2017年09月20日

青春のバイブル

 
あ〜あ、本当に終わっちゃうんだ! 私が高校生のときに出会って以来、ずっとずっと愛読してきた『ビッグコミックオリジナル』連載の「浮浪(はぐれ)雲」。幕末の東海道・品川宿を舞台にジョージ秋山氏が描く主人公の遊び人「雲」のなんとも優雅な生き方は、私たちの憧れでした。毎回、最新号が発売されると、仲のよかった友人たちと回し読みして「こんなふうに生きられたら最高だよな」などと語り合ったことをいまも思い出します。

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この作品は過去に2度、渡哲也さんとビートたけしさんの主演でテレビドラマ化もされました。ですが、私はドラマは観ていません。1980年代の終わりに姉妹紙である『ビッグコミックスピリッツ』の編集長だった白井勝也さんにお会いしたとき、私は「人気マンガのテレビドラマ化ってどうなのですかね?」と聞いたことがあります。白井さんは笑みを浮かべて言いました。「秋本さんみたいに頭の中で主人公の生の声を聞いてしまっている人には、どんなに優れた配役にしても受け入れられないでしょうね」と。

1973年12月の連載開始から約44年。単行本もすでに100巻を超えています。私も途中までは全巻揃えていたのですが、学生時代の親友が東京・本郷(東大赤門の向かい)に中華料理店をオープンした際に寄贈してしまいました。「学生のお客さんが多いので、店内に書棚を設置してマンガを並べたい」と聞いたからです。何年かのちに「“浮浪雲”はボロボロになるまで東大の学生たちに読み継がれた」と報告を受け、とても嬉しくなりました。

写真は、最終話が掲載されている『ビッグコミックオリジナル』の本日(9月20日)発売号です。朝一番で買いましたが、この時間になってもまだ読んでいません。これでお別れだと思うと、しばらくはページを開けないまま時間が経過していく気がしています。

S.Akimoto at 18:36|Permalinkclip!オフタイム 

2017年09月11日

北極圏での一夜

 
この1週間、私は海外取材のため不在でしたが、先週の水曜日から木曜日にかけて大規模な「太陽フレア」が起きたことを日本でも新聞やテレビで報じていたと聞きました。太陽フレアとは太陽の表面で発生する大規模な爆発現象で、小規模なものは毎日のように生じますが、今回の太陽フレアは通常の約1000倍。エネルギーとともに表面のガスが宇宙空間に放出され、オーロラなどの現象につながると言われています。

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この太陽フレアが起きたとき、私は北欧フィンランドの北極圏に位置するラップランド地方で取材を続けていました。もちろんオーロラ観測も取材の大きなテーマです。大規模な太陽フレアが起きたことは、現地でも話題になっていました。

ご覧の写真は、地元の人たちや欧州各国から来ていた写真家たちとのワンショットです。気温が刻々と摂氏0度に近づいていく極寒のなか、カメラ機材をセットし、キャンプファイヤーで暖を取りながらオーロラを待ちました。その前日もクルマで30分ほど行った高台にある暗い湖のほとりで午前2時まで粘ったのですが、残念ながら撮影は不発に! その翌朝に「大規模な太陽フレアが発生」というニュースが流れ、この日の夜は私も含めて誰もが大きな期待を胸に抱いていたようです。

さて、オーロラは観測されたのか? それについては、近くいくつかのメディアで発表しますので、楽しみにお待ちください。──というと、もうおわかりですよね。はい、感動的なシーンに遭遇しました。この場で写真をお見せできないのが、本当に残念です。

S.Akimoto at 15:31|Permalinkclip!

2017年09月05日

想定外の飛行ルート

 
東京からヨーロッパへ飛ぶ場合、離陸後に北上して新潟上空から日本海に抜け、ロシアに入るのが一般的なルートです。しかし、同じ目的地に向かうにしても毎回必ずひとつのルートで飛ぶとは限りません。あらかじめ複数のルートが設定されていて、日々のフライトでは、気流や風向きなどの気象状況を考慮し最も短い時間で効率よく飛べるルートが選択されます。なので、飛ぶルートが多少変わっても私にとっては想定内ですが、今日だけは「想定外」のことが起りました。

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最新鋭のエアバスA350で運航しているフィンエアーのヘルシンキ行きAY072便は、定刻の9時50分に成田を出発しました。シートに備えつけのパーソナルモニターに、いつものように飛行ルートマップを表示させます〔写真上〕。東北の上空を真っすぐに北上し、そろそろ左旋回して西側(新潟方面)に針路を切り替えるのかなと思って見ていましたが、そうではありません。072便はその後も北上を続け、青森県の津軽上空を飛行し北海道に入りました。

どこへ向かうのだろう? この路線は過去に数えきれないほど利用していますが、こんなルートを飛ぶのは初めてです。モニターに映し出されるルートマップを確認しながら機窓からの景色を眺めていると、072便は室蘭上空を通過し、やがて北海道最北端の稚内にさしかかりました〔写真下〕。稚内に降り立つことはあっても、左手に利尻島を見ながら通過していく機会などまずありません。

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これ、もしかして……。ふと思い立ち、フィンランド人のチーフパーサーに訊いてみると、彼女は「おそらく間違いありません」とうなずきました。そうなのです。北朝鮮のミサイル実験のリスクを回避するための飛行ルートです。日本海を抜けるより、オホーツク海に出たほうがリスクが少ないという機長の判断なのでしょう。北朝鮮が繰り返している愚行は報道されているとおりですが、めったに見られない上空からの景色に遭遇し、私はつい「金正恩、おまえのおかげだよ」と呟いてしまいました。

2017年08月30日

韓国語版の新著

 
届いたメールのタイトルに「出版おめでとう!」とあり、開いてみると、韓国KBSテレビのプロデューサーからでした。おお、と私は呟きます。ソウルなどの書店にも並びはじめたんだな、と。2015年7月に出した『これだけは知りたい旅客機の疑問100』(SBクリエイティブ/サイエンスアイ新書)が韓国語に翻訳され、同国内で発売になったのです。

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台湾や中国で刊行されている中国語版と同様、私の著書はこれまで数冊、韓国語にも翻訳されてきました。『旅客機の疑問100』の翻訳契約を締結したのは1年前。今年に入って「翻訳の内容をチェックしてほしい」と連絡がきたものの、私はハングル文字が読めないのでチェックしようなく、お任せすると返事をしました。送られてきた完成見本を見ても、著者名すらハングル表示だし判型(本のサイズ)もずいぶん違うので、自分の著書という実感がありません。もちろん中身は、目次の順番も使われている写真もすべてオリジナルのままなので、間違いなく私の本なのですが。

連絡をくれたKBSのプロデューサーは私の友人で、彼とは4年前に南アフリカ共和国の少数民族を訪ね歩いたときに現地で会いました。世界のさまざまな文化や人々の生活を伝える「The World at your Door」という番組の制作班として、カメラマンと女性キャスターをともなって現地に来ていたのです〔写真下〕。女性キャスターからは私もインタビューを受け、韓国で3回に分けてオンエアされた番組に出演しました。

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彼は書店で私の本を見つけ、手に取ってくれたのでしょう。「ソウルの知り合いやマスコミ関係者にも広めておくよ」と言ってくれました。自分の書いた本が、海を越えて多くの人たちの手に届けられる──著者としてこれほど嬉しいことはありません。

2017年08月26日

戦場カメラマン

 
私が出演するNHK国際放送(NHK World)の番組打ち合わせが今週、日本橋であり、担当ディレクターと内容などについて詰めてきました。今年10月から11月にかけて海外で放映される英語の番組ですが、日本国内でも1週間遅れでBSでオンエア予定。収録もこれからなので、詳細が決まったら改めてお知らせします。

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その打ち合せのあと、時間があったので、日本橋高島屋に寄ってきました。ベトナム戦争の最前線で命がけの撮影取材をつづけた写真家、故・沢田教一氏の功績をたどる写真展『沢田教一展──その視線の先に』が8階催事場で開催されていたからです。

ベトナム戦争は当時、世界が注目し、その“真の姿”を伝えようと日本からも多くの報道カメラマンやジャーナリストが現地をめざしました。必死の形相で川をわたる家族を捉えた沢田氏渾身の作品「安全への逃避」(1965年撮影、写真左上)はあまりに有名です。同作品で彼はピュリツァー賞と世界報道写真大賞を受賞しました。

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上の写真は、かつて南ベトナムと北ベトナムの軍事境界線が置かれた非武装地帯──いわゆる「17度線」です。「戦争終結40年」の節目となった2015年春に訪ねました。ベンハイ川に架かるヒエンルオン橋を旧北側から南側に歩いてわたりながら、私は頭に沢田氏が残した数々の写真を思い浮かべていたことがよみがえります。写真展は来週、28日まで。

2017年08月21日

赤ちゃんパンダ

 
東京・上野の界隈はこの夏、赤ちゃんパンダの誕生で盛り上がっています。台東区の本庁舎正面には「おめでとう!」の垂れ幕がかかげられ、街なかの商店街でも「パンダ誕生特別セール」を開催。買い物をしに寄った店でも「どんな名前に決まるんだろうねえ?」と人々の会話が弾んでいました。

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赤ちゃんパンダの名前は一般から公募し、先週までに過去最多の約32万3000件が寄せられてたそうです。初代のパンダが日本にやってきた1972年以降、公募で名前がつけられたのは「トントン(童童、1986年)」と「ユウユウ(悠悠、1988年)」の2頭。応募のルールは「カタカナ表記」以外に制限はなく、必ずしも同じ音を重ねる名前である必要もありません。過去には「サクラ」「ゲンキ」といった名前も寄せられました。2017年生まれの赤ちゃんパンダがどんな名前に決まるのか、本当に楽しみです。

今朝、湯島の「雲の上の書斎」からJR上野駅に向かう途中、公園を歩いていて、ポストに投函しないといけない郵便物がバッグに入っているのを思い出しました。改札がもう見えていて駅にもポストはあるのですが、電車の時間までまだ余裕があったので、引き返して動物園の表門近くにあるポストへ〔写真〕。

