO」じゃないかな──と。モモ、桃。つまりはピーチ。心のどこかに「まさかそれはないか」という思いはあったものの、ビンゴだったようです。多くの人たちに親しまれるエアラインに。スタッフたちのそんな願いが、この2レターコードに託されているように感じました。
2011年11月07日
ケーブルカーに乗って
海外を歩いた思い出が時間の経過とともに少しずつ薄れてしまうのは、ある意味で仕方ありません。そんなときは現地で撮影した写真を見て、その街の空気の匂いとともに記憶をよみがえらせます。週末の日曜日はあいにくの雨で、地元で予定していたソフトボールの試合も中止に。で、書斎でのんびり、過去の写真の整理をしながらタイムトリップして過ごしました。

私が海外で撮影した写真には、かなり高い確率で路面電車が出てきます。路面電車が好きなのは、東京の下町の、いまも都電が走っている街で生まれ育ったせいかも知れません。ちょうど1カ月前に訪れたサンフランシスコの写真にも、街の風物詩であるケーブルカーがたくさん写っていました。
半島に突き出た急坂の多い街なかを、ケーブルカーは我が物顔で行き来します。路線は、マーケットストリートとパウエルストリートの交差点を出発して半島突端のベイエリアまでを南北に結ぶパウエル/ハイド線とパウエル/メイソン線、そして街の中心部を東西に横切るカリフォルニア線の3つ。私がよく使うのは、チャイナタウンやノブヒル、フィッシャーマンズワーフなどのエリアをカバーしているパウエル系統の2路線です。使い勝手のいいルートだけにいつも混んでいて、今回も20分ほど並んで乗りました。
始発駅の回転場で人に押されてくるっと向きを変えたケーブルカーに乗り込むと、両サイドをビル群に挟まれたパウエルストリートの坂道をぐいぐい登っていきます。地中を這う動力のケーブル音を、常にゴウゴウと響かせながら。車内からの景色を切り取った1枚が上の写真です。出発地のマーケットストリートは見る見る遠ざかっていくのに、坂道はまだ先まで続きます。やがて坂の頂点に到達すると視界が一気に開け、カラフルなチャイナタウンの街並みの向こうにあざやかなブルーの海が広がりました。
このあと、ロンバートストリート駅で下車し、フィッシャーマンズワーフまで歩いて向かったんだっけな。フィッシャーマンズワーフでは、クラムチャウダーが本当においしかった! そんな記憶をよみがえらせながら、写真の整理を進めた日曜日。また時間をつくって、ケーブルカーに乗りにいこうと思います。
2011年11月04日
クッキー&マカロン
ボーイング787の初営業フライトの取材で先週乗った、香港への往復チャーター便。その行きと帰りの機内で、乗客一人ひとりに客室乗務員から記念のクッキーとマカロンが配られました。ユニークだったのは、それぞれに「787」の文字がデザインされていたことです。

まず行きの機内でもらったのが、上の写真のクッキーでした。わ、可愛い。おいしそう。私の周りにいた記者たちはそんなことを呟きながら、さっそく食べ始めています。でも私は、封を切らずに取材用のバッグの中へ。これをお土産に持ち帰ると、喜ぶかな? そう考え、何人かの顔を思い浮かべたからです。
ところが、大失敗でした。機内ではとにかく取材・撮影に忙しく、バッグにクッキーをしまったことを忘れて、その上に交換したレンズを放り入れてしまったようなのです。で、香港のホテルに着いて取り出してみたら、せっかくの787の文字入りのクッキーがこなごなに!
帰りの便では下の写真のマカロンが配られたので、今度こそ大切にと思って、バッグにはしまわずに上着のポケットへ。しかし、先日のBlogでも報告したように、成田に到着した日は都内のスタジオに移動して深夜のテレビ番組への生出演がありました。その放送が終わって、どっと疲れが出たのでしょう。上着を脱いで、スタジオのソファーの背もたれに置き、そのままぐったり。瞬間、ぐしゃっという感触を背中に覚えてハッとしましたが、あとの祭りです。身体を起こして上着のポケットから取り出してみると、そこには見る影もなくつぶれたマカロンが。
お土産にと顔を思い浮かべた人がいた、とさっき書きました。私かなあ──と思った人、ごめんね。あ〜あ。最悪。
2011年11月01日
“ユーおばさん”
ドイツのユンカースが1930年代に開発したレトロな航空機でこの夏、フランクフルト郊外の上空を散策する機会をもちました。その航空機とは、3発プロペラ機の「Ju52」。かつてルフトハンザが同機を使用してベルリン/ローマとベルリン/ロンドンを約8時間で結びましたが、飛行可能な機体はいまはもう世界に数機しか残っていません。