これは2011年8月に「リーリー」と「シンシン」の来日を記念して設置された、通称「パンダポスト」の名前で親しまれているポストです。ここで投函された手紙にはパンダの消印が押されるため、わざわざ地方から郵便物持参で訪れる人も少なくありません。私が投函したのは仕事関係の封書なので、受け取った相手はおそらく消印などにまったく気づかないと思いますが。

S.Akimoto at 11:58|Permalinkclip!湯島だより 

2017年08月18日

バルセロナでテロ

 
クルマを暴走させて歩行者を狙う凶悪なテロが、また起きてしまいました。今回の場所は、世界中からの観光客で賑わうスペインのバルセロナ。市の中心にあるカタルーニャ広場から並木道がつづくランブラス通りで、1台のバンが歩道を行く人たちを次々とはね、カタルーニャ州政府によると110人以上の死傷者が出たそうです。

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上の写真は、アントニオ・ガウディの傑作建築の一つ、カサ・ミラです。バルセロナを前回訪ねたときに撮影しました。昨日の事件現場とも、さほど離れていません。ランブラス通りからつづくグラシア通りに建ちます。クルマを凶器に使った同様なテロは、最近もフランスのニースや英国ロンドンでありました。もうテロは避けようがないのでしょうか。あちこち旅をしている身としては、考えると本当にゾッとします。

夏休みの欧州旅行から戻った友人が「どこの空港でも入国や出国は4時間待ち。テロへの警戒で厳しくなった出入国審査に大行列ができて、混乱している」と話していました。マドリードやリスボン、パリ、ミラノ、ブリュッセルなどがとくにひどいようです。先日の朝日新聞は「(欧州の)複数の空港で出発便の遅延が昨年の3倍に膨らんだ。予約便に乗れず、航空券をふいにする乗客も出ている」と報じています。

テロへの警戒を強めながらも、どの空港もすぐに職員の数を増やすことができません。混乱は今後も間違いなくつづくのでしょう。私も9月以降、欧州などいくつかの海外取材を控えているため、心配になります。旅とは、世界の「平和」の上に成り立つものだと、改めて思います。

2017年08月09日

映画『アフターマス』

 
ドイツ南部ユーバーリンゲン付近の上空で2002年7月、ロシアのバシキール航空の2937便と国際貨物航空DHLの611便が空中衝突し、両機の乗客乗員合71名が死亡する事故が起きました。「ユーバーリンゲン空中衝突事故」として伝えられる悲劇です。

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飛行機のコクピットには「TCAS(ティーキャス)」という機器が装備されています。半径28キロ、高度差約2700メートルの範囲を飛ぶ飛行機の存在を知らせてくれる、いわば空中衝突防止装置。2機が近づいて危険だと判断すると「トラフィック、トラフィック」と危険信号を出し、一方の飛行機には「クライム(上昇せよ)」と音声で知らせ、もう一方には「ディセンド(降下せよ)」と指示を出します。これについては近著『飛行機はなぜ、空中衝突しないのか?』(河出書房新社・KAWADE夢文庫)でも書きました。

さて、ユーバーリンゲンの事故でも、衝突の数十秒前に2937便と611便の双方のTCASがそれぞれの機影をとらえていました。611便のTCASは乗員に降下を、2937便では上昇を指示します。ところが、両機が同高度で接近していることに気づいた管制官は、2937便に降下を指示。2937便のパイロットは管制官に従っての降下を開始してしまうのです。警報が鳴り止まない611便は「TCASの指示どおり緊急降下中」と管制に通報しようとするも、うまく伝わりません。本来は2名体制で行うはずの地上の管制業務が、1名が休憩で離席していて対応がおろそかになったというのが事故要因のひとつだったようです。

昨日の夕刻、今年9月16日より日本でも公開になる映画『アフターマス』の試写会に行ってきました〔上の写真〕。上記の「ユーバーリンゲン空中衝突事故」をモデルにした映画で、内容は事故で妻子を失ったアーノルド・シュワルツネッガー演じる男が、ミスを詫びようとしない管制官を追いつめていく復讐劇。賛否はあると思いますが、いろいろ考えさせられる作品でした。

2017年07月28日

『航空旅行』最新号

 
イカロス出版から出ている『季刊・航空旅行』の最新号(Vol.22)が発売になりました。私も毎回エッセイを寄稿しています。連載タイトルは「雲の上の書斎から〜ANNEX」。ANNEXとは「別館」の意味で、空の旅で遭遇する出来事や想いをブログのように自由に書いてほしいとの編集部の依頼でスタートしました。連載回数は今回で14回を数えます。

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さて、ご覧の写真は、今年4月末に北欧アイスランドを訪ねたときのもの。北部最大の都市アークレイリを起点に、この地だけに残されている“むき出しの自然”に触れる旅をしました。「クヴェリル」と呼ばれる地熱エリアでは、ブクブクと気泡が立つ泥の池や白煙をあげる岩場が点在しています。

今日発売の『季刊・航空旅行』の第1特集は「一生に一度は行きたい憧れの旅」で、私も連載エッセイに加えて久しぶりに紀行文を寄せました。日本からのアクセスで利用したフィンエアーのフライトレポートとともに、フルカラーで計12ページ。同行した写真家の倉谷清文氏の迫力ある画像とともに、ぜひアイスランドの旅をお楽しみください。

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もうひとつ、この雑誌では毎回書き手を変えて発表する「魅惑の浪漫空間を訪ね歩く/世界のエアポート」という連載もあり、ここでも今年5月にグランドオープンしたジャカルタ、スカルノ・ハッタ国際空港の「ターミナル3」について取材・報告しています。出張や旅行でジャカルタへ飛ぶ人たちへのお役立ち情報も盛り込んでいますので、こちらもぜひ!

2017年07月25日

赤い2階建てバス

 
私の「雲の上の書斎」では、玄関を入ってすぐの壁に貼ったご覧の大判ポスターが訪れる人たちを出迎えています。英国ロンドンの名物である、赤い2階建てのバス。ビッグベンのモノクロ画像を背景にバスだけをカラーで配置したこのポスターは、引っ越しのときに友人がプレゼントしてくれました。

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今月初めにイタリアのローマに滞在したとき、私は1日だけロンドンにも足を伸ばしました。ハイドパークの前の通りで元気に走る赤い2階建てバスを見かけ、思わずカメラを取り出してパチリ! ああ、ロンドンに来たんだなあと感じる瞬間です〔下の写真〕。ところで、この2階建てバスについて先週、朝日新聞に気になる記事が載っていました。「(ロンドンの2階建てバスが)過去2年間で25人の死者と約1万2000人のけが人を出す事故を起こしていたことがロンドン議会の報告書で明らかになった」という内容です。

ロンドンの2階建てバスは「運転が荒い」とよく言われます。報告書によると、けが人の大部分は急ブレーキで転ぶなどした乗客なのだとか。その背景には、運転手が定刻を守ろうとして急ぎすぎる事情があるようです。バス事業者はロンドン交通局と運行契約を結んでいて、定時運行を守る事業者ほど収入が多くなる仕組みあると聞いて私も驚きました。

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赤い2階建てバスが街なかをかっ飛ばす──そんな光景はロンドンの街には似合いません。ゆっくり、のんびり、優雅に走ってほしいものです。

S.Akimoto at 17:07|Permalinkclip!ヨーロッパの旅 

2017年07月20日

ヒコーキ型の博物館

 
東京・湯島の「雲の上の書斎」から坂を下ると、通りの向こうに不忍池(しのばずのいけ)が見えてきます。池の中島にある弁天堂を経由して、その先の石段をのぼり、さまざまな文化・芸術関連の施設がひしめく上野公園の中でも私の大好きなエリアへ。執筆作業の合間にちょこっと出かけ、公園内のあちこちをふらふら散策するのが、最近の日課になりました。

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上野公園には、幼少時からの思い出もいっぱい詰まっています。学校行事の一環として東京文化会館でクラシックコンサートを聴いたり、国立西洋美術館や上野の森美術館で絵画鑑賞をしたり。小学校低学年のときは上野動物園が遠足の場所でしたし、中学校の美術の授業では噴水広場での写生会もありました。

そんな当時のことを思い出しながら、今日も木陰の道を1時間ほどのんびり歩いてきました。上の写真は、ヒコーキ好きにもよく知られる国立科学博物館です。現在開催されているのは「深海2017 〜最深研究でせまる“生命”と“地球”〜」という特別展で、航空とはとくに関係ありません。国立科学博物館が「ヒコーキ好きにもよく知られる」と書いたのは、別に理由があります。

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国立科学博物館を上空から見ると、建物全体がヒコーキの形をしています。博物館が開設された当時、航空機は科学技術の「最先端」で、建物もそれをイメージして設計されたのでしょう。一般の人が鳥の目線で見るのはむずかしいですが、最近は地図アプリなどでそのユニークな形を確認できるようになりました〔写真〕。

S.Akimoto at 15:59|Permalinkclip!湯島だより 

2017年07月15日

中国の春

 
この文章を書きながら、2013年秋にニューヨークのマンハッタンで見かけた一人の女性の姿を思い出しています。その女性とは、中国の民主化運動をリードしてきた​王炳章氏の娘、王天安さん(当時24歳)。タイムズスクエアの一角で牢獄を形どった檻に閉じこもり、中国で10年以上も投獄されたままの父親の釈放を訴えて抗議をつづけていました〔写真〕。

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王炳章氏は雑誌『中国の春』の創刊者で、2002年に中国南部で拘束され暗黒裁判において終身刑の判決を受けました。その王氏が始めた「中国の春」運動に参加したのが、投獄された状態でノーベル平和賞を受賞した人権活動家の劉暁波(リウシアオポー)氏です。7月13日の夕方、日本でも「劉暁波氏が死去」のニュースが速報で流れました。

劉氏は今年6月に末期の肝臓がんと判明し、刑務所外の同市の病院で治療を受けていたそうです。本人は国外での治療を受けることを求め、ドイツと米国が応じる姿勢を示していたのに、中国政府は最後まで出国を認めませんでした。刑務所外の病院とはいえ、事実上の獄死と言えるでしょう。

劉氏は北京師範大講師だった1989年、北京で学生らが民主化を求めた「天安門事件」でデモに加わり、反革命罪で投獄されました。日本では天安門事件があったことすら知らない世代が増えつつあるなか、劉氏の死去のニュースは、遠く離れた地でいまも父親の釈放と中国の民主化を訴えつづける王天安さんの耳にどう届いたでしょうか。

S.Akimoto at 13:23|Permalinkclip!マイ・オピニオン 

2017年07月10日

アイスランドの童話作家

 
週末の都心は30度を超える暑さで、外に出るともう全身汗だくです。オフィスに戻るたびに、シャワーを浴びずにはいられません。そんななか、書斎では4月に訪ねたアイスランドの記事を書いたりゲラ校正したりという時間がつづいていました。摂氏10度以下で過ごした旅の話は、7月末に発売の季刊『航空旅行』(Vol.22)でお楽しみください。

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アイスランドでは、北部最大の都市アークレイリを拠点に「手つかずの大自然」を取材・撮影しました。そのアークレイリの空港近くに世界的な童話作家、ヨーン・スウェンソンが幼少期を過ごした家があります〔写真上〕。記事には書き切れなかったので、簡単に紹介しましょう。

1857年に生まれたヨーンは、13歳で海を渡ってフランスの修道院を兼ねた学校で学びます。やがて神父になってドイツの学校で教鞭をとるかたわら、55歳の頃から「ノンニ」や「ノンニとマンニ」などの冒険小説を次々に発表。それらは40カ国語に翻訳されました。物語の主人公「ノンニ」の名前は、そのままこの作家の愛称にもなっています。80歳になった1937年には日本を訪れて1年間滞在し、各地で50回以上の公演を重ねました。日本語でも15冊以上が翻訳出版され、数多くの少年少女が物語に胸をときめかせたといいます〔写真下〕。彼の家は現在、博物館になっていました。

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さて、明日11日(火)は六本木ミッドタウンの「d-labo(夢研究所)」でトークイベントがあります。先日のBlogで報告したように1カ月前に定員に達してしまい、ご迷惑をおかけしましたが、会場でまたたくさんの方々にお目にかかれるのを楽しみにしています。天気予報では今日、明日ともに30度超えだそうですが、どうぞ元気でお越しください。

S.Akimoto at 11:11|Permalinkclip!ヨーロッパの旅 

2017年07月06日

ウィーンが近く

 
プチ休暇を兼ねて訪ねたイタリア・ローマから帰国すると、嬉しいニュースが飛び込んできました。好きだったエアラインのひとつ、オーストリア航空の成田とウィーンを結ぶ直行便が、2018年5月より週5便で復活するというニュースです。思わずこぶしを握りしめました。

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日本からウィーンへの路線がなくなったときにどれだけ淋しい思いをしたかは、当時のBlog「ウィーンが遠く」で書きました。本当に残念だった気持ちが、この文章の行間ににじみ出ています。サービスに独自の試みを取り入れた同社のフライトは、他では味わえません。成田に再び舞い戻ってくることを喜んでいるファンは、かなり多いと思います。

オーストリア航空が本拠を置くウィーンは、カフェ文化の発祥地でもあります。そんな同社ならではの個性的な取り組みの一つが、ビジネスクラスで本場ウィーンの代表的なカフェメニュー10種類から好みのコーヒーを選べるというサービス。日本ではウィンナーコーヒーの名で呼ばれる「アインシュベナー」や、伝統ある「ウィンナーメランジュ」を、私は搭乗したときによく注文しました。パンを一つひとつ温めて出してくれるのも同社の特徴で、焼き立てパンの香ばしいかおりがキャビンに漂ってくると食欲が増進します。カイザーロール、ライロール、ソフトロールなどのなかから好きな物を選び、淹れたてのコーヒーといっしょに味わうのがフライト時の楽しみになりました。

写真は、冬のウィーンでオペラ座を訪ねたときのものです。ああ、また行きたいなあ。成田線の再就航は2018年5月なので、まだ1年近く先。名物のクリスマスマーケットやオペラ鑑賞をもう一度ゆっくり満喫できるよう、その年の12月はいまからスケジュールを空けておこうと思います。

2017年07月02日

窓からローマが見える

 
陶芸や版画などのアーチストで芥川賞作家としても知られる故・池田満寿夫さん(1934年2月−1997年3月)の小説に『窓からローマが見える』という作品があります。のちに自ら脚本・監督を手がけて映画にもなりました。池田さんの作品はどれも前衛的で、評論家のあいだでも賛否が分かれるのですが、当時私は発表された小説はどれもむさぼるように読んだのを覚えています。

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とても刺激的な人でした。池田さんとはじめてお会いしたのは、熱海にあるアトリエ「満陽工房」におじゃましたときです。ある芸術雑誌の企画でアーチストの制作現場を拝見するという連載企画の取材を受けてもらえることになり、訪ねました。陶芸用のガス窯や版画用プレス機などを備えた「満陽工房」を池田さんが開設してから5年後くらいで、私はまだ30代前半だったと思います。

いろいろ話しているうちにすっかり打ち解け、その日の夜は同じ熱海にある自宅にも招待してくれました。陶芸も版画も私は素人でしたが、語られる内容がとにかく新しくて面白い。なかでも私の仕事柄、やはり記憶に残っているのが、小説を書くきっかけや執筆時のエピソードです。

私はこの週末を、池田さんの小説のタイトルにあるような「窓からローマが見える」部屋で過ごしています〔写真〕。目の前に広がる街並みは作品に出てくるシチュエーションとはまったく異なるのですが、ふと目を閉じると、あのエロスに満ちた官能ドラマが脳裏によみがえります。現実とイマジネーションが頭のなかで溶け合い、不思議な時間に身をゆだねています。

S.Akimoto at 17:07|Permalinkclip!ヨーロッパの旅 

2017年06月26日

地上と変わらない環境

 
機内でのWi-Fi接続サービスの普及で、移動中の過ごし方が劇的に変わりました。出発前にメール連絡しなければならない案件や、やりかけの仕事があっても、自宅や空港で無理に駆け込みの形で終える必要がありません。離陸後に上空でゆっくりやればいい。まさに地上と同じ環境が機内でも提供されるようになりました。

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JALが長距離国際線の主力機材であるボーイング777-300ERを皮切りに機内Wi-Fiサービスをスタートしたのは、2012年7月。導入の検討を本格化したきっかけは、前年の「3.11」──東日本大震災でした。震災のあと、被害の状況が連日連夜ニュースで流れていたのに、飛行機に乗っている時間だけは情報が途絶えてしまう。その不安に耐えられないという声が少なくありませんでした。「フライト中も地上と変わらない状態で情報にアクセスできる環境が必要だと思ったんです」と担当者は当時を振り返ります。

この「地上と変わらない環境」というのが、とてもありがたい。私もよく、現地の最新情報を出発直前に空港ラウンジで入手したり、渡航先の空港で会う約束の人と「これから予定どおり出発する」とメールのやりとりをしてきました。ですが、離陸後に天候の急変などで到着時間が変更になるケースがあります。その連絡も、いまは上空でできるようになりました。「30分到着が遅れるといま機長からアナウンスがあったから、到着ロビーのカフェでお茶でも飲んでいて」などと。

JALの機内Wi-Fiサービスは2014年7月から国内線にも拡大し、国内線に限っては「今後ずっと無料で提供する」と先日発表がありました。思い切った施策に、もうびっくりです。ちょっと図々しいですが、関係スタッフに「利用者にとっては本当にありがたい。国内線だけじゃなく、国際線での無料サービスも早めに実現してね」と伝えました。

2017年06月20日

7月のトークイベント

 
7月11日(火)に東京ミッドタウンで開催されるトークイベントまであと3週間になりました。今週くらいから再度、告知をかけていこうかなと思っていたら、申し込みはすでに締め切ったそうです。主催者であるスルガ銀行の「d-labo(夢研究所)」担当から「実施1カ月前の時点ですでに定員(80名)に達してしまった」と連絡がありまして。

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私のほうにも複数の問い合わせが届いています。まだ間に合うだろうと思っていた人も多いのでしょう。すみません。もし「これから申し込むつもりだった」という人がいましたら、私と個人的にメルアドを交換している方ならメールで、facebookでつながっている場合はメッセンジャーで一報ください。ある程度の人数であれば追加で席を用意できるかどうかを主催者側と相談してみます。私の関係者として招待できるワクも多少はあると思いますので。

今回のトークイベントでは「乗らない人でも楽しめる飛行機&空港の超おもしろ講座」と題し、航空の世界で多くの人がふと疑問に思うことを身近なエピソードを交えながら楽しく解説していく予定です。いくつかの質問事例はイベント告知文でも書きました(詳細はこちら)。当日お越しいただく方で「これを知りたい!」「これが聞きたい!」という質問があれば、こちらもメールやメッセージでお寄せください。1時間半という限られた時間ではありますが、お話しする候補に入れたいと思います。

それでは3週間後、7月11日(水)の19時に、六本木でお目にかかりましょう。

2017年06月15日

エルミタージュ美術館展

 
この春から進めてきた新しい一冊を先週、ようやく書き上げました。監修本も含めると今年4冊目。河出書房新社から7月中旬に発売予定です。執筆に集中するときは外部との交流を絶つことが多く、連絡もなければブログも更新されないし──と音信不通を心配してくれた方もいるかもしれません。ご無沙汰してしまいましたが、相変わらず元気でやっています(笑)。

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一段落はしたものの休む間もなく現在はライフワークの仕事にシフトしていますが、今日は書斎作業を早めに切り上げ、午後から六本木へ。森アーツセンターギャラリで開催中の「大エルミタージュ美術館展」を覗いてきました。なかなか行く時間がなかったのですが、手元にあるチケットを見ると最終日が6月18日なので「今日を逃したらもうチャンスはないかな」と。ご覧の写真は唯一、撮影可となっていたエカテリーナ2世の肖像画です。

副タイトルに「オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」とあるように、16〜18世紀のルネサンス・バロック・ロココ期のヨーロッパ各国の巨匠たちの作品を集めた絵画展です。それが国別・地域別に分類して展示され、とてもわかりやすい。入口を入ると、ティツィアーノの絵に始まるイタリア編からスタート。その後はオランダ、現在のほぼベルギーにあたるフランドル、スペイン、フランスと続き、最後にドイツとイギリスが一括りになってクラーナハの絵がトリを飾ります。

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写真は、ロシアのサンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館です。7年前の冬に訪ねたときのものですが、今日の絵画展で旅ごころを刺激され、また行ってみたくなりました。海外へはここ数年、航空会社からの招待取材や雑誌編集部からの依頼で行くケースが多く、好きな街を自由に歩くというのがあまりできません。そうした旅は2年ほど前から極力減らし、プライベート旅を中心に切り替えつつあります。40代前半まで続けた「世界放浪」を復活させ、残りの人生を充実させたいと思います。そのためには、いい本をもっといっぱい書かないとね。

2017年05月30日

書斎消滅?