このJu52を、ルフトハンザは1984年に創業60周年の記念事業の一環として中古機市場から買い戻しました。そして飛行機好きのメカニックらの手で大切に整備・保存が進められ、2010年夏から同機による定期遊覧飛行を復活させたのです。
「この懐かしい飛行機に乗ろうと、ヨーロッパの各地から人々が集まってきます。どのフライトも1週間前には席の予約が埋まってしまうんですよ」
そう話していたのは、グランドスタッフ役のクラウディア・シュタインさん。上の写真で、私の隣に写っている人です。あ、この文章のタイトルの「ユーおばさん」というのは、彼女のことではありません。おばさん、なんて──失礼な! ユーおばさんとは、ドイツ語で書くと「Tante Ju(タンテ・ユー)」。Ju52は今年で75回目の誕生日を迎え、いまも多くの人々からそんなふうに呼ばれて親しまれています。
ユーおばさんとの空の散歩の様子は、誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で本日より公開になりました。
≫≫≫「レトロな航空機『ユンカース Ju52』でフランクフルト上空を散策」
2011年10月29日
番組出演を終えて
ようやくと一段落です。大阪読売テレビの朝の報道番組「ウェークアップ!ぷらす」への生出演を先ほど終えました。いまは東京へ帰る新幹線のぞみの車内で、これを書いています。冷たいビールを飲みながら。

787の初営業フライトの取材で飛んだ香港から一昨日(27日)の夜に帰国。そのまま成田から都内のスタジオに入り、ニコニコ生放送の「787特別番組」に出演したときが、疲れのピークだったようです。同番組で1時間半、いろいろ話したときは、緊張感もあってまだ大丈夫だったのですが〔写真〕。番組が終わったとたんに、さすがにスタジオのソファーに座り込んでしまいました。
しかし、昨日は夕方早めに大阪入りして、読売テレビに近いホテルニューオータニにチェックイン。高層階の部屋でライトアップされた大坂城を窓から眺めながら、11月16日に発売になる新著『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンス・アイ新書)の最終ゲラをチェックして過ごしました。おかげで疲れもとれてスッキリし、今朝はさわやかに生番組に臨んだのですが……。前のコーナーが若干押して、787やLCCについてお話しする時間が思ったほどとれなかったのが、少し残念でした。
新著は、これから帰ってゲラの最終チェックを終え、明日の午前中に出版社に戻して校了になります。あとは11月16日の刊行を待つばかり。787は11月1日(火)にいよいよ国内定期路線でデビューし、フィーバーはまだ当分続くでしょうが、私自身は787から頭を切り替えて週明けからは次の新しいテーマに向かいます。
新幹線のぞみは静岡県に入り、左手に富士山がくっきりと姿を現しました。今日もいい天気です。みなさんも、よい週末を!
2011年10月26日
787 Week
成田空港は、いつもとはまったく雰囲気が違います。まず、ものすごい数の報道陣。新聞社や雑誌社から、あるいはテレビ局から派遣された顔見知りの記者・カメラマンらと、すでに何人も顔を合わせました。出発ロビーですれ違う一般の人たちから聞こえてくる会話にも、あの3文字が登場しないことはありません。「787」──その歴史的な瞬間が迫ってきました。