 
更新が途絶えていたBlogを12年目に突入した4月から再開したものの、その後も公私ともに忙事に追われてなかなか時間を割けず、また1カ月も放ったらかしになっていました。でも無理はせず、6月に入って落ち着いてからと思っていたのですが、今日は書かずにいられないので書きます。

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アメリカ国土安全保障省のジョン・ケリー長官は日曜日に放映されたテレビ番組「フォックス・ニュース・サンデー」の中で、ノートPCなど電子機器の機内座席への持ち込み禁止規制について「米国発着の全国際線を対象にする可能性がある」と発言しました。びっくりです。

パソコンの機内座席への持ち込み制限は今年3月、米政府がテロ対策を理由に中東など10都市への路線を対象に導入しました。対象便は現在、1日50便程度ですが、それが全国際線に拡大されたらどうなるか? ノートPCやタブレットなどを携行している旅行者は、カウンターでスーツケースなどといっしょに預けなければなりません。移動中の機内で、もう仕事ができなくなります。

規制の対象を中東だけでなくEU路線にも拡大する案も浮上し、EUと米当局の話し合いが進んでいるようです。航空機を狙ったテロ活動に備えることが狙いなのでしょうが、パソコンが持ち込めない飛行機には、私はもう乗りません。移動しながらイマジネーションを研ぎ澄ませていろいろな文章を書いてきた「雲の上の書斎」が、一部路線でなくなってしまおうとしています。これ、私にとっては一大事です!

2017年04月30日

地球が生まれる瞬間

 
切り立つ断崖から白い水しぶきをあげて豪快に流れ落ちる滝と、大自然が生み出す氷河の芸術。4日間にわたって旅したアイスランドで数々の見事な絶景を満喫し、思い出に残る体験ができました。詳細は後日、雑誌に書く予定ですので、掲載になったら改めてお知らせします。

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今回の旅で私が楽しみにしていた一つが、「ギャウ」を自分の目で確かめることでした。ギャウとは「地球の割れ目」の意味です。アイスランドはユーラシアプレートと北米プレートの境目に位置する国。通常は海底の深い場所で形成されるプレートの誕生の瞬間を、この国では地表で見ることができます。

東側のユーラシアプレートと西側の北米プレートがアイスランドの国土を分断し、その間(溝)は1年に2〜3センチずつ広がりつづけています。上の写真は、同国北部にあるミーヴァトン湖周辺で撮影しました。今回は足を伸ばす時間はありませんでしたが、有名なのは南西部に位置するシンクヴェトリル国立公園のギャウで、2004年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。

誕生したプレートは東と西にゆっくりと動きつづけて、やがて地球の裏側に位置する日本の海底で再び地球の内部に沈み込んでいくそうです。私は岩場によじ登ってギャウを見下ろし、しばらくたたずんでいました。いままさに、目の前で新たな大地(地球)が生まれている! その瞬間を目撃しているんだと思うと、とても不思議な気持ちでした。

S.Akimoto at 17:21|Permalinkclip!ヨーロッパの旅 

2017年04月24日

ブログ再開

 
バリとジャカルタへ飛んだ先週のインドネシア取材も、無事に終了しました。デンパサール空港に近いフォーシーズンズホテルでは、その立地を生かして楽しむ飛行機の離発着撮影を航空写真家チャーリィ古庄氏とともに体験。ジャカルタでは5月1日よりフル稼働するスカルノハッタ国際空港の新しいターミナル(T3)を視察し、充実した3日間だったと思います。

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写真はスカルノハッタ国際空港に隣接するガルーダ・インドネシア航空の整備ハンバーを訪ねたときのものです。ガルーダは航空機のMRO(メンテナンス、リペア、オーバーホール)ビジネスにも注力し、自社機のみならずアジアを中心とするエアライン各社の重整備を受託。安全に不可欠な技術力を蓄積している様子を垣間見ることができました。

さて、取材から帰国した先週の木曜日、私は誕生日を迎えました。たくさんの温かいお祝いメッセージをいただき、感謝しています。そして誕生日といえば、このBlog『雲の上の書斎から』がスタートしたのも、11年前の4月20日。昨年末から更新が途絶えがちでしたが、12年目を迎えたのを機に少しずつ再開していきたいと思います。

ただいま、朝の6時を回りました。これから支度をして成田へ向かいます。フィンエアーを利用し、ヘルシンキ経由で北欧アイスランドへ。1週間の日程での取材です。時間を見つけて現地からまた報告を書きます。

2017年01月18日

羽田での出来事

 
今日は通常の書きものを昼少し前に切り上げ、カメラを持って羽田へ。「羽田空港の楽しみ方・便利な使い方」をテーマにした新刊が近く(3月?)PHP新書として発売になります。その本文に挿し絵のような扱いで写真を配置するので、ストックフォトから探していたところ、古い写真が多いので急きょ自分で撮影に行くことにしました。

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国際線と国内線の第1・第2の三つのターミナルをまわり、必要なカットをパチリ。疲れるとすぐにお茶タイムです。ご覧の写真は、200種類を超すデザイナーチェアやソファが配置された、第2ターミナル3階の大好きなスペース「UPPER DECK TOKYO」です。コーヒーを買ってきて、気に入ったソファで持参した本を読んでいたら、2時間が過ぎていました。

各ターミナルの展望デッキにも足を運びました。本格的なカメラ機材を携えた航空ファンらしき人たちが大勢います。マニア系のカメラマンや航空ライターと違って、私はこういう場所にほとんど出没しません。それでも最近は顔を知られつつあるようで、遠目に私を見てこそこそ話している人たちがいます。声をかけられることはなかったのですが、去り際にも、すれ違いざまにガン見していくカップルが! 無視して通り過ぎようとしたら、男性のほうが背中から声をかけてきました。「あのう、間違っていたらすみません。作家で航空ジャーナリストの秋本俊二さんじゃないですか?」と。

今日は人に会う予定がなかったので、無精ヒゲに髪はぼさぼさ、膝の抜けた薄汚れたジーンズという身なりです。面倒くさいので、とぼけちゃいました。「私? いえいえ、ぜんぜん違います」。相手は「失礼!」とあっさり引き下がったのですが、そのすぐあとで、女性のほうの声が聞こえてきたのです。「ほーらァ、だから違うって言ったじゃない。秋本俊二って、あんなじゃないって!」。ははは、悪かったねえ、あんなで。「大きなお世話だぜ」とつぶやきながら、次の撮影ポイントに向かいました。

2017年01月01日

賀正 '17

 
あけましておめでとうございます。みなさんはどんな新年をお迎えですか? 私は今年は千葉県の海の近くで年を越しました。元日の朝も空は晴れわたり、雲もほとんどありません。

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ご覧の写真は、私の拠点「雲の上の書斎」に近い上野公園の「月の松」を通して見た不忍池辯天堂です。

さて、昨年後半あたりからBlogやSNSでの活動報告がなかなかできずにいますが、この間も変わらぬ取り組みをつづけてきました。2017年は「航空」をテーマにした新著を前半から夏場にかけて4冊刊行する予定です。また作家活動にも力を入れ、節目となる今年はライフワークとしての作品も意欲的に発表していきたいと思っています。

みなさんにとっても、2017年が創造性に満ちた素晴らしい年になりますように。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2017年元旦 秋本俊二

2016年12月14日

北ドイツの新名所

 
首都ベルリンに次ぐドイツ第二の都市、ハンブルク。古い歴史をもつ港湾都市で、エアバスの機体製造拠点の取材などを目的に私もこれまで5回ほど訪れました。そのハンブルクに2017年1月、新しいランドマーク「エルプフィルハーモニー」が誕生します。

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エルプフィルハーモニーは、3つのコンサートホールを中心にホテルやレストラン、ハンブルクの街を一望できる展望プラットフォームなどからなる複合施設で、スイスの著名な建築家ユニットが設計しました。2017年1月11日と12日にいよいよグランドオープンを迎えます。ご覧の写真がその完成形で、エルベ川沿いにたたずむ姿は壮観そのもの。先ほど、青山の東京ドイツ文化センターでオープニングに関する説明会が開催され、私も出席してきました。

またオープニングを記念して今回、そのエルプフィルハーモニーを拠点とする世界的な室内管弦楽団「アンサンブル・レゾナンツ」が初来日。明日の12月15日(木)に上野の東京文化会館で公演が予定され、私もチケットを2枚ゲットしました。同伴者も「世界中からひっぱりだこのアンサンブル・レゾナンツを、まさか上野で観られるとは!」と感激しています。

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今日と明日は、いつもとは違うテーマの仕事で、私もワクワクしています。予定している執筆作業に明日午後まで全力で取り組み、少し早めに切り上げて、ちょっぴりオシャレして会場へ。超一流の演奏にどっぷり浸かり、2日間にわたって新しい音楽シーンを取材するプロジェクトを終了させたいと思います。

S.Akimoto at 15:53|Permalinkclip!ヨーロッパの旅 

2016年12月08日

頑張れ、キリン!