ボーイング787“ドリームライナー”の1号機が羽田に到着した9月28日以来、ANAは約1カ月を費やして就航準備を進めてきました。世界最初の営業フライトとなる香港へのチャーター便が、間もなく成田を離陸します。航空写真家のチャーリィ古庄氏をともなって私もこの787初号機に乗り、いまから香港へ。私にとっても「787ウィーク」が今日からスタートです。
明日27日(木)は香港を午後に発つ便で、日本時間の20時10分に成田に帰国。到着後はすぐに空港から都内のスタジオに移動し、ニコニコ生放送の「787特別番組」に生出演します。ジャーナリストの井上トシユキさんの司会のもと、元国際線チーフパーサーで現在は航空評論家として活躍する秀島一生さんらと「787は航空会社の救世主となるのか?」といったテーマで90分間のトークを繰り広げることになりました。そして28日(金)の夜には大阪入り。翌29日(土)は、朝8時から日テレ(読売テレビ)の「ウェークアップ!ぷらす」にやはり787に関するテーマで生出演します。こちらも、ぜひご覧ください。
もう一つ。11月16日にはソフトバンククリエイティブのサイエンス・アイ新書から新著『ボーイング787まるごと解説』が発売になります。現在、その最終作業も進行中で、週明けの31日(月)には校了しなければなりません。月末には何本か連載コラムの入稿もあり、ここ何年かでも経験したことのない忙時を極める1週間になると思いますが、気力を振り絞ってがんばります!
2011年10月24日
“新”と“旧”をテーマに
ルフトハンザは2011年7月15日より、同社の国内主要路線であるハンブルグ/フランクフルト線でバイオ燃料によるデイリー運航を続けています。当初は4月に予定していた同プロジェクトのスタートがずれ込み、ようやく夏場になってドイツから私に取材の招待状が届いたことは、7月21日のBlogで書きました。その後9月1日のBlogでは、二人のキーパーソンに面会するためカメラマンを伴って現地に飛んだことを報告しています。

さて、少し時間が空いてしまいましたが、その取材レポートを誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』で本日より公開しました。現場ではプロジェクトに携わる人たちの真意に触れ、心を打たれたことを思い出します。そのことが少しでも読者に伝わるといいな、などと考えながらレポートを書きました。題して──「7億円を投資してバイオ燃料の旅客機を飛ばすルフトハンザの本当の狙い」。時間があるときにでも、ぜひ目を通してみてください。
インタビューのあと、私たちはハンブルグからフランクフルトに戻る際に実際にバイオ燃料フライトを体験しています。しかし今回のドイツ渡航は、これで目的を終えたわけではなく、じつはもう一つミッションがありました。前半の取材テーマがルフトハンザの未来に向けた活動だとしたら、後半のテーマは同社のいわば歴史と伝統を守る取り組みです。帰国の日、私たちはルフトハンザが大切に維持・保管する名機ユンカース「Ju52」のフライトを体験するためフランクフルト近郊のエーゲルスバッハ飛行場へ向かいました。
このレポートについても来週、同じ誠Styleの連載でアップする予定です。
≫≫≫「7億円を投資してバイオ燃料の旅客機を飛ばすルフトハンザの本当の狙い」
2011年10月22日
華やぐアジアの空
ANAが受領したボーイング787の話題が冷めやらぬなか、来週10月26日にはいよいよ初の営業フライトとなる香港チャータ便が成田を出発します。香港に到着後は現地で1泊して翌27日の夜に成田に戻り、続いて10月28日と29日に成田発着の遊覧飛行を、30日には東日本大震災の被災地の子どもたちを招待しての復興応援フライトを予定。そして11月1日より羽田/岡山と羽田/広島の国内定期2路線でデビューを果たします。

一方、ライバルのエアバスはというと、こちらは2007年10月にひと足早く初就航したオール2階建て機A380の製造が順調に進展。10月14日には、世界で7社目となる中国南方航空に1号機が納入されました〔写真〕。
中国系のエアラインでA380を運航するのは、中国南方航空が最初です。まずは北京、上海、広州の主要都市間を結ぶ国内路線に投入すると同社から発表がありました。シート数は3クラス制で計506席(ファースト8席、ビジネス70席、エコノミー428席)。その後は早い時期に国際線でのデビューも予定しているそうですが、どの路線に就航するかはまだ正式なアナウンスがありません。発表を楽しみに待ちたいと思います。
同じアジアでは、マレーシア航空も現在まで計6機のA380を発注しています。一昨日の20日には、その初号機の初飛行が実施されたとエアバスから報告が届きました。今後はドイツ・ハンブルグ工場でキャビン装備の設置や塗装作業が進み、引き渡しは2012年半ばを予定。シンガポール航空と大韓航空に中国南方航空とマレーシア航空のA380が加わり、2012年のアジアの空は賑やかになりそうです。
2011年10月19日
スイス・ブランド
この夏から気になっていたことがあります。スイスインターナショナルエアラインズが成田/チューリッヒ線などで運航するエアバスA340に、2011年夏スケジュールから導入した新しいビジネスクラス・シートのこと。下に、その写真を掲載しました。

180度フラットになる全長2メートルのシートを、隣の乗客と重ならないよう、いわゆる「スタッガード」と呼ばれる互い違いの形でレイアウトしています。横1列のシート配列は「1-2-1」と「2-2-1」の組み合わせになっていると聞いて、ちょっと混乱し、どんなんだろうとそのことが頭から離れずにいました。
昨日の夕方、スイスインターナショナルエアラインズの新しいロゴマークの発表会が東京・銀座でありました。新しいロゴは、赤い尾翼にスイス国旗と同じ白の十字を重ねた横に「SWISS」の文字を並べたとてもシンプルなデザインです。その席で関係者たちといろいろ話し、新シートは運航する国際長距離線の全路線でいっせいに導入したと聞いて、びっくり。エアラインが保有機材のキャビンリニューアルに取り組む場合、最初にドル箱とよばれる路線から着手し、順次導入路線を拡大してくというのが普通ですから。
もともとブランド力には定評があり、機内食の充実などにも力を入れてきたものの、PR活動についてはどちらかというと地味なエアラインというイメージでした。そのスイスインターナショナルエアラインズがすべての国際長距離路線でいっせいにシートを切り替え、ブランドイメージを強調する新しいロゴデザインも発表。2012年4月の設立10周年を控え、いよいよ勝負に出たな──私は昨日の会見でそんな印象を強くもち、早めに取材をかけてみようと準備に入りました。
2011年10月16日
にほんのあかり
私の取材用のバッグに、丸い形のバッジがつきました〔写真〕。つけたのは、ジャカルタで取材中の今月11日。東日本を予期せぬ大地震が襲った3月11日から、ちょうど7カ月目のことです。ある編集者の方の提案で始まった「にほんのあかり」というプロジェクトに、ささやかですが私も意を同じくして。

バッジ右サイドに、ろうろくが2本並んでデザインされているのがわかりますか? 白いのと黒いのと。これは、震災のあった11日を2本のろうそくに見立てたもので、忘れずに考え続けましょうというメッセージが込められています。1本は被災地の人たちのために、1本はこれからの未来のために、小さな灯をともして。制作しているのは私の知り合いの若手写真アーチスト、kaenさんです。彼女なりにできることを模索した結果、バッジを作って利益分をすべて義援金として送ろうと活動を始めました。すでにいろいろなデザインのバッジがラインアップされています。
kaenさんは千葉県の佐倉に在住で、普段はなかなか顔を合わせる時間が持てません。10月9日に米西海岸から帰国し、翌朝ジャカルタに飛ぶため成田に1泊した際に、同市内のイタリアンレストランで会いました。私の取材パートナーである成田在住のチャーリィ古庄氏と、kaenさんの師匠でやはり佐倉に拠点を置く写真家の今井聡志さんの4人で。以前からバッジを購入したいと思っていた私にkaenさんが選んでくれたのは、紺碧の空に白いヒコーキ雲が筋を引いているデザインのものでした。
バッジはいまも、私のバッグの上で光っています。私と旅を始めたのは、冒頭に述べたように震災から7カ月目の10月11日。これからずっと海外取材のお伴をしてもらうことになりそうです。
2011年10月13日
カフェ・バタビア
ファタヒラ広場は、ジャカルタが「バタビア」と呼ばれていたオランダ統治下にあった頃の中心地。石畳が敷き詰められ、東インド会社時代の古い建築物にぐるっと取り囲まれています。その一角にある「カフェ・バタビア」はわりと有名らしいので、私も行ってみることにしました。のんびりランチでもとろうかな、と。

ダウンタウンのホテルからさほどの距離ではないものの、この街はどこへ行くにも道路渋滞で、なかなか目的地にたどり着けません。タクシーが止まるたびに、民芸品やらジュースやらを持ったモノ売りたちが後部席の窓を叩きます。通常なら10分か15分程度のところを、1時間近くかかって到着しました。
さっそく、お目当てのカフェ・バタビアへ。道中の喧騒とは打って変わって、1805年に建てられたコロニアル様式の建物の内部はアンティークで落ち着いた雰囲気に包まれています。店の人に断り、店内を撮影させてもらいました〔写真〕。中世にタイムスリップした気分に浸りながら、ふと窓から下を見渡すと、広場には観光客目当てのモノ売りたちがウロウロ。途端に現実に引き戻されます。カフェの中がどんなふうになっているのか? 外から眺めて想像するしかない人も、この国にはまだまだ多いのかも知れません。
広場をはさんで向かい側に見えるのは、1627年に市庁舎として造られ、現在はオランダ総督が使用した家具や陶磁器などが展示してあるというジャカルタ歴史博物館です。時間はあるので、ランチのあとでちょっと覗いてみようかな。
2011年10月12日
不朽の名機に出会う
下の写真は、懐かしき双発プロペラ機──ダグラスDC-3です。昨日、ガルーダ・インドネシア航空の本社を訪ねた際に、玄関先の敷地内に保存・展示されているのを撮りました。初飛行はいまから75年前。その後、世界の空で1万3,000機が活躍し「不朽のベストセラー」と呼ばれた機種です。