 
朝日新聞の今日(12月8日)の夕刊に、ショックな記事が載っていました。「国際自然保護連合(IUCN)が絶滅の恐れがある動植物を記載した『レッドリスト』の最新版を発表し、キリンが新たに絶滅危惧種になった」という記事です。

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同記事は「農業や鉱業開発で生息する場所の環境が破壊されたり密猟されたりして、アフリカに棲息するキリンが過去30年間で4割減少した」と伝えています。具体的な数字をあげると、1985年には推計で約15万〜約16万頭いたのが2015年には10万頭弱に。動物の中でも私は子供のころからキリン好きだったので、とてもショックです。

ご覧の写真は、2010年と2013年に2回にわたって南アフリカのサファリを取材したときのものです。ジャングルの中でほかの動物たちと楽しそうに暮らすキリンのショットを、いくつもカメラに収めました。対策を打たずにこのままいけば、キリンたちはいつか地球上からいなくなってしまうのでしょうか。

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カンボジア取材から帰国し、久しぶりにBlogの更新です。前回の更新から1カ月以上が過ぎてしまいました。まだしばらくは忙しい時間が続くので、今後もこんなペースでやっていきます。わが『雲の上の書斎』からは上野動物園が目と鼻の先なので、こんど散歩のついでに寄って、キリンたちの生き生きとした姿を撮ってそのうちレポートしようと思います。

S.Akimoto at 18:35|Permalinkclip!中東・アフリカの旅 

2016年11月02日

翼の王国

 
飛行機に乗ると、座席に着いたとたんにシートポケットから機内誌を取り出し、ページをめくっている人をよく見かけます。近年は外資系エアラインでも日本語版の機内誌をつくり、隔月刊や季刊で発行しているところが増えました。海外のデスティネーションやおすすめのショップなどを特集し、旅行に役立てている人も少なくありません。

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そんななかでも人気の一つが、ANAの機内誌『翼の王国』です。昭和35年に創刊し、発行を重ねるごとに内容も充実。国内や海外各地の文化と自然、人々の暮らしなどを、独自取材と美しいビジュアルで紹介してきました。私の周りでは、自宅で定期購読をしているファンも何人かいます。

その『翼の王国』の表紙絵で親しまれてきた画家の堀越千秋(ほりこしちあき)さんが10月31日、多臓器不全のため拠点にしているマドリードで死去されました。享年67歳。日本とスペインを行き来しながら精力的な作品づくりを続け、つい最近(9月)も東京・麹町で「『翼の王国』の表紙原画展」が開催されていたことを思い起こします。

同原画展は国内で定期的に実施され、私も2010年に銀座の永井画廊で開催された回〔写真〕と、昨年6月に大阪に出張した際に箕面市のギャラリー・アカンサスで開かれていた回に足を運びました。スペインの空と太陽を感じさせる大胆かつ明るい色使いが印象に残り、チャンスがあればまた新作を観てみたいと思っていたので、とても残念です。ご冥福をお祈りいたします。

S.Akimoto at 10:37|Permalinkclip!空の旅の資料館 

2016年10月31日

タイムフリー

 
ご覧の写真はいまから2年前、NHKラジオで『今日は一日“SORAソング”三昧、ヒコーキ・ラジオ/NHK002便』と題する10時間ぶっとおし特番をやったときに渋谷のスタジオで撮ってもらったものです。リクエスト曲の合間にいろんなジャンルのゲストを迎え総合解説者としてトークを繰り広げ、私も好き放題しゃべりました。

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同番組は祝日の生放送だったので、出かけていて聴けなかったという友人も何人かいました。録画が当たり前になっているテレビと違い、ラジオの場合は仕方ありません。予約録音してまで聴くというリスナーはまだまだ少ないのが、ラジオという電波メディアのひとつの特徴でしょう。

PCやスマートフォンでラジオを聴ける『radiko(ラジコ)』に、今月11日より過去1週間分の番組を無料で聴ける「タイムフリー聴取機能」が加わりました。聴きたい番組を聴き逃したときや、もう一度じっくり聴きたいときなどに、これは便利。無料で、会員登録も要りません。

ただしこの新サービス、出演する側としてはちょっと微妙です。私は局側から用意された台本にほとんど目を通さず、パーソナリティやMCの人に投げられた質問や話題に対して好き勝手にしゃべってしまうタイプ。放送されてすぐ消えていくラジオだから、そんな気楽なことができるのかもしれません。生放送でのやりとりが繰り返し再現できてしまうとなると、自由な発言が鈍る? いや、そんな気づかいもしないタイプなので、大丈夫かな(笑)。

S.Akimoto at 08:08|Permalinkclip!マイ・オピニオン 

2016年10月25日

坂のある街

 
執筆作業の合間に、ポルトガルのリスボンを歩いたときのことを最近よく思い出しています〔写真〕。路面電車がゆく石畳の細い坂道を、ゆっくりゆっくり登って高台へ。建物が切れた場所から見下ろす街並みの景色は、記憶に焼きついて離れません。坂のある街が私は大好きです。

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先週末に『リスボンに誘われて』という映画を観ました。原作は全世界で発行部数400万部以上というパスカル・メルシエの『リスボンへの夜行列車』です。読んでみようとずっと思っていて買いそびれ、つい映画を観てしまったけれど、やっぱり先に原作を読んでおけばよかったと後悔。アマゾンで購入しようとしたら現在は売り切れで、他の書店や中古本のネットショップでも在庫がないので、図書館で借りることにしました。

坂のある街は、ほかにもいろいろあります。有名なところではサンフランシスコや、イスタンブール。パリに行くと、下町のモンマルトルも必ず訪ねます。今年5月に訪ねたクロアチアのドゥブロヴニクも坂の街でした。

今年はこれまで海外へ出たのはすべて仕事がらみだったので、来年は時間をつくって、好きな街をゆっくり歩きたいと思います。それまでは、近所の散歩で我慢しよう。ちなみにわが拠点『雲の上の書斎』がある湯島も、坂のある街です。

S.Akimoto at 08:31|Permalinkclip!ヨーロッパの旅 

2016年10月21日

セミナーのお知らせ

 
東京ミッドタウンにあるスルガ銀行の「d-labo(夢研究所)」でこれまで「航空」をテーマに、空の旅の楽しさを知っていただくセミナーを開催してきました。私の回のほか、ゲスト出演で駆けつけた相棒の航空写真家・チャーリィ古庄氏の回も会場は立ち見が出るほどの満員状態。多くの方々に「ぜひまたやってほしい」という言葉をいただき、とても嬉しく思っています。

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そして本日、東京・日本橋のスルガ銀行ANA支店に「Financial Center」がオープンしました。空港カウンターや滑走路をイメージしたフロアなどでデザインを統一し、館内には大小のモデルプレーンも展示してあります。フリーエリアでは旅や航空に関する書籍などが閲覧でき、またイベントスペースとしての広さも東京ミッドタウンの「d-labo」以上。上の写真は、今日の昼にオープニングの現場にお邪魔して撮ってきたものです。

この「Financial Center」のオープンを記念した第1回セミナーを、私が担当することになりました。タイトルは『華麗なるファーストクラスの世界』。カーテンで閉ざされた先では、どんなサービスが行われているのか? 世界の空を旅してきた過去の体験をもとに、さまざまな角度からお話しします。セミナー後半では、ANAのファーストクラス乗務の資格をもつ現役CAをゲストに迎えての私との“本音トーク”も予定しています。

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日時は11月15日(火)の14時〜15時30分。昼間の開催になりますが、電話またはインターネットでお申し込みのうえ、ぜひお越しください。無料です。当日会場でお会いできますこと、楽しみにしています。

2016年10月17日

ヒコーキ雲

 
秋に触れにいこう! そう思い立ち、週末は鬼怒川から奥日光へと小さな旅をしてきました。土曜日に泊まった鬼怒川温泉の周辺の紅葉はまだこれからという感じでしたが、日曜日に早めに宿をチェックアウトして奥日光を目指すと、標高が上がるにつれて木々の葉が紅みを増していきます。天気もよく、かなりの人出でした。

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土曜、日曜ともに晴れるのは久しぶりです。龍頭の滝、湯ノ湖、戦場ケ原、吹割の滝などを巡りましたが、空気が澄んでいて深呼吸するだけでも気持ちがいい。しばらくは秋らしい天気が続くのかなと思い、空を見上げると、青いキャンパスに白いラインを残して旅客機が飛び去っていきます。珍しいほど濃密なヒコーキ雲でした。

寒い日の朝に息を吐くと、白くなります。ヒコーキ雲ができる原理はあれと同じ。上空に絹雲が発生しているようなときに、ヒコーキ雲はできやすい。絹雲はいわば“氷の雲”で、氷点下10度以下の大気中に浮かび、気層はすでに飽和しています。その中をジェット旅客機が進むと、エンジンの排気中の水分が固まり、濃密なヒコーキ雲になります。すぐに消えてしまうことも多いのですが、昨日の奥日光では1時間以上もくっくり残っていました。

ヒコーキ雲が見えるのは上空に水蒸気が増えている証拠で、翌日は雲の多い天気になる可能性が高い。そんなことを前にテレビ局のお天気キャスターが話していました。なるほど、一夜明けた東京は朝から雨。週末ののんびりムードを雨で洗い流し、ギアをトップに入れて超多忙な一週間に向かいます。