ガルーダ・インドネシア航空の設立は1949年。かつてインドネシアの統治国だったオランダのKLMオランダ航空から、島々をつなぐ路線の運航を引き継ぐ形でスタートしました。そのときに最初に使用したのがダグラスDC-3です。同社設立60周年の2009年に本社をジャカルタのダウンタウンから空港近くに移転した際、記念すべき1号機として置かれることになりました。
成田からインドネシアに飛び、着陸間際になると、洋上に数多くの島々が点在する景色が眼下に見えてきます。インドネシアには有人無人をあわせて1万8,000もの島があるそうですが、正確な数は最近まで政府も把握し切れていなかったとか。その島と島をむすぶ欠かせない交通手段として当時、このダグラスDC-3が活躍していたのでしょう。
来年──2012年は、ガルーダ・インドネシア航空が日本に就航して50年目を迎えます。関係者は「節目となる50周年の記念イベントを日本で計画している」と話していました。どんなイベントになるのか、いまから楽しみです。
2011年10月11日
空飛ぶ入国管理官
インドネシアの首都ジャカルタへ、成田発12時のガルーダ・インドネシア航空GA885便で入りました。今朝は、昨日のフライトで体験した同エアラインのユニークなサービス「機内での入国審査」について紹介しましょう。

成田空港でチェックイン手続きを済ませた私は、隣のカウンターに行ってインドネシア入国に必要な短期ビザを25USドル購入し、レシートを受け取りました。離陸後、機内でのミールサービスが終わって間もなくのことです。搭乗機に同乗しているインドネシアの入国管理官が乗客一人ひとりの席に回ってきたので、そのレシートをパスポートといっしょに入国管理官へ提示。そこで入国審査が行われ、審査済みであることを証明する水色のカードをくれます。ジャカルタ空港では他の国から到着した人たちがイミグレーションで列をつくっていますが、その横のゲートで水色のカードを係官に渡すと、私たちは長い列に並ぶことなく簡単に入国できました。
こんなサービスは世界でも唯一、ガルーダ・インドネシア航空だけです。しかも、すべての国際線に導入されているわけではありません。このサービスの導入路線は日本からの便のほか、シドニー線やアムステルダム線のみ。だから、余計に感動的でした。
また入国管理官というと、日本では「お堅い公務員」というイメージですが、機内で会ったインドネシアの“空飛ぶ入国管理官”はじつに気さくです。カメラを向けると自分から「スマイルが必要か?」と聞いてきて、カメラ目線でポーズ。イカした奴でした。
2011年10月10日
ジャカルタへ
アメリカ西海岸の取材から戻りました。3泊5日という短い日程でしたが、いろんなことを体験できた充実した旅だったと思います。今回はライターの工藤史歩さん〔写真〕が、近く「アサヒ・コム・トラベル」でスタートする“海外の旅”の連載の取材で同行。ワインにも詳しい人で、ナパバレーでワイナリーを訪ねた際にはいろいろアドバイスをもらいました。

デルタ航空DL209便で昨日の夕方、サンフランシスコから成田に戻り、私はそのまま空港近くのホテルにチェックイン。今朝はこれから空港第2ターミナルへ行き、ガルーダ・インドネシア航空の本社を訪ねるためジャカルタへ飛びます。
明日は同社CEOにインタビューし、その後は本社の施設などを取材します。そして夜は食事会に招かれているのですが、ちょっと問題が持ち上がりました。「夜の食事会」というのがインドネシア政府の要人なども列席するかなりフォーマルなパーティらしく、現地から「ドレスコードはビジネス・フォーマルで」という連絡が届いたのです。
アメリカ西海岸ではフィールドワークの多い取材だったので、スーツケースには動きやすいラフな服しか詰めていません。ジャカルタは暑いし、カジュアルな服装のままで大丈夫だろうと考えていたのですが……。
さて、困りました。ドレスコードの連絡が来たのはサンフランシスコを発つ間際だったので、いまから準備もできないし。帰りの機内で同行者の工藤さんにそのことを話したら、彼女は「ジャカルタでインドネシアの民族衣装を買うのはどうですか? 現地ならきっと安く買えますよ。インドネシアの民族衣装を着た秋本さん。うっひっひ。想像しただけでウケる」と勝手に面白がっていました。こちらは、笑い事ではないのですが。
2011年10月08日
海沿いサイクリング
サンフランシスコにいます。かれこれ、10年ぶりに。ナパバレーのワイントレインとワイナリーの取材を終え、隣町のバレーホからフェリーに乗ってダウンタウンに到着しました。さて、何をしようか? ホテルがユニオンスクエアのすぐ近くという好ロケーションなので、まずはパウエルストリートとマーケットストリートの交差点にあるケーブルカーの発着所へ。