S.Akimoto at 07:10|Permalinkclip!オフタイム 

2016年10月14日

日本から乗るA350

 
フィンエアーのエアバスA350が昨日(13日)と今日(14日)の二日間、機材繰りの関係で成田に飛んできています。親しい広報担当者から「見にきますか〜?」と連絡をもらいました。乗りもしない飛行機を見にわざわざ成田まで出かけるほど、私はマニアではありません(笑)。同社のA350は南仏トゥールーズのエアバス本社で1号機を受領したときに現地でいっぱい見たし、撮影もしたし、トゥールーズからフィンエアーの本社があるヘルシンキまでのフェリーフライトにも乗りましたし〔写真〕。

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もちろん営業フライトとなると、話は別です。営業フライトには絶対乗りたい! 日本から乗れる最初のA350はフィンエアーの成田発ヘルシンキ行きになるだろうと、これまでいろんなメディアで書き、私自身も楽しみにしてきました。早ければ2016年中にも、と思っていたところ、最新の計画では2017年の夏スケジュールからになるらしい。「2017年夏にはA350を投入して成田/ヘルシンキ線を増便する」と本社発表もありました。

ところで先日、ベトナム航空が今年の冬スケジュールから関西発のホーチミン線にA350を投入すると発表がありました。ということは、フィンエアーよりも先に! 最初の就航先が関空とは、とても意外です。

いずれにしても、A350には乗りたい。来年夏にフィンエアーでヘルシンキへ飛ぶか? あるいはひと足先にベトナム航空で関西からホーチミンを目指すか? 悩みに悩んで、決めました。そうだ、両方乗ろう──と。つい先日、ベトナム北部の取材から戻ったばかりなので、こんどはホーチミンを起点に南部を歩こうか。そして来年夏は、ヘルシンキを経由して、大好きなラップランドまで足を伸ばそう! 考えるだけで、楽しくなってきました。

2016年10月11日

世界最高気温

 
今年6月から半年の予定で中東クウェートに駐在している友人の日本人商社マンから「10月に入ってようやく過ごしやすくなった」と連絡が入りました。私は行ったことがありませんが、典型的な砂漠気候の同国は、5〜9月の夏場はとくに暑さが厳しいらしい。赴任した当初、彼は「焼けつくような熱風が湿気を運んできて、生きている心地がしないよ」と言っていました。気温が50度を超える日もあったそうです。

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そういえば今年7月だったか、クウェートで東半球の最高気温を更新したという報道があったような。スクラップを探すと、見つかりました。時事通信が配信したニュースで、7月21日に54.0度を観測したとあります。以前私もUAEのドバイで45度を体験し、ヘトヘトになりましたが、54度はその比ではありません。

記事によると、東半球には欧州やアジア、オセアニア、アフリカなどが含まれるそうです。過去にはチュニジアで55.0度を観測したという記録もあるみたいなのですが、古いデータで信頼性が疑問視されているのとことで、今回のクウェートの54.0度が東半球の最高記録になるらしい。ちなみに世界の最高気温は1913年7月10日に米カリフォルニア州デスバレーで観測された56.7度、日本では2013年8月12日に高知県四万十市で観測された41.0度が最高と記事にあります。

先週初めに取材先のベトナムから帰国すると、東京もすっかり季節が変わっていました。日本列島では間もなく、紅葉前線の南下が始まりそうです。

2016年10月05日

ベトナムから帰国

 
9月末からのベトナム取材が終了しました。夏の初めから公私にわたっていろんな出来事が重なり、時間に縛られてきましたが、やっと日常が戻りつつあります。今後はまた書き物に集中する時間をベースにしながら、停滞していたBlogもぼちぼち再開していきたいと思います。

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今回の旅では本当によく食べました。おこげご飯にヤギ肉料理、ベトナム風つけ麺のブンチャー、定番のフォーに揚げ春巻き。昼と夜はベトナム料理のフルコースが多かったのですが、カロリー過多を気にしなくていいので、始まると箸が止まりません。食事にあわせてビールのほか、ベトナムでは珍しくワインもかなり飲みました。

なぜカロリー過多を気にする必要がないのか? 基礎代謝が低下する年齢になり、食べる量も内容も普段はセーブしているのですが、あるグルメライターが教えてくれたのです。「ベトナム料理はヘルシーなので、どんなに食べても大丈夫。旅をして帰ってくると、むしろ体重が減っていたりするんです。だからベトナムに行ったら、遠慮なく食べないと損ですよ!」と。

アドバイスを思い出し、現地では朝・昼・晩ともしっかり食べ、旅を思い切り満喫しました。そして帰国し、自信満々で体重計に乗ってみると──あれれ、出発前により2.5キロも増えている。まいったなあ。みなさん、“食通”を自認するライターの言葉など、あてにしてはいけません。どんな料理でも、食べれば太ります。

S.Akimoto at 15:55|Permalinkclip!アジア・太平洋の旅 

2016年08月16日

787を想う

 
8月も半分が過ぎました。なのに、今月はまだ一回もBlogを更新していません。最近はなかなか書く時間をとれずにいます。Blog『雲の上の詳細から』は開設10周年を迎えた今年4月で閉鎖を考えたこともあったのですが、多くの読者のみなさんから励ましの言葉をいただき、もうあと数年は──と思っています。

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ヨーロッパ人みたいに8月はずっと夏休み──というわけにもいかないので、いま執筆作業を中断してBlog管理画面に向かっています。さて、何を書くか? 今日は16日。たしかANAが「50機目のボーイング787を8月16日に受け取る」と言っていました。787のローンチカスタマーであるANAが1号機を受領したのが2011年秋なので、それからほぼ5年かけて50機に達したことになります。

長胴型の787-9については未受領の機体がまだ残っていますが、標準タイプの787-8は発注済みの36機がすべて揃いました。ライバルのJALでも、計25機を発注した787-8の最後の1機が7月1日に成田に到着しています。

787-8が世界デビューを果たした2011年秋は、ファンもメディアも大騒ぎだったことを思い出します。そのときの様子も含めて、私は同年11月に『ボーイング787まるごと解説』という本も書きました。写真は同書の表紙に使った、チャーリィ古庄氏撮影のものです。5年後のいまは、787が当たり前のように世界の空を飛んでいて、ボーイングのエンジニアたちはすでに新しい「797」の構想を進めているのでしょう。ドリームライナーの次はどんな機体になるのか? 具体的な情報はまだ入ってきていません。水面下で起きていることを、誰か取材してこないかなあ。

2016年07月29日

ジャンボ機が消える?

 
旅行・観光専門サイト『トラベルボイス』で先週、「超大型航空機の時代は終わったのか?」と題するコラムを公開しました。エアバスが「「総2階建て大型機A380を減産する」と発表したことを受けて、その経緯や私なりの見解をつづったものです。

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左右の主翼に2基ずつ、計4基のエンジンを装備する4発機は「操縦していてとても安心感がある」とこれまで多くのエアラインパイロットが話していました。彼らはA380やボーイング747などの大型4発機に、大きな信頼を寄せています。

そのジャンボ機747について、こんどはボーイングが生産終了を検討していると、今朝の大手新聞各紙が報じています。「2016年9月から減産体制に入り、航空会社からの新規受注がなければ生産中止を決断せざるを得ない」と。米紙ウォールストリート・ジャーナルも「世界で最も有名な航空機が、まもなく“着陸”することになりそうだ」と伝えました。

機体前方に2階席があり、飛んでいる姿を遠目から見てもその独特なフォルムから「あ、ジャンボ機だ!」とわかる747は、日本のファンにはとくに親しまれてきました。JALANAの主力機だった747-400は相次いで退役しましたが、その伝統とテクノロジーは次世代ジャンボ747-8に受け継がれています。弱点だった燃費の悪さも、新型エンジンの搭載などで改善されました。世界デビューとなった2012年6月のルフトハンザのフランクフルト/ワシントンD.C.線にも搭乗し、超大型機でのフライトがいかに快適かを身をもって体感したことをいまも思い出します。今後、どこかのエアラインから新規発注があることを、心から望みます。

S.Akimoto at 10:02|Permalinkclip!航空機&メーカー 

2016年07月24日

地球の裏から里帰り

 
お帰り、お疲れさま! 思わずそう声をかけたくなりました。“彼は”地球の裏側での約20年間の役目を終え、先週の水曜日(7月20日)に日本に帰ってきたのです。ニュース画像に映し出された姿を見て、さすがにやつれたなあと感じました。

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彼とは、いまの東京メトロが営団地下鉄と呼ばれていた時代に丸の内線で運行されていた「500形」車両。池袋から東京や霞ケ関を経由して新宿へ、さらに荻窪まで延びていた路線で走りつづけていた赤いボディの電車です。「02系」という新型が登場したのをきっかけに、日本の路線からは引退しました。そして新たな活躍の場を求めて旅立ったのが、南米アルゼンチンだったのです。

丸の内線500形車両は1996年に同国に譲渡され、首都ブエノスアイレスの中心部からパルケ・チャス地区へ伸びるB線で運行されました。私がブエノスアイレスの地下鉄駅で遭遇したのは、10年前の2006年11月。「あ、こんなところに丸の内線の電車が!」と、バッグから慌ててカメラを取り出してシャッターを切ったのが、ご覧のブレブレ写真です。

第二の人生を終えた彼は、7月11日に船で横浜港に到着。20日に故郷である丸ノ内線の中野車両基地に搬入されました。「鉄道技術発展に貢献した車両として保存する」と東京メトロは発表しています。ゆっくり休んで、おだやかな余生を過ごしてください。

S.Akimoto at 07:55|Permalinkclip!アメリカの旅 | オフタイム

2016年07月21日

勢いづく韓国LCC

 
韓国のLCCが日本での就航地を拡大しています。昨日(7月20日)も2社が新規路線での運航を開始。その1社が仁川から札幌に乗り入れたチェジュ航空〔写真=チャーリィ古庄氏撮影〕で、同社にとって東京、大阪、名古屋、福岡、沖縄などに続く9番目の日本路線になりました。もう1社は仁川/福岡線を開設したイースター航空で、初日から95%の搭乗率を記録したそうです。

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イースター航空といえば、2011年7月に仁川と成田を結ぶ基幹路線で定期運航を始めたLCCです。その後、仁川から大阪や沖縄に、さらに釜山と大阪を結ぶ路線も開設。昨日の福岡線就航で日本路線は5つに増えました。

アシアナ航空が設立した新しいLCC、エアソウルも日本への就航準備を進めています。予定しているのは、アシアナ航空が週3往復で飛ばしてきた仁川/静岡、仁川/高松と、新しい路線である仁川/長崎、仁川/山口宇部の計4路線。静岡線と高松線はアシアナ航空から引き継ぐ形で、週3往復だったのを週5往復に増やします。

これら韓国系LCCの就航地拡大が、日本の地方都市で暮らす人たちにどんな恩恵をもたらすのか。日韓の人の移動や物流がどこまで拡大するのか。注目です。

2016年07月18日

名店の味を“雲の上”で

 
私の地元である東京・湯島に、『くろぎ』という和の名店があります。「雲の上の書斎」からは、歩いて3分くらいの場所。上野・浅草界隈を中心とする下町にはもう何十年と通っている好きな店がいくつもあるのですが、ここ『くろぎ』だけはなかなか行けません。行きたくても、予約がとれないのです。

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いずれ機会をうかがって行こうと思いますが、その前にいま、JAL機内で同店の味を堪能しています〔写真〕。『くろぎ』のオーナーシェフである黒木純さんが今年3月、JALが結成する機内食づくりのドリームチーム「スカイオーベルジュBEDD」の新たなメンバーに加わりました。日本(羽田、成田、関西、中部)から欧米やアジアへの中長距離路線で、黒木さんが監修した和食メニューを味わえるようになっています。

現在私が向かっているのは、タイのバンコクです。スワンナプーム国際空港で働くJALのバンコク基地スタッフの取材を今日から予定していて、羽田発11時20分の031便で現地へ。少し前に、台湾南部の上空を通過しました。先月の18日(土)からこの路線に導入された最新ビジネスクラス「SKY SUITE III」でくつろぎながら、機内Wi-Fiにつないで、この報告を書いています。

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食材の産地選びから料理を盛りつける器のデザインまでこだわったという黒木さん監修の和食メニュー、本当においしかったです。湯島の『くろぎ』にもやっぱり行ってみたくなりました。せっかくなので機内食ドリームチームのもう一人のメンバー、南麻布の人気レストラン『山田チカラ』のオーナーシェフである山田チカラさんの洋食メニューも撮影だけさせてもらったので、上に掲載しておきます。

2016年07月15日

超大型機は時代遅れ?

 
Blog更新がやや途絶えていますが、この間、エアバスがA380を減産するというニュースが入ってきました。現在の月産3機体制から2018年に月産1機に。燃費効率のいい次世代機ボーイング787やエアバスA350XWBに比べて、A380のエアライン各社からの受注が伸びていません。超大型機の時代は終わってしまうのか? 淋しい思いが込み上げてきます。

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A380という機種について私は構想・開発段階から取材を進め、世界で最初に本にもしました。シンガポール航空のデビューフライト(シンガポール〜シドニー線=2007年10月)にも搭乗。以来、各社の初就航便などを中心にフライト体験を重ねて、A380がますます好きになっています。

ここ数年は成田路線からA380を撤退するエアラインも相次ぎましたが、日本から乗れないのであればソウルまで行って大韓航空のパリ行きで長時間フライトを楽しんだり、ドバイからエミレーツ航空でモーリシャスへ飛んだりもしました。

そんなファンの一人として、ノスタルジックな思いも込め、A380減産についての文章を今朝から書き始めました。もうすぐ書き終えて、旅行・観光専門サイト『トラベルボイス』に送ります。来週には公開になると思いますので、また報告します。

2016年07月07日

理想のハワイ旅

 
いまから3年ほど前に、ハワイの旅について季刊『航空旅行』のアメリカの旅特集でレポートを書きました。それは、こんな文章で始まります──。

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 ハワイに来たら、取り立てて何もしない。そんな旅が私の理想だ。
 オアフ島のワイキキにホテルをとり、必要なとき以外は外出もせず、眺めのいい部屋で長い時間をゆったりと。それには、滞在する部屋の選択がどうしても重要になる。
 条件は二つある。一つは、ワイキキのビーチが見える部屋であること。ビーチリゾートへ旅したときは砂浜に出てくつろぐのが定番だが、ワイキキでビーチが見える部屋をとったときはあえて出かけもせず、テラスのソファーでまどろんでいる時間が少なくない。それこそが「最高の贅沢」だと思うからだ。そしてもう一つの、もっと大切な条件が、ビーチの先にダイヤモンドヘッドが見えることである。ハワイに何度か足を運ぶようになって以来、ダイヤモンドヘッドはいつの間にか、私の中でハワイの景色に絶対的に欠かせない存在になった。


そんな条件を満たすホテルとして予約したホテルが「ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ」でした。今回の旅でも、同じホテルを予約したのですが、過ごし方はまったく別。朝から夕方まで取材やインタビューで出歩き、リゾートに身を任せたという実感がありません。仕事ですから、それも仕方ないことなのですが……。

ハワイは大好きなので、だからこそ秋以降にでも、またのんびり再訪したいと思います。facebookでそんな心情を語ったら、仲間の何人かから「いっしょに行きましょう!」というメッセージが届いたので、計画しようかな。

S.Akimoto at 20:38|Permalinkclip!アメリカの旅 

2016年06月30日

日本地図を塗りつぶす

 
1泊2日で訪ねた九州・佐賀の旅から戻りました。連日の雨でしたが、今回はスプリングジャパンと佐賀県の協力で実現した視察取材。魅力的な観光スポットも多く、鯉料理や有明海産の海の幸などグルメ素材も豊富なことが体感できました〔写真は小城市の「清水の滝」周辺で食べられる鯉のあらい〕。同行した旅ライターらとともに今後再訪し、旬な情報を発信していきたいと思っています。

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私は20代の半ばからライターとして活動を始め、30代までは経済誌などにも多くの記事を寄せていました。その頃は取材で国内の地方都市に頻繁に出かけ、これまで47都道府県のすべてに行ったと思い込んでいたのです。ですが、ちゃんと調べてみると、まだ降り立ったことのない県が二つだけありました。

その一つが、佐賀県です。せっかく全国を歩いてきたので、できれば日本地図をすべて塗りつぶしたい。そんな希望がありました。しかしその後は「航空」をテーマにした海外取材の仕事が増え、国内に時間を割くことができない状況に。今回の佐賀取材は、その意味でもとてもいい機会になりました。

さて、では残る最後の1県は? 島根県です。列車で通ったことは何度かあるのですが、これまで土地を踏んだことがありません。ここまできたら、近く絶対に訪ねようと強く思っています。アクセスは、やはりJALの出雲線になるかな? 日本地図の完全制覇に向けた記念すべき旅になるので、賛同してくれるライターや編集者ら何人かを巻き添えにして、派手に楽しみたいと思います。

2016年06月27日

また乗りたいね!

 
新生スカイマークが社内に「営業推進」「業務改善」「サービス向上」「職場環境改善」の4つの委員会を発足させ、その委員を社員の中から選抜。全国の拠点から羽田の本社に定期的に集まって「会社をどう変えていくか」をテーマに提案や話し合いを進めてきたことは、以前にも書きました。

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活動の成果は現在、生き生きと働く社員一人ひとりの表情や笑顔に出ています。自分たちの頑張りが会社の成長につながっていく──それを実感できる会社って、そう多くはありません。スカイマークの未来に、おおいに期待したいと私は思っています。

さて、そうした「内向き」の改革が一段落したいま、スカイマークはこんどは「外」に向けた新しい取り組みをスタートさせました。社内に「また乗りたいね! 推進室」というユニークな組織を発足させたのです。

簡単に言うと、スカイマークに搭乗した乗客にどうすれば「また乗りたい!」と思ってもらえるか? 同社ならではの新しい方策を練るために、各部署から独立した社長直轄の組織をつくったのだといいます。これは、楽しみ! 実際、どんな人たちが集まって、どんな意見を交わしていくのか。頃合いを見て、ぜひとも現場に取材に行ってみようと思います。

S.Akimoto at 21:18|Permalinkclip!日本のエアライン 

2016年06月21日

ロングフライト復活

 
高品質のサービスで日本でも人気のシンガポール航空が今年3月にエアバスの最新鋭機A350-900を受領して以降、就航路線の見直しを進めています〔写真=エアバス社提供〕。その一つが、今年10月から予定しているシンガポール発米国サンフランシスコ行きの直行便。飛行距離1万3,600キロのロングフライトです。

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シンガポール航空はこれまで、香港またはソウル(仁川)を経由するサンフランシスコ便をデイリー運航してきました。10月からサンフランシスコへの直行便を開設することで、ソウル経由のサンフランシスコ線は行先をロサンゼルスに変更。シンガポールとロサンゼルスを結ぶ定期便は成田経由とあわせて1日2便になります。

サービスの悪い航空会社は2時間や3時間乗っているのも苦痛ですが、反対にサービスのいい会社のフライトは10時間を超えても降りたくない。シンガポール航空のサービスはもちろん後者で、成田からロサンゼルスへのフライトを私も過去に何度か満喫しました。知人である京都「菊乃井」のオーナーシェフ、村田吉弘さんプロデュースによるビジネスクラスの和食「花恋暦」は、何度食べても飽きることがありません。

シンガポールからサンフランシスコへのフライトは15〜16時間。その後はかつての世界一の長距離路線、シンガポールからニューヨークへの直行便の復活も視野に入れているそうです。実現したら、また真っ先に乗りに行くのだろうな。楽しみです。