滞在は1日しかないし、本当に久しぶりなので、定番コースを駆け巡ってみることにしました。ハイド行きのケーブルカーに乗っていくつかの坂を越えたところで下車し、まずは花で囲まれたロンバートストリートのくねくね坂を下ります。そこからは歩いてフィッシャーマンズワーフへ向かい、クラムチャウダーとビールで少し遅めの昼食。ケーブルカーにくねくね坂にクラムチャウダー──これだけで、けっこう満足です。
でも、もう一つの定番であるゴールデンゲートブリッジはやっぱり欠かせない? そこでフィッシャーマンズワーフでレンタサイクルを借り、海岸沿いを走ってアプローチすることに。カリフォルニアらしい青空を背景に橋はくっきり見えているものの、なかなか到着しません。けっこうな距離です。
途中でときどき立ち止まり、いろんなアングルで撮影をしながらのサイクリングだったので、往復に費やしたのは計3時間。そのかいあって、なかなかいい写真が撮れました。
2011年10月07日
ワイントレイン
数々のワイナリーが点在する壮大な景色の中を、ランチやディナーを楽しみながら時速20〜30キロでのんびり走る──「ワイントレイン」はナパバレーの一番の観光名物です。日本でその取材の話が持ち上がったとき、行こうかどうか迷って何人かの記者仲間に「どうかねえ?」と聞いてみたら、みんな「うわあ、いいなあ」「羨ましい」と言うので体験してみる気持ちになりました。

もともと鉄道も大好きで、1900年代初期に製造されたアンティーク車両にも興味がありました。現在走っているのは、当時の車両を完全復元したものです。私はこの日、午前11時30分に出発するランチ列車を予約。トレインステーションに朝9時過ぎに到着して、ホームに入線する前の車両を取材・撮影させてもらいました。
列車はグルメ車両やラウンジ車両、窓を開けて風を感じながら走るオープンエア型のシルバラード車両、ドーム型の天窓を設けて高さを増した2階建てのビスタ・ドーム車両の4つのタイプに分かれています。先頭車両から乗り込んで順番に車内を歩き、ひと通り撮影して最後方の車両で降りました。その後、列車の脇の線路を歩きながら見つけたのが、上の写真です。
ワイントレインの土台部分には、いまでは珍しくなった3軸のボギー台車が使用されています。当時は「乗り心地がよい」と盛んに造られましたが、現在はもう製造されていません。案内してくれた現地在住の日本人スタッフ、曽志崎友里さんは「車輪などが消耗しても、替えのものはもういっさい手に入りません。だから調達できるものはできるだけ集めて、こうしてストックしているんです」と説明してくれました。
なるほど、その向こうのメンテナンス基地の近くにも、大きな鉄の車輪がまとめて置かれているのが見えます。これらをすべて使い終えたとき、ワイントレインの歴史にも幕が下ろされるのかな? 事前取材を終えて駅舎に戻り、出発時間を待ちながらそんなことを考えていたら、いまから始まる体験に胸の鼓動が高まり始めました。
2011年10月06日
ホームステイ
ごきげんよう、と昨日のBlogで最後に書きました。カリフォルニア・ナパバレー郊外のワイナリーに泊まるのでネット環境が整っていない可能性があり、しばらくお別れかもしれないから──と。でも大丈夫。つながりました。よかった!

昨日は現地時間の午前10時にロサンゼルス空港に到着し、デルタ航空のコネクション・フライトでサンフランシスコへ。そこからナパバレーへ移動して、郊外のワイナリー「ジェリコ・キャニオン・ヴィンヤード」を訪ねました。当初はワイナリーから少し離れたゲストハウスに宿泊する予定でしたが、回線は通じているもののあまり電波の状態がよくない様子。招待されたディナーの席で経営者のデイルさん、マーラさん夫妻が「もし仕事にさしさわるようだったら、わが家にステイされてはいかがですか?」と親切に申し出てくれ、急きょホームステイさせてもらうことになりました。写真は宿泊させていただいている2階の部屋で、窓の向こうにはブドウ畑が広がっています。
ディナーの席では、デイルさんと息子のニックさんの手作り料理を満喫。自慢の赤ワインとおいしいイタリアンを楽しみながら、深夜まで歓談しました。
こちらは現在、間もなく朝の7時を回るところです。東の空が少しずつ白み始めてきました。雑誌社に送る予定の書きかけコラムを、出発までに仕上げなければなりません。その後、夕方までワイントレインといくつかのワイナリーを取材し、今夜はここでもう1泊させてもらって明朝サンフランシスコに移動します。
2011年10月05日
アメリカ西海岸へ
成田空港第1ターミナルのデルタ航空ラウンジ「デルタスカイクラブ」でいま、これを書いています〔写真〕。16時25分発のDL284便で、いまからロサンゼルスへ。目的地はカリフォルニア郊外のワインの産地ナパバレーなので旅の起点になるのはサンフランシスコですが、今回の取材テーマが「乗り物」なのでLAX経由でSFOにアプローチすることにしました。

というのも、デルタ空港の成田/ロサンゼルス線には最新シートが搭載された777-200ERが投入されているからです。で、快適なフルフラットシートを体験しながらのんびり移動しようかな、と。
楽しいヒコーキ旅のあとは、ワインの産地ナパバレーへ移動して、今回の旅のメインであるワイントレインに乗ります。旅の様子はまた現地から──と思っているのですが、都会好きの私には珍しくステイ先は中心部のホテルではありません。郊外のワイナリーに泊まります。なので、ネット環境がどうですかね? 現地に着いてみないとわかりません。ナパのダウンタウンから相当離れたワイナリーらしいので、もしかしたらネットにつなげられないかも。
ワイントレインとワイナリーを取材したら、サンフランシスコに移動しますので、その場合は週末にBlogを更新しますね。それまで、ごきげんよう!
2011年10月02日
ピンクの制服
東京ビッグサイトで今日まで開催されていた「JATA旅博2011」。私は一般公開前日のプレス招待日に顔を出しました。各国政府観光局のブース、旅行会社のブースなどどこも賑わっていたなかで、相変わらず人気を集めていたのがそれぞれに個性的なユニフォームの客室乗務員たちが出迎えてくれるエアラインのブースです。

シックなエンジ色の帽子と制服はカタール航空、青とオレンジの2種類の制服はガルーダ・インドネシア航空。ベトナム航空のブースでは知人の広報担当も民族衣装アオザイのユニフォームで接客に当たっていました。加盟各社の客室乗務員が一堂に集うスターアライアンスのブースも人気だったようです。
なかでも今年大きな話題になったのが、2012年3月に関西から就航するANA系の格安航空会社、ピーチ・アビエーションのブースでした。同社はこの旅行博に合わせて、客室乗務員の制服デザインを発表。上の写真が、社名のピーチにちなんだそのピンク色のユニフォームです。色合いは派手ですが、シンプルなデザインに「なかなかいいのでは?」といった感想を漏らしていた取材記者も少なくありません。
ピーチはすでに約100人の客室乗務員(契約社員)の採用を内定。2012年3月の福岡線、新千歳線を皮切りに、5月には仁川への国際線就航も予定し、現在その準備を着々と進めています。
2011年09月29日
787初号機が羽田に
すでに新聞やテレビが報じているように、ボーイングの次世代中型機787“ドリームライナー”が昨日朝、羽田に到着しました。ANA特別塗装の1号機は現地時間の午前7時16分に米国シアトル郊外のボーイング・エバレット工場に隣接するペインフィールド飛行場を離陸し、約10時間のフライトを経て、日本時間の9月28日午前9時2分に羽田空港C滑走路に着陸〔写真〕。その世紀の瞬間に立ち合うため、私も昨日は早朝から羽田に向かいました。