2016年06月18日

鳥になって大空へ

 
スタート前にインストラクターから注意点などのレクチャーを受けている右側の黒いポロシャツ姿の男──私です。ここは「ツリーピクニックアドベンチャーいけだ」という、福井県池田町に4月27日に誕生した新しいテーマパーク。「地域創生」をテーマに先日、取材してきました。

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そのコラム記事が先ほど、ヤフー系の総合ニュースサイト『THE PAGE』で配信されました。山の尾根と尾根のあいだにワイヤーを張り、滑車を使って滑り降りる「メガジップライン」を私が実際に体験している動画も掲載されています。

雑誌や新聞、書籍、テレビやラジオなど「航空」をテーマにした情報発信媒体はいろいろあります。ですが本来、私は何でも書く作家です。一般の社会事象などに触れた文章を読者のみなさんが目にする機会は、航空のジャンルほどは多くありません。それらを身近なWeb媒体でもっと読んでもらう機会を増やそうと、新しい発表舞台としてこの『THE PAGE』を選びました。国内外を歩いて取材したコラムなどを今後、配信していきたいと思います。

その第一弾が「過疎化が止まらない福井県池田町に出現した“冒険の森”は、地域創生の切り札になるか?」という観点で取材したコラムです。ぜひご一読ください。

≫≫≫「過疎進む林業の町を「巨大テーマパーク」に! 2つの谷を越えて空を滑る

S.Akimoto at 11:17|Permalinkclip!マイ・オピニオン 

2016年06月16日

スカイスイートIII

 
今週末の18日(土)に、国際線ビジネスクラスの新しい座席「スカイスイートIII」を搭載したJALのボーイング777-200ERがいよいよベールを脱ぎます。デビュー路線は羽田/バンコク線で、8月には羽田/シンガポール線に、2017年1月以降にはホノルル線へと順次拡大する計画。空の旅がまた快適さを増しそうです。

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スカイスイートIIIの搭載機にはほかにプレミアムエコノミーのシート「スカイプレミアム」と、足元スペースを最大約10センチ拡大したエコノミーのシート「スカイワイダー」をレイアウト。これまで245〜312席で運航してきたJALの777-200ERが、ビジネス42席、プレエコ40席、エコノミー154席の計236席に変わります。

デビューの日に、本当は私も羽田からバンコクへ飛び、新型ヘリンボーンシートを体験してくる予定でした。早い時期から予約も入れておいたのですが、あいにく仕事が立て込み、今回のフライトは断念。せっかくバンコクに飛んでも、1泊程度で帰国しなければならないため、時期をずらすことにしたのです。

執筆中の大物をしっかりと片づけ、仕切り直しをして、夏の終わりか秋の初めにJAL便でのバンコクの旅を計画したいと思います。

2016年06月12日

シロイルカ

 
昨年の秋、ドイツのハンブルクで空を飛んでいる“こいつ”を久しぶりに見かけました。ヨーロッパ各地の協力工場で分担してつくれらたエアバス機のコンポーネントを南仏トゥールーズにある本社工場へ空輸するための特殊輸送機、ベルーガです。

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ボーイングの輸送機ドリームリフターは日本の重工メーカーがある名古屋にも来ますが、エアバス機のコンポーネントは日本で製造していないため、ベルーガを日本で見ることはできません。私はわざわざこれを撮影するために出かけて行くようなマニアではありませんが、偶然に遭遇するとやっぱり嬉しいもの。持参したカメラにたまたま望遠レンズを付けていたので、15分くらい狙いました。

ベルーガとはシロイルカの別称で、空を飛んでいる姿はじつに優雅です。私が見たときも、雲間から突然顔を出したこいつは、スローな速度でふわふわと近づいてきました。

エアバスは部品輸送力を増強するため、新しいベールガ「XL」を製造するプロジェクトを現在推進中です。従来のベルーガよりもさらに巨体化し、エアバスの発表によると輸送能力は30%向上。2019年から稼働するそうなので、ヨーロッパに出かけたときは空を見上げて探してみようと思います。

S.Akimoto at 09:18|Permalinkclip!航空機&メーカー 

2016年06月10日

武漢で食べ歩き

 
帰国してすぐに国内(福井)の取材に出ていたため、中国レポートが中断していました。今日は重慶に続いて訪れた内陸部の二つ目の都市、武漢の報告です。重慶から新幹線で6時間余り。到着したその日の夕方から、食べ歩きの旅が始まりました。

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とくに楽しかったのは、翌日の朝から訪ねた戸部巷の屋台街。幅4メートルにも満たない小さな路地が150メートルほど続き、道の両側にいわゆるB級グルメの屋台がずらりと並んでいます。私たちが足を運んだのは土曜日で、若者カップルを中心に地元の大勢の人たちが繰り出していました。

イカの丸焼き、羊肉の串焼きなどは4本で200円。それだけでけっこうお腹がふくれます。シュウマイもおいしそうなので買ってみました。最後に冷えた缶ビールを買って、名物「熱干麺」の屋台へ。太麺の汁なしラーメンの上に、肉やさまざまな調味料が乗って出てくるので、それをかきまぜて食べます。あえて言えば、カップヤキソバをかき混ぜる感じですが、味はもちろん大違い。モチモチの麺の食感が最高でした。

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朝や昼はこうした屋台で安く済ませ、ディナーは滞在した二晩とも本格中華や四川ダックなどの高級店へ行きました。高級とは言っても、日本円で一人2,000円ちょっと。飲んで、食べて、帰国したら体重が○○キロ増えていました。

S.Akimoto at 11:00|Permalinkclip!アジア・太平洋の旅 

2016年06月06日

火鍋パーティ

 
本場の火鍋を食べに行こう! そんな呼びかけで始まった今回の中国・重慶&武漢の旅。賛同者はダイヤモンド・ビッグ社『地球の歩き方』編集長の鈴木達也氏と、旅ライターの永田さち子さん、芹澤和美さん、宮下裕子さんの計4人──昨年7月に姫路城を訪ねた「スカイマーク応援ツアー」のときと同じメンバーです。

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今年2月に成田から重慶と武漢へ直行便を就航したスプリングジャパン(春秋航空日本)のフライト取材を兼ねた旅でした。中国の内陸部まで行くと、さすがに英語はほとんど通じない。そこで活躍してくれたのが、中国語と中国の文化・風習に精通したスペシャリストの芹澤さん。最初は火鍋の本場・重慶だけの旅を考えていたのですが、芹澤さんから「どうせなら二つの都市を楽しみましょう」と提案があり、重慶から武漢までの新幹線チケットなどもすべて彼女が手配してくれました。

上の写真は、重慶の「洪崖洞(ホンヤートン)」の中にある、老舗の火鍋屋さん。5人でたらふく食べて、ビールもこれでもかというくらい浴びるほど飲んで、払ったお金は一人2,000円程度でした。安ゥ! 洪崖洞の建物の外観は、こんな感じです。

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火鍋パーティを満喫した私たちは、翌日午前10時過ぎに重慶北駅を発つ新幹線に乗り込みました。二つ目の都市・武漢の旅の報告は、また日を改めて!

2016年05月31日

エアバスの独工場

 
世界のエアラインから最も多く採用されている機種といえば、ボーイングの737シリーズとエアバスのA320シリーズ。いずれも単通路型の小型機です。これらが売れる背景には、大型機での長距離移動に比べ、150〜200人を乗せて2〜4時間のフライトで移動するという路線が世界には多いという路線需要があります。

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2012年に日本に誕生したピーチジェットスタージャパンエアアジアジャパンのLCC3社は、運航する機材にA320を選択しました。A320は、それぞれに全長の異なるA318、A319、A320、A321でファミリーを構成。1987年の初飛行から28年以上を経て市場はいまも拡大をつづけ、すでに7,000機以上がエアライン各社に納入さています。

最近はA320neoという、新型エンジンを搭載して環境性能を高めた新型機もファミリーに加わり、現状でのA320シリーズの受注残はまだ5,500機近い。エアバスは現在の月産42機の生産レートを2019年に60機へ引き上げる目標を掲げ、ドイツ・ハンブルクの最終組立工場に4番目のラインを設けると発表しました。A380の格納庫があるエリアを転用するそうです。

ハンブルク工場は昨年2月に視察で訪れ、総2階建て機A380のラインも見学しました〔写真〕。受注が伸びていない超大型機の居場所が、今後は小型機の生産場所に。A380ファンとしては、ちょっぴり複雑な気持ちです。

S.Akimoto at 19:27|Permalinkclip!航空機&メーカー 

2016年05月28日

天神まつりと皐月展

 
久しぶりにテーマは「湯島だより」。この週末は私の地元で、二つの催しがあります。午前中の書き物を終え、ふらりと街に繰り出してみました。最初に訪ねたのが、湯島天神で毎年この時期に開催される「天神まつり(湯島天満宮例大祭)」。

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大人神輿といっしょに街を練り歩く人々。たくさんの屋台も出ていて、一軒一軒覗いて歩くだけでも楽しい。東京・下町の初夏を彩る風物詩として、今日と明日の二日間で約1万人の来訪者があるそうです。

その後、上野恩賜公園に足を伸ばすと、噴水前広場ではこちらもこの時期の恒例行事となった「さつきフェスティバル」が開かれていました。昭和24年にスタートした同イベントは“上野の皐月展”として大勢の愛好家たちに親しまれ、今年も皐月の銘花や銘木など約300点が展示されています。初心者の方は午後の無料講習会に参加してみると楽しいかもしれません。

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湯島天神の祭りは今日と明日、上野公園の皐月展は30日(月)まで開催されています。日曜日まではどうにか天気も持ちそうだと予報では言っていましたので、ぜひ出かけてみてください。

S.Akimoto at 11:40|Permalinkclip!湯島だより 
Profile

秋本俊二(Shunji Akimoto)

作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら新聞・雑誌、Web媒体などにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオの解説者としても活動する。『これだけは知りたい旅客機の疑問100』『ボーイング787まるごと解説』(ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)や『航空大革命』(角川oneテーマ21新書)など著書多数。

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