午前8時過ぎに「787の着陸に使用するのはC滑走路」と連絡が入り、撮影ポイントとしてANAから用意された二つのうちの一つ、同社原動機センターの屋上に移動。300人を超す報道関係者が詰めかけていました。
到着の様子を取材・撮影したあとは、バスでANAの新整備ハンガーに向かい、シアトルからのフェリーフライトに乗務した機長の会見に臨みます。そして午後からはハンガーに搬入された787の外観や内装の取材・撮影と続き、その間にAP通信社が海外に配信しているニュース番組とTBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ!」の取材を受け、とにかく忙しい一日でした。「みのもんたの朝ズバッ!」では今朝、787の特集が放映になっています。
さて、前回のBlogでもお伝えしたように、誠Styleの連載『“飛行機と空と旅”の話』でベトナム航空のフライトレポート「ベトナム航空で成田からホーチミンへ」を昨日朝から公開。そして明日30日の朝8時には旅のレポート「ベトナム中部紀行。ホイアンとフエ、2つの世界遺産の街を歩く」が掲載されます。その合間を縫って、シアトルで行われた787初号機のANAへの引き渡しから羽田到着までの密着ドキュメント「ANA特別塗装のボーイング787初号機が羽田に到着」を本日、同連載に緊急アップしました。
≫≫≫「ANA特別塗装のボーイング787初号機が羽田に到着」
2011年09月26日
フエ空港にて
まずは下の写真──これ、私です。場所はベトナムのフエ空港。今年8月下旬にベトナム航空で同国の中部を訪ね、世界遺産とリゾートで知られる二つの街、ホイアンとフエを取材した帰りに撮られました。

毎日汗だくになりながら取材を続け、予定していたすべての日程を終えて、帰りのフエ空港の出発ロビーでホッとひと息。売店でベトナム産の「フーダビール」を買ってノドを潤していたら、ちょうど日本から取材に来ていたある女性記者が「ちょっと1枚!」とふざけてカメラを向けたので、彼女が持っていたお土産のお面を取り上げて顔を隠しました。いいえ、昼間からビールを飲んでいたからといって、別に隠れる必要もないのですが(笑)。
その写真が今日の夕方、メールで送られてきました。あれからもう1カ月──暑かったベトナムの旅が、ずっと前のことのように思えます。帰国後、すぐにドイツ取材に発つなどの忙事に追われてなかなか手をつけられなかったフライト&旅のレポートも、先週書き上げて編集部に送りました。
二つの記事は「誠Style」に今週、9月28日(水)と30日(金)にアップされます。当日の朝8時になったら同サイトのトップページを訪ねていただくか、下記の記事タイトルを直接クリックしてアクセスしてみてください。
≫≫≫「ベトナム航空で成田からホーチミンへ」
≫≫≫「ベトナム中部紀行。ホイアンとフエ、2つの世界遺産の街を歩く」
2011年09月23日
出動準備
今週発売の『Tokyo Walker』(角川書店)で、ボーイング787が取り上げられています〔写真〕。同誌の編集記者の方から先日インタビューを受け、787が従来機と比べてどこがどう“進化”しているかを、いくつかポイントを絞って解説しました。

いろんな雑誌がある中で、『Tokyo Walker』といえば若い層に人気のシティ情報誌です。航空の世界とはあまり縁の深い媒体ではありません。そんな雑誌さえ注目し始めていることからも、787がいかに多くのファンが心待ちにしている旅客機であるかをうかがい知ることができます。
そしてその787の1号機を、ANAは日本時間の26日にボーイングの工場があるシアトルで受領。羽田には28日朝に到着します。私の取材パートナーである航空写真家のチャーリィ古庄氏は今週、シアトル入りしました。納入前の1号機の様子を、現地でヘリをチャーターして空から狙うなどしてすでに取材を続けているとの報告も届いています。
週明けの受領式典なども彼に引き続き取材してもらい、私は羽田で28日の到着を待ちます。28日の羽田は、多くの報道陣と日本中のファンたちでごった返すでしょう。知り合いのカメラマンや記者からも「当日、羽田で会いましょう」と連絡がきました。今年8月7日のBlogで紹介した“空美ちゃん”たちも、それぞれに出動準備を進めているのかな? 師匠である古庄氏から伝授されたヒコーキ撮影のテクニックを試してみる、絶好の機会ですからね。
あとは真っ青な空をバックに撮影できるよう、当日の好天を祈るばかり。来週は東京ビッグサイトで開催される恒例の世界旅行博も週末に控え、忙しい1週間になりそうです。

誠Styleの連載『